イスラエル 強硬姿勢崩さず 即時停戦の決議案は米拒否権で否決

イスラエル 強硬姿勢崩さず 即時停戦の決議案は米拒否権で否決
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240221/k10014366061000.html

『2024年2月21日 14時34分

イスラエル軍は、避難者など150万人近くが暮らすガザ地区南部ラファへの地上作戦を強行する構えを見せています。市民の犠牲がさらに拡大しかねない中、国連の安全保障理事会では、人道目的での即時停戦を求める決議案の採決が行われましたが、アメリカが再び拒否権を行使し、決議案は否決されました。

イスラエル軍は、避難者など150万人近くが暮らすガザ地区南部ラファへの地上作戦を強行する姿勢を崩していません。

イスラエルの戦時内閣に入っているガンツ前国防相は18日、3月10日ごろに始まるイスラム教徒が日中の飲食を断つ断食月、ラマダンまでにハマスがすべての人質を解放しなければ、「ラファでも攻撃を行う」と述べています。

一方、同じ南部でラファの北にあるハンユニスでは、イスラエル軍が激しい攻撃を続けています。

WHO=世界保健機関は20日、イスラエル軍が軍事作戦を行ったハンユニスのナセル病院から、一部の患者を避難させたとして動画を公開し、現地の窮状を訴えました。

WHOによりますと、ナセル病院には、いまも患者やけが人が残っていますが、停電して患者に酸素の供給ができず、医療廃棄物などのゴミが散乱した状態だということです。

今後、ラファへの地上作戦が強行されれば、市民の犠牲がさらに拡大しかねない中、国連の安全保障理事会では、人道目的での即時停戦を求める決議案の採決が行われました。

日本を含む13か国が賛成しましたが、イスラエルを擁護するアメリカが戦闘の休止と人質の解放などをめぐり、外交交渉が続いているとして、再び拒否権を行使し、決議案は否決されました。

イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止をめぐる交渉も先行きが不透明な状況で、人道状況のさらなる悪化が懸念されます。
官房長官 “粘り強く働きかけを行っていく”

林官房長官は21日午前の記者会見で「さまざまな外交努力を行ってきたが、結果として採択に至らなかったことは残念だ。人道支援活動が可能な環境を確保し、持続可能な停戦が実現することを期待しており、わが国として総合的に判断し、賛成票を投じた」と述べました。

また、記者団が「アメリカによる拒否権の行使をどう受け止めているか」と質問したのに対し、「アメリカなどが、人質の即時解放や人道状況の改善などのため精力的な外交努力を行っていることを高く評価している。何が現実的なアプローチかという観点から、関係国への働きかけなどを積極的に粘り強く行っていく」と述べました。』