中国、金保有8カ月連続で増加 6月の外貨準備高
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM078L10X00C23A7000000/
『【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した2023年6月末の外貨準備の内訳によると、金の保有量は約2113トンと、5月末から21トン(1.0%)増えた。8カ月連続で前月末を上回った。米長期金利の先高観などを受け、…
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中国、金保有8カ月連続で増加 6月の外貨準備高
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM078L10X00C23A7000000/
『【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した2023年6月末の外貨準備の内訳によると、金の保有量は約2113トンと、5月末から21トン(1.0%)増えた。8カ月連続で前月末を上回った。米長期金利の先高観などを受け、…
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トルコ、ウクライナのNATO加盟を支持 首脳会談で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR080E20Y3A700C2000000/
『【イスタンブール=木寺もも子】ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、トルコのイスタンブールを訪問し、エルドアン大統領と会談した。エルドアン氏はウクライナが将来的に目指す北大西洋条約機構(NATO)への加盟を支持する考えを示した。
トルコはロシア、ウクライナの双方と良好な関係を維持しており、ウクライナ産の穀物を輸出するための黒海穀物合意などを仲介してきた。ゼレンスキー氏のトルコ訪問はロシアによる侵攻後で初めて。
【関連記事】
・米高官、ウクライナのNATO加盟条件を議論 首脳会議で
・NATO首脳会議、ゼレンスキー氏出席へ 事務総長が表明
エルドアン氏は8日未明に開いた共同記者会見で、「ウクライナがNATO加盟資格を持つことは疑いない」と述べ、ウクライナの加盟を支持した。もっとも、ロシアと戦争状態にあるウクライナがただちに加盟するめどは立っていない。
声明などによると、両首脳は会談で、黒海を通じてウクライナ産の穀物を安全に輸送するための穀物合意の期間延長について協議した。ロシアが難色を示し、今月17日にも終える可能性を示唆している。
エルドアン氏は「穀物合意の延長はとても重要だ」と述べ、少なくとも3カ月ごとに延長されるべきだとの考えを示した。ロシアのプーチン大統領が8月にもトルコを訪れると明らかにした。ただ、具体的にどうロシアに働きかけるかは明確にしなかった。
ゼレンスキー氏はトルコの仲介努力に謝意を示したうえで、ロシアが穀物回廊の物流を妨害しようとしていると非難。「アジア、アフリカなどの多くの人々の食料安全保障がこの枠組みにかかっている」と継続の重要性を訴えた。
ゼレンスキー氏によると、トルコとの間で防衛産業やドローン製造で協力を強化するなどの合意を結んだ。トルコはこれまでもウクライナに対してドローンなどを輸出してきた。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
渡部恒雄のアバター
渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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分析・考察
ロシアとウクライナの停戦交渉のイニシアティブを取りたいトルコのエルドアン大統領にとって、将来のウクライナのNATO加盟は、ゼレンスキ―大統領を停戦交渉のテーブルに乗せるための条件でもあり、7月11日のNATO首脳会談前に、米国や他の加盟国にトルコの役割の重要性を印象付けようとしているように思います。
現時点でNATO加盟国がトルコに期待しているのは、クルド人問題で加盟承認を保留しているスウェーデンのNATO加盟の承認であり、トルコの保留はロシアに対しては「貸し」です。
そのような背景を考えると、NATO首脳会談でエルドアン氏がスウェーデンの加盟にどう動くのか、きめめて興味深いです。
2023年7月8日 11:40 』
米国、弾薬不足で「禁じ手」 ウクライナにクラスター弾
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN078CW0X00C23A7000000/
『【ワシントン=中村亮】米国のバイデン政権が殺傷性の高いクラスター(集束)弾をウクライナに供与する立場に転じた。非人道的な兵器との批判に配慮してきたが、弾薬不足を補うため「禁じ手」に踏み込む。欧州との結束維持に向けて対話を進める。
「とても難しい決断だった」。バイデン大統領は7日、CNNテレビのインタビューでクラスター弾の供与についてこう語った。「同盟国や議会の友人と話し合った」と強調し、供与を決めるまで時間をかけたと説明した。
米政府は7日、ウクライナに8億ドル(約1150億円)分の武器を追加供与すると発表し、その一部としてクラスター弾を盛った。ロシアが2022年2月にウクライナへ侵攻してから同国にクラスター弾を供与するのは初めて。
