病院のベッドに現れたコンテナ「重篤な患者は絶対に行かない」

『新しいコロナウイルス感染症(コロナ19)は、患者のベッドが容器にアクセスできるかどうかを確認しましたか?14日、中央事故処理本部(中央修本)によると、首都圏には1日8カ所しか残っていない

ソウルには5カ所、仁川には3カ所ある。全国に48カ国があります。病床がないので自宅で待っている19人の診断者は、13日を基準とし、580人でした。ソウル市は中浪区のソウル医療院の空き地にコンテナ式移動式ベッドを

48 台設けるまた、ソウル病院江南支部に60床、北西病院に42床を増設する。私たちはコンテナベッドの周りの疑問を解き切った。

どんな感じだ?

中浪区のソウル医療院で14日、コンテナ仮設ベッドの設置作業が進められている。ニュース1
コンテナベッドは幅3.1m、長さ7.5mです。コンテナーを使用するユーザーは合計 3 人です。コンテナ内に3つのベッドを設置します。各ベッドはスペースを分ける一時的な壁およびドアを置く。コリドー構造として設計されています。ただし、シャワーとトイレは屋外に個別に設置する必要があります。最大6名まで一緒に使用できます。

誰がそれを使用します

14日午後、ソウルの鐘路区にある新コロナウイルス感染症(コロナ19)の仮設診療所に来院した市民が検査を受けている。ニュース1
容器のベッドは重篤な患者の代りに軽度、無症候性の患者によって使用される。ソウル市市民保健局長のパク・ユミは、「コンテナベッドは感染症専門病院に入院し、回復期に入った患者の治療を終了し、隔離が解除されるまで使用される」と説明した。これは、診断された19人のうち、症状が治療後に改善した患者が主に使用することを意味します。全国23のライフセラピーセンターを置き換えます。
梨大木洞病院呼吸器内科の千恩美教授は「コンテナベッドは呼吸器系が弱い重症患者が暖房を使いやすい構造
だ。スペースが狭いため、呼吸ポンプなどの大型医療機器はアクセスできません」と、病院の医療チームは迅速に移動できません。重篤な呼吸器疾患を持つ患者は、コンテナベッドに行く必要はありません。

信じてくれる?

ソウル中浪区のソウル病院コンテナベッドの内部。ニュース1
専門家は、コンテナベッドでクロス感染が起こる可能性があると言いました。高麗大学予防医学教室のチェ・ジウ教授は「複数人が共用する外部トイレなどではクロス感染が起こる可能性がある」とし、「コンテナベッドで集団感染が起きる海外事例も報告されている」と述べた。千教授は「外から食べ物を届ける人、掃除する人が行き来する場合、コンテナのベッドは100%安全ではない」と説明しました。

他に選択肢は?

「コンテナベッドの設置は最後の手段であり、他の効果的なオプションを検討する必要があります」と、専門家が言いました。「国内の絶対病床数は不十分ではない」とクイ教授は言う。私立病院はベッドの80%を持っているので、ベッドを効率的に割り当てることができない」 「日本は3回、政府が民間病院に支払う「ベッド保証料」の基準を明言した。したがって、日本は、診断された人が多いが、医療の崩壊はまだ来ていないと説明しました。「政府は、明確なベッド保証料を提案し、交渉し、民間病院のベッドを確保するために努力すべきである」と、Cui教授は強調した。「現在の市立・都立病院の病棟をコロナの19床に変換すると、その病院を利用する経済的弱者は二次的な被害を受ける」と、古九老病院感染内科教授のキム・ユウは言う

キム・ジヤ 記者 kim.jia @ joongang.co.kr ▶ NAVER 購読上位 500 万 ▶ ニュースを探しましたか?

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試料「ごろごろ、どっさり」 はやぶさ2、目標超える大量採取

https://www.sankei.com/life/news/201215/lif2012150029-n1.html

『探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰ったカプセルに入っていた小惑星リュウグウの試料は、目標の0・1グラムをはるかに超える量だったとみられると、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が15日、発表した。

 JAXAの宇宙科学研究所(相模原市)で同日、1回目の着地で地表から採取した試料を収めた容器を開封し、大量の試料が入っていることを確認した。

 オンラインで会見した沢田弘崇主任研究開発員は「大きさ数ミリの黒い粒がごろごろ、どっさり入っていた。目標量を上回るのは確実だ」と述べた。

 科学に関する責任者を務める渡辺誠一郎名古屋大教授は「大きな粒子が取れたことで、成分だけでなく構造を調べることも可能になる」と、今後の分析に期待を膨らませた。

 リュウグウの試料は14日、容器のカバーの底から砂状のものが確認されていたが、分量は明らかにしていなかった。2回目の着地で地下から採取した試料が入っているとみられる容器は年明けに開封する予定。その後は顕微鏡で形や大きさなどを観察し、成分を調べてから大学などに提供、さらに詳しく分析を行う。

 またJAXAは同日、カプセルから採取したガスがリュウグウ由来と判断したことも正式に発表した。

 はやぶさ2は昨年、リュウグウの地表と地下から試料採取を行った。太陽系の成り立ちや地球の生命の起源に迫る研究成果が期待されている。』

〔兵頭二十八氏のサイトからの情報〕

『Patrick Howell O’Neill 記者による2020-12-15記事「How Russian hackers infiltrated the US government for months without being spotted」。
   ロシアによる米政府機関内へのスパイウェアの埋め込みはどうやって成功したのか。
 まず「ソーラーウインズ」という民間ソフトウェア企業のシステムに侵入した。
 そして「オリオン」という同社の製品中にバックドアを埋め込んだ。「オリオン」はイントラネット管理ソフトで、それを諸官衙が使っているのだ。

 ソーラーウインズ社は、諸官衙との契約により、アップデートサービスを不定期に実行する。そのダウンロードがなされたことにより、全官衙のイントラネットがロシアから覘き放題になった。

 ソーラーウインズ社の顧客は全世界に30万法人もある。フォーチュン500に名が載る企業のほとんどと、多くの官公署が含まれる。

 同社によれば、1万8000弱の官衙が、スパイウェア入りのアップデートをダウンロードしてしまったと。
 バックドアは「サンバースト」と呼ばれるものである。
 敵は、イントラネットのあらゆる場所をすぐに覘き回ろうとはしない。それではアクセスが急増して怪しまれるから。
 すこしづつ、セクションを限って、徐々に探索するのである。狡猾である。

 サンバーストは、最初の2週間はまったく挙動しない。そのあと目覚めて、ロシア本国のハッカーに向けて、連絡を開始する。

 盗んだ情報を送る先のIPアドレスは、毎回、変わる。一回かぎりの使い捨て。ぜったいに同じ受信機に対して二度以上報告を繰り返すようなヘマはやらない。犯罪集団が使い捨てのセルフォンを、通話の都度、ゴミ箱に捨てていくようなもので、これなら顧客がネットワーグログを点検しても、不審なパターンはあらわれず、猜疑を招くことはない。

 こうやって敵は3月から10ヶ月間もバレずに情報を漁ることができたのだ。』

『Francis P. Sempa 記者による2020-12-13記事「The First Anti-Communist: Halford Mackinder in South Russia 1920」。
  ブライアン・ブルエット教授がマッキンダーの評伝を書いている。

 1919年に南ロシアに派遣されていたハルフォード・マッキンダーは、デニキンの白軍とポーランドを結合させて英国が後ろから支えればボルシェビキをユーラシア北部に封じ込めることができるとロンドン政府に勧告した。それをしなければ次はインドやアジアが共産軍に支配されるだろうと。
 しかしWWIで疲弊し切っていた英政府にはいささか無理な提案だった。
 おかげでそれから70年間、世界はソ連に苦しめられることになった。

 ※コーカサスの原油資源にボルシェビキがアクセスできなかったら、ソ連があそこまで強勢化することはなかった。マッキンダーの最大の謎は、彼の著述の中で、敢えて石油には焦点を当てないようにしているのではないかと疑われること。彼は真に価値ある石油情報を英政府部内限りの秘密の知識として外に出さないようにしていたのか? そこが評伝で開明される日は来るのだろうか?』

 ※ 世間で一般人がアクセス可能な情報は、いつもこういうものだ…。

 ※ だから、「どんな情報を、どれだけ収集したのか」では無く、「その情報を、どう位置付けたのか」「その情報を、どう解釈したのか」が重要だ…。

 ※ そして、「その解釈」の「力(ちから)」は、毎日丹念に「真実のかけら」を拾い集めて、組み立てて、少しづつ、自分の中に培っていく他は無い…。

焦点:中南米に中国「浸透」、バイデン次期政権は巻き返せるか

https://jp.reuters.com/article/biden-latam-china-idJPKBN28P0JW

『[ブエノスアイレス 14日 ロイター] – トランプ米大統領のこの4年間の対中南米政策は「中国とビジネスするな」という明快なものだった。しかし、中南米諸国の受け止めは冷ややかだった。

12月14日、トランプ米大統領のこの4年間の対中南米政策は「中国とビジネスするな」という明快なものだった。写真はアルゼンチン・ブエノスアイレスの大豆畑で撮影(2020年 ロイター/Agustin Marcarian)

