カテゴリー: 世界情勢
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緊張が高まる南コーカサス、アルメニアとアゼルバイジャンが軍を国境地域に移動
https://grandfleet.info/european-region/south-caucasus-armenia-and-azerbaijan-move-troops-to-border-areas-as-tensions-rise/

『アルメニアとアゼルバイジャンが戦力を国境沿いに移動させたため緊張が高まり、互いに「相手が先に軍を動かして挑発した」と非難しているが、ザンゲズール回廊に反対しているイランも無人機を飛ばしてアゼルバイジャンの動きを警戒している。
参考:Armenian premier: Military-political situation in our region has considerably worsened
参考:Armenia defense minister’s Cyprus visit cancelled
参考:Karabakh army: Azerbaijan MoD increased fake reports recently, carries out military buildup
参考:Azerbaijan and Armenia accuse each other of military build-up
アルメニア側が過去に犯した残虐行為を謝罪すればアゼルバイジャンとの和平が可能になるアルメニアのパシニャン首相は7日「アゼルバイジャンの報道機関やプロパガンダをばら撒くプラットフォームが反アルメニア感情を煽り、アゼルバイジャン軍もナゴルノ・カラバフ地域の接触線やアルメニア国境に戦力を移動させているため政治的にも軍事的にも状況が悪化している」と述べ、アルメニア国防省も国境地域に移動するアゼルバイジャン軍の様子を公開、SNS上にもアゼルバイジャン軍の移動を捉えた動画や写真が数多く出回っており、ソトク方向、ナゴルノ・カラバフ方向、シュニク方向にアゼルバイジャンは軍を移動させているらしい。
出典:Google Map 管理人作成(クリックで拡大可能)
スレン・パピキャン国防相も「国境情勢が悪化したためキプロス訪問を中止する」と発表、アルツァフ共和国も「アゼルバイジャンによる偽情報が急速に増加している」と述べているが、アゼルバイジャンは「軍の移動は事前に計画されていた演習の一部だ。アルメニアこそアルツァフ共和国に駐留する部隊を前線に近い陣地に移動させて挑発行為を行っている」と主張しており、西側メディアは「互いに戦力を国境地帯に動かしたと非難しあっている」と報じている。
両国と国境を接するイランもシュニク方向に無人機を飛ばしており、アゼルバイジャンがザンゲズール回廊を実現させるため武力行使に出るのではないか?=シュニク方向に侵攻する可能性を警戒しているのだろう。
パシニャン首相は4月「ナゴルノ・カラバフ民族という概念が存在しないため『民族自決に基いて独立した』という主張は成立せず、我々はこの矛盾に向き合う必要がある。我々はマドリッド原則に基いてナゴルノ・カラバフ地域の地位調整に同意したが、アゼルバイジャン領の一部と認めないなら何を調整するのか?我々はアゼルバイジャン領の一部だと認めているのに交渉内容と公の発言が一致しないのは問題で、我々は認識した事実を口にしないことで自身とナゴルノ・カラバフの人々を欺いたのだ」と議会で演説。
5月にモスクワへ向う前にも「現政権が何と言おうと政府はアゼルバイジャンの領土保全を認めており、アルメニアは86,600km2(ナゴルノ・カラバフやヒチェヴァン自治共和国を含む範囲)の土地をアゼルバイジャン領と認める用意がある。アゼルバイジャンも29,800km2(国際的に認知されたアルメニア領と一致する数字)の土地をアルメニア領と認める用意があり、この問題について適切に理解しあえれば領土の相互承認が実現する」と主張。
出典:The Prime Minister of the Republic of Armenia
モスクワに乗り込んだパシニャン首相はユーラシア経済連合の首脳会談で「アルメニアとアゼルバイジャンは領土の一体性を相互承認することで合意した」と発表、会議後の拡大会合に参加したアゼルバイジャンのアリエフ大統領も「領土の一体性の相互承認に基づく両国の関係正常化には深刻な前提条件があるが、アルメニアがナゴルノ・カラバフをアゼルバイジャン領の一部と認識していることを考慮して和平協定を締結する可能性がある」と述べたものの、未だに和平協定の調印には至っていない。
