騙されるヤツ(カモ)は、何度でも騙される

https://diamond.jp/articles/-/168348
(※ 画像元のサイトです)
『「かぼちゃの馬車」被害者をさらに騙す“二重詐欺”の卑劣な実態』

一度騙されると、ある種の「カモリスト」に載ってしまい、それが出回って、何度でも騙される、って話しだ。
もちろん、騙すヤツが一番悪いんだが、騙される方(カモ)にも、共通の性質があるように思われる。
以下のような点だ。

1、 自分の頭で考える習慣が身についていない。肝心なことを自分で考えようとせず、他人にお任せする習慣が逆に身についてしまっている。
だから、「あなたのためを考えてます。」「私にお任せ下さい。決して、悪いようにはしませんから。」といった甘言を吹き込まれると、易々と信じてしまう。
その癖、欲の皮だけは突っ張っているから、現実離れした「儲け話し」に易々
と乗っかってしまう。「サラリーマンでも、10億円!!」とか、「ビットコイ
ンで、億り人!!」とかのあり得ない話しに乗っかってしまう。
2、 プロセス(結果が出るまでの課程)に関心がなく、結果(自分にとっての利益)にしか関心がない。
おそらく、苦労して何かを作り上げたとか、成し遂げたとかの経験が、乏しいのだろう。人は、そういう体験を通して、実は結果よりも、結果に至るまでの過程こそが貴重なんだ、ということを学んでいくもんなんだがな…。
3、メンドくさいことを、粘り強く考えることが苦手だ。
人生はできたら、メンドくさいことから軽やかに逃れて過ごしていけたら最高なのに…、と考えている。
4、 問題(困りごと)の解決策は、他人が必ず授けてくれるものだと思って(考えて)いる。特にお金を支払いさえすれば、解決策が手に入るハズだと、考えている。
だから、高額の相談料(コンサルタント料)を支払えば、きっと解決策が手に入るものだと考えている。
4、 自分は、今はちょっと不調・不運なだけで、調子が上がってくれば、運が向いてくれば、きっと結果が出せるハズだと考えている。
しかも、そのキッカケは、自分ではなく他人が与えてくれるものだと、考えている。学習塾のコマーシャルでよく見る、「やる気スイッチ、オン!!」とかがその典型だ。
5、物事がうまくいかない原因は、決して自分の内部には無く、必ずや自分以外の点にある、と考えている。
だから、決して自分を変化させようとは、考えない。
常に、自分の外部(他者)の変化を求める(請求する)。

まあ、そういう人は、何度でも繰り返し騙されるだろうよ…。

『スルガ銀、シェアハウス融資2000億円 個人向けの2割 』やれやれだ

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30513120V10C18A5MM0000/?n_cid=NMAIL007

「カボチャの馬車」スマートデイズ破綻の銀行側が浴びた返り血の記事だ。
日経なんで、会員登録しないと読めん。
コピペしておく。
「スルガ銀、シェアハウス融資2000億円 個人向けの2割
2018/5/15 11:45日本経済新聞 電子版
スルガ銀行は15日、投資トラブルを起こしているシェアハウスへの融資が総額
で約2000億円、借り手は計1200人あまりに上るとの実態調査をまとめた。女性
専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」のほかにも、複数の事業者を経由して融資。
多くがトラブルを抱えているようだ。スルガ銀行の個人融資(住宅ローンを除く)
の2割強に相当する大きな規模に膨らんでいた。
15日午後に2018年3月期決算を発表するのにあわせ、シェアハウス融資の実態
も公表する。2000億円の内訳は、経営破綻したスマートデイズ(東京・中央)に
運営された、かぼちゃの馬車が1200億円(700人程度)とみられる。それ以外にも
「サクトインベストメントパートナーズ」や「ゴールデンゲイン」といったサブ
リース事業者を経由し、建設資金を投資家に融資していた。
シェアハウス融資の実行は横浜東口(横浜市)、渋谷(東京・渋谷)、二子玉
川(東京・世田谷)など複数の支店が担っていた。
スルガ銀行はシェアハウスの家賃で副収入を得たい会社員らに、土地や建物の
購入費用を融資。平均融資額は1億円を超え、1人で5億円超の融資を受けた人
も含まれるという。同行はシェアハウス融資の実態を開示してこなかった。
スマートデイズはすでに経営破綻し、所有者への家賃の支払いが止まった。
所有者はスルガ銀行へのローンの返済に窮している。同行は15日に発表する18年3月期決算でシェアハウス向け融資の貸し倒れに備えた引当金を計上。連結
純利益は前の期比半減の210億円にとどまる見通しだ。」

