トランプ氏、米大統領再選なら「中国に60%超の関税検討」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN051N90V00C24A2000000/
『【ワシントン=飛田臨太郎】米国のトランプ前大統領は11月の大統領選で再び当選した場合、中国に60%を超える関税を課す案を検討すると明らかにした。4日に放送した米FOXニュースの番組で発言した。
一律60%の関税を課すことを検討しているとの米報道について聞かれ「いや、それ以上かもしれない」と答えた。
トランプ前政権下では、中国に対し3700億ドル相当(約55兆円)の輸入品を対象に制裁関税を課した。…
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『中国に高い関税障壁を設けることについて「そうしなければならない」と断言した。安価な中国製品の流入を排除し、国内の製造業労働者を保護する狙いだ。
「貿易戦争ではない。私は中国とはすべてにおいてうまくやってきた」と説明した。「私は習近平(シー・ジンピン)国家主席をとても気に入っている。彼は私の任期中、とても良い友人だった」とも言及した。
トランプ前政権では、米国の制裁関税に中国も報復関税で対抗し、米中の貿易摩擦は激しくなった。バイデン政権は制裁関税の大部分を引き継いでいる。前大統領が再び政権を奪還すれば、さらに厳しい措置をとる可能性がある。』
『前大統領は公約で、中国への経済依存度を下げる複数の政策を掲げる。具体的には中国について、世界貿易機関(WTO)での最恵国待遇(MFN)を撤廃する。撤廃すれば、幅広い品目で中国からの輸入関税が引きあげられる。
WTO協定は、特定の国にだけ高関税を課す差別的な待遇を禁じる。だが、自国の安全保障上の利益保護を目的とし、必要な場合には例外を認めている。米国はこの規定を活用し、ウクライナ侵攻後にロシアのMFNを取り消した。』
『鉄鋼、医薬品などの重要品目については、中国からの輸入を段階的に廃止するための複数年計画を策定する。』
『対中強硬策は、党派を超えて米世論から支持を集めやすい。前大統領が大統領選を前にアピールに使っている側面もある。仮に政権に再び返り咲いた場合でも、全ての公約を実行に移すかは見通せない。トランプ氏の発言通りに導入すれば、中国だけでなく米国や世界経済の混乱につながる可能性がある。
前大統領は、番組で改めて日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収に反対する考えを強調した。「私はその取引を通すとは思わない」と話し、阻止する考えを示した。』