米インドネシア演習に陸自水陸機動団 離島防衛を前面に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM295810Z20C23A5000000/
『【ジャカルタ=地曳航也】米国とインドネシアの両陸軍は毎年実施する合同演習「ガルーダ・シールド」の2023年の概要を固めた。欧州や東南アジアなど20カ国を招待し、日本の陸上自衛隊の水陸機動団も初めて参加する方針だ。水陸両用の作戦の訓練を強化し、南シナ海の離島防衛という想定を前面に打ち出す。
8月末から9月中旬にかけ、インドネシア東ジャワ州の海岸にある同国海兵隊の訓練場など3カ所で実施する。イギリス…
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『イギリスやフランス、ドイツ、インド、韓国などを招待した。インドネシア国軍によると、一部はオブザーバー参加の見通しで、日本とオーストラリア、シンガポールは部隊の派遣を決めた。
海からの上陸など水陸両用作戦のほか、空挺(くうてい)、実弾使用の訓練を予定する。インドネシアは南シナ海の自国領ナトゥナ諸島の周辺の排他的経済水域(EEZ)で中国と資源をめぐって対立する。演習への参加が見込まれるフィリピンやブルネイは中国と南シナ海の領有権を争っている。
07年に始まったガルーダ・シールドは、中国の海洋進出をにらみ、参加国数や訓練の内容を年々拡大させてきた。日本や豪州を含め過去最大規模の10カ国以上が加わった22年は「スーパー・ガルーダ・シールド」と称した。23年も名称を維持し、拡大版を定着させる。
目玉の一つは、離島防衛を専門とする日本の水陸機動団の参加だ。18年の創設以降、フィリピンなど外国での訓練実績を増やしてきた。22年のガルーダ・シールドでは、初参加となった陸自が第1空挺団を派遣した。米グアム島からインドネシアのスマトラ島まで輸送機で移動し、パラシュートで着陸する練度の高い訓練を実施した。
インドネシアはグローバルサウス(南半球を中心とした新興・途上国)の一角で、日米欧にも中国・ロシアなど権威主義諸国にもつかない独自のバランス外交を展開する。西側諸国にとってグローバルサウスの国々をいかに自陣営に引きつけるかは外交・安全保障の課題になっている。
インドネシアにとって、南シナ海での中国への対処は安保上の最大の懸案といえる。23年のガルーダ・シールドの招待国には日本や欧州など米国の同盟国が多く含まれ、西側諸国としてインドネシアを引きつけたい思惑も透ける。』