F-35のエンジンスターターには「サマリウム・コバルト磁石」が使われている…。
https://st2019.site/?p=20246
『中共にレアアースを依存してきたツケが回ってきて、納品がストップしているという。ハネウェルのスターターは発電機も兼ねている。
コバルトとサマリウムの合金そのものは米本土で加工されているのだが、そのもとの素材が支那からの輸入。』
F-35のエンジンスターターには「サマリウム・コバルト磁石」が使われている…。
https://st2019.site/?p=20246
『中共にレアアースを依存してきたツケが回ってきて、納品がストップしているという。ハネウェルのスターターは発電機も兼ねている。
コバルトとサマリウムの合金そのものは米本土で加工されているのだが、そのもとの素材が支那からの輸入。』
現実世界で高まる庶民の怒りを無視して机上の空論を実現しようとする西側支配層 | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202209090000/

『世界的にインフレが進んでいる。特にエネルギー資源の相場高騰が深刻で、人びとの不満が高まっている。プラハのベンツェスラウス広場では9月3日に早期の選挙を求める集会が開かれ、警察の推計によると、約7万人が集まった。9月25日までに内閣が退陣しないなら、抵抗権の行使を宣言するとしている。
そのプラハでは8月31日から9月2日にかけて「フォーラム2000」の会議が開かれた。主要パートナーのひとつ、アメリカのNED(ナショナル民主主義基金)はCIAが工作資金を流すシステムの一部で、ここから資金はNDI、IRI、CIPE、国際労働連帯アメリカン・センターなどを介して工作のターゲットへ流れていく。
その会合でドイツのアンナレーナ・ベアボック外相は「ドイツの有権者がどのように考えようとも、私はウクライナの人々を支援する」と発言した。民意など「糞食らえ」だということだが、プラハでの抗議活動を無視できないだろう。
プラハでそうした集会が開かれた最大の理由はエネルギー価格の高騰にある。この高騰はアメリカ政府が仕掛けているロシアに対する経済戦争によって引き起こされていることを理解しているようで、ウクライナでの戦争で中立を宣言し、ウクライナからの難民流入を止めることを要求していた。相場の高騰はアメリカ政府が進めている対ロシア戦争に悪い影響を与え始めたと言える。
アメリカ政府の命令で西側諸国がロシアからの石油や天然ガスの輸入を削減する前、こうした国々はそれらを大量に輸入していたようで、その間は値上がりして当然だが、その時期が過ぎれば下がらなければおかしい。
また、WHO(世界保健機関)が「パンデミック」を宣言した2020年3月11日から世界はロックダウンや「自粛」などで人の行動が制限され、経済活動は麻痺した。大企業は儲かったようだが、社会的に弱い立場の人びとは大きなダメージを受け、中小企業や個人経営の店は経営が悪化して倒産が増え、必然的に失業者やホームレス、そして自殺者が増えた。そうした状態が続いている。エネルギーの使用量も減ったはず。
相場は先物取引で引き上げられていると言われている。アメリカやイギリスの金融資本は1970年代から規制緩和で投機市場を肥大化させる準備を進め、「カジノ経済」を生み出した。
かつて世界は「オイル・ショック」で揺れた。1973年にOPEC(石油輸出国機構)が石油価格を大幅に引き上げたのだが、サウジアラビア国王の腹心で石油鉱物資源相を務めたシェイク・ヤマニによると、この値上げを決めたのはアメリカ。
その年の5月にスウェーデンで開かれた「秘密会議」でアメリカとイギリスの代表が原油価格を400%値上げするように要求したのだ。この会議は1973年5月11日から13日にかけてスウェーデンで開かれたビルダーバーグ・グループの会合だったことが後に判明する。競争原理で相場が決まるわけではない。
ロシアのガスプロムはこれまで天然ガスを長期契約に基づき、安定した価格で供給していたが、天然ガス市場でも投機が大きな影響力を持つようになった。そうした流れは2010年頃から本格化したという。現在、エネルギー相場も投機市場が主導している。ここにきて石油や天然ガスの相場が下がっているが、そうすることも難しくはない。