バイデン氏は来年1月20日の米大統領就任に向け準備を進めているが、かつて米国の「裏庭」と目された中南米では、中国政府が支配力を強めている。

関係者へのインタビューや貿易統計の分析などロイターの調査によると、トランプ政権期に中南米諸国のほとんどで中国の発言力や影響力が米国を追い越したことが分かった。

バイデン氏は難題を突き付けられている。「米国第一主義」を掲げたトランプ氏とは違い、世界の指導者という米国の役割を回復すると約束し、中南米における米国の影響力低下は安全保障上の脅威だと述べてきたのがバイデン氏だ。

今年3月には「中南米とカリブ海諸国に対するトランプ政権の無能力と無視は、私の政権の発足初日に終わるだろう」と述べている。

しかし、この約束を守るのは容易ではない。

中国はアンデス諸国産の銅、アルゼンチン産の穀物、ブラジル産の食肉などの輸入が急増、2018年以降はメキシコ以外の中南米諸国にとって、米国を上回る最大の貿易相手国となっている。

中国政府は中南米に対して大規模な投資や低利融資も行っており、エネルギー関連プロジェクト、太陽光発電施設、ダム、港湾、鉄道、高速道路などの建設を支援している。

元ボリビア大統領のホルヘ・キロガ氏は先のロイターとのインタビューで、中国の影響力について詳しく説明し、ボリビアにとって中南米の大国ブラジルとともに最も重要なパートナーに挙げた。「米国と欧州のどちらが好きかと尋ねられるが、私の答えはブラジルだ。その次はどこかと問われれば中国が来る。それが中南米の現実だ」と語った。

<無関心だったトランプ氏>

中南米の当局者は、中国が多くの国にとって経済面や外交面の重要なパートナーとなっており、米国が追い落とすのは難しいと警告した。負債を抱えた新興国にとって中国がもたらす巨額の資金は重要な生命線であり、新型コロナウイルス大流行でその必要性はますます高まっている。

アルゼンチンの政府当局者は「アルゼンチンに対する関心は、中国の方が米国よりも強いと思う。それが違いを生んでいる」と話した。「トランプ氏は全く関心を示さなかった。バイデン氏が関心を持ってくれることを願うばかりだ」と言う。

中国は今やブラジル、チリ、ペルー、ウルグアイなどの国にとっては最大の貿易相手国で、対アルゼンチン貿易では米国を大きく引き離している。

国連統計の分析によると、中国は2018年にメキシコを除く中南米諸国との貿易高が米国を上回った。19年には米国との差がさらに開き、中国は2230億ドル余り、米国は1980億ドルだった。メキシコを加えた結果では、米国の対中南米貿易高が依然として中国を上回っている。

トランプ政権は中国に接近し過ぎるなと警告を発するしか能がない、と一部中南米諸国は受け止めている。政権が特に警戒していたのは中国による低利融資や、次世代通信規格(5G)の覇権争いが激化する中での技術的結びつきだ。

オバマ前大統領の政策顧問を務めたマーク・フェアスタイン氏は、トランプ氏が中南米に関与せず、環太平洋連携協定(TPP)から離脱したことで空白が生じ、中国がその隙を埋めたと指摘。バイデン氏はこうした流れの反転を目指すだろうと述べた。「トランプ氏の政策のせいで、中国はより良いパートナーだと見なされるようになっている。こうした全てが変わるだろう」と話した。

<戦略的優位>

アナリストや元政策顧問によると、民主党のバイデン氏が率いる次期米政権は、対中南米政策の優先順位を大幅に引き上げる公算が大きい。しかし、新型コロナ大流行からの回復や、欧州およびアジア諸国との関係再構築という課題もあり、巧みな手綱さばきが必要になる。

オバマ政権で国土安全保障長官を務めたジャネット・ナポリターノ氏は、一緒に働いた経験から、バイデン氏は米国が中南米諸国と非常に強い結びつきを持っている点を「戦略的優位」だと見ている、と指摘した。

専門家によると、バイデン氏はトランプ氏と同様、中国に接近し過ぎないよう警告を発するが、資金的なインセンティブを増やし、トランプ氏が打ち切った人道支援を復活させ、中南米の支持を取り戻すことを目指しそうだという。

シンクタンクであるウィルソン・センターの研究院、ベンジャミン・ギダン氏は「バイデン政権は中南米諸国が中国のコモディティ市場に依存していることを認識し、より積極的かつ寛大に支援を提供しようとするだろう」と話した。

<経済外交>

中国は新型コロナ大流行を契機に中南米諸国との関係を深めており、医療機器やマスクを送った。アルゼンチン政府はこの数カ月間に新型コロナウイルスワクチンの治験や通貨スワップの拡大、宇宙分野での協力などで、中国と組んだ新たな取り組みを次々と打ち出した。

両国はフェルナンデス・アルゼンチン大統領の公式訪中や、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」へのアルゼンチンの参加なども協議している。

インターアメリカン・ダイアログのマーガレット・マイヤーズ氏によると、中国は海外へのソブリン融資(政府保証のある融資)が少し減ったが、それを銀行融資が埋めたという。中国輸出入銀行が今年、エクアドルに24億ドルを融資したことを挙げ、「通商と資金提供の両方を通じ、中国の経済外交は数々の門戸を押し開けた」と述べた。

米国は11月の大統領選に向けた数カ月間に対中南米政策を軌道修正したもようで、中国に対抗する一連の取り組みを打ち出したが、規模が小さ過ぎてタイミングも遅れ過ぎたとの見方が多い。

米政権幹部は「これは巨大な権力闘争だ。それが中南米を含む世界各地で繰り広げられている。われわれは戦略を持って張り合っている」と述べた。

米国務省エネルギー担当次官補のフランシス・ファノン氏は、新型コロナ大流行で中南米の一部の国が、中国のような国になびいていると指摘。「新型コロナ流行が、経済面の政策判断や国民の心理に影響を与えている。各国には、これまで通り改革を指向する道を歩み続けるよう促したい」と表明。「米国は最高のパートナーだ。これまでそうだったし、これからもそうあり続ける」と述べた。

(Cassandra Garrison記者)』

中米から米へ移民集団、再び活発化も ハリケーンで苦境

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15CCC0V11C20A2000000

『【メキシコシティ=宮本英威】中米から米国を目指す移民集団「キャラバン」の動きが再び活発化する兆しが見られる。ハリケーン被害による経済苦境に加え、2021年1月に迫る米国でのバイデン次期政権の発足を見越し、移民政策の緩和を期待した動きだ。ただ関係国の政府は厳しく対応しており、米国国境までたどり着くのは容易ではなさそうだ。

中米ホンジュラスの北部サンペドロスラに集結した集団が米国に向けて出発したのは9日夜のことだった。妻といとこと共にキャラバンに参加した中年男性は、地元テレビの取材に「ハリケーンですべてを失った。米国に行く以外の選択肢はない」と述べた。

地元メディアによると、キャラバンには数百人が参加した。ただ10日にはホンジュラスの治安部隊が、キャラバン参加者にパスポート(旅券)や新型コロナウイルスの検査の陰性証明書の提示を求めたところ、大半の参加者は所持しておらず、解散に追い込まれた。

ホンジュラス警察から検査を受ける移民集団(10日、アグアカリエンテ郊外)=AP

移民集団の動きが再び出てきている背景は、11月に大型のハリケーン「エタ」と「イオタ」が相次いで中米を直撃したことだ。洪水や地滑りで家屋が倒壊し、道路も寸断された。コーヒーやバナナの農園にも損害は広がり、貧困層は就労先と住居を一気に失い、仕事を求めて米国への移民を考えざるを得なくなっている。

国連によると、ホンジュラスでは推定380万人、ニカラグアでは180万人、グアテマラでは170万人が影響を受けた。米州開発銀行(IDB)は、中米地域の被害総額は55億ドル(約5700億円)に達すると推計している。

米国のバイデン次期大統領は、トランプ大統領と比べて移民受け入れへの姿勢が寛容とみられている。中米地域の治安や脆弱な法制度への対策にも、4年間で40億ドルを投資する考えも示す。次期政権が発足する21年1月20日前後に米国への到着を目指す移民集団の動きが今後もありそうだ。

米国土安全保障省によると、メキシコ国境に近い米南西部での11月の不法移民の取り締まり数は7万52人となった。10月(7万539人)とほぼ同水準で、今年最も少ない4月の4.1倍に相当する。新型コロナの感染拡大を受けて20年前半は大幅に減少していたが、増加傾向が鮮明となっている。

ただ中米各国は米国との関係を考慮し、移民集団への対応を強化しており、米国への到達は容易ではなさそうだ。ホンジュラス移民局は「グアテマラとの間の国境通過の検査は厳しくしている」と指摘する。グアテマラ政府は、10月にはホンジュラスの移民集団に対して強制送還を通告して、米入国を断念させた。

国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は、20年の中米の実質経済成長率がマイナス6.2%になると予測している。ハリケーン被害の拡大で下押しされる可能性が高そうだ。』

[FT]ハリケーン被害の中米、米国への移民流入加速も
中南米
2020年11月9日 16:33 [有料会員限定]
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65990760Z01C20A1000000

『熱帯低気圧としては近年でも最も激しい「エタ」が中米地域を襲い、住宅をのみ込み、道路を川へと変えた土石流を引き起こした。グアテマラでは数十人の死者が出たほか、さらに多くの人が行方不明になっている。

ハリケーン「エタ」は中米各国に大きな被害をもたらした=AP

「救援活動はまだ終わっていない。村に取り残された人たちがいる」。グアテマラのジャマテイ大統領は先週末、記者団にこう語った。大統領は、死者数が公式発表の27人から増えることを認めた。政府関係者らは、100人以上が行方不明だと話している。

