ステーブルコインとは?仕組みや種類・日本の取引所で買える銘柄を一覧で紹介 | CRYPTO INSIGHT powered by ダイヤモンド・ザイ
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『仮想通貨(暗号資産)の一種に、安定した価格の実現を目的としてつくられた「ステーブルコイン」というものがある。
ステーブルコインはその実用性の高さから、主要な銘柄では時価総額ランキングのトップ10に入るほどの需要を獲得している。
今回はそんなステーブルコインについて、仕組みに応じた分類や将来性などを解説していく。
この記事の要点
ステーブルコインは仮想通貨の一種で、価格の安定を目的として法定通貨などにペッグされている
価値を裏付ける仕組みに応じて「法定通貨担保型」「仮想通貨担保型」「アルゴリズム型」などに分類されている
価格のペッグは必ずしも完璧ではなく、アルゴリズム型のテラUSDでは米ドルへのペッグが外れて暴落した
各国でステーブルコインに対する法規制の議論が進められている
国内ではステーブルコインを取り扱う仮想通貨取引所が限られているのだが、その内の1つにコインチェックがあり、米ドルに連動したステーブルコイン「ダイ(DAI)」を売買できるようになっている。
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目次
【2024年12月最新】リップル社のステーブルコイン「RLUSD」が承認間近か
ステーブルコインとは?
ステーブルコインの仕組みと種類
法定通貨担保型
仮想通貨担保型
アルゴリズム型(無担保型)
ステーブルコインが買える日本の取引所
コインチェック/ダイ(DAI)
SBI VCトレード /ジパングコイン(ZPG)
GMOコイン /ダイ(DAI)
ステーブルコインの将来性
マルチチェーンへの対応が進められている
日本では電子決済手段として位置付けられている
一部のステーブルコインは淘汰される可能性がある
ステーブルコインに関してよくある質問
ステーブルコインのまとめ
【2024年12月最新】リップル社のステーブルコイン「RLUSD」が承認間近か
ニューヨーク州金融サービス局が、リップル社の新ステーブルコイン「RLUSD」を近く承認する見通しが報じている。
RLUSDは、CircleやPaxosといった既存のステーブルコイン発行企業と競合する形となるが、トランプ政権下での規制緩和への期待が後押ししている。
リップルとは
クロスボーダー決済ネットワーク「RippleNet」を核とした事業展開で知られ、従来のSWIFTシステムに代わる効率的な送金手段を提供している。トランプ新政権の期待感からXRP価格は大幅に上昇し、2024年12月時点では時価総額ランキングで3位に付けている人気の通貨。
RLUSDは、ニューヨーク州で厳格な規制をクリアするため限定目的の信託免許を取得する予定だ。
初期の導入にあたってはBitstampやMoonPayなどの決済事業者と提携を進めており、主にクロスボーダー決済やトークン化など、企業向けユースケースに重点を置いている。
また、トランプ政権下では連邦レベルでの規制整備が進む可能性があり、RLUSDが国際金融インフラの変革に寄与することが期待されている。
ステーブルコインとは?
ステーブルコインは、法定通貨やコモディティ(商品)などの価格と連動するように設計された仮想通貨の一種である。
例えば、米ドルの価格に連動するようにつくられたステーブルコイン「テザー(USDT)」は、次のUSDT/USDチャートを見てもわかるように、1USDT=1ドルを維持している。
ステーブルコインとは?
このようなステーブルコインは、従来の仮想通貨の価格変動が大きく、実用に不向きであったことから考案された。
次の画像は、2017年10月~2024年12月の約7年間におけるBTC/JPYとUSD/JPYのチャートを、変動幅がわかるようにパーセント表記にして重ね合わせたものだ。
ステーブルコインとは?