しかし、投機市場も現物の需給関係を無視することはできない。欧米は事前に石油のストックを増やしていたようだが、ロシア産の石油や天然ガスの供給が止まり続けたなら現物が枯渇し、投機市場の操作も難しくなるだろう。ロシア産天然ガスのEUへの輸送を妨害しているのはアメリカやその従属国だ。
ガスプロムは「ノードストリーム1」による輸送を8月31日から完全に停止させたが、修理のために取り外してカナダへ送ったコンプレッサーの装置がアメリカ政府の「制裁」で戻ってこないからだとされている。9月5日、クレムリンの広報官を務めるドミトリ・ペスコフはアメリカが「制裁」をやめるまで輸送を止めている技術的な問題は続くと述べたが、ウラジミル・プーチン大統領は9月7日、タービンが戻ってくれは明日にでも輸送を再開できると語った。
問題を引き起こしているのは欧米だと主張したわけだ。その欧米ではベアボック独外相やリズ・トラス英首相らが民意を無視して強行突破しようとしているが、成功するようには思えない。』
クリミア半島の基地攻撃認める、ウクライナ軍総司令官
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR07E2E0X00C22A9000000/
『【ウィーン=細川倫太郎】ウクライナ南部クリミア半島で最近起きたロシア軍の航空基地の爆発について、ウクライナ軍が攻撃していたことが7日、明らかになった。ウクライナの国営通信社ウクルインフォルムがザルジニー総司令官らの寄稿として報じた。ウクライナが攻撃に関与したとの見方が強まっていたが、これまで公式に認めていなかった。
クリミア半島西部のロシア軍の航空基地では8月9日、複数回の爆発があり、戦闘機が破壊された。これによって同半島に拠点を置くロシア黒海艦隊の航空部隊の戦闘能力が半減したとも伝えられていた。
ロシアは2014年、クリミア半島の併合を一方的に宣言した。寄稿では同半島にはウクライナのほぼ全域を空爆できる航空ネットワークがあるほか、兵士や物資の拠点にもなっているとし、奪還する意義は計り知れないと指摘。航空基地への一連の攻撃は成功したと評価した。ミサイルによる攻撃としたが、詳細は明らかにしていない。
ウクライナ軍は東部でも反攻を続けている。ゼレンスキー大統領は7日のビデオ演説で「東部ハリコフ州から良い知らせが届いた」と述べ、同州の複数の集落をウクライナ側が奪還したことを明らかにした。具体的な集落名については触れなかった。
【関連記事】
・ウクライナ侵攻半年、砲撃は南部2州が4割超 衛星分析
・ゼレンスキー氏、クリミア「あらゆる手段で奪還」
・クリミア半島とは ロシアが2014年に併合、軍事的な要衝 』
IPEFとは? 対中国の経済枠組み、8日から初の対面会合
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA197RT0Z10C22A5000000/
『米国が主導する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の閣僚会合が9月8、9日に米ロサンゼルスで開かれる。5月に枠組みを設置してから14カ国の閣僚が対面で集まるのは初めてになる。各交渉分野の参加国や中身を盛り込んだ共同声明を発表する見通しだ。会合ではどのような成果を狙うのか。3つのポイントにまとめた。
・設立した目的は?
・閣僚会合の焦点は?
・関税削減・撤廃は交渉に含まず
(1)設立した目的は?
IPEFはバイデン米大統領が提唱した新たな経済連携の枠組みだ。正式名称は「Indo-Pacific Economic Framework」で、頭文字をとり「アイペーフ」とよばれる。2022年5月にバイデン氏が訪日した時に首脳級で発足を表明した。
米国、日本、韓国、オーストラリアのほか、ニュージーランド、インド、フィジー、東南アジア諸国連合(ASEAN)7カ国が参加する。参加国の国内総生産(GDP)の合計は世界の約4割を占める。
ASEAN諸国の参加が多いのが特徴の一つだ。インド太平洋地域で影響力を強める中国を念頭に、自由や民主主義など共通の価値観をもつ陣営が連携する経済圏を構築する狙いがある。国際秩序をゆるがすロシアにも対抗軸をつくる。
(2)閣僚会合の焦点は?
