カテゴリー: 中国
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※ 米中貿易摩擦とか、ファーウエイ制裁とか、米中の対立が激化してるわけなんだが、中国側の顔ぶれは、今ひとつ見えてこない(せいぜい、劉鶴氏くらいのものだ)。
※ それで、今日の日経に「習近平体制、ビジュアルでわかる権力の人脈」というデータが載っていて( https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/chinese-communist-party-leaders/ )、これが非常に分かりやすかったんで、紹介しておく。
※ 例によって、削除されたら、悪しからず。

共産党員、約1億人もいるんだな…。人口13億人とした場合、13分の1か。小学校のクラス(26人とした場合)の2人が共産党員というイメージだな。もちろん、一族郎党の末端に至るまでの経歴が、調べられるんだろうがな…。

※ その頂点に立っているのが、この人なわけだ…。

※ この面々が、いわゆる「チャイナ・セブン」だ。2期目の習体制においては、王岐山氏が実質セブン入りしていると言われているんで、それも加えると、「チャイナ・エイト」になる…。

※ 真ん中の人が、王岐山氏。 ※ ジジイ的には、やはり王滬寧氏が気になるな。江沢民、胡錦濤、習近平の三氏に仕え、「帝王師」とまで言われた人だ。習近平氏のスピーチ原稿は、ほぼこの人が執筆していた…、とも言われている。
それだけでは無い…。習近平氏の外国訪問にも同行し、耳元で受け答えをささやいていた…、という噂があった…。なにかと話題の、「中国製造2035」も、この人が中心になってまとめたものだという風評がある…。一部には、「王滬寧黒幕説」もあった…。
昨今の米中対立激化を受けて、保守派や長老連中からの批判が集中し、最近さっぱり動向を、聞かなくなった…。どうしているんだろうな…。

※ この面々が、次期チャイナ・セブン入りの候補者と言うわけだ。劉鶴氏とか、楊潔篪氏とかいるな…。共青団のライジング・スターたる胡春華氏の芽は、あるんだろうか…。内規で、68才定年制(「七上八下」と言うらしい)が採られていると言われているんで、5年後は、李克強氏、汪洋氏も厳しいだろうな…。陳敏爾氏は、ダークホースという噂がある。米中交渉が行き詰まって、習近平氏が退任せざるを得ない状況になったとき、ワンポイント・リリーフで起用され、習近平院政の手駒として登場する芽は、ある…、と言ってる人がいる…。
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https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/asia-insight/asia-insight090105.pdf
『胡錦溝主席のG20及びAPEC出席を間近に控えた(2008年)11月9日、中国政府は、GDPの十数%に相当する事業総額『4兆元(57兆円 ※ 四捨五入して、「60兆円」と言われることが多い))』の経済対策を実施すると発表した。 その内容は、当初、主な事業分野と、各事業分野に対する方針しか決まっていなかったが、その後、事業を実施する政府各機関・各地方政府が競って具体的な事業を提案。
さらに、11月27日、取りまとめ役である国家発展改革委員会が各事業分野の大枠を発表し、実施への準備を進めている。一方、経済成長見通し等、どのような効果があるのかという評価については、漠然としたままで、また、財源の見通しについても、中央政府が1.18兆元を支出するということ以外、はっきりとしたことは示されていない。本稿は、この経済対策の背景、内容、効果を考察するものである。』という、みずほ総合研究所の「アジア調査部 中国室」ってとこが出したレポートだ。6大用途

10大措置

公共投資の内訳

見るからに不動産に偏ってて、しかも「都市のみ」かよ…って感じもするよな。
それで、肝心の効果のほどなんだが、様々なシミュレーションの結果が示されており、まあまあ一定の効果を上げるだろう…、という分析がなされている。
公共投資の動向

公共投資のシミュレーション

効果のシミュレーション

こんな風に中国は、リーマン・ショックの時に巨額の公共投資を実行して、世界経済の落ち込みをカバーしてくれたんだよ。
しかし、その時に巨大な生産設備を抱え込むことになり、今に通じる「過剰生産」の問題を抱え込むことになった…。
「一帯一路」は、その救済策という側面もあるんだよ。
しかし、中国以外の国からしたら、「非常時には、非常の策も認められるが、そろそろ平常に戻って来たろう。そろそろ、風呂敷を畳んで、平常運転に戻ってくれ。」という話しだろうよ。これは、「アベノミクス」にも言えることだ。「いい加減、3.11の傷も癒えてきたんでは…。そろそろ、平常運転に戻ってくれ。」とあちこちで言われてるんじゃないのか?
そういう意味でも、安倍訪中は注目だ。どちらも非常時の策を実行して、「平常運転に戻れよな。」と言われてる者同士の会談だからな。
まあ、2020年に「東京オリ・パラ」があり、2022年に「石家荘(北京郊外)冬季五輪」があるんで、その頃までは、何とか景気も持つだろうと言われている。問題は、その後だ…。
特に日本は、来年消費税10%上げが控えているから、景気の腰折れが心配だ…。 -