エタは3日、5段階のうち2番目に強い「カテゴリー4」の勢力の大型ハリケーンとしてニカラグアに上陸した。ホンジュラスを通過しながらいったん勢力を弱めたが、エタがもたらした豪雨は破壊の爪痕を残し、パナマからメキシコ南東部にかけて大雨を降らせた。

エタは大西洋上に移動し、キューバに接近しながら熱帯低気圧に勢力を強めていった。米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、9日までに米南部フロリダキーズ諸島に到達すると見られている。

中米では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、すでに悪化する経済苦にあえいでいた貧困地域で何千人もの人が家と作物を失った。当局者らの推計では、グアテマラだけで少なくとも1万3000軒の農家がコーヒー、バナナ、カルダモンなどの農園を失った。

■バイデン氏にとっても重要な地域問題に

アナリストらは、暴風雨の被害によって米国への移住の流れが加速しかねないと指摘している。こうした移民流入は、米大統領選で当選を確実にした民主党候補のバイデン前副大統領との関係において重要な地域問題になる。

グアテマラ・アルタベラパス一帯の山々の写真には、青々と茂った緑地に茶色い空白が生じた様子が写っている。同国北西部の村ケハが巨大地滑りにのみ込まれて消し去られた。

ある住民はSNS(交流サイト)への投稿で、すべてが一瞬の出来事だったと発信した。少なくとも15軒の住宅が流され、住民が土砂に埋まったとみられている。

救助隊は徒歩で泥だらけのがれきをかき分けて進み、ようやく被災した村へたどり着いた。

医師の資格を持つジャマテイ大統領は、悪天候のために、週末には飛行機が3機に1機しか被災地に到着できなかったと話している。

ホンジュラスのエルナンデス大統領は、およそ7000人がまだ孤立していると語った。

中米各地では何千人もの人が避難所へ移動し、各国政府が緊急食糧援助と救助活動に乗り出している。

エルナンデス氏は、生後2日の赤ちゃんを含む500人が救出されたことを称賛した。現地に駐留している米軍のブラボー統合任務部隊がSNSに投稿した動画では、幼児を腕に抱えた兵士がウインチで安全な場所へとつりあげられる様子がみられた。

■被災地は米軍による支援に依存

米軍のヘリコプターは、少なくとも橋12本と道路4本が豪雨で流されたグアテマラでも救助活動を支援している。

地域の首脳が次々とバイデン氏に祝辞を送るなかで、エタは中米諸国の米国による援助に対する依存と、極貧地域からの移民に対し、トランプ米大統領によって採用された取り締まりよりも人道的なアプローチを次期政権がとることへの期待を浮き彫りにした。

バイデン氏はグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの3カ国のいわゆる「北部三角地帯」向けに年間10億ドル(約1030億円)の援助を約束している。だが、トランプ政権の援助は難民・移民制限に従っている限り「白紙小切手」のように感じられたのに対し、バイデン政権からの援助は「腐敗と戦うことや人権、法の支配に対するコミットメントなど条件が付いてくる公算が大きい」とシンクタンク「ラテンアメリカに関するワシントン・オフィス(WOLA)」のモーリーン・マイヤー氏は指摘する。

次期政権はすでに、キャラバン(移民集団)が新たに米国へ向かってくる可能性があることに身構えている。これはエタによってさらに膨らみそうだ。

マイヤー氏は、暴風雨の被害は米国で一時保護資格を求める人々の「再来を引き起こす」可能性があると話している。一時保護資格は、過去の自然災害の後にエルサルバドル人、ホンジュラス人、ニカラグア人に与えられた資格で、トランプ氏が廃止を検討していた制度だ。

By Jude Webber

(2020年11月9日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2020. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.』

最強級ハリケーン「イオタ」が中米直撃、10人死亡 熱帯暴風雨に
2020年11月19日 0:23 発信地:サンサルバドル/エルサルバドル [ エルサルバドル 中南米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3316722

ハリケーン「イオタ」、中米ニカラグアに上陸-今年最強の勢力
Brian K. Sullivan
2020年11月17日 2:31 JST 更新日時 2020年11月17日 14:00 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-16/QJWAMQDWLU6O01

『2020年11月17日 2:31 JST 更新日時 2020年11月17日 14:00 JST
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ハリケーン「イオタ」が16日遅く、猛烈な風と豪雨を伴いながら中米ニカラグアに上陸した。2週間前にハリケーン「エタ」の打撃を受けた地域にさらなる被害をもたらす恐れがある。

  米国立ハリケーンセンター(NHC)の情報によると、イオタはニカラグア北東の沿岸に上陸。時速155マイル(250キロメートル)で、一部の地域が居住可能な状態に復旧するまで数カ月を要するような被害が発生する可能性がある。

  今年命名された大西洋の熱帯低気圧はイオタが30番目。これは過去最多で、イオタの勢力はこの中で最強。エタの被害では死者が100人を超え、数万人が避難を余儀なくされた。

原題:Strongest Storm of Hurricane Season Strikes Central America(抜粋)』

韓国政府 ハリケーン被害の中南米3カ国に70万ドル支援へ
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E6%94%BF%E5%BA%9C-%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%B3%E8%A2%AB%E5%AE%B3%E3%81%AE%E4%B8%AD%E5%8D%97%E7%B1%B3%EF%BC%93%E3%82%AB%E5%9B%BD%E3%81%AB%EF%BC%97%EF%BC%90%E4%B8%87%E3%83%89%E3%83%AB%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%B8/ar-BB1bpCo9

防衛施設周辺、土地取得目的の報告義務化 虚偽に罰金

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODE081570Y0A201C2000000

 『政府が安全保障上、重要な施設周辺の土地取引を把握するための新法案骨格が分かった。防衛施設や原子力発電所などの周辺を対象に、国が実態を調べやすくする。取得目的を事前に届け出るよう義務付け、虚偽があれば罰金を科す。外国資本だけでなく国内企業も調査対象とし、抜け道を防ぐ。

法整備は経済安保の一環だ。米国やオーストラリアは外資による軍施設周辺などの土地取得を厳しく制限している。米豪と英国、カナダ、ニュージーランドの5カ国で機密情報を共有する枠組み「ファイブ・アイズ」との協力拡大に向け、国内の土地取引の実態把握が欠かせないとみる。

2021年1月召集の通常国会への提出をめざす。対象の土地は自衛隊施設や排他的経済水域(EEZ)の起点となる国境離島、原発の周辺など。空港や港湾といった重要インフラ周辺を含める案もある。

政府は法整備にあたり、当初は外資による土地取引に絞ろうとしていた。外資を狙い撃ちにすれば、サービス貿易に関する一般協定(GATS)が定める国内外企業を等しく扱う「内国民待遇」に反しかねない。背後に外資がいる国内企業が対象外になる恐れもあり、国内外を問わず確認できるようにする。

検討中の新法案は企業や個人が安保上重要な土地を取得する場合、その目的を事前に届け出させる。届け出の内容と土地利用の実態が食い違えば罰金を科し、不透明な取引を防ぐ。内閣官房幹部は「数万円程度の罰金では抑止力にならない」と話す。

取得済みの土地についても政府の調査権を強める。土地保有者の国籍が分かる住民基本台帳や、納税の実績を記載した固定資産課税台帳を調べられるようにする。いずれも地方自治体が管理しているため、政府が閲覧できるよう権限を明記する。

日本は私有地の場合、政府に国籍などの個人情報を集める権限がない。政府が現行法で閲覧できる不動産登記は名義変更が任意で、土地取引の実態をつかみづらい。住民基本台帳や固定資産課税台帳を見られるのも、犯罪捜査などの目的がある場合に限られていた。

自衛隊施設の周辺などで監視や盗聴の可能性がある場合、政府が土地を買い上げる仕組みづくりも視野に入れる。現在は自衛隊の演習場のように利用目的が明らかな土地に限られ、施設の周辺など目的が不明確な場合は購入できない。こうした土地も買えるような権限を新法案に書き込むかを検討する。

米国は外国投資リスク審査現代化法(FIRRMA)で外国人による軍施設やハブ空港周辺の土地利用を規制する。大統領は安保上の懸念があれば対米外国投資委員会(CFIUS)の勧告に基づき、取引の停止や禁止を命じられる。豪州も外国人による一定額以上の土地取得は政府の承認を義務付ける。』

PCケースが塔になるほどの在庫量、STORMのPC工場でケースへのこだわりを聞いてきた

PCケースが塔になるほどの在庫量、STORMのPC工場でケースへのこだわりを聞いてきた
BTO PCでも自由にケースが選べる環境を提供、メモリ品質へのこだわりも text by 平澤寿康
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1293923.html

 ※ 全て新品の「パーツ」で、一気に組む場合は、かえって「トラブル」は少ない…。現に、オレの場合も、「新機」では、さしたる問題もなく、スンナリ組めた…。まあ、「パーツで当たること」は、あるがな…。

 ※ しかし、「旧パーツ」と「混在させる」と、大変だ…。どのパーツも、その周辺の「プラットフォーム」「ドライバ」なんかで、次々と「新機軸」が繰り出されているからだ…。

 ※ そもそも、世の中の流れ全体が、「旧パーツ」は「使わせない」という方向に向いているからな…。
 「旧式化」してきたら、「全とっかえ」やってくれ…、という話しだよ…。