両国間の武力衝突が収束しないのは「領土の相互承認」と「国境策定」が行われていないためで、和平協定が実現しない主な原因はアルメニア側が「ナゴルノ・カラバフ地域に住むアルメニア系住民の安全問題を国際的な枠組みの下でステパナケルトとバクーが話し合うこと」を要求し、アゼルバイジャン側は「ザンゲズール回廊について明確な回答がない」と不満を募らせているためで、特にザンゲズール回廊についてはイランが反対しているため非常に難しい状況になっている。
出典:Президент России ユーラシア経済連合
因みにアゼルバイジャンのヒクメット・ハジエフ大統領補佐官は7日「アルメニア側が過去に犯した残虐行為を謝罪すればアゼルバイジャンとの和平が可能になる。両国間の和平協定は南コーカサスの風景を一変させる可能性を秘めているものの、ボールはアルメニア政府側にある」と述べ、和平協定の前提条件に「アルメニア側の謝罪」が含まれていると示唆した。
関連記事:アルメニア首相、アゼルバイジャンと領土の相互承認で合意したと発表
関連記事:アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフをアゼル領土と認める用意がある
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関連記事:アルメニアで数千人規模の抗議集会、ナゴルノ・カラバフを敵に売り渡すな※アイキャッチ画像の出典:Az?rbaycan Respublikas? Mudafi? Nazirliyi ラチンに入るアゼルバイジャン軍
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グローバルサウス、なぜ重要? 経済成長で影響力増す
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB065IC0W3A900C2000000/


※ バカバカしい…。
※ これから「50年先」のことなんか、誰が分かるのか…。
※ こういう「予測」は、「今現在の秩序・枠組み」が前提になっている…。
※ 50年後も、「今現在の秩序・枠組み」が形を変えずに存続していると、誰が言えるのか?
※ たとえそれが、「ゴールドマンサックス」であろうと、「蜂の頭」であろうともだ…。
※ 大体、当のゴールドマンサックス自体が、50年後も存続していると、誰が言えるのか?リーマン・ブラザースは、消えて無くなったんだぞ(人員は、同業他社に吸収されたが…)。

『「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国の存在感が増している。9日からインドで始まる20カ国・地域(G20)首脳会議でもグローバルサウスが主役となる。なぜ影響力が高まっているのか。主なポイントをまとめた。
(1)グローバルサウスとは何か?
(2)なぜ影響力を持つようになった?
(3)注目の多国間枠組みは?
(1)グローバルサウスとは何か?グローバルサウスとはアジアやアフリカ、中南米などの新興国・途上国の総称だ。必ずしも南半球にあるわけではないが、いち早く工業化した先進国が主に北半球にあるのに対して、それより南にあるため「サウス」と呼ばれる。
どの国や地域が該当するのか明確な定義はないが、先進国と中国やロシアを除く新興国・途上国を指すことが多い。インドやインドネシア、ブラジル、ナイジェリアなどが代表的な国だ。
ロシアのウクライナ侵攻や、米国と中国の覇権争いが激化し、その両陣営にも属さない第三極の新興国・途上国の存在も近年クローズアップされるようになった。
日本経済新聞の朝刊・夕刊と電子版で「グローバルサウス」に触れた記事の本数を調べると、2021年はわずか2本だった。22年後半から少しずつ増え、岸田文雄首相が施政方針演説で触れた23年1月以降に急増した。
米ソが対峙した冷戦時代にも東西両陣営と距離を置く「第三世界」という呼び方があった。1960年代にはインドネシアやインドなどは「非同盟運動」として国際政治で第三極づくりに動いたこともあった。
当時と違うのは、グローバルサウスに属する新興国・途上国の経済力が上がり、大国もその存在を無視できなくなっている点だ。インドは2023年に人口世界一になったもようだ。アジアやアフリカの新興国も堅調な成長を続けている。
ASEANが中心となって開催する東アジア首脳会議に参加する各国首脳ら(7日、ジャカルタ)=ロイター東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の開幕式で、議長国インドネシアのジョコ大統領は「ASEANは大国の代理人にはならない」と述べた。インド太平洋地域で覇権争いをする米中双方をけん制し、独自のバランス外交を推進する。
グローバルサウスの盟主を自任するインドは23年1月、オンラインで「グローバルサウスの声サミット」を開いた。首脳会合を含めて125カ国が参加したといい、グローバルサウスの存在感の高まりを世界に知らしめた。
(2)なぜ影響力を持つようになった?