ポイントは、以下のところだ。
1、スルガ銀行は、静岡県の地銀だが、「静岡銀行」というのもある。おそらく、
神奈川よりはスルガ銀行、東海よりは静岡銀行という感じで棲み分けしてたん
だろう。
2、融資を実行した支店は、横浜東口(横浜市)、渋谷(東京・渋谷)、
二子玉川(東京・世田谷)なんかだ。
いかにも「エリートサラリーマン」が住んでそうな地域だよな。そういう地域
に住んでるエリート意識の強そうな「カモ」を狙って嵌めたんだろう。
3、そういう「カモ」1200人余りに、総額2000億円も貸し付けた、って
話しだ。
4、これがすべて不良債権化しそうなんで、貸し倒れ引当金も積まないといけ
なくなったし、銀行の利益も半減したという決算になった、という話しだ。
5、これで終わりでは無い。単なる始まりだ。これから、担当役員なんかの処分、
一般銀行員のボーナス引き下げ、下手すれば他の貸し付けの貸し剥がしなんかも
やらないといけなくなるかも、だ。
6、もちろん、金融庁の監視も受けるし、これからずっと睨まれて大人しく
お行儀良く業務をしていかなくてはいかん(大胆にリスクをとっての融資とか、もってのほかだ)。
7、信頼回復まで何年も十何年もかかるだろうな、って話しになる。
身から出た錆とは言え、「やれやれだ…」というのが銀行関係者の偽らざる
感想だろうな。

『家賃収入10億のハズが破産へ。会社員を狙うシェアハウス投資の手口』(その5)

 この話しが、途中になっていたな。銀行側の受けた返り血の記事を紹介したりして、拡散したんで、話しを端折って説明を完成させよう。
 まず、ざっと復習しておく、
1、シェアハウスのオーナーとスマートデイズ社間の契約は、サブリース契約と
いうものだった(オーナーからS社が賃貸借して、それをシェアハウスに申し込
んで来た人に又貸し(転貸借)する、というもの)。
2、S社は、オーナーへの説明としては、「30年間、125万の家賃保証がさ
れる」と言っていて、契約書にもその旨が明記されていた。
3、しかし、実際には、「2017年11月には、一方的に家賃保証の減額をされて
しまい、2018年1月からは、一切の家賃が入ってこなくなってしまった。」という事態になり、オーナーは月々100万からの支払いを要求されるはめとなった。
4、これって、どーなってんの? 法律違反じゃないの?
5、実は、法律違反ではない。民法の特別法の「借地借家法」というものがあっ
て、このケースにもそれが適用されるからだ…。
 なんてとこまで、説明したと思う。それで、話しが債権と物権の話しや、登記
制度の話しなんかに拡散してしまい、収拾がつかない感じになって来たんで、話
しを思い切り絞って、説明を完成させよう。
 Wikiのサブリースの説明が参考になるんで、それを見ながら説明する。
( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9 

