岸田首相「処理水で中国が突出行動」 李首相は日本批判

岸田首相「処理水で中国が突出行動」 李首相は日本批判
ASEAN関連首脳会議
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0652Z0W3A900C2000000/

『【ジャカルタ=秋山裕之】岸田文雄首相は6日、インドネシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席した。東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出は科学的に安全だと説明し、中国の対応を「突出した行動」と指摘した。

中国の李強(リー・チャン)首相は処理水を「核汚染水」と呼び、日本の対応を批判した。日本産水産物の輸入停止など処理水を巡る日中対立の打開は見通せていない。

日中の首相はジャカルタで開いた「ASEANプラス日中韓3カ国」首脳会議で顔を合わせた。開会あいさつに続いてASEAN、韓国、日本、中国の順番で1回ずつ発言した。

岸田首相は処理水について、国際原子力機関(IAEA)の報告書などを踏まえ「科学的観点から何ら問題は生じていない」と強調した。

国際社会で広く理解を得られていると言明し「中国は日本産水産物の輸入を一時停止するなど突出した行動をとっている」と述べた。中国の行動の異質さが際立っている点を印象付け、自制を求めようとした。

中国外務省によると、李氏は「核汚染水の排出は世界の海洋生態環境や人々の健康に関わる」と主張した。「日本は国際的な義務を誠実に履行し、近隣諸国や関係者と十分に協議し、責任をもって核汚染水を処理すべきだ」と要求した。

日本政府によると日中両首相はこれに先立ち短時間、立ち話をした。岸田首相は「建設的かつ安定的な日中関係」を築く重要性を訴え、日本産水産物の輸入停止措置を即時に撤廃するよう求めた。

首脳会議の席上、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領やASEAN首脳からは処理水に関する発言はなかった。東南アジアは日本政府の立場に一定の理解を示している。

日中の首相は7日にも米国やロシア、インド、オーストラリアなどを加えた東アジア首脳会議(EAS)で顔を合わせる。

岸田首相はASEAN関連首脳会議に出席した後、9〜10日にはインドで20カ国・地域(G20)首脳会議に参加する。各国の首脳と個別に会談する際にも処理水の安全性について説明する見通しだ。』