カテゴリー: ロシア、関連
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欧州に再び東西の壁 ベラルーシ支えるプーチン氏の懸念
編集委員 坂井光
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK2035W0Q1A121C2000000/



『ポーランドなど欧州連合(EU)加盟の3カ国がベラルーシとの国境線に「壁」を建設し始めた。同国がイラクやシリアなどに住む移民希望者を入国させ、不法に送り出していることに対応するためだ。ソ連崩壊30年を今年末に迎えようとするなか、再び東西を分断しかねない新たな壁は何をもたらすのか。
Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。ポーランドの現地メディアによると、同国は一時的につくった高さ2.5メートルの有刺鉄線に代わり、本格的な障壁の建設を12月にも開始する。高さは5.5メートル、全長はベラルーシとの国境線の約半分に相当する180キロメートルの計画で、2022年前半に完成させるという。
ポーランド、リトアニア、ラトビアが壁を建設
リトアニアは500キロに及ぶ有刺鉄線の壁を22年9月までに完成させる方針を決めたほか、ラトビアも24年までに約130キロに及ぶ同様の壁を建設する検討に入った。
ルカシェンコ大統領率いるベラルーシが移民を政治的に利用し始めたのは今年8月ごろ。EUの経済制裁に対抗するため、ベラルーシへのビザや航空チケットなどを購入させて入国させたあと、国境地帯に連れて行き欧州側へ越境を促した。
これを欧州側が阻んだため行き場を失った人々が国境地帯にあふれるという事態となった。ベラルーシ当局によると、同国に滞在する移民希望者は11月中旬時点で、約7000人。うち約2000人がポーランドとの国境地帯にいるという。11月18日には一部の帰国が始まったが、地域情勢が不安定化したことに変わりない。
ロシア、西側刺激のルカシェンコ氏憂慮
ベラルーシとEUとの対立が先鋭化していることを複雑な感情で見ているのがロシアだろう。
プーチン政権はウクライナと対立しているだけに、同じく兄弟国のベラルーシが西側になびくことは避けねばならない。今回ベラルーシと西側との対立が決定的となったことで、その目的は達成したといえる。しかし、同時にルカシェンコ氏は〝獅子身中の虫〟になり始めた。
「われわれが欧州を暖めてやっている。もし、ガスを止めたらどうなる? ポーランド、リトアニアなどの頭の悪い指導者は発言する前に考えることをお勧めする」。ルカシェンコ氏は11日、EUが制裁を強化すれば、ロシアから自国を通過して欧州に向かうガスパイプラインの供給を止めることを示唆した。
ルカシェンコ大統領はロシアにとって獅子身中の虫となりつつある(9月9日、モスクワにルカシェンコ氏㊧を迎えたプーチン大統領)=ロイター
これに対しプーチン大統領は13日、国営テレビとのインタビューで「(そんなことをして)何もいいことはない」と自分の意見とは違うことを表明した。
というのも、ロシアはドイツに直結する2本目の海底ガスパイプライン「ノルドストリーム2」を完成させたが、EU内ではエネルギーのロシア依存が高まることに反対する勢力が多く、稼働の承認が下りていない。そんななかでの脅迫発言が稼働開始に逆風になったのは間違いない。
さらにルカシェンコ氏は19日、英BBCとのインタビューで、ベラルーシの治安部隊が移民の越境を手助けしていることについて「大いにあり得る」と発言した。
ロシアの孤立招くベラルーシの動き
プーチン氏にとって低迷する経済を立て直し、安全保障面での競争激化をやわらげるため、西側との関係改善を進めたいのが本音だ。しかし、ルカシェンコ氏を擁護すればするだけ、それが遠のくかのようだ。しかも、老練な独裁者である同氏を持て余しているようにもみえる。
ベラルーシ国境で建設が始まった壁が、東西を分断する存在になるとすれば誤算だろう。
プーチン氏がロシアの孤立を望んでいないのは確かだ。「(西側の)パートナーはわれわれの警告やレッドライン(越えてはならない一線)を軽く見ている」――。18日、外務省で職員らを前に演説したプーチン氏は西側を非難しながらも、今年6月にジュネーブで開いたバイデン米大統領との首脳会談の成果に言及し「対話の扉は開いている」と繰り返し強調した。
プーチン大統領は11月18日、外務省で演説し、西側への強硬姿勢を見せながらも対話に期待を示した=ロイター
プーチン氏側近のパトルシェフ安全保障会議書記は同日、米ロ首脳会談が年内に開催される可能性を示した。
1991年12月25日、ソ連は崩壊し、冷戦は終結した。それから30年という節目をロシアはどう迎えようとしているのか。
プーチン氏は外務省での演説でこうも発言した。「境界線で(欧州)大陸を分けることは歴史的に見ても良い結果を生まない」。強硬な顔を見せる一方で、危機感もにじませている。』
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08年紛争前夜と「同じ」 ウクライナ情勢けん制―ロシア
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112300002&g=int