 問題点のところに書かれている内容だ。
「(問題点)
サブリース会社が借地借家法による保護を受ける。」ここがポイントで、この
騙しの核心部分だ。
1、借地借家法は、前に説明した通り、弱い立場にある不動産の「賃借人」を保
護しようという法律だ。
 このケースでは、誰が「賃借人」だ? スマートデイズ社だろ? オーナーは、
文字通りシェアハウスを住宅ローンを自ら組んで、建築したシェアハウスの所有
者(持ち主)で、「賃貸人(貸してる人、大家さん)」だ。法律上は、弱い立場
でもなんでもない。当然、借地借家法の保護を受ける立場にはない。
 次のポイントは、ここ。
2、「借地借家法の強行法規性により賃料減額請求を排除する契約は無効である。
すなわち法的には「家賃35年保証」や「契約10年更新」などの契約をサブリース
会社は基本的に守る必要はなくいつでも減額請求を行う事ができる。」
 借地借家法は、基本「強行法規性」がある。民法(民事法)は、一般に任意
法規だ。対等な私人間の、自由な契約(約束)に基づいて権利関係が規律されていく、という建て前になってる。
 しかし、それだと実質的には対等でない者間で不当な約束も締結されがちで、
それに拘束させるといろいろと社会的な問題も生じるんで、一部国家が介入して、
任意性を排除してる(一定の内容を強制する、強行法規としてる)んだよ(利息
も、本来は当事者間で任意に決めてよいはずのものだが、消費者金融(サラ金)
で過大な利息を約束して、大きな社会問題になったろう? あれも、「利息制限法」
っていう特別法があって、強行法規として一旦約束しても、それに拘束されなく
てもいい、と強行法規性を持たせて任意の約束を排除してある)。
 「強行法規」だと、それに反する内容を任意に約束しても、それに拘束され
 ない(法律的には、無効ー効力の無いものーとなる)。
 賃料に関しては、借地借家法32条に規定がある。
「(借賃増減請求権)
第32条
1、建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、
土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又
は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわ
らず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。
ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定め
に従う。
2、建物の借賃の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受
けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の建物の借
賃を支払うことをもって足りる。ただし、その裁判が確定した場合において、既
に支払った額に不足があるときは、その不足額に年一割の割合による支払期後の
利息を付してこれを支払わなければならない。
3、建物の借賃の減額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受
けた者は、減額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の建物の借
賃の支払を請求することができる。ただし、その裁判が確定した場合において、
既に支払を受けた額が正当とされた建物の借賃の額を超えるときは、その超過額
に年一割の割合による受領の時からの利息を付してこれを返還しなければならな
い。」
 まあ、ざっと説明すると、賃料について話し合いがつかない場合は、最終的に
は裁判によって決めるって話しだ。
 この条項も、強行法規なんで、それと内容の異なる取り決めをしても、排除
されて無効になる。
 だから、いくら「家賃35年保証」や「契約10年更新」などの契約をサブリース
会社が約束しても、基本的に守る必要はない(強行法規性により、借地借家法に
反する内容は、無効となるので)。たとえ、契約書に明記してもだ(契約書は、
たしかにその旨約束したという証拠のために記載されるもので、記載したからと
言って、無効な約束が有効になる、というものではない)。
4、「サブリース会社と家主の間に宅建業法は適用されない。」
 ここも、一般の感覚とは異なるところだろう。
 宅建業法とは、宅地建物取引業法のことで、よく世間にある「不動産屋」さん
のことだ。他人の不動産(宅地や住居用の建物・マンション)なんかの取り引き
の仲介をするのが業務内容で、一定の法律知識がないと、いろいろと不都合が生
じるんで、法律が制定されている。
 しかし、このケースのオーナーは、自ら住宅ローンまで組んでシェアハウスの
オーナーになろうという人で、誰かが建てたシェアハウスを取り引きしよう
(借りよう)という人ではない。だから、宅建業法も適用にはならない。
 あと、契約解除の話しも書いてあるが、ちょっと細かくなるんで、省略する。
 話しの要点は、シェアハウスのオーナーは、シェアハウスを建築してS社に
賃貸しようとする人で、事業者だ。銀行から住宅ローンまで借りて、一定の事業
(儲け仕事)に乗りだそうとする人だってことだ。その自覚が、徹底的に欠けて
いる。自分でリスクを取って、儲け仕事をやろうとしてる人にすぎない。
 S社がどんなオイシイことを言っても、それは一般消費者に対するものと決定
的に違っている。「事業者」同士の駆け引きと判断される。
 法律は、知っていようといまいと、法に従って処理される。借地借家法の強行
法規性なんて知りませんでしたと言ったところで、「事業に乗り出すには、
ちょっと勉強不足でしたねえ。」でオシマイとなる。
 まあ、そういう話しだ。

