北朝鮮、弾道ミサイル発射の可能性 EEZ外に落下推定

北朝鮮、弾道ミサイル発射の可能性 EEZ外に落下推定
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『2025年1月6日 12:12 (2025年1月6日 13:17更新)

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上野泰也さんの投稿上野泰也

防衛省は6日午後0時5分ごろ、北朝鮮が弾道ミサイルの可能性があるものを発射したと発表した。同省幹部によると発射されたものは日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下したとみられる。

韓国軍合同参謀本部は6日正午ごろ、平壌周辺から日本海に向けて発射した中距離弾道ミサイルとみられる飛行体を確認した。追加の発射に備えて警戒を強化し「日米と緊密に情報共有し万全の体制を維持する」と強調した。

石破茂首相は午後0時7分に①情報収集・分析に全力を挙げ国民に迅速・的確な情報提供をする②航空機、船舶の安全確認の徹底③不測の事態に備え万全の態勢をとる――の3点を指示した。

北朝鮮が弾道ミサイルとみられるものを発射したのは2025年に入って初めてで、24年11月5日以来となった。

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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

北朝鮮が弾道ミサイルを1月に発射したのは、これで4年連続。回数が非常に多かったのは22年。1月5日を皮切りに、11日、14日、17日(2回)、27日、30日の合計7回だった。23年は、元旦に短距離弾道ミサイルが発射されたが、これは22年大みそかに続く2日連続の出来事。24年は、1月14日に中距離弾道ミサイルが発射された。今年は、1月20日に米国で2期目のトランプ政権がスタートする。北朝鮮に対しては1期目と異なり、最終的な核兵器廃棄を要求するのではなく、核兵器保有を認めた上での軍備管理を前提に再度対話を行う可能性がある。このため、北朝鮮による今年1月の弾道ミサイル発射は、控えめなのではないか。
2025年1月6日 13:18 (2025年1月6日 13:18更新)』