『【モスクワ時事】ロシア対外情報局(SVR)はウクライナ情勢をめぐり、米欧の「挑発的な政策」がウクライナを強気にさせているとして、2008年のジョージア(グルジア)での紛争(南オセチア紛争)直前にも「同じような状況を見た」と批判、米欧をけん制した。インタファクス通信が22日報じた。
SVRは声明を出し、ロシアとジョージアが軍事衝突した08年の紛争について、米欧があおり当時のサーカシビリ・ジョージア大統領が暴走したと主張した。また、ウクライナとの国境付近に関し、米メディアは10月末からたびたびロシア軍の集結情報を報じているが「全く誤った情報」と否定した。 』
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欧州全体に「壊滅的結果」 ロシア軍集結で警告―ウクライナ国防相
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021111900848&g=int
『【ワシントン時事】訪米中のウクライナのレズニコフ国防相は18日、オースティン米国防長官と国防総省で会談し、ロシアがウクライナに対して軍事行動を起こせば「欧州全体に壊滅的結果」をもたらすと警告した。ロシア軍はウクライナ国境に部隊を集結させており、米国などは強い懸念を示している。
「状況悪化」は米欧の責任 ウクライナ情勢でロ大統領
レズニコフ氏は会談冒頭、「ロシアがいつでも緊張を増大させる手段に訴える可能性があることは承知しており、われわれは国と子供たちの未来を守る用意がある」と強調。「(ロシアが事態を悪化させるかどうかは)文明世界が侵略を止めるために団結と決意を示せるかによるところが大きい」と述べた。
オースティン氏は「ウクライナ国境付近でのロシア軍の動きを注視している」として、地域の安定化で引き続き連携していく考えを表明。その上で、ウクライナの自衛と主権、領土保全に対する「揺るぎない支持」を改めて約束した。』
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ベラルーシ大統領と独首相が電話協議 不法移民問題で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR15D7C0V11C21A1000000/※ メルケルって、10月26日に「首相を退任した」んじゃなかったか…。
※ どうも、よく分からん…。
※ いずれ、未だに「対旧ソ連圏」「対ロシア」となると、引っ張り出されるようだ…。
※ マクロンでは、まだ、「貫禄不足」と言うことか…。
『【モスクワ=桑本太】ベラルーシのルカシェンコ大統領とドイツのメルケル首相は15日、電話協議を開いた。
インタファクス通信によると、ベラルーシが国境を接するポーランドのほか、リトアニア、ラトビア国境に集まっている不法移民の状況について協議。問題を解決するための方法について議論したといい、今後の協議の継続にも合意した。
ロシアのプーチン大統領は国営テレビのインタビューで、ベラルーシを経由してドイツに向かう不法移民について、メルケル氏とルカシェンコ氏が「お互いに話し合う準備ができていると思う」と解決に向けた進展に期待を示していた。
15日にはプーチン氏とフランスのマクロン大統領が電話で協議し、不法移民の問題について議論した。ロイター通信によると、プーチン氏はマクロン氏に対し、「この危機に終止符を打つ必要があると理解している」と伝えた。』
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ロシアが対衛星攻撃実験 米「1500個以上のデブリ発生」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1606Z0W1A111C2000000/※ ウクライナ情勢が、きな臭いんで、それとの関係が全く無い…、とは言えないだろう…。
※ そういう「手をくり出して」、お互いに「けん制し合っている」んだろう…。

『【ワシントン=中村亮】米国務省は15日、ロシアが人工衛星に対するミサイル攻撃実験をしたと明らかにした。自国の衛星を破壊し、1500個以上の宇宙ごみ(デブリ)が発生したという。米欧とロシアの関係が一段と悪化しそうだ。
米国務省のプライス報道官は15日の記者会見で「ロシアの危険かつ無責任な行動が宇宙の持続性を危険にさらす」と非難した。1500個以上の追跡可能なデブリだけでなく、小さなデブリも大量に発生したという。
プライス氏はデブリが他国の衛星に衝突する恐れがあると指摘。国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が被害を受けるリスクにも触れた。米航空宇宙局(NASA)は声明で宇宙ステーションとデブリが接近した際、飛行士が避難措置を講じたと説明した。
国防総省のカービー報道官は15日の記者会見で、ロシアからミサイル実験について事前通告はなかったと明らかにした。米軍で人工衛星は偵察活動や情報収集、ミサイルの早期探知、通信仲介など幅広い役割を果たしている。米軍はロシアや中国の対衛星攻撃能力の向上を強く懸念してきた。
米軍はデブリなど約3万個の物体を常時監視している。デブリが衛星などに近づくと当該国に通告して事故を防ぐ仕組みを設けており、追跡を急いでいるとみられる。
中国は2007年にミサイルで衛星を破壊した。この実験で3000個のデブリが発生したと米国は分析し、現在も監視対象にしている。インドも19年に同様の破壊実験に成功した。
ミサイル実験で米欧とロシアの対立に拍車がかかりそうだ。米欧はロシアがウクライナ国境付近に部隊を増強していると懸念する。中東からベラルーシを経由してポーランドなどに押し寄せる不法移民の問題も欧州ではロシアが「首謀者」との見方が出ている。』
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ロシア、欧州へのガス供給増 貯蔵施設5カ所に充塡へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR09CXK0Z01C21A1000000/※ 何らかの「妥協」が、成立したと見えるな…。
※ 安全保障上のものか、経済上のものか、どこの地域、どの勢力についてか、どの分野のものか…。
※ そこいら辺は、ちょっと分からんな…。