グローバルサウスは豊富な人口や資源などを背景に高い成長を続け、世界経済をけん引している。22年の国内総生産(GDP)で英国を抜いて世界5位となったインドはその代表格だ。
モディ首相は「グローバルサウスの声サミット」の演説で、「私たち『グローバルサウス』は未来に関して最大の利害関係を有している。人類の4分の3が私たちの国に暮らしている」と訴え世界への影響力を強調した。
米ゴールドマン・サックスの調査によると世界のGDP上位10カ国のうち、22年にグローバルサウスでトップ10に入ったのはインドだけだった。50年にはインドネシアとブラジルが加わり、75年にはナイジェリアやパキスタンなども上位に躍り出る。
世界のGDPのうち、主要7カ国(G7)が占める比率は1980年代のピーク時には7割近くあったが、足元では4割程度までに低下した。グローバルサウスとは相対的に、過去に圧倒的な経済力を誇っていたG7の存在感は低下している。
ロシアや中国が覇権主義的な動きを強めるなか、グローバルサウスを「安保の要衝」として再評価する動きも広がる。ウクライナ侵攻が長期化し、台湾有事のリスクも高まるなか、西側諸国と中ロの両陣営がグローバルサウスの各国を取り込もうと秋波を送っている。
(3)注目の多国間枠組みは?新興国・途上国が中心となってつくる国際的な枠組みでは参加国を拡大する動きが出ている。ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成するBRICSは8月、アルゼンチンやサウジアラビアなど6カ国の加盟を決めた。新規加盟は2010年の南ア以来だ。新興国の声を反映する場として、影響力を拡大する狙いがあるとみられている。
中国とロシア、中央アジア諸国などで構成する上海協力機構(SCO)にも7月、イランが新規加盟した。将来的にはベラルーシも加盟する見通しだ。
もっとも、グローバルサウスは一枚岩ではない。欧米など先進国との距離間には温度差がある。例えばインドは、ウクライナ侵攻を巡ってロシアと対立する米国とも「Quad(クアッド)」と呼ばれる枠組みで連携している。
9〜10日にニューデリーで開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)ではグローバルサウスの盟主を自任するインドが議長国を務める。先進国と新興国双方の声を取り入れて会議を成功に導けるか、注目が集まっている。
(藤村広平、渡辺夏奈、千住貞保)』
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G20、首脳宣言とりまとめ苦慮 ウクライナ巡り溝
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB239OT0T20C23A8000000/『20カ国・地域(G20)が閣僚会合などの成果のとりまとめに苦慮している。ウクライナ情勢を巡って西側諸国とロシアや中国との分断が深まり、意見調整が進まないためだ。9~10日にインドの首都ニューデリーで開くG20首脳会議(サミット)で全会一致の首脳宣言を採択できるかは見通せない。
8月19日、インド南部ベンガルールで開いたG20のデジタル経済相会合。インドのバイシュナウ電子・情報技術相は閉幕後に「デ…
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『インドのバイシュナウ電子・情報技術相は閉幕後に「デジタル公共インフラのコンセプトと適用で合意した」と成果を力説したが、共同声明は採択できなかった。
声明の取りまとめにあたり、ウクライナ侵攻を非難する内容にロシアが「G20の権限に合致しない」と反発したためだ。中国も反対にまわった。
代わりに公表した「成果文書」にはデジタル技術の整備や人材開発に向けた協力など「一致した」事項を列挙した。
ウクライナ情勢に関する「相違がある」部分については議長国の裁量でまとめる「議長総括」であると明記した。