【関連記事】米国、クラスター弾をウクライナに初供与 反攻後押し
米国がクラスター弾を供与する理由は2つある。一つは6月上旬ごろに始まったウクライナの反攻が想定より進んでいないことだ。
コリン・カール米国防次官(政策担当)は7日の記者会見で、ウクライナ軍は多くの戦力を残しているとしつつ、反攻に関し「一部の人が期待したよりも進捗はやや遅い」と言及した。
クラスター弾は、1つの「親爆弾」の中に数十から数百の「子爆弾」を内蔵する構造だ。空中で親爆弾から子爆弾を広範囲に放出する。「点」ではなく「面」で攻撃を実行できるため打撃能力が増す。
ロシア軍はウクライナ東部や南部で広範囲に塹壕(ざんごう)を整えたり、地雷をまいたりしてウクライナ軍を待ち構える。ロシア軍に接近するリスクが高いなかで、ウクライナ軍はクラスター弾を使ってロシア軍の戦力低下を狙うとみられる。
一般的に攻撃側の戦力は守り手の3倍以上が必要だとされる。領土奪還を目指すウクライナ軍が戦果を急ぎ、塹壕での戦いを挑んで消耗戦になれば将来的に戦闘で不利になるリスクがある。
もう一つの理由は弾薬の不足だ。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は7日の記者会見で「我々の弾薬生産が拡大するまでの間は供給の空白を埋めることが極めて重要だ」と力説。クラスター弾の供与を正当化した。
ウクライナ軍は155ミリりゅう弾砲を使ってクラスター弾を発射する見通しだ。ウクライナ軍は23年春時点で155ミリ砲弾を1日6000〜8000発使ったとみられる。ロシア軍が防衛を固めるなかで高水準の使用量が続いている公算が大きい。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のマーク・カンシアン上級顧問は1月のリポートで米国によるウクライナへの155ミリ砲弾の供与は100万発を超えたと指摘。生産規模を年24万発と6倍に増やしても米国が在庫を補充するのに少なくとも5年程度かかると推計した。
米軍は侵攻が長引くにつれて、ウクライナ軍のヘリコプター部隊や歩兵隊、情報収集部隊などが連携を高めて作戦の効率を上げる訓練に力を入れた。目的の一つが弾薬の使用量を抑えることだった。
バイデン政権は欧州を中心に国際社会の理解を求める。クラスター弾の使用や製造を禁じるオスロ条約に100カ国以上が参加し、フランスやドイツ、イタリアなどが締約国に含まれる。
サリバン氏は「ウクライナ政府から一般市民へのリスクを最小にできるよう極めて注意深く使うと書面の保証を得た」と明らかにした。ウクライナ軍は人口密集地区で使わず、使った場合には場所を記録する。
ウクライナへ供与するクラスター弾に関し、不発弾の発生率を2.5%以下にできる種類に絞るとして一般市民への被害を抑えるとも説明した。ロシア軍が使うクラスター弾は同30〜40%だと主張した。
バイデン大統領は11〜12日にリトアニアの首都ビリニュスで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する。クラスター弾の供与がテーマの一つになるとみられる。
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前嶋和弘のアバター
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部 教授
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ひとこと解説
サリバン補佐官の記者会見を見ましたが、「ウクライナ軍は防御的に使用する」というのはなんとも苦しい説明。禁じ手の解禁は、それだけ事態が切迫しているのかと思います。
2023年7月8日 11:43 (2023年7月8日 12:04更新)
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高橋杉雄
防衛研究所 政策研究部防衛政策研究室長
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ひとこと解説
米国はクラスター爆弾禁止条約に署名してないので国際法違反にはなりませんが、国防歳出法で、不発率1%以上のクラスター弾の外国への供与は禁止されてます。しかし、Foreign Assistance Actに基づき、米国の死活的な安全保障上の利益に関わる場合には大統領の決定が歳出法に優越するとして供与に踏み切ったようです。
https://www.washingtonpost.com/national-security/2023/07/06/biden-cluster-bombs-ukraine/
それだけ戦場が切迫しているということでもあります。このために、ここしばらく議会根回ししていたようですね。
ロシアがクラスター爆弾禁止条約に署名しておらず、大量に戦場で使っているわけですが、中国も北朝鮮も署名していません。
2023年7月8日 9:47 』
米高官、ウクライナのNATO加盟条件を議論 首脳会議で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN07DXC0X00C23A7000000/