最大の焦点は正式な交渉入りについて合意できるかどうかだ。
8日からの閣僚会合は米通商代表部(USTR)のタイ代表とレモンド米商務長官が主催する。日本からは西村康稔経済産業相が出席する。
これまで14カ国は非公式で集まったり、特定の分野に絞ったりして、交渉事項の具体化を図ってきた。政府関係者によると、これまでの協議を経て交渉分野は①貿易②サプライチェーン(供給網)③クリーン経済④公正な経済――の4分野になる見通しだ。各国はそれぞれどの分野に参加するか選ぶことができる。
それぞれの交渉分野の閣僚声明を、最終日までにまとめる方針だ。仮に交渉入りについて合意できれば、各国が参加したい交渉分野を表明する可能性もある。日米両国はすべてに加わる見通しだ。
参加国はすべての分野の交渉に参加する必要はない。どれだけ多くの国で交渉を始められるかにも注目が集まる。
閣僚声明には、重要物資の供給網強化や地域間での物流・通信インフラ連携、エネルギー安全保障、デジタル貿易、汚職防止など多岐にわたる協力分野や方向性を盛りこむ方針だ。半導体や医療物資などの在庫を融通する体制づくりも検討する。
(3)関税削減・撤廃は交渉に含まず
正式に交渉が始まっても順調に進むかは読めない。IPEFは従来の自由貿易協定(FTA)などと異なり、関税の引き下げや撤廃などを指す「市場アクセス」は交渉分野に含まない。対米輸出を拡大したいASEANなど多くの国にとっては利点を感じづらいとの指摘がある。市場アクセスに代わるメリットを示せるかがカギを握る。
ルールを守っていない場合にどう解決するかも不透明だ。一般のFTAには紛争解決制度の仕組みがある。こうした仕組みをIPEFにどう取り込むのかはまだ明確でない。
アジアの一部の国からは、デジタル経済や環境・労働分野に関して高い水準のルールになった場合にその水準を満たせるかを懸念する声もあがる。タイやインドなどは海外拠点で集めたデータを国内に持ち帰る「越境データの移動」を規制しており、ルールの水準に達しない可能性もある。人権を巡る対応もアジアは欧米などと比べて遅れている。
‘7月末にオンライン形式で開いた閣僚会合ではASEANなどの一部の国から柔軟な制度設計を求める声が上がっていた。ルールの適用に猶予期間を設けるなど、各国の法規制への理解や技術協力などの配慮が求められそうだ。
【関連記事】
・米主導の経済枠組み「IPEF」、インドなど13カ国で始動
・中国外相、米主導の経済枠組みをけん制
・IPEF14カ国、半導体や医療物資の融通検討 対中国念頭に
・西村経産相、IPEF閣僚会合に出席 7~11日に訪米
(金子冴月)
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説
米国はクオッドが正式に4か国の経済・安全保障面の協力体制に移行しつつある中で、より多くの参加国をつのって協力関係を拡充していく狙いがあるようです。クオッドに参加するインドはIPEFへの参加は慎重な一方で、韓国が参加意向を示したことで、日韓関係が改善する可能性も期待されます。ただ東南アジアは中国経済の影響がかなり大きく、エネルギーや食料の輸入国も多いので、世界の分断につながることを懸念してIPEFに参加することには慎重になるでしょう。いずれにしてもどのように中国に大きく依存する現在のサプライチェーンを多様化していくか、とくに半導体・希少金属などの調達の多様化に関する具体策が必要になります。
2022年5月22日 9:01 (2022年5月22日 12:24更新)
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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察
IPEFの問題は単に市場アクセスがないということだけでなく、貿易ルールにしても、サプライチェーンにしても、脱炭素にしても、腐敗防止についても、政府がビジネスを規制するという性格を持ち、それを実施しようとすれば、各国とも様々な軋轢を生み出す恐れがある。特に東南アジア諸国においては、いずれも実施が難しいテーマであり、中国を刺激する結果になる可能性もあるだけに、仲間を増やすというのは難しい。