https://ameblo.jp/michiru619/entry-12396115508.html
元記事は、これ。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180806/soc1808060007-n1.html北戴河(ほくたいが)会議が開催されたようだ。王滬寧は、姿を見せていない
と報じられている。この際だから、「債務」と「責任」について説明しとく。
「債務」とは、「人」(自然人、法人を含む)に対して、何らかの行為を要求
できる法律上の地位(「債権」)に対応して、負っている法律上の義務のことだ。
大方は、約束である「契約」に基づいて発生する(「いついつまで返すという
約束で、カネを借りて、返さないといけない義務を負う」とか、「いついつまで
貸しておく、その代わりに借賃を支払うという約束(賃貸借契約)に基づく、貸
し主の貸しておく義務、借り主の借り賃を支払う義務」とか、いろいろある)。
稀に、当事者間に何らかの契約が無くても、事故において過失があった場合に
発生する、不法行為に基づく損害賠償義務(債務)なんてものもある。原発事故
では、多くの賠償義務が発生してしまったのは、ご存知の通りだ…。
「法律上の」とは、債務者が任意に債務を履行しない場合には、国家が強制的
にでも履行させる(履行したに等しい措置を講じてくれる)という意味だ。
債務の内容によっては、例え国家権力と言えども強制的に履行させるのは不可
能というものもある。
例えば、物を借りて、その物を壊してしまった(あるいは、管理が悪くて盗ま
れてしまった)ような場合だ。
あるいは、高名な画家が肖像画を描くと約束したような場合だ。こういう債務
は、国家権力と言えども強制的に履行させるのは、無理だろ?
こういう、債務を負っているのに、違法に履行しない(または、履行できないー
「債務不履行」と言う)場合は、最終的には金銭を支払うことで、履行の代わり
にするということで決着を図ることになっている(まあ、最後は「金で解決」っ
て訳だ)。
だから、どんな形の債権・債務でも、最終的には「金銭債権(金銭債務)」に
変形させて、債務者の財産に強制執行をかけていくことで決着が図られることに
なっているんだよ。これが、「法律的な」ということの意味するところだ。
そういう訳で、債権・債務の、こういう最終的には債務者の財産に掛かって行
って、債権者の満足を図る側面に着目した見方を、「責任」と言うんだよ。
「債務」が、一定の行為を行うという側面に着目しているのに対して、「責任」
は、最終的には債務者の財産から満足を図るという側面に着目した観点であると
も言える。
だから、ある「債権」を持っているということは、債務者の財産を最終的には
換価・処分できる法律上の権利を有している(逆に言えば、債務を負っていると
いうことは、最終的には自己の全財産を差し出す責任を負っている)、ってこと
でもあるんだよ。
前に紹介した民法の大家である我妻栄さんの有名な論文に、「近代法における
債権の優越的地位」ってのがあるんだが、そこには、「…金銭債権は、担保物権
と結合することによって、近代法において優越的地位を有するに至る…」、とい
うようなことが書かれている。wikiの説明を、紹介しておこう。
『「近代法における債権の優越的地位」は1925年から1932年に発表された論文を
収録したもので、債権論と所有権論がテーマとなっているが、その内容は以下の
とおりである。
前近代的社会においては、物資を直接支配できる所有権こそ財産権の主役であ
ったが、産業資本主義社会になると、物資は契約によって集積され資本として利
用されるようになり、その発達に従い所有権は物資の個性を捨てて自由なものと
なり、契約・債権によってその運命が決定される従属的地位しか有しないものと
して財産権の主役の座を追われる。
これが我妻の説く「債権の優越的地位」であるが、その地位が確立されること
により今度は債権自体が人的要素を捨てて金銭債権として合理化され金融業の発
達を促す金融資本主義に至る。我妻は、このような資本主義発展の歴史をドイツ
における私法上の諸制度を引き合いに出して説明し、このような資本主義の発達
が今後の日本にも妥当すると予測した。
我妻は、金融資本主義の更なる発達によって合理化が進むと、企業は、人的要
素を捨てて自然人に代わる独立の法律関係の主体たる地位を確立し、ついには私
的な性格さえ捨てて企業と国家との種々の結合、国際資本と民族資本との絶え間
なき摩擦等の問題を産むと予測し、企業論において、会社制度の発展に関する研
究によって経済的民主主義の法律的特色を明らかにするはずであったが、その一
部を含む後掲『経済再建と統制立法』を上梓したのみで全体像は未完のままとな
っている。
上掲のとおり我妻の予測は現代社会にそのまま当てはまるものも多く、「近代
法における債権の優越的地位」は日本の民法史上不朽の名論文とされている』、
というものだ。
オレも図書館から借りだして、読んだよ。
しかし、その時は、正直あまりピンとこなかった…。
無理も無い…。その時は、まだユ○○の金融資本のこと、グローバリズムの危
険性、資源の争奪戦…なんてことの知識があまり無かったからな…。
そういう知識の修得が徐々に進むにつれて、ジワジワ上記論文の凄みが感じら
れるようになって行った…。
ちなみに、この我妻栄さんと東大法学部の首席の座を常に争っていたのが、
「岸信介」だ。現首相、安倍晋三さんの母方の祖父さんだ(岸信介の娘と結婚し
たのが、親父の安倍晋太郎さんだ)。
我妻栄も岸信介も、まあ「怪物」と言ってもいい人物だが(実際、岸信介は新
聞なんかで、「妖怪」と言われてた)、二人の首席争いは凄まじく、交互に首席
と次席を取り合ってた…という話しだ。
日本の歴史においても、「荘園」「名主」「大名」なんかの大地主が形成され
て行く一幕があるが、必ずしも戦って取得したものばかりでは無いのでは…。
「寄進地系荘園」とか有名だが、そこにおける「寄進」に至る動因・誘因の解
析は、あまりなされていない気がする…。どういう社会的な力学が働いたのか、
掘り下げた分析がなされていない気がする…。せいぜいが、「寄らば大樹の陰と
いう心理が、働いた…。」程度のものだよな? 。
金貸しが借金の抵当(かた)に取り上げた方が、多いのでは…。そういう金貸
しは、常に権力と結託して、自分たちに有利なように取り計らって行ったのでは
…。そういう視点って、出てるのか?
「金貸しは、国家を相手に金を貸す」ってタイトルのブログも、あるぞ…。