米政府「日米首脳、結束した対応策話す」 対ロシアで

米政府「日米首脳、結束した対応策話す」 対ロシアで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN210QB0R20C22A1000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米ホワイトハウスは20日、岸田文雄首相とバイデン米大統領が21日に開くオンライン協議を前に声明を発表した。ロシアによる威嚇で緊迫するウクライナ情勢をめぐり「両首脳は強力で結束した対応策を話し合う予定だ」と記した。

声明で、日米首脳は新型コロナウイルスや気候変動など「共通の脅威に対処するため同盟を深化させる」と明記。「世界の平和と安全の礎である日米同盟の強さを強調し、自由で開かれたインド太平洋と強固なルールに基づく秩序という共通のビジョンを推進する方策を議論する」と訴えた。

新技術やサイバーセキュリティーなどの分野で日米豪印の枠組み「Quad(クアッド)」を含めた協力関係を拡大する方針も確認する見通しだ。

首脳協議に先立ち、秋葉剛男国家安全保障局長とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が電話で話した。ホワイトハウスによると、中国や北朝鮮への対処など首脳協議の議題を調整した。

サリバン氏は2014年に続きウクライナに侵攻する可能性があるロシアの行動に懸念を表明した。 両氏はいかなる攻撃があってもロシアに結束して対処するのが重要との認識で一致した。

サキ大統領報道官は20日の記者会見で「バイデン氏は首相との協議を楽しみにしている」と述べた。「日米同盟をさらに強化し、経済などの結びつきを深め、安全保障を含む自由で開かれたインド太平洋のビジョンを推進したい」と語った。

21日のオンライン協議は岸田政権発足後、日米首脳が初めて一定の時間を確保して話す場となる。中国が威圧的行為を繰り返す台湾海峡での有事のリスクに備え首脳間で意見をすりあわせる。』