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『出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメリカ合衆国、メキシコ合衆国及びカナダとの協定
英語: United States–Mexico–Canada Agreement (米国)
英語: Canada–United States–Mexico Agreement (カナダ)
フランス語: Accord États-Unis-Mexique-Canada
スペイン語: Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá
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種類 自由貿易協定
起草 2018年9月30日
署名 2018年11月30日(ブエノスアイレス)
発効 2020年7月1日
締約国
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カナダの旗 カナダ
メキシコの旗 メキシコ
言語 英語
フランス語
スペイン語
アメリカ合衆国、メキシコ合衆国及びカナダとの協定(アメリカがっしゅうこく、メキシコがっしゅうこくおよびカナダとのきょうてい、英: the Agreement between the United States of America, the United Mexican States, and Canada[1]、USMCA)は、アメリカ合衆国・メキシコ及びカナダの自由貿易協定である。「米国・メキシコ・カナダ協定」[2]、「米墨加協定」[3]、「米墨加三ヵ国協定」[4]、「新NAFTA」[5]などの様々な訳語、略語、通称があるが、以降はUSMCAで統一する。(※ 文字通り、「ユーエスエムシーエー」と発音するようだ)
これは2017年から2018年にかけて北米自由貿易協定(NAFTA)の加盟国が再交渉した結果であり、2018年9月30日に内容について実質合意がなされ、2018年10月1日[6]に正式に合意された。
2018年11月30日[7]にブエノスアイレスで開かれたG20のブエノスアイレス・サミット(英語版)の席上で、アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ、メキシコ合衆国大統領エンリケ・ペーニャ・ニエト、カナダ首相ジャスティン・トルドーがこの協定に署名した。
協定の発効のために必要な手続きが各国の立法府で終了し、最後となった米国の手続終了の通報が2020年4月24日だったため、2020年7月1日に発効した[8][9]。
交渉の焦点は主に自動車輸出・鉄鋼及びアルミニウム関税・乳製品・卵・及び家禽市場に向けられた。
また条項のひとつで「データの国境を越えた流れを制限する法律を各締約国が成立をさせること」を禁止している[10]。
NAFTAと比較して、USMCAは環境及び労働に関する法制を強化し、乗用車とトラックの国内生産を奨励している[11]。
この協定はまた知的財産保護を更新し、アメリカはカナダの190億ドルの乳製品市場へのアクセスを増加し、自動車やトラックの国内生産を促進した[12]。
カナダとメキシコの自動車生産に割り当てを課し、オンラインでアメリカ製品を購入するカナダ人の免税限度額を20ドルから150ドルに引き上げた[13]。
背景及び名称
USMCAは、1994年1月1日に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)を元としている。この協定は、アメリカによるカナダに対する個別の2国間での関税措置の導入のおそれを含む1年以上の交渉の結果であった [14]。
2016年アメリカ合衆国大統領選挙中、ドナルド・トランプの選挙公約は、北米自由貿易協定の再交渉又は再交渉が失敗した場合の協定の廃棄を含んでいた[15]。
選挙の後、トランプ大統領は他の国との貿易関係に影響を与える多くの変更を行った。
パリ協定 (気候変動)から離脱し、環太平洋パートナーシップ協定の交渉を中止し、中国に対する関税を大幅に引き上げることは、彼がNAFTAの改訂を真剣に検討していることを強く示した[16]。
USMCAの長所と短所をめぐる議論の多くは、すべての自由貿易協定(FTA)をめぐる議論と類似している。
例えば、FTAの公共財としての性質、国家主権の潜在的侵害、貿易取引の文言を形成する上でのビジネス、労働、環境、消費者利益の役割などである。
この協定は各署名国によって異なる呼ばれ方をしている。アメリカでは「United States–Mexico–Canada Agreement (USMCA)」、カナダでは英語では「Canada–United States–Mexico Agreement (CUSMA) [17] 」フランス語では「Accord Canada–États-Unis–Mexique (ACEUM) [18] 」メキシコでは「Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá (T-MEC)[19][20]」である。
これは、非公式にこれまでの3国間協定の北米自由貿易協定(NAFTA)と比較して「NAFTA 2.0[21][22][23]」又は「New NAFTA[24][25]」 とも呼ばれる。
交渉
アメリカ貿易権限が定めたアメリカにおけるUSMCA批准プロセスのタイムライン
正式な交渉プロセスが始まったのは2017年5月18日、アメリカのロバート・ライトサイザー通商代表部代表が90日以内にNAFTAの再交渉を開始する意向を議会に通知したときだった[26]。
2017年7月7日にUSTRは貿易促進権限法に基づき交渉目的文書を公表したが、2017年8月16日に交渉が開始され、2018年4月8日まで正式な交渉ラウンドが八回行われた。
ライトサイザーは2018年5月2日、 「今月末までに合意が成立しなければ、交渉は2019年まで中断される」 と述べた。この声明は当時就任したメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領が交渉の文言の多くに同意せず、交渉に調印しない可能性もあるとした。
これとは別に、2018年5月11日ポール・ライアン下院議長は5月17日を議会の行動の期限と定めた。
この期限は無視され、メキシコとの合意は2018年8月27日まで得られなかった[26]。
この時点で、カナダは提示された合意に同意していなかった。
2018年12月1日のメキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領の退任前に締結するため、かつ、60日の審査期間が必要となるため、合意文書をアメリカ議会へ提出する締め切りは2018年9月30日までであった。
交渉担当者は24時間体制で作業を行い、合意文書案を作成したのはその日の午前零時から一時間以内であった。
翌2018年10月1日、USMCAの文書が合意文書として公表された。
合意文書には、2018年にアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれたG20首脳会議のサイドイベントとして、2018年11月30日に3か国首脳が署名した[27]。
英語版・スペイン語版・フランス語版はいずれも正文となる。
この協定は、各国の立法府による協定の発効のために必要な手続きが終了し、手続終了の通報を最後の米国が2020年4月24日に行ったため、2020年7月1日に発効する[28][9]。
アメリカのLBO専門家で、ブラックストーングループのCEOであり創設者であるスティーヴン・シュワルツマンはその回想録で、USMCA交渉でジャスティン・トルドーが保護された乳製品市場を譲歩するように求めたことが明らかにした。