『【ワシントン=坂口幸裕】米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は7日の記者会見で、来週にリトアニアで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でウクライナの加盟条件を議論すると明らかにした。「NATOの基準に達するために必要な改革について話し合う」と明言した。
11〜12日のNATO首脳会議にはバイデン米大統領が出席する。サリバン氏は「(ウクライナの)加盟に向けた重要な瞬間にな…
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ポスト・プーチンの甘い幻想 恒久化するロシア制裁
風見鶏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR050J30V00C23A7000000/
『ロシアの民間軍事会社ワグネルの反乱で、プーチン体制を支える軍・治安組織に亀裂があることが露呈した。ロシアはどこに向かうのか。東西冷戦下の共産諸国で起きた混乱を基に展望してみる。
今年2月、冷戦下のソ連・東欧ブロックを熟知する政治家が静かに人生の幕をおろした。ハンス・モドロウ、95歳。共産圏の中核国だった東ドイツの独裁政党・ドイツ社会主義統一党(SED)の幹部で、盟主ソ連を含む東側陣営に幅広い人脈…
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プリゴジン氏、プーチン氏と手打ちか ロシア滞在の情報
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR076T40X00C23A7000000/
『ロシアで反乱を起こした同国の民間軍事会社ワグネルについて、ベラルーシのルカシェンコ大統領は6日、創設者のエフゲニー・プリゴジン氏が「(ロシア北西部の)サンクトペテルブルクにいる」と述べた。同氏の影響力低下を条件にプーチン政権と手打ちしたとの見方がある。
プリゴジン氏は武装蜂起の停止後、ベラルーシに出国する条件でプーチン大統領の粛清を免れたとみられていた。ベラルーシ国営のベルタ通信によると、ルカシェンコ氏は6日、プリゴジン氏について「ベラルーシにいない」と主張した。
プリゴジン氏の動向を巡っては6月末以降、同氏が搭乗した可能性がある航空機がサンクトペテルブルクやモスクワなどロシア国内で発着したと独立系メディアなどが報道し、所在を巡って情報が入り乱れていた。
ロシアのペスコフ大統領報道官は6日、プリゴジン氏の居所について「把握していない」と記者団に述べ、同氏の行動について表面上は「黙認」する考えを示した。
ワグネルの反乱は6月23日の武装蜂起宣言から1日で収束した。仲介役を担ったルカシェンコ氏によると「プリゴジン氏と戦闘員の絶対的な安全を保証する」として、同氏をベラルーシが受け入れることで合意した。プーチン氏は「約束したことはすべて実行する」と応じたとされる。
ルカシェンコ氏の発言以外では、交渉の詳細は明らかになっていない。独立系メディアのメドゥーザは6月25日に関係筋の話として「彼(プリゴジン氏)が従来のような影響力や財源を持たない」ことで「手打ち」がなされた可能性があると伝えた。
実際、プリゴジン氏の力を弱らせる動きは進んでいる。プーチン氏は27日、プリゴジン氏の企業グループによる軍への食料提供ビジネスにロシア政府が年間800億ルーブル(約1200億円)を支払っていたと述べ、「すべてを調査していく」と汚職問題の調査に乗り出す方針を表明した。
6月末にはプリゴジン氏が保有するメディアグループが活動を停止したと伝わった。
ロシアの国営テレビは7月5日、ロシア当局がプリゴジン氏が保有するとされる豪勢な邸宅を捜索する映像を流した。大量の札束や偽造パスポートが画面に映り、汚職の象徴と糾弾した。プリゴジン氏のイメージ失墜を狙ったとみられる。
プーチン政権はプリゴジン氏が国内で人気を得ることに神経質になっている。
ロシアの民間世論調査会社レバダセンターが3日に発表したワグネルの武装蜂起に対する調査では、ロシア軍の腐敗や前線での兵器不足などを訴えてきたプリゴジン氏のロシア国防省への批判に対して46%が「批判は正当」と回答し、「反対」(30%)を大きく上回った。
インターネット上ではワグネルが一時制圧したロストフナドヌーから引き揚げる戦闘員に声援を送る動画があふれている。
ルカシェンコ氏は6日、「近くプーチン大統領と会談することで合意した。ワグネルについても話し合うだろう」とも述べた。プリゴジン氏やワグネルの処遇について協議する可能性がある。
【関連記事】
・ベラルーシ大統領「プリゴジン氏はロシアに」
・ロシア反乱、中国の悪夢 習氏が恐れるプーチン氏の末路
・ワグネル処遇、ロシアとベラルーシに温度差
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米国、クラスター弾をウクライナに初供与 反攻後押し
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN079CY0X00C23A7000000/
『【ワシントン=中村亮】米国防総省は7日、ウクライナに殺傷性の高いクラスター(集束)弾を供与すると発表した。2022年2月に始まったロシアによる侵攻以降でクラスター弾の供与は初めて。ウクライナの反攻を後押しするため供与に慎重な立場を転換した。
米政府は7日、ウクライナ向けの武器を追加供与すると発表し、クラスター弾を盛った。
【関連記事】米国、弾薬不足で「禁じ手」 ウクライナにクラスター弾
