ホンダ・日産、不信の連鎖 リストラや子会社化案で溝

ホンダ・日産、不信の連鎖 リストラや子会社化案で溝
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC057O50V00C25A2000000/

『2025年2月6日 2:00 [会員限定記事]

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窪田真之川端由美

ホンダと日産自動車の経営統合が白紙になる方向となった。ホンダは前提となる日産の事業再構築が不十分と判断し、主導権をとるために子会社化を打診した。それが対等での統合を考えている日産の反発へとつながり、両社の溝は埋まらないほど深くなった。世界3位連合になる構想は振り出しに戻ったが、変革期にある自動車業界で単独で生き残るのは簡単ではない。

「この条件では受け入れがたい」。日産の経営幹部は3日、統合協議…

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窪田真之
楽天証券 チーフ・ストラテジスト

ひとこと解説 経営統合白紙で5日にホンダ株が上昇したのは皮肉な結果だ。日産と経営統合して規模だけ大きくなっても「規模の利益」を出せず、かえって経営の重しになると思われていた為だ。車台共通化や研究開発機能の統合、生産拠点の適正化で「何を捨てて何に集中するか」決める必要があるが、何を捨てるか決められない懸念があった。
規模は小さくてもスズキは経営戦略が明確でインドで稼ぐ。トヨタ・グループも経営戦略は明確である。
日産は今のままでは先行きが厳しい。ハイブリッド車を重視せずEVに集中したのにEVでヒットを出せていない。四輪車の利益率を高め次世代自動車開発で世界と戦うために「何を捨ててどう戦うのか」決断が必要である。』