シュワルツマンによると、トルドーは、景気後退が2019年のカナダ総選挙期間において彼の政府の選挙見通しに影響を与えることを恐れていた。
トランプ大統領によって残留させた行政官は、2017年1月に、カルガリーで自由党内閣と招待されました。
そして、交渉が終わりに近づいた2018年10月1日、ニューヨークでの国連での土壇場での舞台裏会議で、トルドーはメディア産業と自動車免除を救うために酪農産業を犠牲にしました。
クリスティ・フリーランド外務大臣(トロントのダウンタウンのトリニティ・スパディナ選挙区、そこにはCBC、グローブ・アンド・メール、トロント・スター、トロント・サンのスタッフが多数居住している)は、「カナダの文化」をメディア産業に直接マップしている。
ロバート・ファイフ氏は選挙に関する記事で、自由党以外からは何のコメントも得られなかった[29]。
条項
USMCAの規定は農産物・工業製品・労働条件・電子商取引などを含む幅広い範囲を含んでいる。
このUSMCAのより重要な側面は、アメリカの酪農家にカナダ市場へのより多くのアクセスを与えること、自動車の製造における、3国間で製造される割合を増加させること及びNAFTAに含まれていた紛争解決システムを維持することである[28][30]。
乳製品
乳製品の規定はカナダが未批准の環太平洋パートナーシップ協定(TPP)で合意した規定と類似しているが、若干高くなっており、アメリカには152億ドル(2016年現在)のカナダ乳製品市場の3.6%が無関税で提供され、TPPでの3.25%から上昇している[31][32] 。
カナダは、国内供給管理システムを維持したまま、特定の乳製品のクラス7価格設定条項を撤廃することに合意した[33]。
カナダはアメリカから購入する際の免税限度を以前の20ドルから150ドルに引き上げ、カナダの消費者がアメリカ市場により多く免税でアクセスできるようにすることに合意した[34]。
自動車
自動車の原産地規則の要件により、自動車の価値の一定部分は、締約国内から得られなければならない。
NAFTAでは62.5%が要求された。
USMCAはこの要件を12.5ポイント増やし、自動車の価値の75%にする。
トランプ政権の当初の提案は、85%に引き上げ、自動車部品の50%はアメリカの自動車メーカーが製造するという条項が追加するものであった[26]。
合意されたのテキストには、この条項のより厳しいバージョンは含まれていませんでしたが、国内調達の増加は投入コストの増加と既存のサプライチェーンの混乱を伴うことが懸念されています[35]。
労働
USMCA附属書23-Aはメキシコに対し、労働組合の団体交渉能力を改善する法案を通過させるよう要求している[36]。
メキシコが遵守することを求められている具体的基準については、結社の自由及び団体交渉に関する国際労働機関第98号条約に規定されている。
メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール政権は2018年末、こうした国際基準の遵守を追求する法律を導入した。
その他の労働関連措置には自動車産業における最低賃金要求が含まれる。
具体的には北アメリカで生産される自動車の40~45%は、最低時給16ドルの工場で生産されなければならない[35]。この措置はUSMCA批准後の最初の5年間に段階的に導入される。
知的財産
USMCAはカナダにおける著作権の存続期間を延長し、70年、録音の場合は75年とする[37]。
この延長は環太平パートナーシップ協定の第18.63条で規定されたのと同じ知的財産政策を反映している[38]。
USMCAはまた、ワクチンなどの生物学的製剤の特許を10年に延長する。これはカナダでは8年、メキシコでは5年という現行の基準と比較したものである[39]。
紛争解決メカニズム
NAFTAには三つの主要な紛争解決メカニズムがあり、第20章が各国間の解決メカニズムである。
3つのメカニズムの中で最も議論が少ないとみなされることが多く、USMCAでは当初のNAFTAの形を維持しているが、そのようなケースでは、USMCA加盟国間で協定の規定に違反されたという申立てが含まれる[40]。
第19章紛争は、ダンピング防止税又は相殺関税の正当化を管理する。
第19章がなければ、これらの政策を管理するための法的手段は国内法制度を介することになる。
第19章では、USMCAパネルが事件を審理し、紛争の仲裁において国際貿易裁判所として行動することを規定している[40]。トランプ政権は新しいUSMCAの条文から19章を削除しようとしたが、今のところ合意は維持されている。
第11章は、投資家・国家間の紛争解決として知られる第三のメカニズムであり、多国籍企業は差別的とされる政策について参加国政府を訴えることができる。
第11章は、和解メカニズムの中で最も議論の多いものと広く考えられている[41]。
カナダの交渉担当者は、事実上、この措置のUSMCAバージョン、第11章から離脱した。カナダはNAFTAが終了した3年後に、ISDSから完全に免除される[41]。
サンセット
また、協定そのものについては、6年間ごとに3国間で見直しを行うこととし、16年間のサンセット条項を設けている。
この契約は6年間の見直し期間中、さらに16年間延長することができる[42]。
サンセット条項の導入は、USMCAの将来を形作る上で、より多くの管理を国内政府に委ねている。しかし、これはより大きな不確実性をもたらす恐れがある。
自動車製造のような部門は、国境を越えたサプライチェーンへの多大な投資を必要とする[43]。アメリカの消費者市場が支配的であることを考えると、企業はアメリカでの生産を増やすよう迫られる可能性が高く、こうした自動車の生産コストが上昇する可能性が高い[44]。
為替
USMCAに新たに追加されたのは、マクロ経済政策と為替レートの問題を扱う第33章である。
これは、将来の貿易協定の先例となりうる重要なことだと考えられる[45]。
第33章では、通貨及びマクロ経済の透明性に関する透明性の要件を定めているが、これに違反した場合には、第20章における紛争の訴求理由となる[45]。
アメリカ・カナダ・メキシコは現在、いずれも国際通貨基金協定に基づく実体的な政策要件に加え、これらの透明性に関する要件を遵守している[46]。
為替
アメリカのLBO専門家で、ブラックストーングループのCEOであり創設者であるスティーヴン・シュワルツマンはその回想録で、USMCA交渉でジャスティン・トルドーが保護された乳製品市場を譲歩するように求めたことが明らかにした。
シュワルツマンによると、トルドーは、景気後退が2019年のカナダ総選挙期間において彼の政府の選挙見通しに影響を与えることを恐れていた。
トランプ大統領によって残留させた行政官は、2017年1月に、カルガリーで自由党内閣と招待されました。そして、交渉が終わりに近づいた2018年10月1日、ニューヨークでの国連での土壇場での舞台裏会議で、トルドーはメディア産業と自動車免除を救うために酪農産業を犠牲にしました。
クリスティ・フリーランド外相(トロントのダウンタウンのトリニティ・スパディナ選挙区、そこにはCBC、グローブ・アンド・メール、トロント・スター、トロント・サンのスタッフが多数居住している)は、「カナダの文化」をメディア産業に直接マップしている。ロバート・ファイフ氏は選挙に関する記事で、自由党以外からは何のコメントも得られなかった[29]。
毒素条項 第32.1条
USMCAは、加盟国が将来の自由貿易協定をどのように交渉するかに影響を与えるだろう。
第32.1条は、非市場経済国との自由貿易交渉を開始しようとする場合には、USMCA加盟国に対し三箇月前までにその旨を通告することを要求している。