クラスター弾は、1つの「親爆弾」の中に数十から数百の「子爆弾」を内蔵する構造だ。空中で親爆弾から子爆弾を広範囲に放出し、「点」ではなく「面」で攻撃を実行する。
子爆弾が空中で放出される高度などによって攻撃範囲は異なり、1発のクラスター弾で数万平方メートルを攻撃できるケースが多い。塹壕(ざんごう)をつくってウクライナの反攻に備えるロシア軍に対して効果的だとの見方が多い。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は7日の記者会見でウクライナへ供与するクラスター弾に関し、不発弾の発生率を2.5%以下にできる種類に絞ると説明した。ロシア軍が使うクラスター弾は同30〜40%だと主張した。
ロシアとの違いを強調するのは国際社会の懸念に配慮するためだ。クラスター弾は子爆弾を大量に使うため民間人に被害が及んだり、不発弾が発生したりしやすい。クラスター弾の製造や使用を禁止するオスロ条約が2010年に発効している。
サリバン氏は「ウクライナが十分な砲弾を保持できずにロシアが進軍し領土を奪ってウクライナ国民を支配すれば、一般市民に被害が及ぶリスクが大きい」と話した。ウクライナが自衛を目的としてクラスター弾を使うのは正当化できると言及した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、米国によるクラスター弾の供与についてツイッターで「タイムリーで強く必要とされていた防衛援助のパッケージだ」と投稿し、バイデン米大統領らに謝意を示した。「ウクライナの防衛能力の拡大は、我々の土地の占領解除と平和を近づけるための新たな手段を提供するだろう」とも強調した。
バイデン氏は11〜12日にリトアニアの首都ビリニュスで開く北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で各国に理解を求めるとみられる。
フランスやドイツ、イタリアはオスロ条約の締約国だ。米国やロシア、ウクライナは参加していない。
ドイツはクラスター弾の供給に否定的な姿勢を示している。ロイター通信によると同国のピストリウス国防相は7日、ドイツがオスロ条約に署名していることを理由に「(供給は)選択肢ではない」と語った。
国連の報道官は同日、グテレス事務総長はクラスター弾の使用に反対していると述べた。
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神保謙
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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分析・考察
ウクライナ軍の反転攻勢は、ロシア軍の防御ラインに阻まれ、未だ目立った成果を挙げていない。クラスター弾は広範囲の塹壕に潜むロシア軍に対し、短時間で面的制圧を行うことができ、戦術的には有効と考えられる。ただクラスター弾禁止を謳ったオスロ条約を主導したベルギーやノルウェーをはじめ、NATO内でも多くの国が否定的反応を示しそうだ。またクラスター弾によって戦局を優位に展開できたとして、その後のオスロ条約の目指す規範を揺るがすだろう。現在は戦争中であり、あまり綺麗事は言っていられない。しかし戦車や戦闘機と同様に、ウクライナへの供与を渋っていた米国が戦局の膠着打破のために逐次投入するという構図は一緒である。
2023年7月8日 7:01 (2023年7月8日 7:09更新) 』
【悲劇】AI時代に会議ばかりやっている会社の末路
https://news.yahoo.co.jp/byline/yokoyamanobuhiro/20230629-00355734
※ 今日は、こんな所で…。







『■なぜAI時代の会議は、職場の雰囲気と業績を悪化させるのか?
AIが一瞬で仕事を終える時代になってきた。にもかかわらず。人間はまだまだ会議で時間を浪費している。これこそが、現代の悲劇だ。
とくに、進捗管理や問題解決のために集まる会議は、どこまで必要なのだろうか?
それを続ける会社は、ほぼ間違いなく衰退の道を歩むだろう。
今回は、なぜAI時代に会議ばかりやっていると、ドンドン職場の雰囲気が悪くなっていくか、業績が悪くなっていくか、を徹底解説する。
最後まで読むことで、AI時代における会議の「負の側面」が増える理由がハッキリと見えてくるはずだ。特に組織マネジャーには、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
■「進捗管理」に会議は必要なのか?
「何のために1時間半も議論をしているのか、まったくわからない」
そう嘆いたのは、入社2年目の営業だ。
「AI機能を使えば、議論する必要などない」
と彼は断言する。
この会社の営業会議では、SFA(営業支援システム)が導入され、営業個人個人の活動は可視化されている。
にもかかわらず、1週間に1回は営業会議でSFAのダッシュボードを会議室のスクリーンに映しながら、結果を出すために、どのお客様に、どんな商品を、いくらで提案して、どれぐらいの確度で決まりそうなのかを一人一人にヒアリングしている。
SFAに搭載されたAI機能を使えば、過去の活動履歴からAIが解析し、売上予測ぐらいできるのにもかかわらずだ。
「わざわざ口頭で報告させるのなら、システムに活動状況を入力する時間がもったいない」
と嘆く営業も増えている。
■なぜ会議が増えると業績が悪くなるのか?