『家賃収入10億のハズが破産へ。会社員を狙うシェアハウス投資の手口』(その4)

 まず、一番深刻な借りた(賃貸借してた)土地の上に自分で建物を建てて居住
していた場合について見ておく。
 この状況で、土地の持ち主が土地を誰かに売ったとする。
 すると、先に説明した通り、新しい持ち主になった人に前の土地の持ち主との
約束(賃貸借)を主張できず、新しい持ち主になった人との間の土地の貸し借り
に関する話し合いも不調に終わった場合、最悪その建ててる建物を取り壊して
土地を明け渡さないといけない。新しい土地の持ち主になった人は、「オレの土地
の上に、断りも無く建物を建てて置くなよ。建物を撤去して、土地をとっとと
明け渡せ!」と言える。
 これに対抗する法律的な手段としては、賃借権(賃貸借に基づく、借りておく
権利)を「登記」しておくという手段があることはある。
 ここで、「登記」についてざっと説明しておく。
 こういう問題を考えると分かるように、土地や建物(不動産)を巡る権利関係
は、重要だし、影響がすごく大きい。財産的な価値も、非常に高い。銀座の土地
の値段は、1平方メートル当たり(1坪の3分の1だぞ)数千万円もしたりする。
ビルを建てようとしたら、数十億、数百億へたしたら数千億という金額だ。
 一般のサラリーマンだって、20年~30年にも渡る住宅ローンを組んで、
ほぼ生涯に渡って支払い続けて居住用の家屋(まあ、マンションの一室の場合も
あろうが)を確保し、居住し続け、手に入れてるわけだよ。
 だから、その不動産が一体誰のものなのか、どんな権利関係が設定されている
のか(金融機関の抵当権なんかが設定されているのか、いないのか。地上権・賃
借権なんかの利用権が設定されているのか、いないのか)がわからないと、困る
わけだよ。取引していいのか、悪いのかの判断がつかんだろ?
 それで、「登記制度」ってのを設けて、そういう権利関係がわかるようにして
あるんだよ。
 「法務局」っていうお役所がある(ほら、お前らが**の慰労会みたいなのを
やるとき利用してた「**」って焼き肉食べ放題の店があったろう。**方面
から、**方面に向かって坂を下って左折するんだが、その左折する角の手前の
方の敷地に立ってる建物だ。**地裁の建物の敷地の、隣りにある敷地だ)。
 ちなみに、「**店」は閉鎖したんだな(ネットで調べてたら、当たった。
前に、お前らから聞いたような気もするが…)。まあ、味はイマイチだったからな。
**のほうは、まだやってるみたいだ。但し、「**」系列でなく、「**」系列
になったようだ。経営者は、実は同じ人だったようだ。
 だから、オレの近所の(**の向かいの)「**店」も、「**店」に変わった。
まあ、看板が変わっただけだがな。経営的に、どんなメリットがあるのかは、知らん
(**系列のスーパーや焼き肉店をストレートに閉店させると、いかにも経営不振で
畳んだ印象を与えかねないんで、「**系列に統合しました」というイメージでも
作り出そう、とでも考えたか…)。
 ※(その5)に続く。

『家賃収入10億のハズが破産へ。会社員を狙うシェアハウス投資の手口』(その3)