第32.1条は、USMCA加盟国が今後合意する新たな自由貿易協定を審査する権限を認めている。
第32.1条は、意図的に中国を標的にしていると広く推測されている。事実、ホワイトハウス高官は、USMCAの交渉に関して、 「我々は、他の国と協定を結ぶことによって米国の立場を本質的に弱めようとする中国の試みを非常に懸念している。」 と述べた。[47]。
為替相場操作への対抗
USMCA加盟国は、為替相場の操作を防ぐための国際通貨基金基準を順守することになっている。協定は市場介入の公開を求めている。両当事者が異議を唱えた場合には、IMFが、レフリーとしての役割を果たすよう求めることができる[47]。
国有企業への対抗
中国が支配権を行使するためのてことして優遇している国有企業が、民間企業と比較した場合、不当な補助金を受けることを何とかして防いでいる。.[47]
協定の修正
修正合意事項には協定実施、労働、環境、処方薬に関する内容が含まれる[48]。
協定実施
法執行の抜け穴をなくし、紛争解決システムを合理化し、貿易相手国が約束を守るようにした。
労働
規則の強化:米国の貿易協定における労働規則は、不可能ではないにしても、執行が困難であることが証明されている。ルールを強化するために、次のような重要な変更が行われた。
強制労働条項を実効的に実施不可能にしていた条項を削除。
メキシコの労働改革の実施と労働義務の遵守を監視する省庁間委員会を設置。
メキシコを拠点とし、メキシコの労働慣行に関する現場の情報を提供する労務担当官を設置。
迅速な対応の強化された労働執行:国家間の紛争解決だけでは、米国の貿易相手国が労働義務を遵守することを保証するには効果的ではない。労働者に特化した新しい強化された執行メカニズムを確立する。
迅速な期間内に、工場単位で協定の労働義務を実施する;
アメリカ合衆国とメキシコの間で取引されるすべての工業製品及びすべてのサービスを対象として、
独立した労働専門家によるコンプライアンスの検証
結社の自由及び団体交渉の義務を遵守して生産されていない商品及びサービスに対して制裁を科す。
環境
多国間環境協定(MEAs)を採択し、実施し、及び維持することへのコミットメントを追加。
MEAのコミットメントを優先する条項の復活。
MEAと貿易協定の義務を履行する。
モントリオール議定書をこの協定の対象とするために、条項を削除。
省庁間委員会を設置し、カナダとメキシコの環境の現状を評価;
メキシコシティに環境専任の駐在員を設置し、定期的にモニタリング
合法的に収穫・採取された動植物のみがメキシコを通じて取引されることを保証する新たな税関検証メカニズムの創設。
処方薬
議会の立法権の維持:安価な医薬品へのアクセスを改善するために議会が米国法を改正できるようにするため、高い処方薬価格に貢献する条項を削除。
市場で最も高価な医薬品の一部である生物製剤について、少なくとも10年間の独占権を両締約国に与えることを求める条項を削除。
既知の製品の新たな用途について特許が利用可能であることを確認することを両締約国に求める規定を削除。
以前に承認された医薬品の新たな使用に関連して提出される臨床情報について、さらに3年間の独占権を必要とする条項を削除した。
公正な競争の確保
ジェネリックおよびバイオ後続企業が特許発明を使用できる状況を明確にし、特許満了日の初日に販売承認を取得できるようにするための規制審査規定の改正。
ジェネリック医薬品の競争を促進する米国の法律の制限を組み込むためのデータ保護規定の改正。
医薬品へのアクセスを改善
規制上の承認と特許の地位の「ハードリンク」を排除するための特許関連条項の改正。
署名・批准及び発効
新協定合意に署名する、手前左からメキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領、アメリカのドナルド・トランプ大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相。(2018年11月30日にアルゼンチンのブエノスアイレスにて開催されたG20サミットにて。)
新協定合意への署名を見せる、手前左からメキシコのエンリケ・ペーニャ・ニエト大統領、アメリカのドナルド・トランプ大統領。右端のカナダのジャスティン・トルドー首相は拍手。
2018年11月30日、G20サミットにおいて3者全員が予定通り協定に署名した[49][50]。 協定が発効するためには、各国の立法府による批准が必要である。2018年米国中間選挙の結果、民主党が下院を制し、議会通過のため、米議会民主党とトランプ政権との協議が行われ、2019年12月10日に合意に達した[51]。
2019年12月10日、メキシコのヘスス・セアデ外務省北米担当次官、アメリカのロバート・ライトハイザー通商代表、カナダのクリスティア・フリーランド外相はメキシコ市の国立宮殿において、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の内容を一部修正する議定書に署名した[52][53]。
各締約国は、協定の効力発生のために必要な国内手続を完了したときは、他の締約国に対し書面により通報する。協定は、最後の通告の後引き続く3箇月目の月の初日に発効すると規定されている[54]。この最後の通報がアメリカにより2020年4月24日に行われたため、2020年7月1日に発効した[9]。
米国
米国下院の次期歳入委員長のビルパーセルは、USMCAが議会を通過するための変更が必要であると主張した[55]。共和党員は、USMCAのLGBTQと妊娠中の労働者に労働権を認める現在の規定に反対した[56]。議会の共和党議員40人は、「性的指向および性同一性の言葉の前例のない組み入れ」を含む取り決めに署名することに反対してトランプを促した。その結果、トランプは最終的に「雇用差別から労働者を保護することが適切であると考える政策」のみを各国に約束する改訂版に署名し、米国は追加の非差別法の導入を要求されないことを明確にした[57]。カナダ政府は、USMCAの合意が変更された場合、合意された条件にもはや従わないという懸念をさらに表明した[58]。
2018年12月2日、ドナルド・トランプ大統領は、NAFTAの6カ月間の脱退手続きを開始すると発表し、議会はUSMCAを批准するか、NAFTA以前の取引ルールに戻す必要があると述べた。 大統領が議会の承認なしに協定から一方的に撤退できるかどうかについて学者の間で議論が行われている[59]。
2019年3月1日、米国の農業を代表する多くの団体がUSMCAへの支持を表明し、議会に協定の批准を求めた。また、新貿易協定が批准されるまでNAFTAを支持し続けるよう、トランプ政権に求めた[60]。しかし、リチャード・ニール下院歳入委員長は3月4日、議会での合意は「非常に難しい」と述べた[61]。3月7日の時点で、ホワイトハウス高官は下院歳入委員会のメンバーや、問題解決コーカス、木曜グループ、ブルードック連合といった両党の穏健な党員集会に出席し、批准への支持を得ようと努めている。議会との交渉が続く中で、トランプ政権はNAFTAから脱退するという脅威からも後退した[62]。
5月30日、ライト・ハイザー通商代表は、2015年大統領貿易促進権限(TPA)法に基づく米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA、新NAFTA)の実施に関する行政措置に関する声明案を議会に提出した。同法案は、6月29日から30日後にUSMCAの実施法案を議会に提出することを可能にするもので、ナンシー・ペロシ下院議長とケビン・マッカーシー共和党院内総務にあてた書簡[51]の中で、ハイザー通商代表は、USMCAはアメリカの通商政策・アメリカの競争力のあるデジタル貿易・知的財産・サービス条項の近代・アメリカ企業・労働者・農民のための公平な競争条件の場の創出における標準であり、これはメキシコとカナダの貿易関係の基本的な再均衡を示すものであると述べた[63]。