業績が悪い会社ほど、会議が多い。そして長い。
よく耳にする話だ。もちろん因果関係はないが、17年以上コンサルタントをしてきた経験からすると、あながち間違いではないと言える。
たとえば営業会議で考えたら、以下の図のとおり、会議で決まったことを活かして営業活動をするのが基本だ。
しかし業績が悪くなると、会議の量が増えるのである。以下の図を見てほしい。
「どこで何をしてるんだ?」
「本当にそれで数字ができるのか?」
等と、一人一人の営業に対する追求が増えるからだ。当然、こんなことをしていたら、営業の「可処分営業時間」が減っていく。
営業の「可処分営業時間」が減れば、当然業績が上がることはない。お客様に関心を向けない営業が、成績を伸ばすことなどない。
以下の図を見てほしい。会議が増えれば、会議のためのプレ会議や、資料作成、メール処理も自然と増える。どんどん「可処分営業時間」が減ることになる。
しかしAI時代になったら、どの営業が、どのお客様の誰に、どんなタイミングで、どのような金額の商材を提案したらいいのか。もっともらしく、教えてくれるだろう。
もちろんそれはあくまでも「もっともらしい仮説」である。しかしこの仮説を一瞬で出してくれるだけで、仮説検証サイクルを高速に回すことができるだろう。
■AIによるマネジメントの役割
以下の図を見てほしい。その仮説は、AI単独でできるのだ。AI機能をフル活用できるマネジャーが一人いるだけでいい。
AI時代に重要なことは、現場力である。お客様とオフラインもしくはオンラインで対面し、接することだ。
以下の図を見てほしい。
情緒的な側面がとても重要な時代なので、いつ、何を、どうすべきか? を人間の頭で考えず、現場へ数多く回ることが重要なのだ。とくにベテラン社員は、現場でこそ力を発揮する。会議室ではないのだ。
戦略と戦術を分けて考えることが重要だ。どのようなお客様に、どのような商材を、どのような金額で売ろうとするのか。その戦略的な面は、人間が考えるべきことではなくなった。
いっぽう、目の前のお客様と、どのように関係を構築するか。どのような言葉を使うと、本音と建て前を見分けられるのか。こういった細かい戦術は、臨機応変に現場でやらなければならない。
■ベテラン社員ほど会議を捨てて現場へ行こう
したがってベテラン社員ほど会議室やパソコンの前で座っていてはダメだ。以下の図を見てほしい。
若い社員とより多く同行し、現場でのフィードバックを徹底するのだ。会議室で追及しても、営業成績がアップすることはない。
最後に、なぜ会議を長くすると業績が悪くなるのか。私見を書きたい。
理由は、会議をやればやるほど業績がよくなると妄信している経営者、マネジャーがいるからだ。そうでない限り、会議を増やしたり、長くしたがる理由がない。
単なる情報共有、報告事項はITの力を使えばできる時代になった。メンバーとの意思疎通が必要なら、会議室でやるのではなく、個人個人と現場でやるべきだ。
AI時代は、ますます会議が多く、長い会社は凋落してくだろう。論理的に物事を考えられる社員ほど、会議の無意味さを理解できるからだ。
記事に関する報告
横山信弘
経営コラムニスト
企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~
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「そこまでやる必要があるんですか?」と言う新入社員に上司はどんな図で説明したか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/yokoyamanobuhiro/20230706-00356595





『■「そこまでやるんですか?」と言う新人に驚く上司
「もっと努力してくれないとダメだろ」
「え? そこまでやる必要あるんですか?」
上司が部下の成長を考えて叱咤激励していると、こんなことを言われることがある。
前よりもこんなに頑張ってるのに、そんな言い方ないですよ
と反論されても、「キミこそ、そんな言い方はないだろ」と上司は突っ込みたくなるだろう。
部下の成長を願っている。本人も「ありがとうございます。頑張ります」と意気揚々だ。なのに、それぞれの思惑通りにはいかない。なぜなのか?
今回は、「そこまでやる必要があるんですか?」と言う部下を納得してもらうための図を紹介しながら、なぜ双方の認識のズレが生じてしまうのか。解説していく。
特にZ世代の部下を持つ組織マネジャーには、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
■上司には2つの基準がある
そもそもなぜ、それほど上司と部下とでは認識のズレが出てしまうのか?