 結論から言えば法律(民法)違反では無い。訴えを起こして争っても、負けるだろう。
 それは、このAさんとS社との間の契約が「サブリース契約」だからだ。
 オレも名前ぐらいは聞いたことがあったが、詳しくは知らんかった。
 「サブリース」とは、日本語で言えば、「転貸借」平たく言えば「又貸し」だ。
 要するに、シェアハウスの所有者であるAさんからS社が「賃貸借(英語では、
サブリース契約において「マスター・リース」と言うらしい)」して(S社が借
賃を支払うことを約束して、借り上げて)、シェアハウスを借りたいと申し込ん
で来た人に「又貸し(転貸借)(サブリース)」するっていう話しだ。
 借りてる物を又貸ししても、それが貸した人(所有者)の許しを得ていれば問
題はない。別に、対象がシェアハウスでなくても、自動車とか建機とか、農機具
とか(こういう物は、「動産」という)でも普通に行われている契約だ。
 但し、対象がシェアハウスみたいな居住用の建物や土地(こういう物は、「不
動産」という)だと、事情がちょっと違ってくる。
 というのは、「借地借家法(しゃくちしゃっかほう)」という民法の特別法が
優先適用されるからだ。
 物を借りてるというのは、立場的にちょっと弱い。というのは、あくまでも
「貸してあげる」という持ち主との約束に基づく立場だからだ。
 もし、持ち主がその物を別の人に売った場合(売るのは、持ち主の自由だ。そ
れを止める権利は、借主にはない)、買った人が前の持ち主と同じように「貸し
て」くれるかどうかの保証は、ない(貸すか、貸さないか、又は借賃をもっと多
く払ってくれる人に貸すかは、新しく持ち主になった人の自由だ。それに、干渉
する権利は、借主にはない。また、前の持ち主との約束も、あくまでそれを主張
できるのは、前の持ち主との間のことで、新しい持ち主になった人との間で主張
できるものではない。新しい持ち主になった人は、前の持ち主との間の約束に拘
束されるいわれはない。別に自分が約束した訳ではないからだ)。
 このことを、法律的には、「売買は賃貸借を破る」とか「物権は、債権に優先
する」とか言うんだが、まあいいよ。
 貸し借りの対象が、そう大した物じゃなければ、問題は少ない。
 ただ「賃貸借」って、借賃を支払って物を借りるっていう契約なんで、対象は
結構財産的な価値の高いものになる(ちなみに、タダで(無償で)物を借りる契
約は、「使用貸借」と言って、別の契約だ。また、別の取扱いとなる。「使用貸
借」は、タダで貸してあげる場合なんで、貸す人と借りる人の間になんか特別な
関係がないと、なかなか成立しない。オレの場合も、こうやってこの住居に居住
してるが、法律的には、親父の持ち家を親父の好意により「使用貸借」してる
立場なわけだ。親父、ありがとねー!)
 それで、こういうちょっと弱い立場にある賃借人を守らなきゃな、という社会
的な要請を受けて、「借地借家法」と言う特別法を制定して、対策した訳だよ。
 次は、どんな特別な対策を設けているのかについて見ていく。
 ※(その4)に続く。

『家賃収入10億のハズが破産へ。会社員を狙うシェアハウス投資の手口』(その2)

 契約当初Aさんは、ウキウキだった。「月に25万か…。4か月で、100万
って訳だな…。100万貯まったら、何しよっか。何か、買うか…。旅行でも行くか…。」
 しかし、案の定というか、予想通りというか、事態はだんだん苦いものになっ
てくる。
 「ところが、2017年11月には、一方的に家賃保証の減額をされてしまい、
2018年1月からは、一切の家賃が入ってこなくなってしまった。
このままでは数ヶ月で資金がショートし、Aさんは自己破産する以外、道は無くな
るだろう。」
 そりゃあそうだろう。月に125万入ってくる前提で、月100万の支払いを
する住宅ローンを組んでる訳だからな。当てにしてた125万が全く入ってこな
いとなれば、月に100万も支払える訳がない…。貯金だって、30代半ばだっ
たら、多くて4、5百万ってとこだろう。まあ、2、3百万ってのが相場か。こ
れを全部つぎ込んでも、4~5か月から2~3か月しかもたない計算だ。
 しかし、「一方的に家賃保証の減額」をされたり、途中から「一切の家賃が入
ってこなく」なったりするのは、法律違反じゃないのか? 契約書にも、「家賃保
証は125万円で、これを30年間、S社が支払う」と明記してあったんだろう? 別に、
下の方に小さい字で「但し、…の場合は、例外とする」と特約条項を記載してい
た訳でもないんだろう?
 この部分が今回の騙しの核心だ。ここが、ちょっと分からんかった。
※ (その3)に続く。