 ※ そこら辺の「見切り」も、重要な要素になってくる…。

 ※ コスパ的には、「定番」の「手堅いパーツ」で組んで、6年くらい使ったら、「新機」にする…、というのが一番いいのかもしれんな…。

 ※ BTOは、確かに「お手軽」だ…。

 ※ しかし、「トラブル」が生じた場合に、それを「解決する能力」は、養われることは無い…。

 ※ 現に、今回のトラブルで、「マザボのマニュアル」読み返したし、UEFIについても、だいぶ情報収集して、勉強した…。

 ※ まあ、年取ってきたんで、すぐに「忘れて」しまうことになるんだがな…。

『BTO PCは購入時にスペックを細かくカスタマイズできることから、自作PC感覚で製品を購入できる点が大きな魅力だ。

 ただし、カスタマイズできるのはCPUやメモリ、ビデオカードや内蔵ストレージなど、PCの核となるパーツが中心で、ケースはブランドの統一感を持たせるために固定となっているメーカーも多い。

 そういった中、アイティーシーが展開するBTO PCブランド「STORM(ストーム)」では、多種多様なケースラインナップを用意し、ケースについてもユーザーが自由に選択できるようにしている点が大きな特徴となっている。なぜSTORMではケースにも力を入れているのか、そのこだわりを茨城の工場でチェックしてきた。

塔のように積み上げられたPCケース
選択の自由を実現するための大量の在庫を工場に保管

茨城県龍ケ崎市に位置するアイティーシーの工場。畑に囲まれたのどかな雰囲気の中でSTORMブランドのBTO PCが製造されている。
 STORMブランドのBTO PCラインナップを見てみると、内部は同じ構成でケースが異なる商品をたくさん用意していることがわかる。これは、ケースをBTOメニューに入れているのとほぼ同等と言える。そこでまず、STORMブランドのBTO PCではどういったケースが選べるようになっているのか、実際にSTORMブランドのBTO PCを製造しているアイティーシーの工場に足を運んでチェックしてきた。

 アイティーシーの工場は、茨城県龍ケ崎市に位置している。畑に囲まれたのどかな景色が広がる場所で、PC関連の工場があるとは言われなければ想像もできないといった雰囲気。

 工場は大きく分けて2棟の建物で構成されており、一方が完全な倉庫、もう一方が倉庫兼製造工場となっている。大半のエリアがPCパーツの在庫を保管する倉庫として利用されている。しかも、そのほとんどがPCケースの在庫で、2棟ある工場の大半にケースの在庫がひしめいている姿はかなり圧巻だ。

こちらの棟はパーツの倉庫として利用されている。内部に置かれているのはほとんどがPCケースの入った箱。

PCケースは場所を食うが、毎回まとまった数を輸入していることもあって常にかなりの数のPCケースが在庫として収納されているという。
 倉庫兼製造工場となっている棟だが、倉庫スペースはかなる高い位置までケースが積み上げられており、ちょっとした塔のような印象だ。BTO PCを製造するスペースよりもPCケースを保管するエリアがかなり広くとられているが、PCケースはPCを構成するパーツの中で飛び抜けてサイズが大きいものなので、そうなるのが必然ともいえるだろう。PCケースを自由に選べるようにするため、多くの在庫が確保されている。

こちらの棟は、倉庫兼組み立て工場となる。

入り口からはアイティーシーのロゴマークが見える。

こちらのエリアも多くのPCケースが保管されている。

入り口の付近にはPCケース以外にもメモリはSSDなども保管されていた。

倉庫の奥側、かなりの高さまでPCケースが積み上げられている。段ボールの中には複数のPCケースが入っており、人が小さく見えるほど。

2棟ある工場の倉庫スペースのほとんどがPCケースで埋まる光景は工場好きにはたまらないかもしれない。
STORMのBTO PC用ケースは大きく分けて4ジャンル、代表的なケースをチェック
 現在、STORMブランドのBTO PCで利用されているケースは、大きく4種類に分類できる。それは、ゲーミングPC向けケース、オーソドックスケース、コンパクトケース、そしてメーカーコンプリートPC向けケースだ。今回の工場見学に合わせ、代表的なモデルの実機を見せてもらった。もちろんこれら以外にも多数のPCケースが取り扱われている。

イルミネーションが楽しめるモデルや静音モデルも用意されたゲーミング向け

ゲーミングPC向けケース
 ゲーミングPC向けケースは、ハイエンドのCPUやビデオカードを余裕を持って搭載できる優れたカスタマイズ性のミドルタワーやフルタワーをラインナップ。PHANTEKSのEclipse P300やECLIPSE P400Sなどがこれに該当する。

 光るケースファンやイルミネーションの搭載、内部が見える透明側面パネル仕様、内部を綺麗に仕上げられエアフローも有利となる裏配線対応なども特徴となっている。また、逆に透明パネルなどがなお静音向けのケースも用意されており、ユーザーの好みに合わせた構成が可能だ。

色も選べてクリエイター用にも使えるオールラウンドな一般向け

オーソドックスケース
 オーソドックスケースは、シンプルなデザインでオールラウンドな用途に対応でき、カスタマイズ性にも優れているミドルタワーが中心。MetallicGear Neo V2やJONSBO U4などがこれに該当する。

 一般向けPCからクリエイター向けPCまで、幅広いモデルで選ばれている、STORMブランドBTO PCの主力ケースシリーズとなっている。カラーバリエーションが豊富な点も魅力のひとつだ。

小さくてもハイスペックが組めるMini-ITX向け

コンパクトケース
 日本では、住環境から小型のPCケースも根強い人気があり、STORMブランドBTO PCではスタイリッシュなデザインのアルミケースをラインナップ。RAIJINTEKのOPHION EVOやMETIS PULSがこれに該当する。

 小型であっても、ゲーミングPCとして高スペックなPCパーツを搭載できるケースとなっている点は大きなこだわりだ。

メーカーコラボや特別モデル向けの個性的なケースも

メーカーコンプリートPC向けケース
 STORMはMSIと連携し、MSI製のパーツで固めた「POWERD BY MSI」製品を取り扱っており、主にPOWERD BY MSI製品で利用されるケースも用意されている。特にMPG GUNGNIR 110Rは、フロントと左パネルに強化ガラスを採用するとともに、前面に3基、リアに1基のLEDファンが組み込まれれ、見た目にもインパクトのあるケース。

 また、2機のPCを内蔵する特別なBTO PC「PUNI 」シリーズには、Phanteks ENTHOO LUXE 2など特殊なケースが用意されている。

使い勝手の良いミドルタワーケースにこだわるSTORM、ポイントをスタッフに聞いてみた
メモリのエラー0を目指した取り組みも

アイティーシーでSTORMのBTO PCを担当する宇都木氏

アイティーシーでSTORMのBTO PCを担当する豊田氏
 これらSTORMブランドのBTO PCで採用されているケースは、どのような考えで選択されているのだろうか。実際に工場で製品の組み立てを担当するとともに、採用するパーツ類の選別なども行っているスタッフにこだわりを聞いてみた。

――STORMブランドのBTO PCで採用されているPCケースでは、どういったところにこだわりがあるのか教えてください。

[STORM]STORMは商社が母体となっていることもありまして、とにかくそのまま製品として出せるぐらいの優れた品質を備えたパーツを利用しているところがこだわりです。

PCケースについては、以前は市場で売れ筋のケースを利用することもありましたが、現在では代理店として扱っている高品質なケースのみを扱うようにするなど、とにかく品質にはこだわりがあります。

そして、日本の住宅事情ではあまり大型ケースは好まれませんので、特に人気のミドルタワーに力を入れています。

Phanteks ECLIPSE P300
――ケースラインナップを決める際に基準のようなものはありますか、また人気モデルも教えてください。

[STORM]PCケースとして欠かせない、拡張性や内部の作業性、エアフロー、フロントコネクタの種類などは、日々確認し検証しています。拡張性や内部の作業性はケースとして基本的な要素ですし、高性能PCではエアフローを気にされるお客様が多いので、ドライブ搭載の有無などによる影響もしっかり検証していますから、そういった部分にはかなり自信があります。

また、中が見えるPCケースが7~8割ほどを占めていますので、ファンが綺麗に並ぶか、といったところもチェックしています。人気モデルはやはりミドルタワーで、特に「Phanteks ECLIPSE P300」は人気が高いです。

メモリの品質チェックには特に力を入れているという。

BTO PCに使用する前にエラーが無いかチェックが行われる。

裏配線などはスタッフ間でテクニックやノウハウが共有され、PC好きだからこその良さやこだわりも積極的に取り入れられているという。
――ケース以外にもこだわりやSTORMならではの部分はどういったところでしょうか。

[STORM]まずは品質です。出荷前の動作環境を再現した負荷テストにはしっかり時間をかけています。例えばメモリなどは検証して合格したもの以外は使わないようにしています。もちろん、PCを組んだ後にもテストを行い、メモリのエラーが出ないよう対策を取っています。

また、内部の配線もこだわりの部分です。中が見えるケースが多いこともありますので、組み立てる時にはどれだけ綺麗にケーブルを配線できるか、どこに通していかに配線を見せないようにするか、スタッフの間で日々検証して、いいところはどんどん取り入れています。製造スタッフは、全員が自作PC好きのマニアでもあるので、「ユーザー目線で気に入らないものは製品として出荷したくない」という思いで取り組んでいます。