以下の図をみてもらいたい。上司には、多く分けると2つの基準がある。
・期待する基準
・あたりまえの基準
期待する基準とは、始業時間の30分ぐらい前から今日の仕事の準備をとりかかる……というようなものだ。言葉にしないが、それぐらいしないと成長できないぞ、と上司は考えている。
あたりまえの基準とは、まさに始業時間に間に合うよう会社に来ることだ。あたりまえのことだから、期待もしない。
資料作成を例に挙げよう。
・期待する基準 → 上司が期待したどおりの資料を作成する
・あたりまえの基準 → 上司が指示したことだけを反映した資料を作成する
営業活動を例に挙げよう。
・期待する基準 → お客様の課題発見のための準備をしっかりして商談に臨む
・あたりまえの基準 → お客様に求められたことだけ準備して商談に臨む
これだけの例を読めば、誰もがわかるはずだ。その「あたりまえの基準」を下回る新入社員など、いるはずがないだろう、と。いや、そんなことはないのだ。
■なぜ上司は失望するのか?
もう少し抽象度が高いことを考えてみたい。
たとえば能力開発である。
・期待する基準 → 主体的に足りないスキルを身につけようとする
・あたりまえの基準 → 会社の研修を受けてスキルを身につけようとする
どうだろう? 上司としては普通の感覚ではないか。しかしながら、課題図書を読まない。業界紙に目を通そうとしない。わからないことを上司に質問しようとしない。そんな態度を見ると、
「もっと努力しなよ」
「積極的に自己研鑽しないと、いつまで経っても成長しないぞ」
と言いたくなる。すると部下は反省し、
「もっと頑張ります!」
と答えるのだが、それが「あたりまえの基準」を下回っていると、上司は失望する。下の図を見てもらいたい。
部下は「過去よりは努力」しているかもしれないが、上司の基準には届いていない。当然、上司はその低すぎる「頑張る基準」にあきれてしまう。
下の図を見てもらいたい。だから「もっと頑張れ!」と言いたくなる。すると、どうなるか?
厳しく言ったつもりはないのに、部下は「頑張ろうとしている自分」を承認してくれないから、
「そこまでやる必要があるんですか?」
と聞いてしまうのだ。この発言に上司は驚き、
「最近の若い子は、よくわからん」
と思い込んでしまう。こうして人間不信ならぬ、「若い子不信」に陥ってしまうのである。
■「ダメ出し」を繰り返して上司の基準を気づかせようとすべきでない
では、どうしたらよかったのか?
認識のズレがなくなるように、最初から「基準」を合わせておくのだ。上司としては、
「そこまでやる必要があるんですか?」
と言いたくなるかもしれない。普通の感覚であれば、
「それぐらい失敗を繰り返しながら、自分で察してほしい」
と思うだろう。だが、そういうものなのだ。根気よく、部下と認識合わせを繰り返すことが重要だ。
「5キロ走ればいいか」
と部下が思っていたら、
「それじゃあ足りない」
と上司から指摘されたので
「だったら10キロ走ります! 頑張ります!」
と言ってみたら、
「全然足りない。もっと頑張れ!」
とまた上司に言われたようなものだ。部下は意識が低いわけではない。それなら最初から
「20キロ走ってくれ」
と上司に言ってほしいのである。ダメ出しを繰り返して、上司の基準を気づかせるようなことはやめるべきだ。時代遅れなのだ。
「当事者意識が足りない」
「主体性に欠ける」
「危機感がない」
と愚痴る上司は多い。しかし、そんな不満を口にするぐらいなら、どうなったら上司の「期待する基準」「あたりまえの基準」を超えるのか。言語化すべきだ。
今の時代、そこまでやる必要があるのだ。
<参考記事>
■「できる範囲でがんばります」と言う若手社員たち
記事に関する報告
横山信弘
経営コラムニスト
企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。
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習近平が反スパイ法を改正した理由その2「中国の国内事情」 日本はどうすべきか
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20230704-00356580
『習近平が反スパイ法を改正した「中国国内の事情」を、中国人女子留学生がはまったハニートラップなど、具体例を挙げて考察する。同時に、それでは日本はどうすべきか。これまで絶対に公けにしてはならないと黙ってきたが、これ以上黙っていることが果たして日本のためになるのか否かを考えたとき、思い切って公開した方が良いのではないかと思うに至ったので、文末で少しだけ触れる。
◆中国人女子留学生が留学先でハニートラップに遭い17年間も情報漏洩
7月3日のコラム<習近平が反スパイ法を改正した理由その1 NED(全米民主主義基金)の潜伏活動に対抗するため>で述べたように、中国では2014年に反スパイ法が制定されたが、今年7月1日から改正反スパイ法が施行されている。
