トランプ氏「日鉄のUSスチール支援、過半出資はない」

トランプ氏「日鉄のUSスチール支援、過半出資はない」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1007O0Q5A210C2000000/

『2025年2月10日 7:27 (2025年2月10日 8:04更新)

トランプ氏は日鉄によるUSスチールへの「買収」は認められないとしてきた=AP

【ワシントン=八十島綾平】トランプ米大統領は9日、日本製鉄によるUSスチール買収計画について、日鉄がUSスチールに対し「過半出資をすることはない」と述べた。大統領専用機内で記者団に話した。日鉄は計画の修正を迫られる公算が大きくなった。

トランプ氏はUSスチールについて「かつては最も偉大な企業の一つだったが、悪い政府と悪い経営陣によって多くのものを失った」と話した。そのうえで「これから復活する。(鉄鋼製品に対する)関税がそれを手助けになるだろう」との見方を示した。

7日に開いた石破茂首相との日米首脳会談で「買収ではなく多額の投資」であれば認めるとの方針を示していた。買収によってUSスチールの所有権が米国外に移ることは「心証的に良くない」とも語っていた。

石破首相も「買収ではなく投資だ。日本の技術を提供して良い製品をつくり、日本、米国、世界に貢献するUSスチールの製品が生み出されていくことに日本も投資する」とトランプ氏に沿った発言をした。

日本製鉄が2023年12月に発表した買収計画では、米国に設立した買収専用の子会社を通じてUSスチールの株式を100%取得して「完全子会社」にする予定だった。

買収計画に対しては、バイデン前大統領が1月に中止命令を出していた。

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