2022年5月23日 9:38 』
ユーロ/USドルの為替レートの推移(1980~2022年)
https://ecodb.net/exec/trans_exchange.php?b=USD&c1=EUR&ym=Y
※ ユーロ/USドルの為替レートの推移だ…。
※ 例えば、外貨準備をユーロで保有していると、現下の「ドル高/ユーロ安」により、外貨準備の総額は、「減少」してしまうことになる…。
※ ロシア・ルーブルなんかの外貨でも、同じ話しとなる…。
※ どれだけ「総額」が減少するかは、どれだけ「ドル/ドル以外の通貨」の割合で保有しているのか、この先どれくらい「ドル高」となるのか…、というようなことにかかる話しとなってくる…。
※ 各国の担当者において(日本だと、財務省の所管だろう)、同じ話しだ…。
『為替レートの推移(1980~2022年)のグラフと時系列表を生成しました。』

7月の米貿易赤字8.9%減 輸出が過去最大を更新
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN080320Y2A900C2000000/
※ なるほど…。
※ 金利上げ → 国内需要抑制 → 輸入減少 → 貿易赤字額の縮小…、という経路か…。
『【ワシントン=鳳山太成】米商務省が7日発表した7月の貿易統計(通関ベース、季節調整済み)によると、モノの貿易赤字は901億9300万ドル(約13兆円)と前月に比べて8.9%減った。輸出が過去最大を更新し、4カ月連続で赤字が縮小した。
輸出は0.3%増の1815億ドルだった。サプライチェーン(供給網)の混乱が一部解消し、自動車や産業機械、通信機器などの出荷が増えた。原油などエネルギー関連も引き続き伸びている。国・地域別では中国や欧州連合(EU)への輸出が堅調だった。
輸入は2717億ドルと2.9%減った。4カ月連続で縮小した。医薬関連や玩具、携帯電話、家具、衣料品など消費財の輸入が軒並み落ち込んだ。
米国の貿易赤字は2020~21年と拡大傾向が続き、2年連続で過去最大を更新した。新型コロナウイルス下で政府が巨額の財政出動に動き、個人消費が喚起されて輸入が膨らんだ。22年に入って米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めで国内需要を抑え込んでおり、足元では貿易も輸入減と輸出回復という逆の流れが起きている。』
ハリス米副大統領、安倍晋三氏の国葬出席へ 韓国も訪問
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0808D0Y2A900C2000000/
※ このレベルの人になると、「接遇」とやらが必要になるんだろう…。
※ 接遇のレベルにも段階があり、それに従って経費も、違って来るわけだ…。
※ ある程度は、招待状を出し、返信も受け取っているんだろうが、未確定な人も、多いんだろう…。
※ 他国がどの程度のレベルの人を出すのか、「窺っている」向きもあるだろう…。
※ 野党が言うように、「明確な総額を、示せ!」というのは、土台ムリな話しだ…。
『【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは7日の声明で、ハリス副大統領が25~29日に日本と韓国を訪れると発表した。日本では安倍晋三元首相の国葬に出席する。声明では「安倍氏の遺産に敬意を表し、日米同盟のために奮闘したり、自由で開かれたインド太平洋を推進したりした指導力の重要性を強調する」と指摘した。
ハリス氏は27日の国葬に出席する米政府代表団を率いる。同氏は7月の米CBSテレビのインタビューで安倍氏の死去について「多くの米国の政権を通じて米国のすばらしい友人であった事実に始まって多くの理由でショックを受けている」と語っていた。代表団の参加者は別途公表する。
ホワイトハウスは声明で日韓訪問を通じて「米国の同盟の強さや自由で開かれたインド太平洋に対する我々の永続的な関与、地域や世界における共通の経済と安全保障の利益を強調する」と説明した。
インド太平洋地域をめぐって、ハリス氏は2021年8月にシンガポールとベトナムを訪れた。バイデン大統領も22年5月に日本と韓国で首脳会談を開いていた。