「理由その1」では、対外的な理由としてNEDの潜伏活動に対抗するためであることを説明したが、今般はお約束通り、「中国国内における諸事情」をご紹介したい。
6月28日、中国共産党管轄の中央テレビ局CCTVの「今日説法(Legal Report)」は、興味深い実例を挙げて説明している。題して<「反スパイ法」を解読する>。
その番組では、最初のケースとして、「中国人女子留学生が留学先で某男性と仲良くなり、男女関係にまで発展して、その結果国家の機密を17年間にもわたって漏洩し続けた事例」を紹介している。
雲南省の政府系列の下部機関に勤めていた黄氏(黄という姓の女性)は、2002年に修士学位を取得するために、ある国(おそらくアメリカ)に留学した。そのとき彼女には雲南に夫がいたが、留学先の国で、ある男性と知り合い魅せられた。甘い言葉に誘われて男女の関係に発展。その男性は、自分はコンサルティングなどの仕事をしているので、より多くの情報を得たいと言って彼女に情報提供を求めた。
その男性にすっかり惚れ込んでいた黄は、男友達に喜んでもらえるならと機密情報を提供した。中国に帰郷したとき男性は「あなたの夫の職場における情報も提供してくれれば報酬を増やす」と誘いをかけてきた。
その時点で「おかしい」と考えなければならないはずだ。もし異国のその男性が彼女に惚れ込んでいるのなら、「その夫」に対しては激しい嫉妬心を抱くだろう。だというのに夫にも協力するようにという誘いをかけてきたのである。そこで黄は相手の男性に「これはもしかしたらスパイ行為では?」と聞くのだが、相手の男性が否定すると、それを信じてしまう。
その後、相手が指定してきた特定の情報を提供すれば報酬をもっと増やすと言われ、「養老金100万人民元(現在1元=19.8日本円)」を銀行口座に振り込むという誘いまでかけてきた。
黄の夫である李氏は(中国では夫婦同姓ではない)、「それはスパイではないのか」と疑ったが、黄が否定するので、報酬の多さに目がくらみ、李もやはり雲南省政府系列の下部組織の役人であるにもかかわらず、機密情報を提供した。
ここも、自分の妻が留学先で他の男性と仲良くしているらしいことを知った場合、普通なら不倫関係にあるのではないかと疑うのではないかと思うが、報道ではそこには触れず、ただ多額の報酬という金銭関係のみをクローズアップしていた。
2019年、黄と李は逮捕され、17年間に及ぶスパイ生活に終わりを告げた。
黄は10年の、李は3年の実刑を受けている。
これは氷山の一角に過ぎず、個人が外国のスパイに引っかかる場合や、さらに第三者を巻き込む場合もあり、改正反スパイ法では、スパイ行為の対象者の中に「留学生」というのが特記されている。
◆IT関係の中国企業が海外企業から要求された高速鉄道関係のデータ
2021年、上海市にある民間のIT企業が、取引先の海外企業から北京・上海間の高速鉄道通信に関するデータを提供してくれと言われた。関連データには多くの機密情報が含まれており、場合によっては中国の運輸システムを破壊するかもしれない危険性をはらんでいる。
そこで中国企業の担当者は心配になり法務関係の部局に相談した。すると、それは機密漏洩に相当する可能性があるので取引をやめた方がいいのではないかという回答を得た。
ここで思い留まるべきなのに、取引先が他国の企業はそのようなことを言わないと主張し、しかもこの契約は低コストの上に、普通なら20%前後の利潤しか得られないのに、80%から90%の利潤が得られるような契約を提示してきた。
コロナで不景気でもあったので、上海市のIT企業の担当者は取引先の要求に応じてしまった。その結果、機密が漏洩し、IT企業の担当者は逮捕され、企業も罰則を受けた。
これは個人が相手国のスパイに誘い込まれたケースと違い、中国企業と海外企業との間の取引だ。したがって改正反スパイ法では企業に対する監視を強化することが盛り込まれている。
◆ナマコ養殖業者が未然に防いだスパイが設置した盗撮機器
2019年、遼寧省大連市のナマコ養殖業の男性のところに、ある日、数人の外国籍の男性がやってきて「水質検査の装置を無料で設置したい」と申し出てきた。ナマコを養殖するのに水質検査をしてくれるのは悪いことではないと思い、承諾したが、どうも様子がおかしいので調べてみたところ、その装置は水質検査とは関係がないように思われたので、地元の国家安全機関に相談した。
国家安全機関から担当者がやってきて装置を分解し詳細に調べてみたら、それは360度撮影できる盗撮機で、大連港付近での軍の動向を偵察していたことがわかった。
ナマコ養殖業を営んでいた男性は表彰を受け、賞金も授与された。
結果、一般庶民が「何か変だ」と思ったら、すぐに当局に通報することが強く奨励されるという条項が改正反スパイ法にはある。
古くから密告制度がはびこる中国なので、「当局への通報を奨励する」とあれば、誰でも反射的に、これは密告制度を奨励していると思ってしまうが、必ずしもそうではなく、庶民が何か不自然だと気が付いたら関係部局に迅速に通報することを奨励するという意味合いなのだと、CCTVでは解説していた。