行政措置声明の草案提出を受けて、ペロシ下院議長は声明を発表し、USMCAがアメリカの労働者や農民に利益をもたらすことをライトハイザー通商代表と確認する作業を終える前に草案を提出したのは前向きな手段ではなく、NAFTA改正の必要性については合意しているが、労働基準や環境保護などにおいて「より厳格な執行規定が必要」と指摘した[64]。
9月25日、トランプ米大統領は自分に対する弾劾調査がアメリカ・メキシコ・カナダ協定の議会承認を混乱させ、投資家がよりリスクの高い資産から逃れようとしているメキシコのペソと株式市場を下落させる可能性があると警告した[65]。
9月26日、アメリカのナンシー・ペロシ下院議長は、メキシコとカナダとの間の通商協定の批准に向けた作業を進めていることを明らかにした[66]。
12月10日、ナンシー・ペロシ下院議長は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の修正について、トランプ政権と合意に達した旨を発表した。 ペロシ議長は記者会見を開き、「今回の貿易協定はNAFTA(北米自由貿易協定)よりも優れたものだが、われわれの取り組みによって、政権から当初提示されたものより飛躍的に改善した」と称賛した[51]。
12月13日、米国・メキシコ・カナダ協定実施法(H .R.5430)が、民主党下院院内総務のホイヤー、ステニー議員により下院に提出される[67]。
12月19日、米国・メキシコ・カナダ協定実施法(H .R.5430)が、下院で賛成385(民主党193、共和党192)反対41(民主党38、共和党2、無所属1)で可決される[67][68]。
2020年1月16日、米国・メキシコ・カナダ協定実施法(H .R.5430)が、上院で賛成89(民主党38、共和党51)反対10(民主党8、共和党1、無所属1)で可決される[67][69]。
1月29日、トランプ大統領は米国・メキシコ・カナダ協定実施法(H .R.5430)に署名し成立した(Public Law No: 116-113)[70] 。
4月24日、ライト・ハイザー通商代表は、すでにカナダ及びメキシコが協定発効のための国内手続の完了を通報しており、米国が手続の完了を両国に通知して協定が7月1日に発効することを議会に対し通知した[71]。
カナダ
2019年5月29日、トルドー首相はUSMCA実施法案 [72]を下院[24]に提出した。6月20日、下院第二読会を通過し、国際貿易に関する常任委員会に付託された[73]。
9月11日、カナダのジュリー・ペイエット総督は、ジャスティン・トルドー首相の助言に基づき、カナダ議会の解散を宣言[74]し、選挙戦がスタートした。カナダの下院議会選挙は、2007年選挙法に基づき、前回2015年10月の総選挙から4暦年目の10月の第3月曜日に行うこととされており、今回は10月21日に投開票が行われる。解散によりUSMCA実施法案は、廃案となり、総選挙後の新議会で、再度提出、審議されることになる。
2020年1月29日、クリスティア・フリーランド副首相兼政府間関係相は、USMCA実施法案 [72]を下院[75]に提出した。2月6日、下院第二読会を通過し、国際貿易に関する常任委員会に付託された[75]。
3月13日、実施法案は下院を通過し、同日上院を通過して総督承認がされ法案は成立した[75][76]。この異例の通過は、新型コロナウイルスの拡大に備えて手続きを前倒ししたと報道されている[77]。
4月3日、クリスティア・フリーランド副首相兼政府間関係相は、カナダがアメリカ及びメキシコに対し、USMCAの効力発生のために必要な国内手続を完了した旨通告したと発表した[25]。
メキシコ
2019年6月20日、メキシコ上院は協定を批准した(賛成114、反対3、棄権3)[78]。
12月12日、メキシコ上院は米国・メキシコ・カナダ協定を修正する議定書を賛成107、反対1で承認した[79]。
2020年4月3日、メキシコ政府がカナダ及びアメリカに対し、USMCAの効力発生のために必要な国内手続を完了した旨通告したとCBCが報道した[80]。
USMCAに対する反応
アメリカのマイク・ペンス副大統領がUSMCAを支持する。(2019年)
トランプ大統領は、しばしばNAFTAを「史上最悪の貿易協定かもしれません。」[81] と批判してきたが、トランプの新しいレトリックは、「これは私たち全員にとって素晴らしい取引です。」とし、USMCAを賞賛している[82]。
通商専門家の間では、貿易条件の変更が、ホワイトハウスの観点からこのような変更を正当化するに足るほど重要であるかどうかについて、意見が分かれている。NAFTA交渉を総括したクリントン元大統領のもとでのミッキー・カンター元通商代表は、「これは、本当に元々のNAFTAです。」とし、と批判した[83]。マサチューセッツ州のエリザベス・ウォーレン上院議員は、「新しい規則は、高齢者や救命医療を必要とする人のための医薬品価格の引き下げを困難にするだろう。」と述べ[84]、生物学的物質の特許期間を10年に延長し、新しいジェネリック医薬品の市場参入を制限する法案を熟考した。
アメリカ通商代表部は、この交渉形式のUSMCAの成果に焦点を当てたファクトシートを公表し、新たなデジタル貿易措置、営業秘密保護の強化、自動車の原産地規則の調整による製造の支援を貿易協定の利益の一部として挙げ、上述の批判者に反論を提供している[85]。
かつて支配的な地位を占めていた携帯電話会社、リサーチ・イン・モーション社の元会長であるジム・バルシリーは、2018年1月に出版された論説の中で、カナダの政治家たちの「植民地の嘆願的な態度」はUSMCAのデータと知的所有権条項に対する誤ったアプローチとなっていると述べている[10]。
2018年夏に発表されたカナダ国立研究評議会の報告書は、USMCAの規定のもとで、国内企業が外国企業のビッグデータの提供者になるリスクを懸念する「というものであった[10]。
2019年4月28日、アイオワ州選出の共和党上院議員チャック・グラスリーはウォールストリート・ジャーナルへの論説を書き、メキシコとカナダの報復関税に言及し、「連邦議会は、メキシコとカナダの報復関税発動中はUSMCAを承認しない。」と述べた[86]。
2019年夏、トランプ氏のラリー・クドロー最高経済顧問は、USMCAは批准後、GDPを0.5%ポイント、雇用を年間18万人増やすと2度主張した。国際貿易委員会は、クドローの分析は、同協定(NAFTA)が批准されてから6年間で、GDPを0.35ポイント、雇用を176,000人増加させたことを実際に確認したことを引き合いに出した分析した。アメリカ議会調査局が発表した別の調査結果によると、雇用・賃金・経済全体の成長には、この協定による測定可能な影響はない[87]。』
米英FTA棚上げ、首脳会談で議論せず EU離脱の旗印
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR080650Y3A600C2000000/
※ 米国としては、USMCA(新NAFTA)の経済圏の利益を守る必要があるんだろう…。
※ その延長で、TPPからも離脱した…、とオレは思っている…。
『【ロンドン=江渕智弘】米国と英国の自由貿易協定(FTA)交渉が当面棚上げされる見通しになった。スナク英首相が7日、バイデン米大統領との会談前に「優先事項ではない」と述べ、議題にしない考えを示した。米国とのFTA締結は欧州連合(EU)からの離脱を推進した与党・保守党の旗印だった。
バイデン氏とスナク氏は8日、米ワシントンで会談。これに先立ってスナク氏が英メディアの取材に答えた。FTAが米英双方にと…