ニューズレター https://regist.nikkei.com/ds/setup/briefing.do?n_cid=DSREA_newslettertop 』
ロシア石油が欧州へ裏流通 ギリシャ沖経由、日経分析
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE026G50S2A800C2000000/
※ 「瀬取り」は、北の専売特許かと思っていたが、トンでもない話しだったな…。
※ それと、この記事で重要な話しは、もう一つある…。
※ それは、「万が一の事故」のことだ…。
※ やや荒天でも、ムリをして瀬取りをおこなっている最中に、ホースが外れる事故が起きた場合なんかだ…。
※ 当然、海面上に原油が撒き散らされ、生態系に手ひどい打撃を与える…。
※ 隠密裏になされる場合が、多かろうから、夜間とかでもなされるかもしれない…。
※ 事故のリスクは、当然、高まるだろう…。
※ そういう「事故」の、「後始末」はどうするのか…。
※ 瀬取りに関わっていた船舶・勢力が、まさか、「損害保険」に加入しているものでもあるまいよ…。







『【この記事のポイント】
・ロシア産石油が海上で移し替える方法を使い欧州に流入している。
・ギリシャ沖がハブとなり、移し替えは半年間で20倍の175件に急増した。
・12月に完全禁輸する英国の港にも2隻のタンカーが入港している。
ウクライナに侵攻したロシアの石油が隠れたルートで欧州に流入している。ギリシャ沖でロシア発タンカーから石油を受け取り欧州の港に入港した船が半年で41隻と、1隻だった前年から大幅に増えていることが日本経済新聞の調査で明らかになった。欧州連合(EU)や英国がロシア石油を完全に禁輸するのは年末以降だが、取引が明るみに出ると企業は批判を受けるリスクがある。船の移し替えで産地を曖昧にする流通手法は、制裁の抜け道として残りかねない。
【関連記事】ロシア石油が裏流通、英発表「輸入ゼロ」実態とズレ
8月24日、ギリシャ南部のラコニア湾。日経は2隻のタンカーが横付けして石油を移し替える「瀬取り」の瞬間を写真に捉えた。1隻はギリシャ籍の「シーファルコン」で、8月4日にロシア北西部の石油積み出し基地であるウスチ・ルガ港を出港。もう1隻は8月4日にトルコのアリアガ港を出たインド籍タンカー「ジャグロック」だ。2隻の周りには、瀬取りを補佐する小舟が取り巻くように位置していた。
ギリシャ沖で瀬取りをする2隻の石油タンカー(8月24日、ギリシャ・ラコニア湾)=長尾里穂撮影
写真を拡大すると「シーファルコン」(右)と「ジャグロック」であることがわかった
ラコニア県の港町、ギティオ在住のサリス・ラダカキスさん(55)は「事故が起こって石油が海上に流れるリスクがある。石油タンカーが出す排ガスやごみも問題で、漁業も観光業も迷惑している」と顔をしかめる。この海域でタンカーが急増したのは、2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まってからだという。
ロシアは西側諸国から経済制裁を受けており、主力産業の石油の輸出には一部、歯止めがかかっている。出先を模索している石油はどこに向かうのか。日経はロシア石油の海上輸送の実態を探るため、英リフィニティブのデータを用いて、2月24日以降にロシアの港を出た石油タンカーと、接触した船の動きを分析した。
ロシア関連の瀬取りは半年で175件
対象区域に選んだのは、瀬取りが頻発している地中海のギリシャ沖。船舶が発信する自動識別システム(AIS)の信号をたどって航路を追跡し、積み荷が重いと値が大きくなる船底から水面までの距離(喫水)の変化と照らし合わせて、瀬取りの発生数を調べた。
8月22日までの約6カ月間で、ギリシャ沖のロシア発タンカーに関係する瀬取りは175件確認できた。前年同期は9件で、実に19.4倍の急増だ。リフィニティブのデータによると、この期間にロシアからギリシャ沖での瀬取り向けに出荷された石油は2386万バレルで、434万バレルだった前年同期の5倍超に膨れた。
では、石油を受け取ったタンカーはどこに向かったのか。