◆改正反スパイ法で定義されたスパイ行為
CCTVで紹介したのはほんの一例に過ぎないが、こういった諸々の事例を鑑み、改正反スパイ法の第四条に、スパイ行為に関する新たな定義が設けられることになった。そこには6種類のスパイ対象とする行為が列挙してある。法律用語は翻訳が複雑で不自然な日本語になってしまうが(そこはお許しいただいて)、一応その6種類を簡潔に書くと以下のようになる。
1.スパイ組織およびその代理人が実施するか、または他者によって指示あるいは資金的支援を受けてされて実施するか、あるいは国内外の機関・組織・個人によって実施される国家安全を危険にさらす活動。
2.スパイ組織に参加し、もしくはスパイ組織およびその代理人からの任務を受諾し、あるいはスパイ組織やその代理人の手先になった場合。
3.スパイ組織およびその代理人以外の外国の機関・組織・個人によって実行されるか、指示を受け資金提供をされて実施する場合。あるいは国内の機関・組織・個人などが共謀して、窃取、捜査、買収、国家機密や情報およびその他の国家安全と利益に関する文献やデータ、資料、物品などを非合法に提供すること、もしくは国家工作人員(公務員)を策動、誘惑、脅迫、買収などによって謀反を起こさせる活動。
4.スパイ組織およびその代理人が実施するか、他の人に指示あるいは資金援助をして実施させるか、あるいは国内外の機構・組織・個人が共謀して以下のことを実施すること:国家機関や機密組織あるいは基本情報インフラ・ストラクチャーなどに対するネット攻撃、侵入、妨害、制御、破壊等の活動。
5.敵に攻撃目標を示すこと。
6.その他のスパイ活動を行った場合。
以上だ。
最後にこの「6」がある限り、何でもこの「その他」に入れることが出来るので、実は「1」~「5」があっても、あんまり関係ないのである。
◆日本はどうすべきなのか? 口外してはならないかもしれないが…
では日本はどうすべきかと言えば、スパイ防止法を制定するか、あるいは専門の諜報員を養成するしかないのではないかと思うのである。
これまで何十年も日本国のために口外してはならないと思い、グッと呑み込んで我慢してきた。しかし、これ以上一般の日本人犠牲者が増えるのは耐えがたいので公開することを決意した。
実は筆者は長きにわたって法務省の公安調査庁の某支部に「情報提供」をするという形で協力してきた「過去」がある。もちろん報酬は「ゼロ!」だ。
その情報は自分自身が研究を深め、あるいは海外で資料調査や取材など、学問的視点から得た知見の範囲に限られていた。どうか提供して下さいと執拗に追いかけられ、日本国のためになるならと、膨大な時間と体力を消耗しながら提供してきた。
ところが、ある時点で、「研究のための出張のついでに、中国の某地点で、〇〇に関する情報を取ってきてほしい。その証拠写真も撮影してほしい」と頼まれたのである。
えっ?
それって、スパイ行為じゃないですか――?!
非常に不愉快になり、毅然と断った。
ところが、その後、日本語学校や大学関係者あるいは企業関係者で、中国に出張する際に、筆者同様の依頼を受けた人たちがいることを知った。
これ以上の詳細はさすがに書けない。
しかし、筆者自身の経験から言えるのは、もしプロの諜報員がいれば、一般庶民が「餌食」になることもないし、また日本にスパイ防止法があれば、相手国(たとえば中国)の日本におけるスパイ活動をしている人間を拘束・逮捕し、万一日本人が中国などで拘束・逮捕された場合は、日本で拘束・逮捕している者(相手国スパイ)と交換することによって日本人の釈放につなげることができる。アメリカやカナダなど、普通にやっていることだが、日本は、中国人などのスパイ天国になっているだけでなく、中国で日本人が拘束・逮捕されるケースがあまりに多い。
今年3月下旬にも、アステラス製薬の幹部が帰国する際に突如、中国国家安全局によって拘束された。
4月3日のコラム<カードなしに拘束日本人解放を要求し、「脱中国化はしない」と誓った林外相>にも書いたが、林外相自身が中国の外交トップ王毅氏と会いながら、ただニコニコと握手するだけで、拘束された日本人を取り返すこともできずに帰国してきた。
このようなだらしない国は滅多にない。
もっと日本人を守れるよう法整備をし、毅然とせよと言いたい。
記事に関する報告
遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。日本文藝家協会会員。著書に『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』、『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。7月初旬『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』を出版予定。』