『家賃収入10億のハズが破産へ。会社員を狙うシェアハウス投資の手口』(その1)

騙しつながりで、最近話題の「かぼちゃの馬車」事件について説明しておく。
結構いろんなネット記事を読んだんだが、なかなか核心部分が掴めず、今一つ
クリアにならんかったんだが、Wikiの「サブリース」の説明を読んだら、やっと
核心部分が分かったような気がするんで、説明しとく。
事件の概要は、こんな感じだ。
( https://news.infoseek.co.jp/article/mag2news_349835/ )

1、先日のこと。交差点で、気になる看板が目に止まった。「サラリーマンでも
資産10億円!」「30年間家賃保証」「需要が増加しているシェアハウスのオーナー
に」と書いてある。
2、「資産10億かあ。持てたら良いよなあ。老後も不安だしなあ。この前、年
金開始年齢を遅らせる話しも小耳にはさんだしな…。老後破産の話しも聞くよな
…。サラリーマンでもって書いてあるな…。シェアハウスって、前に見たドラマ
みたいなヤツか…。最近、流行ってる感じだな…。それのオーナーになるのか…。
30年間家賃が保証されるのか…。まあ、話しだけでも聞いてみるか…。」
3、それで、担当者の説明を聞くと、
1、敷金礼金など初期費用が高くなりやすい都内の通勤圏内に、おしゃれな女
性専用のシェアハウスを建てて入居者を募集する。
2、そして、このS社(スマートデイズ社)が一括して借り上げて、賃貸する。
3、オーナーさんがシェアハウスを建てるための建設費用は、全て住宅ローン
で行う。
4、それより多い家賃保証をオーナーさんが受け取ることで、オーナーさんは、
少なくとも30年間はその差額が副収入になる。
なんてな説明を受ける。
Aさんの場合
借入額は、1億円。返済は、およそ月額100万円であった。
契約書にある家賃保証は125万円で、これを30年間、S社が支払うとある。
つまり、Aさんは住宅ローンを組めば、黙っていても月に25万円の副収入を手に入
れることができるのだ。すごーくオイシイ話しのように、聞こえる…。

そもそもこの段階でおかしいと思わなければならないのは、一介のサラリーマ
ンが金融機関から1億円も借りれるか? ということだ。
そして、月に100万も返済できるのか? 手取り月給いくらなんだ? せいぜ
い30数万ってとこだろ?
「家賃保証は月に125万円で、これを30年間、S社が支払う」と契約書に書いて
あるとして、S社は年間125万×12=1500万以上の収益を上げなければな
らない、って話しだぞ。しかも、オーナーは一人二人じゃない訳だ。十人いれば
その10倍、百人いればその100倍、千人いればその1000倍以上の収益を
あげる必要がある。そんな高収益のビジネス・モデルってあるのか? 前にも話し
たが、一部上場企業の利益配当水準が平均2.4%だぞ。1億円出資して、年間
240万の配当だ。月にせいぜい20万だよ。どうやったら、一人のオーナーに月に
125万も家賃保証ができるんだ?
それと、「30年間」っていう期間だ。今30代の半ばとして、30年後には
60代の半ばだ。子供も結婚するような年代だ。それまで経済環境が激変しない
と、どうして言える? リーマンショックで日経平均が3分の1になったのを、知
らないのか? バブル崩壊で日本経済がガタガタになったのを知らないのか? 昨
今の世界情勢の変化は、激流だぞ。トランプの大統領当選を誰が予想した? 米朝
首脳会談を誰が予想した? 英のEU離脱を誰が予想した? 人民元建て原油先物
取引開始を起因とする米中激突を、誰が予想した?
30年も経てば、世界は今とは異なる形になってるに決まってる。
逆にオレからすれば、30年間変わらず毎月125万づつ金が入ってくると信じ
ることができるほうが不思議だよ。
※(その2)に続く