航跡を追って入港が確認できたのは89隻(前年同期は3隻)で、向かった先はギリシャ、ベルギーなど欧州が41隻と半数近くを占めた(同1隻)。その中には、ロシア制裁に強硬な英国の港に入港した船も2隻あった。ギリシャ沖がロシア―欧州航路をつなぐ「ハブ」となっている構図が浮かんできた。
EUは2023年2月までにロシア石油の海上輸入を止める。英国はこれに先立ち、今年12月までに完全に禁輸する。国際エネルギー機関(IEA)によると、ロシア石油の7月のEU向け輸出量は1月比26%減の日量280万バレル。現時点で取引は違法ではないが、政府や市場の目にさらされる企業は表向きロシアとの関係見直しに動いている。
国営会社ロスネフチの石油が英国に
日経は6月に英国に渡った石油について取引内容の検証を試みた。
リフィニティブの航跡・喫水データ、米プラネット・ラブズの衛星画像で分析したところ、ロシアの港を出た2隻のタンカーからギリシャ沖で瀬取りを受けたマルタ籍タンカー「マリノウラ」が、6月4日に英東部のイミンガム港に入り、同6日までに荷降ろししていた。
欧州エネルギー調査会社ケプラーの取引記録によると、マリノウラが英国に持ち込んだのはロシア国営石油会社ロスネフチが生産した30万バレルの石油だった。資源商社大手でスイスに本拠を置くトラフィギュラが荷主となって仲介し、英石油元売り中堅のプラックスグループに売却していた。
プラックスの英本社を訪ねて取引の照会を求めた日経に対し、同社は「個別取引に関する業務上の機密情報にはコメントできないが、英国政府の制裁の方針に従っている」と答えた。トラフィギュラはメールへの返信で「当社は顧客や関連する政府の要求に応じている」とし、ロスネフチは日経が設けた期日までに回答しなかった。
BSテレ東「日経ニュース プラス9」でこのニュースを解説
米国は「制裁回避の瀬取り」に警告
瀬取りはそれ自体が悪いものと言い切れない。石油取引では長距離航路で輸送効率の高い大型船に石油を集約することがあり、出港後に買い手が変わり他の船に石油を移す場合もある。ただ、積み荷の移し替えにより、もとの出荷地は判明しにくくなる。
各国は国内法などで輸入者に税関への原産地の届け出を求めているが「出どころを隠すために瀬取り地点などを原産地として申告する事業者もいる」(海事法に詳しい津留崎裕弁護士)。英ロイズ保険組合系アナリストのミシェル・ボックマン氏は「瀬取りによって取引が複雑になると、当局がモノの流れを検証することは極めて難しくなる」と指摘する。
米情報会社エナジー・インテリジェンスのジュリアン・マトニア氏は「瀬取りの過程で他の石油とブレンドされると、追跡できる可能性はさらに低くなる」と話す。米国務省は20年の業者向けの資料で「制裁を回避するためにも瀬取りは頻繁に利用されている」と言及し、不正に関与しないように警告した。
ラコニア湾に面する港町ギティオの住民は石油タンカーの瀬取りが原因の事故を懸念している(ギリシャ・ラコニア県)=長尾里穂撮影
近海での瀬取りの急増を、ギリシャ政府はどう見ているのか。同国海運・離島政策省は日経に対し「船の動きは港湾局が監視しており、領海への侵入があれば罰則を科す用意がある」と答えた。隣国との関係からギリシャは東寄りの領海を通常の半分の6カイリ(約11キロメートル)としており、波が穏やかなラコニア湾内の瀬取りスポットは「領海外」なのだという。
ラコニア県選出の国会議員スターボラス・アラホビトゥス氏は「ラコニア湾の(瀬取りタンカーに対する)閉鎖など対策を議会に提案しているが政府は動かない」と話す。背景には、豊富な資金力と政治力を持つ同国の海運業者の影も浮かぶ。
主要7カ国(G7)は12月からロシア石油の価格に上限を設け流通を絞る。一方、ロシアは石油の値引き販売を進めている。制裁はロシアの資金源を断つ目的だが、産地があやふやなロシア産品が流通すれば効果は限定的だ。国際連携を強化し、不透明な取引をあぶり出す方策が必要となる。
(長尾里穂、朝田賢治、関優子、三浦日向、北本匠、横沢太郎)
【関連記事】
・ロシアタンカー、寄港先不明3割 制裁の抜け道か
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※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説