組み立て時のネジのトルク管理もこだわっている部分です。ネジのトルクは強すぎても弱すぎてもだめなのです。特にマザーボードなどはトルクが強いとすぐに損傷してしまうので、気を付けている部分です。

そして、出荷された製品が問題なくお客様に届けられるように、エアパッキン型クッションを作る装置も導入して、梱包にも気を付けるようにしています。

STORMは様々なPCケースでテストを行っているが、大型のオープンフレームケースなども選べるようにできないかテストを行っているそうだ。
――今後の展望とユーザーへのメッセージをお願いします。

[STORM]パーツの性能はどんどん上がっていて、熱問題が大きくなっています。そのため、エアフローについてはかなり重視している部分ですが、今後の製品選択においても試行錯誤が多くなってくると思います。しかし、そういった中でも時代に合わせたキッチリとした製品を作っていきたいと思っています。

また、ケースではATXサイズのオープンフレームケースを出せればいいな、とも考えていますので、今後にご期待いただければと思います。

その他、注文の際の不安な点や、このようにして欲しいといったご要望にもスタッフが相談に乗りますので、お気軽にお声がけいただければと思います。

STORMのBTO PCが組みあがるまで
製品のピッキングから組み立てまでチェックしてきた

こちらが工場内の組み立てスペース。常時4~5名のスタッフが商品を組み立てている
 今回は、せっかく工場に足を運んできたので、STORMブランドのBTO PCが組み立てられる様子もチェックしてきた。

 ちなみに、取材時に組んでいたモデルは、GeForce RTX 30シリーズの売れ筋モデルとなっているGeForce RTX 3070を搭載したPC。出来上がるまでの流れを見てみよう。

棚には、製品で利用する各種パーツが整然と並べられている。

各パーツは、ピックアップしやすいように、種類ごとにわかりやすく配置されている。

こちらはSSD。よく使われるモデルが置かれており、取材時も何回か補充されていた。

マザーボードもかなりの数が並べられていた。採用モデルはMSIの製品が多いようだ。
 まずはじめに、オーダー表を受け取った組立スタッフが、パーツを保管している棚からオーダー表に従ってパーツをピックアップしていく。

 棚には、CPU、メモリ、SSD、ビデオカード、マザーボード、電源ユニットなどのパーツが整然と並べられており、その中から目的のパーツを見つけてピックアップする。パーツは目視でピックアップしていくという、どちらかというとアナログな作業となっているが、スタッフは慣れたもので瞬時に必要なパーツを選別し、あっという間にピックアップが完了していた。

オーダー表を手に、構成をチェックする、まずはじめにOSのパッケージをピックアップする

続いて、CPUやマザーボード、メモリ、ストレージ、ビデオカードなど、オーダー表を確認しながら正しいものを順にピックアップしていく

CPUの次はマザーボードを選択。

SSDは定番のCrucial。

ビデオカードは今人気のGeForce RTX 3070。

Crucialの定番メモリ。棚に置いてあるメモリは事前にエラーチェック済み。

電源も仕様に合わせてまとめられているところからピックアップ。

ピックアップしたパーツは、このようにケースにまとめて入れていく。
 続いて、ピックアップしたパーツをケースに取り付けていく。こちらも非常に手慣れたもので、ケースへのマザーボードの装着やパーツ類の取り付けなどもとてもスムーズに行われていた。

 こだわりのケーブル配線は、通常試行錯誤で行われる裏面配線も含め、事前にどこにどのケーブルを通せばいいのか検証が終わっていることもあってか、よどみなく進められる様は圧巻だった。

マザーボードをはじめ、パーツ類をケースから取り出し組み立てに備える。

手際よくマザーボードなどのパーツ類がケースに取り付けられていく。

電源ユニットからのケーブルなどの配線もスピーディに進められていく。

通常は試行錯誤の裏面配線も一発で決まっている。迷いが無いので作業はかなり早い。
 組み立てが完成したら、動作試験が行われる。基本的に全ての製品で、1日ほどの時間をかけて実環境での検証を行うことになる。

 動作試験で問題が無ければはれて出荷。製品は専用の箱に詰められたうえ、さらにクッション材を敷き詰めた外箱に収められる。このクッション材は輸送中の衝撃を和らげるためのもので、その場で必要な量のクッション材を用意できるように、クッション材の製作機器も工場には備え付けられていた。どのようなクッションを使うと輸送中の事故が起きにくいのかも検証し、今の形式になったそうだ。

Windows 10上で負荷テストを実施するなどの動作試験を行う。全ての製品で1日ほどの時間をかけてテストを行うそうだ。

完成した製品は段ボール箱に入れられ、さらに輸送用の外箱に収められる。

製品の箱と外箱の間には、ビニール材に空気を閉じ込めた、エアキャップ型の緩衝材が詰められ、輸送時の振動が製品に及ぼす影響を軽減。

緩衝材をその場で製作する機械も用意されている。
スタッフのこだわりがSTORMブランドBTO PCの高品質の証

次回はSTORMの最新BTO PCのレビューを行う予定だ。
 このようにSTORMブランドのBTO PCは、PCケースも含めて品質や完成度にこだわって作られていることがわかってもらえたと思う。

 実際に組み立てているスタッフが自作PC好きというのもポイントになるだろう。ユーザー視点で不満が無いものをというこだわりがあるからこそ、STORMブランドのBTO PCが購入者から高い評価を得ているということが、今回の取材を通して見ることができた。

 次回は、BTO PCの新モデルのレビューを行うが、今回組み立て作業をチェックして見てきた製品の出来映えと性能をじっくりチェックしたいと思う。

[制作協力:アイティーシー]』

リーナス・トーバルズ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%BA

 ※ 懐かしい「名前」だ…。

 ※ VBとかで、サンプルプログラムをなぞって、喜んでいたり、何とか「動く」プログラムを作っては、喜んでいたりした昔(むかし)を、思い出すよ…。

 ※ その頃、ペッカ・ヒマネン(Pekka Himanen)の「The HACKER Ethic」(河出書房新社から翻訳本が、出ている。「リナックスの革命(ハッカー倫理とネット社会の精神)」というタイトルだ…。)という本を、買った…。

 ※ まあ、買っただけで満足して、読んじゃいないが…。もっとも、その頃は忙しくて、到底、読んでるような時間は、無かった…。

 『リーナス・ベネディクト・トーバルズ(Linus Benedict Torvalds、1969年12月28日 – 、Sv-Linus Torvalds.ogg [ˈliːnɵs ˈtuːrvalds][ヘルプ/ファイル])はフィンランド、ヘルシンキ出身のアメリカ合衆国のプログラマ。Linuxカーネルを開発し、1991年に一般に公開した。その後も、公式のLinuxカーネルの最終的な調整役(もしくは「優しい終身の独裁者」)を務める。

アンドリュー・タネンバウムが開発したカーネルとオペレーティングシステム (OS) であるMINIXに刺激を受け、自宅のパーソナルコンピュータ上で動作可能なUNIX OSの必要性を感じ、自分の趣味の時間と自宅の設備でLinuxカーネルの初期の開発を行った。』

トランスメタ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%82%BF

※ 確か、トーバルズを高給で、取締役に招いたはずだ…。

『トランスメタ (Transmeta Corporation) は、かつて存在したアメリカのベンチャー企業。当初は低消費電力を特徴とするVLIW型のコードモーフィングマイクロプロセッサを開発していたが、その後は低消費電力集積回路の知的財産権のライセンス提供を主な事業とした。1995年、デビット・ディツェル[1]、Bob Cmelik、Colin Hunter、Ed Kelly、Doug Laird、Malcolm Wing、Greg Zyner によって設立された。2009年1月、トランスメタは米国の未上場のビデオプロセッサメーカーであるNovaforaに買収され、2009年8月に完全に営業を停止した。

トランスメタはふたつのx86互換CPUアーキテクチャ、CrusoeとEfficeonを生み出している。これらは低消費電力と発熱特性の良さを武器として、ノートパソコン、ブレードサーバ、タブレットPC、高静粛性のデスクトップパソコンなどに使われたことがある。』

Crusoe
https://ja.wikipedia.org/wiki/Crusoe

『Crusoe
名称は『漂流記』の主人公ロビンソン・クルーソーに由来する。設計・発売元のトランスメタについてはそちらの記事を参照のこと。同社はいわゆるファブレスであり、製造は社外への委託であった。

最大の特徴はx86命令をCrusoeのハードウェアではデコードせず、「コードモーフィングソフトウェア (CMS4.1)」がx86命令をCrusoeのネイティブのVLIW命令に動的に変換する点である。この点で、発表当初は同時期に開発されたインテルのItaniumとVLIW(Itaniumでは発展形のEPICアーキテクチャ)の実装方法について比較されることがあった。また、CPU負荷に応じて動的にCPUのクロック周波数を高低するLongRun技術を採用し、同CPUの消費電力の低減に貢献している。

第1世代Crusoe
2000年に発売された「TM5400/5600」ではPCのノースブリッジチップを統合している。ただしAGPには対応していない。主に組み込み向け用途を狙ったCPUであるが、発表当初は、まだ他社製CPUに低消費電力向けのものがなかったため、ソニー、NEC、富士通、東芝、カシオなど特に日本市場向けの各社のモバイル向けノートパソコンなどに広く採用された。しかし、初回のアプリケーション起動時にはコードモーフィング処理を行うため、(2回目の起動からは多少速くなるというアナウンスだったものの)パフォーマンスは同クロック周波数の他社製CPUとベンチマークなどで比較すると60%程度で、明らかに見劣りするものだった。またノートパソコン全体の消費電力を左右するのはCPUだけではなかった。発売当初、各CPUのCMSはフラッシュメモリに書き込まれていてバージョンアップ時に変更が可能とされていたが、修正版は一般にはリリースされていない。