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『FTAが米英双方にとって優先事項ではないと語ったうえで「今の時代特有の課題と機会を反映した経済連携を重視する」と説明した。
貿易の促進に向けて「具体的で的を絞った方法」をバイデン氏と協議すると話した。重要鉱物やデジタル分野での協定が念頭にあるとみられる。インディアナ州などと結んでいる米国の個別の州を相手にした貿易協定の拡大もめざす。
EUから離脱した英国が望んだ米英FTAはトランプ前米政権が2020年5月に正式に交渉を始めた。新たなFTA締結に消極的なバイデン政権が21年に発足し、停滞していた。
8日の首脳会談ではウクライナに対する軍事支援や人工知能(AI)をめぐるルールづくり、政治の混乱が続く英領北アイルランド問題などを話し合う。
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察 Brexitの一つの目玉はEUの枠組みから離れて、世界各国、特にアメリカや日本との自由貿易をイギリスに都合の良いように(EUの他の加盟国に引っ張られることなく)決めることができる、ということだった。
確かに日英自由貿易協定は実現したが、基本的には日EUの協定を焼き直すものであった。
アメリカとの協定はEUも結んでいないだけに、これがうまくいけばBrexitを支持した人たちも留飲を下げると思いきや、アメリカが自由貿易に対して背を向け、まったく乗り気ではなくなった。
結果としてBrexitは期待した成果をあげることができず、マイナス面ばかりが目立つこととなった。
2023年6月9日 1:35 』
日経平均「SQ超え」で一段高 7月物オプションに先高観
金融工学エディター、小河愛実
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0915Z0Z00C23A6000000/
※ 『SQ算出日の日経平均がSQ値を超えられない場合「幻のSQ」と呼ばれ、弱気相場への反転サインとされる。例えば、22年6月のSQでは、SQ値の2万8122円を超えられず、その後、2万6000円前後まで下落した。オプションの買う権利(コール)の建玉(未決済残高)が積み上がりが今回と似ており、似たような動きになるとの警戒感があった。』…。
※ こういうことは、知らんかった…。
※ いずれ、底流では、ウクライナ戦争の勝敗の行方の「予測」と、戦後の世界の姿への「予測」が、激しく争闘しているものと思われる…。
『9日の日経平均株価は前日比の上げ幅が一時600円に迫る上昇となった。上昇に弾みがついたきっかけは「SQ(特別清算指数)」という数値の突破だ。5月以降の上昇相場の主戦場となってきた6月限月の株価指数先物とオプションの売買をひとまず手じまう値段になる。多くの市場関係者の相場観を集約したこの数値を超えたことが、新たな上昇相場への期待を生んだ。
「『幻のSQ』となって日経平均が弱含むとみていたが、警戒し…
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『警戒しすぎたようだ」。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは9日午前の日経平均の動きにこうこぼした。
SQは先物やオプションを途中で反対売買せずに期日まで持ち続けた場合の清算価格を指す。6月物は8日が最終売買日で9日がSQ算出日だった。SQ値は日経平均構成銘柄の始値で計算し、この日の9時過ぎに速報値で3万2018円となった。市場関係者が固唾をのんで見守ったのが日経平均が3万2018円を超えるかどうか。9時15分前後に突破し、安堵が広がった。
SQ算出日の日経平均がSQ値を超えられない場合「幻のSQ」と呼ばれ、弱気相場への反転サインとされる。例えば、22年6月のSQでは、SQ値の2万8122円を超えられず、その後、2万6000円前後まで下落した。オプションの買う権利(コール)の建玉(未決済残高)が積み上がりが今回と似ており、似たような動きになるとの警戒感があった。
三浦氏は、前日までの乱高下のなかで「ポジションの調整が進んだ」とみる。6月限月の日経平均のコールの建玉は5日にピークの19万枚まで膨らんでいた。最終取引日だった8日にも18万枚超残り、ほとんどが清算されたもよう。オプションによる日経平均の大きな値動きはひとまず一段落しそうだ。
7月限月のオプションでは、静かにコールの買いの積み上げが始まっている。5日以降で1万枚増えて9万5000枚となった。現状では、3万4000円のコールの建玉が1万2000枚あるほかは、1つの行使価格で1万枚を超えるような建玉はないため、コールに関連した先物の売買で株価が大きく動くような状況ではない。
「日経平均の急ピッチな上昇への恐怖感からトレーダーが慌ててコールを買っていた5月から、7割くらいは手じまわれた。これからはじわじわ増えていく展開か」とゴールドマン・サックス証券の石橋隆行ヴァイス・プレジデントはみる。コール人気が続いており今後、残高がどこまで積み上がっていくかが焦点になる。
(金融工学エディター、小河愛実)』
仕組み債とは デリバティブで高利回り設定、元本毀損も
きょうのことば
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB132VH0T10C23A2000000/
※ こういう説明聞いても、よく分からん…。
※ 大体、「デリバティブ」と聞いても、よく分からん…。
※ けっこう、文献も読んだりしたが、よく分からん…。
※ 分かっていることは、「先物」の一種だということだ…。
※ それで、「先物」とは、文字通り、「相場の先(将来)」の「当てっこ」するということだ…。
※ 「当てっこ」だから、今現在は「売買」の「資金」を持っていなくても、「保証金」だけで、「参加」できる…。
※ 現実に「売買資金」を持っていなくても、「これから先のある時点」での「売買」を約束するわけだからな…。
※ 「保証金」程度で、足りるわけだ…。
※ それで、その「保証金」の範囲内で、実際には「売買資金」を持っていなくても、「一定の金額内での、売買の約束」を許可するわけだ…。
※ そういうことで、現実の「売買資金」の少額所有者でも、「保証金」の範囲内でなら、やや大きい額の「売買の約束」ができる…、ということになる。
※ ここいら辺を称して、「レバレッジ(梃子)」とか言ったりするわけだ…。
※ 当たれば、「利益」も大きいが、当然の話しだが、外れれば「損失」も大きくなる…。
※ 見込みが外れても、自分の提示した(約束した)金額での「売買」を、強いられるわけだからな…。
※ 本来は、現実売買のリスクを「ヘッジ」したい、プロの金融屋が利用することで発展した「先物市場」だ…。
※ そういう海千山千の金融屋に混じって、「素人さん」が「相場を張ろう」というわけだ…。
※ それなりの知識と覚悟が必要となるのは、当然の話しだろう…。

『▼仕組み債 債券の一つだがデリバティブ(金融派生商品)を使い、複雑な仕組みを作り国債や社債よりも高い利回りを設定している金融商品。もともとはプロ向けに開発された商品だったが、最近では個人でも購入できるようになっていた。幅広い投資家に販売する公募型と対象を絞る私募型があり、多くの金融機関は公募型の販売を取りやめている。
デリバティブを組み込むことで投資家などのニーズに応じて満期やクーポン(利子)などを設定できるものの、オプション取引を組み込むため価格下落時に大きな損失が発生しやすい。個別株や為替相場などの参考指標があらかじめ定めた水準(ノックイン価格)を下回ると償還時に元本割れが発生したり、利益を出すことなく早期償還されたりする場合がある。
