経常黒字、4月は2兆505億円 債券利子や配当金が増加

経常黒字、4月は2兆505億円 債券利子や配当金が増加
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA074OG0X00C24A6000000/

『2024年6月10日 8:59 (2024年6月10日 10:11更新)

財務省が10日発表した4月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスなどの取引状況を示す経常収支は2兆505億円の黒字だった。前年同月から8.2%増加した。海外からの債券利子や配当金の受け取りが増え、第1次所得収支の黒字幅が拡大した。

経常黒字は15カ月連続。経常黒字額は比較可能な1985年以降で4月としては最大だった。

経常収支は輸出から輸入を差し引いた貿易収支や、旅行収支を含むサービス収支、外国との投資のやり取りを示す第1次所得収支などで構成する。

第1次所得収支の黒字幅が前年同月比で26.7%増の3兆8328億円となり、経常黒字を押し上げた。海外での金利上昇や株高を受けて債券利子や配当金の受け取りが増えた。海外子会社からの配当金といった直接投資収益も増えた。

貿易収支は6615億円の赤字と、前年同月から赤字幅は4.4倍になった。輸入額は8.5%増の9兆897億円、輸出額は2.4%増えて8兆4282億円となった。

資源高や円安により原油などの輸入額が膨らんだ。輸出は自動車のほか半導体関連の製造装置や電子部品が好調だった。

サービス収支は7215億円の赤字だった。赤字幅は前年同月から29.3%拡大した。研究開発費などを含むその他業務サービスや、保険・年金サービスの赤字が大きかった。

訪日外国人の消費額から日本人が海外で使った金額を引いた旅行収支の黒字は42.5%増えて4467億円となった。

季節調整値で見た経常収支は2兆5241億円の黒字で前月から25.5%増えた。

【関連記事】

・GDP年率1.8%減、1〜3月改定値 設備投資が上振れ
・円安生む経済構造、反転に時間 企業にドル買いの実需

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

永浜利広のアバター
永浜利広
第一生命経済研究所 首席エコノミスト
コメントメニュー

分析・考察

季節調整値でみると、むしろ経常黒字額は+0.5兆円程度拡大しています。

内訳を見ると、季節調整値でも主因は記事にある通り第一次所得収支が+0.3兆円弱拡大していることですが、貿易赤字も▲1600億円弱縮小しており、サービス収支赤字も▲1500億円弱縮小していますので、第二次所得収支以外は全て経常黒字拡大に寄与しています。
このように同じ経常収支でも、季節調整値でみるとかなり見え方が異なることには注意が必要でしょう。

2024年6月10日 10:14 』