出典 Tradingview
これを見れば、法定通貨と比べて従来の仮想通貨は価値が不安定であることが一目瞭然で、実用性に乏しいということも理解してもらえるだろう。
それならば、法定通貨を使えばよいと考える方もおられるかもしれないが、残念ながらブロックチェーンを基盤にしているサービスは、基本的に法定通貨での決済に対応していない。
そこで生まれたのがステーブルコインであり、法定通貨などに連動して価格が安定しているため、ブロックチェーン上のサービスを含めた様々な場面で、決済手段として利用しやすくなっている。
その需要は非常に大きく、本記事更新時点(2024年12月)の仮想通貨の時価総額ランキングでは、トップ10内にテザー(USDT)、USDコイン(USDC)2種類のステーブルコインがランクイン*している。*2024年12月4日時点、CoinMarketCap調べ
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ステーブルコインの仕組みと種類
ステーブルコインは、その価値を裏付ける仕組みに基づき、主に次の3種類がある。ここではそれらを確認していこう。
主なステーブルコインの種類
法定通貨担保型
仮想通貨担保型
アルゴリズム型(無担保型)
法定通貨担保型
法定通貨担保型は、文字どおり米ドルなどの法定通貨に価値を裏付けられている。
主要な法定通貨担保型ステーブルコインは以下のとおりで、時価総額ランキングのトップ10にランクインしているステーブルコインは、いずれも法定通貨担保型となっている。
主な法定通貨担保型ステーブルコイン
テザー(USDT)
USDコイン(USDC)
バイナンスUSD(BUSD)
仕組みとしては、金を担保にして貨幣の価値を保証していた金本位制に近い。
法定通貨担保型ステーブルコインの場合は、金の代わりに法定通貨を担保にしていて、発行元が担保とするための法定通貨を一定数、保有しているのだ。
ただ、その担保資産がどれほどストックされているのかは、発行元から明確に明かされていないケースが多く、そうした不透明な部分から安全性を懸念する声もある。
また、このステーブルコインでは、対象のコインと法定通貨の価値が1:1の割合となるようにペッグされていることが多い。
仮想通貨担保型
仮想通貨担保型は、さまざまな仮想通貨が価値を裏付ける担保となっている。
主な仮想通貨担保型ステーブルコイン
ダイ(DAI)
sUSD(SUSD)
RLUSD
仮想通貨は法定通貨よりも価格変動が大きいため、この種のステーブルコインは、担保の仮想通貨の価格が下落しても価値を保てるように、「過剰担保」を導入していることが多い。
例えば、仮想通貨担保型の代表格で、米ドルに連動しているステーブルコイン「ダイ(DAI)」は、分散型(非中央集権型)で発行主体が存在せず、事前に設定されたルールに従って、だれでもダイを発行できる(借りられる)ようになっているのだが、発行の際は仮想通貨を担保として預け入れる必要がある。
担保にできる仮想通貨はいくつかあるが、もしもイーサリアムを担保にするなら、担保比率は最低でも130%に設定されている。
100ドル分のダイを発行したければ、130ドル分のイーサリアムを用意しなければならないということだ。
ちなみに、ダイでは、価値を裏付けている仮想通貨の価格が下がって最低担保比率を下回ると、追加の担保の預け入れができるほか、もしも追加をおこなわなかった場合は自動的に担保が没収(強制清算という)される。
なお、2024年12月時点ではリップル社の発行するRLUSDが承認間近とされており注目を集めている。
このように、仮想通貨担保型は、価格変動リスクの大きな仮想通貨を担保としながらも、二重三重の対策を打つことで価格を維持できるように考えられている。
アルゴリズム型(無担保型)
アルゴリズム型(無担保型)は、価値を裏付ける担保資産を用意することなく発行されるステーブルコインだ。
主なアルゴリズム型(無担保型)ステーブルコイン
フラックス(FRAX)
ニュートリノUSD(USDN)
マジック・インターネット・マネー(MIM)
あらかじめ設定されたアルゴリズムが、市場の需給に合わせて自動的にコインの供給量がコントロールすることにより、担保がなくても価格を安定されられるようになっている。
例えば、1:1の比率で米ドルに連動するステーブルコインであれば、1枚あたりの価格が1ドルを上回ると、供給量を自動的に増やして価格を下げる。
一方で、1ドルを下回れば、バーン(焼却)などにより供給量を減らすことで、1ドルに戻そうとする。
ただ、この種のステーブルコインは、担保があるコインと比べて価格のコントロールが難しく、システムを維持できなくなったプロジェクトも多い。
システムが崩壊した代表例が、Terraform Labsが発行していたステーブルコイン「テラUSD(UST)」であり、2022年5月に米ドルとのペッグが外れて大暴落を起こした。
信用を失ったテラUSDは、以下のチャートが示すようにほぼ無価値となり、現在は上場廃止となっている。
アルゴリズム型(無担保型)
そして、この暴落では莫大な時価総額が市場から消し飛び、他の仮想通貨の値動きにも悪影響を及ぼす事態となった。』
(※ 以下、省略)