『【モスクワ=桑本太】ロシアは欧州への天然ガス供給を増やし始めた。国営ガス会社のガスプロムが欧州内の5カ所のガス貯蔵施設への供給増を9日に発表、欧州向けの一部パイプラインでガス輸送が増加に転じた。現時点での増加量は限定的で、気温が低下する冬を控えて欧州の需要を補えるかは懸念が残る。
ガスプロムは9日、「欧州の5つの地下貯蔵施設について、11月のガス注入計画を承認し、実施し始めた」と発表した。具体的な内容については公表していないが、ガスの輸送量と経路についても決定したという。
インタファクス通信によると、ロシアからベラルーシを経由してドイツに向かう天然ガスパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」とウクライナ経由のパイプラインのガス輸送量が増加した。
プーチン大統領は10月27日、ガスプロムに対しロシア内の貯蔵施設への充塡を終えた後に、欧州で同社が管理する貯蔵施設へ供給するよう命令。インタファクス通信によると、ガスプロムのミレル社長は国内ガス貯蔵施設への充塡を今月8日に終え、その後にドイツやオーストリアなど欧州の貯蔵施設への供給を増やす予定としていた。今週以降にガスプロムが供給を始めるとの観測が高まっていた。
これまではガスプロムからの天然ガス供給が停滞し、欧州内の在庫は低い水準に落ち込んでいた。
ただ、9日時点での欧州へのガス供給の増加は限定的だ。インタファクス通信によると、ウクライナ経由スロバキア方面のパイプラインへの供給は同日に増加前と比べて1割程度増加したとみられるものの、ガスプロムが長期予約している輸送量を下回る状況が続いている。
ロシアのガスは欧州連合(EU)の天然ガス輸入の約4割を占める。ロシアが地下貯蔵施設向けのガス供給を増やして理解を求めつつ、より多くのガスを供給できる新パイプライン「ノルドストリーム2」の早期稼働を求めているとの見方も根強い。プーチン氏はノルドストリーム2について輸送効率が高く、環境負荷が少ないと主張する。同パイプラインは9月に完成しているが、EUの独占禁止を巡る規制の適用除外が認められず、稼働にはハードルが残る。
ロシアからのガス供給増の報道を受けて、欧州の天然ガス指標価格であるオランダTTFは9日、小幅に下落した。』
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ロシア外交官の遺体、大使館前で発見 ドイツ
https://www.afpbb.com/articles/-/3374573?act=all


『【11月6日 AFP】ドイツの首都ベルリンのロシア大使館前で先月、ロシアの外交官が遺体で発見されていたことが5日、明らかになった。
遺体発見を最初に報じた独週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)によると、警察が10月19日、大使館から転落して死亡したとみられる男性の遺体を歩道上で発見。ドイツ外務省の報道官は、同省がこの件について「把握している」としたが、詳細は明らかにしなかった。
ロシア大使館は外交官の死亡を認め、「悲劇的な事故」と説明。「西側メディアが伝えた臆測」は「全くもって不正確」だと主張した。
シュピーゲルによると、死亡したのはロシア大使館の2等書記官(35)。だがドイツ当局は、この外交官がロシアの治安機関、連邦保安局(FSB)の情報員でもあったとみているという。
死亡した外交官は、FSB第2部の高官とつながりがあったとも伝えられている。西側諸国の情報機関はこの部署について、2019年にベルリン中心部でジョージア国籍のゼリムカン・カンゴシュビリ(Zelimkhan Khangoshvili)氏が殺害された事件に関与していたとみている。(c)AFP 』
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ロシア富豪亡命 殺人容疑で国際手配―モンテネグロ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021102300509&g=int
『【ポドゴリツァAFP時事】旧ユーゴスラビア構成国の一つモンテネグロが、殺人容疑者としてロシアが国際手配中の富豪テルマン・イスマイロフ氏の亡命を受け入れた。弁護士が23日、確認した。イスマイロフ氏は今月、モンテネグロ入りしたところを国際手配に基づき逮捕されていた。
報道によると、アゼルバイジャン出身のイスマイロフ氏はもともと偽造品で悪評が立つモスクワの巨大商業施設のオーナーだった。モスクワで2016年、200万ドル(約2億3000万円)を支払って人を雇い、2人を暗殺させた容疑で追われる身となり、モンテネグロでカジノを経営する息子を頼って逃亡してきたとみられている。
モンテネグロ内務省は「政治的な意見に基づいて母国で迫害を受けているため、イスマイロフ氏には国際的な保護が提供された」と説明している。 』











































