会合では西側諸国を中心にロシアを非難する声が上がり、ロシア側の反論にも時間を割いた。
出席した河野太郎デジタル相は「ウクライナだけでなく、各国のスムーズなデジタル分野での連携にも影響が出ている」と指摘した。
G20は世界の国内総生産(GDP)の8割を占める先進国と主要新興国が一堂に会し、世界経済を取り巻く課題を協議する場として発足した。
ウクライナ侵攻後は全体一致の成果を出せなくなり、国際協調の枠組みとしての意義が揺らいでいる。
2022年2月にウクライナ侵攻が始まって以降、同年のインドネシア開催を含めG20の閣僚会合は共同声明を見送り続けている。今年の議長国インドもこれまで19回の主要会合で声明をまとめられず、全体合意が必要ない議長総括を連発している。
主要7カ国(G7)はかつてロシアを含む「G8」だったが、14年にクリミア半島を一方的に併合したロシアと西側諸国の対立が決定的となり、同年にロシアが脱退した。
一方、G20は現議長国のインドも24年に議長国を務めるブラジルも米欧のロシア制裁に加わっておらず、対ロシアの姿勢は西側と温度差がある。
22年11月のG20サミットでも西側諸国と中ロ、中立を貫く新興国の主張が交錯し、首脳宣言の調整が難航した。
議長国インドネシアはウクライナ侵攻について「ほとんどの国が強く非難した」と明記する一方、「他の見解および異なる評価があった」と併記することでなんとか宣言の採択にこぎ着けた。
ロシアと友好関係を維持するインドの外務省高官は首脳宣言のとりまとめにあたり「インドがカギとなる役割を果たした」と胸を張った。
だが議長国がインドに移った今年2月のG20財務相・中央銀行総裁会議では対立が再燃し、共同声明を出せなかった。
前年サミットの首脳宣言を踏襲した内容にもかかわらず、ウクライナ侵攻を巡る文言に中ロが反発した。両国は「サミット時とは状況が違う」と主張した。
京都大学大学院の鈴木基史教授は「ウクライナ侵攻の長期化で全体の合意形成がより難しくなっている」とみる。「(中国やインドなど5カ国による)BRICSが拡大するなど代替会合の場も増え、中ロにとってG20の重要性が相対的に落ちている。G20は岐路に立っている」と指摘する。
9日に開くG20サミットはロシアのプーチン大統領が昨年に続き欠席を表明。
昨年は参加した中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席も出席を見送った。
インドは首脳宣言のとりまとめに意欲を示すが、中ロ両首脳が不在の会議で各国の意見を擦り合わせられるかは不透明だ。
08年の米首都ワシントンでの初回会合以降、G20サミットでは毎回首脳宣言を採択してきた。食料・エネルギー価格の高騰や気候変動など世界経済を取り巻く課題が山積するなか、分断の固定化を避けて一致した解決策を示すための知恵が必要だ。
(千住貞保、ムンバイ=花田亮輔)
【関連記事】
・プーチン大統領 G20、オンラインも参加せず
・中印「多極主義の旗手」巡り神経戦 習氏、G20欠席
・ナイジェリアの賭け「BRICSよりG20」 西側に投資で秋波ニュースレター登録
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。前嶋和弘のアバター
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部 教授
コメントメニューひとこと解説 ウクライナ侵略以後のG20は中露の反対で常にまとまらない状況が今後も続くと思います。一方、中露がいないG7の方は一気に復権。広島G7サミットの方はまとまらない国連安保理以上の結束力。
2023年9月8日 7:07 (2023年9月8日 7:23更新)
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21柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
コメントメニュー分析・考察 そもそも何のための集まり?