第2世代Crusoe
2002年にはCMS4.2にバージョンを上げ、クロック周波数を向上して、パフォーマンスを改善した「TM5800」を発売した。これらはノートパソコン以外に、タブレットPCやブレードサーバへの採用も期待された。もっとも、2003年にインテルが対抗して低消費電力のCPU (Pentium M) を出荷したことや、製造先をIBMからTSMCに変更したものの度重なる製造遅延などでクロックスピードを上げることができず、CPUパフォーマンスを上げることができなかったことなどから、各社のノートパソコンでの採用数は徐々に減少することになる。

Crusoeを採用した主なパソコン
NEC – LaVieMX、LavieZ 駆動時間を延ばすために取り外し型バッテリのほかにLCD(反射型または半透過型)の裏にも取り外し不可のバッテリを実装していた。
富士通 – FMV-BIBLO LOOX
ソニー – VAIO PCG-C1VJシリーズ、PCG-GT3、PCG-U1等
カシオ – CASSIOPEIA FIVA(MPC-205/206/206VL/216XL/225/701)
シャープ – Mebiusノート PC-SX1-H1 PC-MM1シリーズ
東芝 – Libretto L1、L2、L3、L5
日立製作所 – FLORA 220TX、210W NL3 (企業向け)210W NL3はシャープのPC-MM1シリーズとほぼ同一の設計だが、BIOSや、パーツの実装などが一部異なる。
OQO – アメリカで超小型PCを開発、発売
このほか、IBMもCrusoeを搭載したノートパソコン(ThinkPad)を試作、展示したことがあったが、目標とした連続駆動時間を実現できず、開発は中止された[1]。』

 ※ まあ、処理が遅くて、「使いものに、ならなかった。」という記事も、見た…。

 ※ まだこの頃は、「処理の速さ」と「電力消費」は、トレードオフだった…。

 ※ そういうことの「経験」が、Armの「ビッグ・リトルアーキテクチャ」なんかへと、繋がって行くんだろう…。

 ※ それと、半導体の微細加工技術の進展が、1個のダイに、異なる種類のCPUを詰め込むことを可能とすることになったりも、したんだろう…。

能力主義の負の側面、チームの士気を下げる「優秀だがいやなやつ」

能力主義の負の側面、チームの士気を下げる「優秀だがいやなやつ」
クライブ・トンプソン テクノロジーライター
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01472/111800003/

 ※ こういう話しは、よくよく噛みしめておいた方がいい…。

 ※ 人は、決して、一人で何でもできるわけじゃないんだ…。

『「社会を作り変えたいなら、コードを書くのが一番だ」――。ソフトウエアが世の中を大きく変えている今、それを作り上げるコーダーの存在感は高まる一方だ。優秀なコーダーをひき付けられるかが、企業の競争優位性を大きく左右するまでになっている。本特集では5回にわたって、そんなコーダーたちの実像に迫る。

 プログラミングは意志の力のみが物を言う才能の世界で、桁違いの能力差が存在するとコーダーは考えがちだが、そうなるのは、ある意味、当たり前である。

 なにせ、毎日、実感することばかりなのだ。コンピューターに怒ってもしかたないし、どやしつけたらテストの結果がまっとうになるなんてこともない。プログラマーのメレディス・L・パターソンが2014年に書いたエッセイから一節を紹介しよう。

 「ルートシェル相手に口論しても意味がない。相手によってコードが対応を変えることなどありえない。コードが自分の価値を決めるのであって、逆はありえないのだ」

 ふつうの人はできる振りをしたり言い逃れをしたり、言いくるめようとしたりするが、プログラマーは走るコードに敬意を払う。それ以上でもそれ以下でもない。フェイスブックを上場したとき、マーク・ザッカーバーグが書いたオープンレターの一節を紹介しよう。

 「ハッカーというのは、新しいアイデアがうまくいきそうかとかどう作るのが一番いいかとかを何日も議論するより、とりあえず作ってみて、どのあたりがうまくいくのかを確かめてみる人種です。だから、フェイスブックでは『論よりコード』とよく言うのです……また、とてもオープンで能力主義というのも、ハッカーの文化です。一番大事なのはアイデアやその実現であり、それを推進しているのがだれであるとか、その人が部下をたくさん抱えているとかは関係ないと考えるのです」

 プログラミングには、もうひとついい点があるとコーダーは言う。独学で、高学歴の人間と肩を並べられる工学分野はこれだけだ、と。ミドルスクール時代に独学でプログラミングを学び、大学院で情報科学の博士号を得たあと、会社をいくつも創業したコーダー、ジョアンナ・ブルーワーもそう考えるひとりだ。

 「科学・技術・工学・数学、いわゆるSTEMの世界で、博士号を持っているような人が完全に自学自習の人と肩を並べる分野は、コンピューターサイエンスしかないでしょう。すばらしい特徴です」

 一方、能力主義の根底には自画自賛の側面も否定できないと言うコーダーも少なくない。

 新入社員のころや高校などでは人付き合いのうまさで序列が決まりがちだが、そんな時代に、引っ込み思案で決まりの悪い思いばかりをしてきたら、プログラミングは客観的な世界であるとの考えに惹かれるのも無理はないだろう。

 たとえば、ハイ・パフォーマンス・コンピューティングの博士号を持ち、スタンフォード大学で教壇に立っているシンシア・リーは、1990年代から2000年代、コーダーとしてスタートアップで働いていたが、周囲には、若いころ、仲間はずれにされているとかわかってもらえないとか思っていた人がたくさんいて、みな、ここは、そういう口先人間がちやほやされるとは限らない世界だと大喜びしていたという。

「我々がいた技術世界では、切れ者っぽい印象の人やスーツ姿の人には疑いの目が向けられがちでした。いわば敵側ですからね。1980年代の青春映画を観ればわかりますが、当時の高校で人気だったタイプです。対して、我々は、オタクの楽園を作っていたのですから」』

『クオーラとピンタレストで怒濤の成果を挙げたことで知られるトレイシー・チョウも、同じように考えているという。ピンタレストの共同創業者、ベン・シルバーマンが究極のロックスターだと語ったプログラマーである。

 「ソフトウエアの成功者は、ほかの分野で成功してきた人とタイプが違うと思います。また、ここでは、自分の力で成功したと思えないと、成功した実感が得られないのではないでしょうか」

 プログラミングというものは、門外漢にとってはまずまちがいなくわかりづらいし、同じ仕事をしている人にとってもわかりやすいとは限らない。だから、適当なことを言っても通りやすいのだとトレイシーは言う。

 「コードはほとんどの人にとってわかりにくかったり隠れたところで動いていたりするのも一因でしょう。表に出ていても、たいがい、なにがどうなっているのかわかりませんし。ですから、『能力次第の世界、わかる人にはわかる世界なんだよ』と言っておけばなんとなくそんなものかと思ってもらえたりするのです」

 だれでも中を見たりいじったりできるようにコードをオンラインで公開するオープンソースソフトウエアの世界は、特に能力主義の色彩が濃いとされている。自分の貢献を成果として受け入れてもらえるよう競うことになるからだ(お金はもらわないことが多い)。

 実例として、オープンソース関連で一番有名な成功物語となったオペレーティングシステム、GNU/Linux(たいていは、単に「Linux」と呼ばれる)について見てみよう。コンピューターを動かす基本のオペレーティングシステムである点はウィンドウズやMacOSと同じだが、無償で使えること、2500万行ほどもあるコードをだれでも自由にダウンロードして中を見られることなどは大きく違う。

 Linuxの起源は1991年。フィンランドの大学生リーナス・トーバルズが、あくまで趣味として、オペレーティングシステムのカーネルを自作してみようと思ったのだ。オンラインで公開したとき本人も書いているように、大がかりなプロの作品にするつもりなどなかった。だから、シンプルなカーネルができたとき、ほかのハッカーが見られるようにソースコードを公開した。

 そして、雪だるま式の拡張が始まった。世界各地のプログラマーから機能追加の提案コードやバグの修正提案などが届くようになったのだ。よさげな提案は採用。こうして、何百人、何千人もの貢献により、Linuxは、機能がどんどん強化されていった。

 スタイルの異なるコーダーがよってたかっていじってもコードがぐちゃぐちゃにならないようにするため、トーバルズは、「ギット」なるものを開発する(いま、幅広いコーダーに活用されているソフトウエアだ)。ギットを使うと、だれかの貢献を組み込むことも簡単にできるし、その結果、動作がおかしくなったりしたら、元に戻すことも簡単にできる。

 一部ファンが主張していることなのだが、いまのオープンソースは、メリットの市場競争といった感じになっている。多くのコーダーがよいと認め、これなら我々のプロジェクトに組み込んでもいいんじゃないかとなるのはだれのアイデアなのか、それを競っているわけだ。オープンソースとはメリットの純度を高める蒸留だと言ってもいいだろう。

 Linuxにおいて、トーバルズは、役に立つしよくできていると思った貢献のみをLinuxのコードベースに取り込む「善意の独裁者」の役割を果たしている。貢献の敷居はきわめて低い。