仕組み債の代表格の他社株転換債(EB)は個別株の値動きを参照にする。売れ筋は米テスラ株や米アマゾン・ドット・コム株などに連動する商品だった。テック株が調整色を強めた22年以降にノックインする事例が増えた。なかには3カ月で元本の8割を毀損した例もあった。
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クレムリンでかつてスピーチライターとして働いていたアバス・ガリャモフは2月にCNNに語っている。
https://st2019.site/?p=21199
※ 『外国の論者の見るところ、クリミア半島から露軍が叩き出されれば、さしものプー之介もその地位にはとどまれまい。したがってクリミア戦線が天王山である。』…。
※ なるほど、「プーチン政権」の命運までも、かかっているわけだ…。
※ しかし、そういう「重大事態」の「行きつく先」の予測(特に、核管理の問題…)は、できるのか…。
※ そして、そういう「危うい計画」に対して、米国及びNATO諸国は、ゴーサインを出すものなのか…。
※ 「債務上限問題」の収束を理由とするとされる、現下の米株市場の活況(日本株市場の活況を含む)は、既に「そういう事態」を「織り込み済み」という話しなのか…。
『Tom Porter 記者による2023-6-6記事「How a coup to force Putin from power could go down if he loses in Ukraine, according to former intel officers」。
クレムリンでかつてスピーチライターとして働いていたアバス・ガリャモフは2月にCNNに語っている。露軍内に反戦ムードが昂じており、プーチンはひきずりおろされる可能性があると。
プーチン権力を支える鷹派のとりまき連を「シロヴィキ」という。こいつらが実は、宮廷クーデターの潜在首謀者たり得るのだ。
プリゴジンも、遠まわしのプーチン攻撃を繰り返している。
ただ、現状、彼の手兵は、プーチン護衛部隊に敵わない。
シロヴィキの大多数は、プリゴジンやカディロフのような軍閥の親分にクレムリンに来てもらいたいとは思っていない。
外国の論者の見るところ、クリミア半島から露軍が叩き出されれば、さしものプー之介もその地位にはとどまれまい。したがってクリミア戦線が天王山である。』
世銀、世界成長率を2.1%に上方修正 23年も減速続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06DI70W3A600C2000000/
※ 『IMFやOECDの世界GDPは購買力平価ベースで集計してます』…。
『世銀のGDPは米ドル市場レートで集計してますので、新興国ウェイトが小さくなるため、経済成長率は低く出がちになります』…。
※ ここは、知らんかったぞ…。
※ 単純に、「数字」だけ見てても、いけないわけだ…。
『【ワシントン=高見浩輔】世界銀行は6日、2023年の世界の実質経済成長率を1月時点の1.7%から2.1%に上方修正したと発表した。新型コロナウイルス禍を封じ込めるゼロコロナ政策を終えた中国の回復を見込む。米欧の急ピッチな金融引き締めを背景に22年の3.1%から減速するシナリオは維持した。
23年の成長率は年初の個人消費が底堅かった米国を1月予想から0.6ポイント引き上げて1.1%とし、ユーロ圏も…
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『ユーロ圏も0.4ポイント高い0.4%とした。日本は賃金の伸びの弱さが消費を押し下げるとして0.8%まで0.2ポイント下方修正した。中国は5.6%と1月から1.3ポイント引き上げた。
急速な利上げの効果は23年を通して経済を下押しし、24年の成長も押し下げる。個人消費の大幅な減速を見込む米国は24年の成長率予想が0.8%と低い。日本もさらに0.7%まで減速する。世界経済では2.4%と予想を0.3ポイント引き下げた。低い成長率が続く見通しだ。
世界銀行グループのバンガ総裁は「貧困を減らし、繁栄を広げる最も確実な方法は雇用であり、成長の鈍化は雇用創出をより困難にする」と懸念を表明した。チーフエコノミストを務めるギル上級副総裁は、高インフレに対応する先進国などの利上げにより新興国や途上国の債務問題が深刻になっていると指摘した。
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永浜利広
第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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ひとこと解説 2023年の表面上の経済成長率はIMF見通しの+2.8%やOECD見通しの+2.6%より低くなってますが、単純に比較はできません。
というのも、IMFやOECDの世界GDPは購買力平価ベースで集計してますので、新興国のウェイトが大きくなり、経済成長率が高くなりがちです。
一方、世銀のGDPは米ドル市場レートで集計してますので、新興国ウェイトが小さくなるため、経済成長率は低く出がちになりますので、注意が必要でしょう。
2023年6月7日 8:25 (2023年6月7日 8:26更新) 』
アジアの覇権めざす 中国人民元の挑戦(1)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO82528370Z20C15A1I10000/
『2015年2月3日 7:00
台頭する中国はアジアの覇権をめざしている。「海洋強国」の建設は、東シナ海や南シナ海であつれきを招いている。その中国の海洋戦略は通貨戦略と連動する。リーマン・ショックによる世界経済危機を受けて、中国は人民元の国際化やBRICS開発銀行、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立など矢継ぎ早の戦略を打ち出している。野心的ともいえる人民元の挑戦は、米ドルを基軸とする第2次大戦後の国際通貨体制に揺さぶりをかけるものである。
海洋進出と連動
米国の国際政治学者、ジョン・ミアシャイマー・シカゴ大教授はリアリストといわれるだけに、中国をめぐる国際情勢の冷厳な現実を見据えている。「冷戦終結から25年、米国一極の時代と思われたが、中国が米国を凌駕(りょうが)するのではないかという位置に到達している。パワーバランスは時間が経てば経つほど中国有利になっていく。中国はその経済力を軍事力増強に回すだろう」と語る。そのうえで「米国が西半球で覇権を確立しているように、中国は東アジアで覇権国になろうとするだろう」と指摘する。
たしかに、日本を抜いて世界第2の経済大国になった中国の軍事力増強は急ピッチだ。その規模は2014年度で8082億元で、米国に次ぐ2位。米国の4分の1だが、日本の2.27倍だ。この10年間で4倍という急拡大である。中国の国防費は、外国からの兵器調達などが含まれないため、実際の規模はその1.3~2倍になると米国防総省は分析している。
中国は空母の建設に乗り出すなど海洋強国をめざす動きが顕著だが、それだけではない。バラク・オバマ米大統領が打ち上げた「核兵器なき世界」のもとで核保有国は核軍縮に取り組んだが、中国だけは核兵器も増強している。
東シナ海では尖閣諸島をめぐる日中のあつれきは解消できず、南シナ海ではベトナム、フィリピンなど東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国との緊張も深まっている。この海洋進出がアジアで覇権をめざす一環だとすれば、緊張をほぐすのは容易ではない。
米国のシンクタンク、カーネギー平和財団による「2030年の中国の軍事力と日米同盟」に関する報告では、中国は日本の国防力や日米同盟による抑止力を圧倒する軍拡を背景に、日本との紛争を軍事力の行使なしに、有利に決着することになると分析している。