侵略者を批判することすらできなければ、世界の平和と繁栄を守ることができない。
FTAのような自由貿易を推進するための枠組みでもない。
本来、首脳たちの集まりは価値観を共有できて、利益も一致する。いろいろな問題について議論して、問題の解決に向けて努力するための集まりである。
ある意味では、G20の存在意義はほとんどなくなったといわざるを得ない。
2023年9月8日 8:11 』 -
財政難のパキスタン、電気代高騰で全国的デモ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB06AQ50W3A900C2000000/『財政難のパキスタンで、電気料金の高騰が新たな問題となっている。同国市民は反発し、全国的にストライキや街頭デモが発生しているが、暫定政府は解決策を示せていない。
電気代の値上げはシャリフ前政権が強行した。カラチやラホールなど主要都市の市場は2日の土曜日にストライキで閉鎖され、何万人もが街頭で抗議デモを実施した。パキスタンの電気料金は平均的な家庭の収入の15〜20%を占めるが、料金は100〜200…
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『パキスタンの電気料金は平均的な家庭の収入の15〜20%を占めるが、料金は100〜200%も跳ね上がった。業を煮やした国民は請求書を燃やすなどの抗議活動を始めた。イスラマバードに住むシングルマザーは「電気代の高騰で生活が完全に崩壊した」と語る。
就任したばかりのアンワール・ウルハク・カカール暫定首相は大きな試練となる。11月までに予定される総選挙は、数カ月延期されるとみられる。専門家によれば、この状況は現在の支配層への国民の憤りをかき立て、イムラン・カーン元首相への支持につながる可能性が高い。
政府は国民への救済策を示せていない。シャムシャード・アフタル暫定財務相は、パキスタンの経済状況は予想以上に悪く、補助金を支給する余裕はないと説明する。
閉鎖された市場を歩く男性(2日、カラチ)=ロイター
暫定政府は、債務不履行を避けるために国際通貨基金(IMF)と結んだ30億ドル(約4400億円)の支援に関する取り決めを順守する必要がある。この協定は財政補強のため、電力に課税し、補助金を廃止することを義務付けている。夏は電力消費量が多く、影響が特に深刻だが、政府はIMFの承認なしには対策を講じられない状況にある。
パキスタン国立銀行(中銀)幹部のマフーズ・アリ・カーン氏は電気代の上昇は「生産コストの上昇、輸出競争力の低下、企業活動の停止、失業率の上昇、ハイパーインフレなどを引き起こすだろう」と述べた。
専門家らは、簡単な解決策はないとみている。資本市場やエネルギーの専門家、アブドル・レーマン氏は「政府はIMFの支援下にあるため補助金を出せない。税金の緩和は貧困層の負担を減らすだろうが、その分を補うために他で税金を課さなければならない」と指摘する。
電気料金の高騰が早期の選挙実施の障害になると考える専門家もいる。暫定政府の憲法上の役割は選挙の実施だが、多くの人は支配層が都合の良い時期まで暫定政権を維持することを望んでいると考える。
政治アナリストのサブーク・サイード氏は「カーン氏の人気は現在の状況でさらに高まるだろう」と話した。
(寄稿 イスラマバード=アドナン・アーミル)』
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各国首脳、相次ぎベトナム訪問 対中で存在感
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM29BX70Z20C23A8000000/『【ジャカルタ=新田祐司】各国首脳のベトナム訪問が相次いでいる。オーストラリア首相や韓国大統領に続き、10〜11日にはバイデン米大統領も訪れる。中国への依存度を下げるサプライチェーン(供給網)再編や中国が領有権を主張する南シナ海問題が懸案に浮上し、存在感が高まる。
「(バイデン大統領の訪越は)ベトナムと米国の関係をさらに深め、世界の発展に貢献する」。8月29日、ベトナム外務省のファム・トゥ・ハン報…
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『8月29日、ベトナム外務省のファム・トゥ・ハン報道官はバイデン氏の訪問を歓迎する声明を発表した。両国の外交関係を格上げするほか、ベトナムでの半導体生産などについても議論する見通しだ。
バイデン氏はニューデリー(インド)で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の帰路、ベトナムに立ち寄る。ベトナム共産党の最高指導者グエン・フー・チョン書記長が招待した。トランプ大統領(当時)が2019年にチョン書記長を訪問して以来、4年ぶりの大統領と書記長の会談になる。
6月にはオーストラリアのアルバニージー首相や韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が相次いでベトナムを訪れていた。8月に入ってもカザフスタンのトカエフ大統領やシンガポールのリー・シェンロン首相が降り立った。
ベトナムは電気自動車(EV)の普及などで争奪戦の様相を呈しているレアアース(希土類)の埋蔵量が世界2位。ベトナム中部のカムラン港は大型艦船が接岸できる水深があり、南シナ海の軍事要衝として知られる。