 Linuxのソースコードをダウンロードし、そこに手を加えて(ギットを使って変更すれば、木構造で改変場所がわかる)、こういう改変をしてみたんだけどどうだろうとコア・コントリビューターに送るだけでいい。優れた改変だと判断されれば採用され、世界中で使われるようになるわけだ。実際にはもう少しややこしかったりするが、基本的にはそんな感じである。』

『2016年、ポートランドにトーバルズを訪ねたとき、次のように言われた。

 「手元に自分の木があって、好きなようにできるわけです。クレイジーなことを試し、それがうまくいって、かつ、それが実はクレイジーでもなんでもないんだとわかれば、見てくれよとその木を公開すればいいのです。それがすごくいいものだったら、いろんな人が採用してくれます」

 私が会いに行ったころのトーバルズは、もう、自分でコードを書くことがほとんどない状態になっていた。ケーブルやいろいろな道具(スキューバダイビングが趣味で、ダイビング用のソフトウエアも作っている)が転がる自宅の小さなオフィスに座り、毎日、送られてくるコードのチェックをする、いわば、大賢者としてソフトウエアを判断するのが仕事になっていたのだ。

 ちなみに、彼のところまで到達するには、まず、メンテナーと呼ばれる人々による審査を通らなければならない。メンテナーとは中核となる貢献者のことで、自発的にLinuxのコードをたくさん書いたり他人のコードを評価したりして、やる気があるとトーバルズや他のメンテナーに認められた人々だ。ここに入れれば、かなりの実力者ということになる。

 Linuxはコンピューティング分野で広く使われており、インテル、レッドハット、サムスンなどのテック企業には、Linuxへの貢献を業務の一環とする社員やそれが専門の社員までいるようになっている。だから、Linux貢献者の中核と認められるのは、履歴書の売りにもなるほどのことだ。

 有名オープンソースプロジェクトに対する貢献はキャリアアップにつながることが多い。だから、たくさんのコーダーが貢献しようとする。週末の趣味として作ったプロジェクトをオープンソースとしてギットハブなどのサイトに公開するコーダーが多いのも同じ理由だ。自分の仕事を見てもらえるのもうれしいし、自分用に作ったツールをほかの人が使ってくれるのもうれしい。

 さらに、ほかの人々のコードを見て、どう作っているのかを知るのは勉強になる。生態系の一員としてそういう義務があると感じるコーダーも少なくない。自分のコードをオープンソースとして公開したり、ほかの人々のプロジェクトに貢献したりという形で、受けた恩を返しているというのだ。

 取材したコーダーは、全員が、仕事でオープンソースのコードを大量に活用していると言っても過言ではないし、高額の仕事にオープンソースのコードが使われているのも当たり前のことと言える。

 つまりオープンソースとは、いかに心を揺さぶるかのアダム・スミス的競争とカール・マルクスが喜びそうな共産主義的気風とが混然一体となってモチベーションを生み出しているわけだ。そして、それを支えているのが、コードはうそをつかない、つまり、コードが優れていれば、仲間にはわかるし、そういうコードは受け入れられるという理想である。

 「口からでまかせには、みな、眉をひそめるものなのです」とトーバルズは言う。』

『たしかによさげである。だが、スーパーヒーロー級の人材を中心とした世界は、実際のところ、ぐちゃぐちゃになりがちだし、生産性も思ったほど上がらなかったりする。ソフトウエアアーキテクト、ジョナサン・ソローザノ=ハミルトンの体験談を紹介しよう。

 話の主人公は、彼と同じ会社で働いていた自称ロックスタープログラマーである。ソローザノ=ハミルトンのブログでは、リックという名で呼ばれている。リックは「困ったら彼に聞け。そうすれば、ホワイトボードに解決策をさっと書いてくれる」と社内でうわさされるほど優秀で、ヘッドアーキテクトとしてプロジェクトの設計に携わりつつ、エースプログラマーとしてコードを書きまくっていた。彼のおかげで苦境を脱したことも数え切れないくらいあった。

 そんなことをくり返した結果、彼は、自分なしにはなにごともうまくいかない、自分のスキルがすべてを左右すると思うようになったらしい。自分はコーディングのスーパースターである、10倍優秀な人材で凡人とは格が違う、と。そして、あれもこれも背負いこんでいく。

 だが、リックが頑張っても、プロジェクトは遅れていく。ある程度以上大きなプロジェクトは、いかに優秀でもひとりでどうにかできるはずがないのだ。丸1年遅れた時点で、もう2年はかかるほどの遅れだ。リックはヒーローになろうと必死に働いた。上司も、彼の好きにさせていたようだ。当時の状況をソローザノ=ハミルトンは次のように書いている。

「リックはコードを書きまくっていました。毎日12時間、休みなく仕事をしていたのです。この状況を打開できるのはリックしかいないと、みんな、思っていました。息をひそめ、ずたぼろのプロジェクトをなんとかまとめる魔法のような解決策をリックが思いついてくれるのをじっと待っていたのです」

 だが、リックは、過労でいらつき、内にこもるようになっていく。

 このあたりで、事態を打開できないかとソローザノ=ハミルトンに声がかかった。まずはリックに会って話を聞いたが、「あんたなんかに、オレの作ったものが理解できるはずがない。オレはアルバート・アインシュタインで、あんたらみんなはサルで、泥をこねるしか能がないんだから」と取り付く島もない。

 コードを確認すると、これが、スタイルが独特な上、コメントなどがなく、本人以外に手を入れられそうにないものだった。だから、関係者全員が一緒に作る形で一から製品を作り直すことにした。リックはそれも拒絶。休まず仕事を続けるし、ほかの人が書き換えたところを元に戻したり、周りをさげすむようなことを言ったりした。事態は悪化の一途である。

 結局、彼は首にするしかなかった。すると事態は好転した。残った社員が協力し、シンプルな製品を開発。最終的には、サイズも複雑さも20%以上削減することができた。つまり、発注元にとって読みやすいし理解しやすく、また、保守もしやすくなったということだ。スーパーヒーローなんていらなかったわけだ。しかも、開発期間はわずかに6カ月強である。

「リックほどのプログラマーはいませんでした。なんでも自分で作ろうとする鬼才はいなかったのです。その結果、生産性はかつてないほど高くなりました」

 ソローザノ=ハミルトンは、こう結んでいる。

 これは、能力主義の悪い面がもろに出た例だと言える。優秀だがいやなやつ、つまり、自分はかけがえのない人材だと思い込んだプログラマーが生まれてしまうことがあるのだ。そういう人が威張りちらすと、ほかの優秀な人が逃げてしまうし、残念なことに、いまいち使い物にならない製品ができてしまったりする。すべてがその人の頭の中にしまわれているからだ。

 そもそも、社内を混乱させる性格では、たとえ優秀であってもどうにもならないというのが正直なところだろう。』

『優秀だがクズとしか言いようのない人と仕事をして大変だった話は、ほかにもたくさんのコーダーが語ってくれた。

 Yコンビネーターに採用されたとある企業が雇ったロシアのコーダーもそういう人物だった。いい仕事をするのだが、どんな具合だとあいさつされるたび、「こんなところは大嫌いだ」と返すのだ。理由は「ほかの連中の仕事がひどすぎるから」だそうだ。とにかくお山の大将でねと上司はため息交じりだった。

 アプリの作成によく活用されるコードライブラリー、リアクトに詳しいツイッターのプログラマー、ボニー・アイゼンマンは、ロックスターコーダーという神話があるから話がおかしくなるのだと言う。

 優秀だがいやなやつが必ず役に立つとも限らない。たしかに、難問を解決してくれて短期的に助かるかもしれないが、全体の士気にやっかいな後遺症が残る。いやなやつの相手はしたくないと、ほかの優秀な人材が逃げてしまうのだ。IBMのベテランコーダー、グラディ・ブーチも、すごく優秀なのに周囲と協力できず、日の目を見る製品が作れないプログラマーを何人も見てきたそうだ。

 リックのような人材が本当に10倍優秀で、10倍のソフトウエアを書けるのだとしても、つまり、ふつうの10倍のスピードで書けるのだとしても、そこから生まれるのは「技術的負債」であることが多い。急ぎすぎてあちらもこちらもめちゃくちゃになったものしか生まれないのだ。

 手の早いコーダーは、たいてい、手っ取り早いやり方ばかりを採用するし、そのコードはつぎはぎだらけで、その後、だれかがじっくりこつこつクリーンアップしてやらなければならない。ディベロッパーの友人、マックス・ホイットニーの言葉を紹介しよう。

 「10倍優秀なエンジニアというのは、実は、生産性が10倍の人ではないのです。本当のところ、そう言われる人は、同僚の仕事を10倍に増やしているんです。これ、実は、ネットで読んだ話なんですけどね。ともかく、氷山の水面から出ている部分みたいなものなんです。光り輝いてきれいなんですが、その裏には技術的負債が山のように積み上がっているわけです」

 アンドリーセンも語っていたが、コーダーがスタートアップを立ち上げたがるのは、そうすればどんどん前に進めるからだ。だがその場合も、ある程度のユーザーを捕まえられるくらいには機能するがコードベースはぐちゃぐちゃで、根気よくクリーンアップして混乱を収めてくれるプログラマーが必要になったりする。