リーマン・ショックが転機
中国はなぜ「覇権主義」に走り出したのか。1978年、政権についた鄧小平は改革開放路線を打ち出し、現代中国の基礎を築いた。当時、鄧小平が唱えたのは「韜光養晦(とうこうようかい)」(才能を隠して内に力を蓄えよ)である。同時に、覇権は追求しない方針を打ち出した。まだ発展段階の始まりにすぎなかった中国にすれば、当然の路線選択だった。
この基本路線を転換させたのは、2008年9月のリーマン・ショックである。震源地、米国をはじめ世界経済が危機に陥り、米国の指導力がしだいに低下するという読みが中国内で強まったからだ。すかさず11月に、胡錦濤政権は4兆元の大規模な景気対策を打ち出す。胡錦濤国家主席は「中国の内需拡大は世界経済への最大の貢献になる」と胸を張った。リーマン・ショック後の大転換時代に、中国が主導的役割を担う姿勢を鮮明にしたのである。
2009年9月の四中全会のコミュニケでは、世界経済の枠組みが変化し世界のパワーバランスが変わるという認識から、国際経済システムの再建に参画する絶好のタイミングととらえていることを示した。
中華思想の復活
大国として中国は、国際社会でどう振る舞うか。胡錦濤が提示したのは4つの力である。第1に政治面でいっそう影響力をもち、第2に経済面でいっそう競争力をもち、第3にイメージ面でいっそう親和力をもち、第4に道義面でいっそう感化力をもつ。ハードパワーとソフトパワーを兼ね備えた国際戦略といえる。
胡錦濤の後を受けた習近平国家主席の主張はもっと直截である。「中華民族の復興」という言葉が繰り返される。
19世紀初頭まで中国は世界最大の経済大国だった。アンガス・マディソン・グローニンゲン大教授の推計によれば、1820年の中国の国内総生産(GDP)は、西欧全体の1.4倍、米国の9倍の規模だった。それが産業革命で流れは変わる。1870年には、中国は首位に立つ西欧の半分の規模に転落する。長い低迷の時代が続くことになる。
「中華民族の復興」とは、国際社会で中国を19世紀初頭以前の地位に戻そうという戦略といえる。それは単なる「中国の台頭」ではない。「16世紀以来の歴史的な再台頭」(ジョセフ・ナイ・ハーバード大教授)なのである。
攻めの金融戦略
リーマン・ショック前、中国の金融戦略は守りの域を出なかった。人民元改革は米国議会の不満や米連邦準備理事会(FRB)の批判に対応した受け身の改革だった。中国当局は人民元切り上げで競争力が落ちるのを恐れた。2005年、人民元は固定制から管理フロートになり、米ドルから通貨バスケットにペッグすることになった。漸進改革の域を出ていない。
しかし、リーマン・ショックで米ドルの信認が揺らいだとみて、攻めの戦略に転じる。人民元を国際的な貿易や投資の決済通貨として普及させる方針を打ち出した。中国企業の為替リスクを避けるとともに、決済通貨としての米ドル依存を抑えるのが狙いだ。
もちろん、人民元は米ドルやユーロ、円、ポンドに比べて不自由な通貨である。しかし、その不自由さを逆手に取って、人民元通貨外交を展開する。中国は本土以外で非居住者が資金をやりとりするオフショア市場での人民元取引を制限している。だから、海外から人民元を中国に送る場合、中国人民銀行が認めた決済銀行を通す必要がある。
この決済銀行は従来、香港、マカオ、台湾、シンガポールという「中華圏」に限られていた。それをこの1年に一挙に韓国、マレーシア、タイ、オーストラリア、カナダというアジア太平洋地域に、さらに独仏英、ルクセンブルクという欧州に、そして中東のカタールに拡大した。
習近平国家主席
習近平政権は人民元の国際化を重要政策に位置付けている。人民元決済は貿易、投資の拡大で需要が高まる。その「特権」を付与することによって、中国の影響力を行使する。まさに「中華思想」の復活である。
それは米ドルにばかり依存しない国際通貨体制を中国主導で構築しようという戦略の第一歩ともいえる。
3大通貨への30年戦略
中国はさらに人民元の国際通貨としての役割を高める長期戦略を構築しようとしている。それは人民元をドル、ユーロとともに世界の3大通貨とするための30年戦略である。
中国人民大学の国際通貨研究所がまとめた「人民元―国際化への挑戦」はこう指摘する。「ドルを中心に、ユーロ、ポンド、円などが国際準備通貨になっている構造から、20~30年後にドル、人民元、ユーロの均衡という新たな構造に転換する」
そのために、人民元の国際化の範囲を拡大する。最初の10年は周辺国で人民元を決済通貨とする貿易を推進する。次の10年はそれをアジア地域に広げ、最後の10年で世界に拡大する。
同時に、人民元の国際通貨としての役割を開拓する。最初の10年は貿易決済機能を、次の10年は支払い機能を、そして最後の10年で準備通貨になるという長期戦略である。
出遅れる日本
こうした人民元国際化の潮流に、日本は出遅れている。日本政府は人民元建ての債券発行、決済銀行の設置、日本の機関投資家による人民元建て投資枠の創設など他のアジアや欧州諸国並みの扱いを中国に求めている。
東京を国際金融センターにするには、人民元の国際化に対応するしかない。日本の出遅れは、尖閣諸島の国有化をきっかけとする日中関係の冷却化が響いているだろう。中国が長期戦略のなかで、ドル、ユーロと並び人民元を3大通貨と位置付け、あえて円をはずしているのも、アジアでの覇権をめざす姿勢といえる。
パワーより信認
もちろん人民元が国際準備通貨になるには、様々な条件がいる。ドル、ユーロ、円、ポンドのような世界の市場で自由に取引できる通貨でなければならない。変動相場制の導入や資本取引の自由化が求められるのはいうまでもない。自国の経済政策が市場のプレッシャーにさらされるのを覚悟しなければならない。
重要なのは、各国通貨当局と市場の信頼である。例えば、人民元の決済銀行の選定にあたって政治的恣意性を優先させるようでは、人民元の国際化にも限界があるだろう。国際通貨は、それが広く受け入れられるかどうかで存立が決まる。パワーより信認なのである。
(敬称略)
岡部直明(おかべ・なおあき)
1969年 早稲田大学政経学部卒、日本経済新聞入社。
編集局産業部、経済部記者を経て、ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、取締役論説主幹、専務執行役員主幹、コラムニストを歴任。日米欧で幅広く国際通貨を取材。早稲田大学大学院客員教授を経て現在は明治大学国際総合研究所フェロー
主な著書は「主役なき世界―グローバル連鎖危機とさまよう日本」「ベーシック日本経済入門」「応酬―円ドルの政治力学」ほか』
IPEF始動、米国は労働・環境重視 東南アジアと隔たり
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN274AG0X20C23A5000000/

『【デトロイト=飛田臨太郎】米国が主導する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の閣僚級会合が27日閉幕し、一部分野で先行合意した。残る交渉は難航する可能性がある。米国は貿易自由化に否定的で、労働や環境の分野に熱心な一方、東南アジアは実利を求める。
米国は中国優位に傾くアジア経済圏で、情勢挽回のためIPEFを立ち上げた。中国は東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)に参加し、202…
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『中国は東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)に参加し、2021年9月には米国が離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)に加盟申請した。