国境を接する大国、中国をベトナムは敵に回せない。米国陣営の友好的供給網「フレンドショアリング」に参加して経済的な恩恵を享受しつつ、中国との良好な関係をどう維持するか。お家芸ともされるバランス外交の真価が問われそうだ。』
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パプア、エルサレムに大使館 米国などに続き5カ国目
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB078MP0X00C23A9000000/『【シドニー=時事】太平洋の島国パプアニューギニアは5日、在イスラエル大使館をエルサレムに開設した。両国の首相が出席して開所式が行われ、パプアのマラペ首相は「われわれキリスト教徒にとって、エルサレムをイスラエルの普遍的な首都と認めることなくして神への敬意は完結しない」と述べた。
エルサレムに大使館を設置したのは、米国などに続き5カ国目。パレスチナがエルサレムの一部領有権を主張しているため、日本を含む多くの国は商都テルアビブに大使館を置き、パプアもこれまでテルアビブに領事館を設けていただけだった。イスラエルのネタニヤフ首相は「誇りに思うし、感謝している」と歓迎した。』
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ニジェールで駐留米軍移動 首都から中部へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB080M60Y3A900C2000000/『【ワシントン=共同】米国防総省のシン副報道官は7日の記者会見で、米軍が基地を置くニジェールの首都ニアメーに駐留する米軍部隊のほとんどを、同国中部アガデスの米空軍基地に移していると明らかにした。7月にニジェールでクーデターが起きて以降、差し迫った危険はなく、念のための措置だと強調した。
二つの基地はテロ対策の拠点で、米兵計約1100人が駐留してニジェール軍の訓練をしていた。現在は中止している。
シン氏は「アガデスの方が安心だと考えた」と移動の理由を説明。ニアメーの基地には少人数が残る。7月に米軍の一部や業者が撤収していたことも明らかにした。
ニジェールではクーデターの後、旧宗主国フランスへの反感が強まり、フランス軍は軍事政権と撤収の交渉を開始。シン氏は、米兵の移動とフランス軍の動きは連動していないとした。』
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ウクライナ安全の長期保証、30カ国が署名 英首相表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07CUM0X00C23A9000000/『【キーウ=福冨隼太郎、ロンドン=江渕智弘】ウクライナのゼレンスキー大統領とスナク英首相は7日、電話協議した。主要7カ国(G7)が7月に合意したウクライナの安全を長期的に保証する枠組みが議案にのぼり、スナク氏はこれまでに30カ国が署名していると伝えた。ウクライナ南部では同日、ロシアの攻撃で1人が死亡した。
G7は7月、将来にわたってウクライナが領土の主権を守れるよう、各国がウクライナと2国間の取り…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』
『G7は7月、将来にわたってウクライナが領土の主権を守れるよう、各国がウクライナと2国間の取り決めをし、軍事支援や経済支援のあり方を決める枠組みの創設で合意した。G7ではない国でも枠組みに参加できる。
英政府によると、スナク氏は電話協議でゼレンスキー氏に対し、この枠組みに30カ国が署名していると伝えた。「ウクライナの主権と安全保障に対する長期的な支援を推進する」と語った。ゼレンスキー氏は謝意を示したという。
一方、ウクライナ南部ヘルソン州では7日朝、ロシア軍の攻撃があり、1人が死亡、2人が負傷した。ヘルソン市の軍幹部が通信アプリで明らかにした。住宅が損傷するなどした。
ウクライナメディアなどによると、攻撃されたのはドニエプル川西岸の村で、ロシア軍が砲撃し1人が死亡した。20分後には同じ村で無人機が爆発物を投下し、2人が負傷して病院に運ばれた。同州ヘルソン市でも同日朝、ドニエプル川対岸を占領するロシア軍からの砲撃があった。住宅が損壊するなどしたという。
ウクライナ東部ドネツク州の警察当局は7日、同州コンスタンチノフカで6日にあったロシア軍による攻撃の死者数は16人だったと発表した。クリメンコ内相は6日に、攻撃で少なくとも17人が死亡したと発表したが、訂正した。
ロシア軍は6日午後2時ごろ、コンスタンチノフカの市場を砲撃した。ウクライナ国防省は地対空ミサイルS300が使われたとみており「市場がにぎわう時間を狙った」とロシア側を批判した。負傷者は33人に達した。』
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米、ウクライナに軍事支援 2日連続で表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB080M20Y3A900C2000000/『【ワシントン=共同】米国防総省は7日、ウクライナに対する最大6億ドル(約883億円)の追加軍事支援を発表した。6日にも支援を発表したばかりで、2日連続の表明となった。
支援には防空システム維持に必要な装置や高機動ロケット砲システム「ハイマース」用弾薬、地雷除去装置が含まれる。米軍の在庫から提供するのではなく、新たに企業や友好国に発注する。』