 トレイシー・チョウは、ピンタレストで、バックエンドの大幅な改修を担当した。そのためにコードベースの検証を進めていたとき、検索が必ず2回行われるという変な動作に気づいた。なにかがおかしい。

 調べてみると、検索を実行するコードがなぜか2回、コピーペーストされていた。ピンタレストの立ち上げ期に、だれかが拙速な仕事をしたわけだ。その1行を削除するだけで、検索の効率は倍増した。このように、10倍優秀というのは、コードを書くことより、むしろ、他人の失敗を修正することに発揮される能力だったりする。』

頭の良さで人をぶん殴っていた、ある同僚の話
https://blog.tinect.jp/?p=68019

 ※ こっちも、同根の話しだ…。

インテル入ってない:アームが半導体巨人を倒すまで

インテル入ってない:アームが半導体巨人を倒すまで
アームはモバイル端末のほか、PCやクラウドでも使用が増えている技術の設計を手掛ける
https://jp.wsj.com/articles/SB10671388092954773957304587158144275503230

『By Christopher Mims
2020 年 12 月 15 日 09:47 JST 更新

――筆者のクリストファー・ミムズはWSJハイテク担当コラムニスト

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 米半導体大手インテルが設計し製造したマイクロチップはかつて、ほぼ全てのパソコンやクラウドコンピューティングの中核をなすほど支配的だった。だがここ何年も、競合他社の後塵(こうじん)を拝している。そうしたライバルには無数のスタートアップ企業のみならず、時価総額が数兆ドル規模の企業も含まれており、インテルの牙城を崩すまであと一歩のところまできている。

 アップルは最近、自社の新型パソコンシリーズ「Mac(マック)」へのインテル製チップ搭載を終了すると発表した。自社の設計品に切り替えるという。インテル長年のパートナーであるマイクロソフトも、自社のタブレット端末「サーフェス・プロX」に独自のチップを搭載。グーグルは自社のスマートフォン「ピクセル」にクアルコム製、パソコン「クロームブック」にはインテル製のチップを使用しているが、内製化に取り組んでいるようだ。一方、韓国サムスン電子は20年にわたり独自チップを設計している。ただしインテル、クアルコム両社との提携は続けている。

 こうした動きの背景には、効率性がかつてないほど求められていることがある。アップルは今年、「ワット当たりの性能」について大いに喧伝した。この基準はバッテリーで動く機器にとって明らかに重要だが、世界の消費電力の1%を占めるクラウドコンピューティングにとってもしかり。このようなニーズを満たすため、電子機器メーカーは自社製品によりカスタマイズしやすいマイクロチップを選択している。車両を駆動するのに開発されたエンジンと同様に。

 カスタムメードのチップ製造で先頭を走るのは製造企業ではない。ほぼ全てのモバイル端末のほか、パソコンやクラウドサービスでも使用が増えている技術の設計を手掛けるのは英半導体設計大手アーム・ホールディングスだ。同社がマイクロチップの設計図をライセンス供与するハイテク大手やハードウエアのスタートアップは計500社余り。すでにスマホやタブレット端末、ノートパソコン向けプロセッサーの市場シェアは9割に上る。

 インテルは米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)と台湾の威盛電子(VIAテクノロジーズ)との長年の関係を除けば、他社にマイクロチップの設計図をライセンス供与しない。インテルはアマゾン・ドット・コムのような大容量のデータ処理を必要とする顧客のために、自社の高性能プロセッサー「Xeon(ジーオン)」をカスタマイズする。

 アームが供与するライセンスは特定のニーズに合わせ、同社のさまざまな「コア」を組み合わせることが可能だ。同社のレネ・ハース知財製品担当プレジデントによれば、気温観測など低電力の環境センサーのチップを作りたい顧客はコアが1つしか必要ないかもしれないが、超高速のクラウドサーバー向けプロセッサーには最大96コア必要になる可能性があるという。

アップルの新「MacBook」に搭載された独自チップ
PHOTO: DANIEL ACKER/BLOOMBERG NEWS

 社内に経験豊富で大きなチップ設計チームがあるアップルやサムスン、クアルコム、エヌビディアといった一部企業はあまり一般的でないタイプのライセンスを求め、独自に設計されたチップを製造する。それでもアームのエコシステム内にある。同じ「命令セット」を使用しているからだ。

 現時点でインテルの命令セット「x86」とアームの命令セットの特徴の違いは不鮮明だ、と指摘するのはアンディ・ファン氏だ。同氏はベテランエンジニアでチップ設計企業に助言を行う。アームの命令セットはインテルのとほぼ同じくらい大きく複雑化しているが、インテルは効率性を向上させた高性能チップの設計に注力しているという。

 両社にとって現在、処理速度と同じくらいカスタマイズが戦いの場となっているが、アップルが新「MacBook(マックブック)」に搭載した独自のチップ「M1」の評価基準は、アームベースのチップが非常に処理速度が速くなり得ることを示している。現在世界最速のスーパーコンピューターには富士通の開発したチップが搭載されているが、アームの技術に基づいている。

 電子機器メーカーはカスタマイズしたチップの製造をベストなファウンドリー(受託生産)企業から選べるし、最先端技術の大半はもはやインテルではなく、(ほとんどがアームの技術が基になる)チップを実際に製造している台湾積体電路製造(TSMC)やサムスンといったライバル企業に属している。

 ほかにも、インテルの領域に踏み込んでいる企業がある。画像処理半導体(GPU)と人工知能(AI)の市場を支配し、時価総額で現在最大の米半導体メーカーであるエヌビディアは、アーム・ホールディングスをソフトバンクグループから400億ドル(現金と株式)で買収することで合意している。規制当局の審査を通過すれば、業界史上最大の買収案件となる。

自社のタブレットPC「Surface Pro X」を紹介するマイクロソフトのパノス・パネイ最高製品責任者(19年10月)
PHOTO: MARK KAUZLARICH/BLOOMBERG NEWS

 アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏は2006年、同社がインテル製チップに切り替えると発表した。当時採用していたチップの製造元であるIBMが追いついてこられなかったためだ。インテルは10年以上にわたり、パソコン・サーバー向けチップの消費電力と効率性で業界トップを走り続けた。

 だが同時期にインテルは致命的なミスを犯した。当時のポール・オッテリーニ最高経営責任者(CEO)は、「iPhone(アイフォーン)」に搭載するチップを製造してほしいというアップルの依頼を断ったのだ。アップルはアームの設計に基づいて独自チップの開発に乗り出し、2010年に発表されたiPhone4に初めて搭載された。産声を上げたばかりのモバイル業界の他企業もすでにアームの技術を採用しており、アーム支配の流れに向かっていった。

 スマホ革命が起きなければ、インテルは今でも中央処理装置の市場を握っていた、とハイテク分野の調査会社ムーア・インサイツ・アンド・ストラテジーのパトリック・ムーアヘッド社長は語る。

握手するアップルのスティーブ・ジョブズCEO(左)とインテルのポール・オッテリーニCEO(06年1月)
PHOTO: PAUL SAKUMA/ASSOCIATED PRESS

 このような戦い――インテルの垂直統合的アプローチとアームのより柔軟な戦略――はクラウド、厳密に言えば、データセンターでも繰り広げられている。クラウドサービス最大手アマゾンの「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」は独自に開発したアームチップを使っている。インテル製と比べ、クラウドアプリの性能が40%上回り、コストも20%低いとしている。

 にもかかわらず、インテルのクラウドサーバー向けチップ需要は衰えていない。2020年9月までの1年間の売上高は前年同期比11%増の781億ドルだった。新型コロナウイルスの世界的流行によりパソコンとサーバーの需要が爆発的に増えたおかげで、同期間の増収率は何年かぶりの大きさだ。同社はこの勢いに乗じて新規ビジネスへの参入をもくろんでいる。そうした分野にはGPUやAIトレーニング、5G(次世代通信規格)ネットワーキング、自動運転が含まれる。ロバート・スワンCEOは、同社がもはやパソコン・サーバー市場の支配に重点を置くべきではなく、「あらゆる半導体製品」のシェア3割を目指すべきと繰り返し述べている。

マイクロ・マジックが発表したRISC-Vコア(2日)
PHOTO: MICRO MAGIC|, INC.

 一方のアームは、今後も事業拡張を続けたいなら現状にあぐらをかいてはいられない。カスタマイズと費用効率の高い製造オプションを約束してインテルから顧客を奪ったように、今度は新たなスタートアップに脅かされる立場になりかねない。そうしたスタートアップの一つが、カリフォルニア大学バークレー校が開発した「RISC-V(リスクファイブ)」だ。設計が簡略化されていることで、「ワット当たりの性能」という今では不可欠な基準において有望な結果が最近示されている。だが最大のウリはオープンソースであることだろう。アームとは異なり、RISC-Vの命令セットを無料で利用できるのだ。

 中国ハイテク大手アリババグループはRISC-Vベースのチップを発表した。米トランプ政権下で欧米の技術や知財を取得するのが困難な他の中国企業も関心を寄せている。

 一方、インテルが成長し続けることができるかどうかは、製造で再び追いつけるかにかかっているかもしれない。さまざまな試みがうまくいかなくても、インテルが巨大なエコシステムを持つことができれば、それによってもたらされる勢いはこの先何年も同社が重要な企業であり続ける一助となることは間違いないだろう。また、あらゆる種類のプロセッサーの需要が爆発すれば、最も強力なライバルさえ、インテルを締め出すのに十分な供給を行うことは難しいかもしれない。』