サプライチェーン強化へ一定の前進
今回の閣僚級会合はサプライチェーン(供給網)強化の協定に合意し、一定の前進をみせた。中国への依存度が高い重要物資が多いのが、中国が他国に威圧的になれる背景にある。IPEF内で融通できれば抑止力になりうる。
供給網強化はいずれの参加国も反発するテーマではない。残る分野の交渉は米国と東南アジアの立場に隔たりがある。
米バイデン政権が最重視するのが労働と環境だ。協定に国際的な労働ルールを守る規定を盛り込もうとしている。強制労働などの悪質な労働慣行の排除を目指す。企業が労働基準に違反すれば、説明責任を果たすよう促す。
米国は労働ルールや環境順守求める
レモンド商務長官は閉幕後の記者会見で、IPEFの狙いは「中産階級を増やすため貿易のやり方を革新することだ」と訴えた。「搾取の上に成り立つ経済活動を遠ざける」と強調した。
環境対策の順守を求める規定も盛り込もうとしている。漁業など幅広い分野に焦点を当てており、鯨の捕獲を規制する案まで浮上する。レモンド氏はIPEFを「21世紀型の新しい経済協定」と説明した。
米国の新しい貿易政策は国内情勢の裏返しだ。米通商代表部(USTR)のタイ代表は25日、各国の代表団を前に1時間半にわたり講演し、従来の自由貿易は労働者に恩恵がなかったなどと説いた。
デトロイトに本拠を置くゼネラル・モーターズ(GM)など「ビッグスリー」が加盟する労働組合トップも一緒に登壇し、タイ氏と歩調を合わせた。デトロイトは海外製品の流入で製造業が衰退し、ラストベルト(さびた地帯)とも呼ばれる。
生活が苦しくなった製造業労働者の不満が17年のトランプ政権(共和党)誕生につながった。バイデン大統領は再選を目指す24年大統領選で労働者票の動向を気にかける。
実利求める東南アジア「講義より空港」
「労働問題よりも取り組むべき課題はたくさんある」。東南アジアの代表団の一人はこう漏らした。米戦略国際問題研究所(CSIS)のスコット・ミラー氏は「新興・途上国が中国と話すと空港を手に入れる。米国と話すと講義を受ける。どちらが成功するか答えは簡単だ」と指摘する。
IPEFで、先進的なデータ流通ルールを構築する期待は後退している。日本やオーストラリア、シンガポールが求めているが、米国が慎重な姿勢に転じた。
与党・民主党から「巨大IT(情報技術)の『GAFA』を利するだけだ」との批判の声がでているためだ。27日の閣僚級会合の会場の前には「ビッグテックを助けるのをやめろ」との看板が掲げてあった。
IPEFの会場の前には米国代表団に向けて「ビッグテックを助けるのをやめろ」との看板が掲げられた
米国の「ご都合主義」を見透かすようにアジアの国々は動く。シンガポールは人工知能(AI)などのデジタルルールを定める貿易協定で中国と交渉を始めた。
日本政府は米国と東南アジアの間をとりもとうと動く。IPEF交渉が停滞し、アジア経済圏で米国の存在感が薄まれば、中国の影響力がさらに増すためだ。今後の交渉で日本が果たす役割は大きい。
【関連記事】
・IPEF、27日の閣僚会合で何を決める? 対中国で供給網 』
米債務上限引き上げ、大統領ら合意案の議会通過に腐心
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2903B0Z20C23A5000000/
『【ワシントン=高見浩輔】バイデン米大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長は28日、米政府の債務上限を引き上げるための合意案について、それぞれ議会通過に自信を示した。今後反対する議員を説得し、可決に必要な票数をどう確保するかが焦点になる。
バイデン氏は28日夕、マッカーシー氏との電話会談後に記者会見を開き「議会が合意案を可決することを強く求める」と訴えた。会見の前に記者団に対応した際、法案の成…
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『会見の前に記者団に対応した際、法案の成立を確信しているかと聞かれ「はい」と応えた。
マッカーシー氏は同日朝、下院議員の95%が賛成する見通しだと話した。法案が下院で否決されるシナリオについて「狂っている」と表現した。党内の強硬派が議長の退陣を求める可能性については「全くない」と主張した。
ホワイトハウス高官によると、合意案は2024会計年度(23年10月〜24年9月)について社会保障を除く「裁量的支出」の国防費を除いた金額を23年度とほぼ同じ水準にし、25年度に1%の増加を認める。共和党は4月に下院で可決した独自法案でより金額の少ない22年度の水準まで引き下げ、10年間の抑制を求めていたが、削減幅は小さくなった。
焦点だった低所得層向けの食糧支援は、支給の条件として就労を求める対象年齢を現行の49歳から54歳に引き上げる。共和が求めていた厳格化を認めた形になるが、バイデン氏は就労を求められない例外規定を拡大して抵抗した。低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」の支給要件は変更しなかった。
共和が求めていたクリーンエネルギー支援策の削減を回避した半面、化石燃料を含めたエネルギー開発について環境への影響を審査する期間の短縮には応じた。ホワイトハウス高官は「環境汚染を防ぐ法律は順守される」としている。
日本の国税庁にあたる内国歳入庁(IRS)は22年8月に成立したインフレ抑制法により10年間で800億㌦を投じて増強する予定になっていた計画を圧縮する。24、25年度でそれぞれ100億ドルをほかの用途に使えるようにした。
イエレン米財務長官は米財務省が臨時で実施している政府の資金繰り策が6月5日に限界に達すると警鐘を鳴らしてきた。債務上限の引き上げ案が議会で可決し、大統領の署名で成立すれば、米国債が史上初めての債務不履行(デフォルト)に陥る懸念は払拭される。
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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説 議会採決では共和党強硬派、民主党急進派から一定の反対票が入ると予想されるものの、今回の合意は賛成多数で可決されてデフォルトが回避される可能性がきわめて高いと筆者はみている。市場も早い段階からデフォルト回避を中心シナリオに置いて動いているので、日本時間29日早朝時点でこの問題を材料にしているとみられる目立った動きはない。米国債の格付けに何らかの動きがあるかどうかも関心事だが、仮に米国債格下げが今後あるとしても、ドルが世界の基軸通貨であり、米国債市場が高い流動性とトップクラスの信用度を有している市場である事実に変わりはない。格下げを材料に米国債やドルを売る動きが出てくるとしても長続きしないだろう。
2023年5月29日 7:36いいね
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ロッシェル・カップ
ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング 社長
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分析・考察 法案が下院で否決されるシナリオについて『狂っている』と表現したそうですが、下院の共和党議員を見たら、実際に狂っていると思われる人が何人かいます。そのため、水曜日の投票までに、私は完全にリラックスすることができません。
この責務上限引き上げに関連するドラマは完全に不必要で、アメリカとして恥ずかしいです。トランプ時代では、支出が増加し、大幅な税金カットが行われながらも、上限引き上げは問題なく行われました。共和党のパフォーマンスに過ぎません。
2023年5月29日 6:53 』