ある海外の分析でも、ロシア産の石油の海上貨物量はウクライナ戦争前と後でほぼ同じであることを示しており、ロシア産の石油の輸出は減っていない。船主がギリシャの船籍が非常に多く使われているという。IEAも制裁が上手くいっていないことを認めている。12月5日から施行されるロシア産石油価格の上限設定が上手く機能するためには、上限を超えた場合に、G7それぞれが金融、保険、輸送などのサービス取引が行われないよう取り締まりできるかに依存している。監視は各国にまかせられているが果たして有効な監視ができるのか、また違反した行為に対して二次制裁をきちんと適用できることが重要になる。
2022年9月7日 18:38 (2022年9月7日 19:44更新)
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竹内純子
国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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ひとこと解説
ここまでしなければならないほど、エネルギーは必要な財だということ。ロシア制裁だけでなく、温暖化対策でも同じですが、化石燃料を買わない、消費しないといっても「武士は食わねど高楊枝」というわけにはいかない究極の生活財・生産財ですし、全世界が一致団結して「買わない」を貫かねば意味がありません。ロシアの化石燃料による収入を定期的に試算しているフィンランドの研究機関は、侵攻開始から半年で、ロシアは化石燃料の輸出で1580億ユーロ(約22兆円)の収入を得たとする報告書を9月6日に公表しています。うち半分以上は欧州連合(EU)向けだったともされており、実効的な制裁が可能かどうかは難しいところです。
2022年9月7日 18:11 (2022年9月7日 19:12更新)
上野泰也のアバター
上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説
ほかの専門家の方がすでにしっかりコメントされているので、個人的感想。6人もの記者を投入し、実地調査もしっかり行った労作で、調査報道として価値が高いように思う。ちょうど新聞協会賞が発表されたばかりだが、次回の候補に十分なリ得るのではないか。「瀬取り」というと、北朝鮮への密貿易で過去に関連する報道があったが、ロシア産の石油でもあるのではないかという目のつけどころがまず秀逸。衛星画像の分析、関係会社への突撃取材、ギリシャ沖で記者が「瀬取り」現場を撮影するという、エキサイティングな展開である。筆者は若い頃、ジャーナリズムの世界に関心を抱いたことがあった。この記事を読んで志を抱く若者がいるかもしれない。
2022年9月8日 8:04 (2022年9月8日 8:33更新)』
ザポロジエ原発、出力が大幅低下 能力比13.5%まで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB071LV0X00C22A9000000/
『【キーウ=共同】ロシアがウクライナ南部ザポロジエ州に一方的に設置した「軍民行政府」幹部ロゴフ氏は6日、ザポロジエ原発で唯一稼働中の6号機の出力が13万5千キロワットまで大幅に低下したと表明した。原発職員らが住むエネルゴダール市では停電と断水が起きた。
6号機の本来の出力は100万キロワット。原発内の他の原子炉は冷却に必要な電力を6号機に依存しており、予断を許さない状況が続いている。原子炉を冷却できなければ重大事故につながる。
エネルゴダールから避難中のオルロフ市長は6日、市内の商店付近などで同日、ロシア軍の砲撃が続いたと表明した。
国際原子力機関(IAEA)によると、原発と接続していた4系統の送電線は既に損傷。その予備として唯一機能していた送電線は5日、砲撃による火災の消火作業のため、原発から一時的に切り離された。ただ、消火が終われば再接続は可能としている。
原発にはIAEA専門家2人も常駐を始めているが、周辺で戦闘がやまず、エネルゴダール市民の脱出が相次いでいる。
ロゴフ氏は、砲撃はウクライナ側が行ったと主張した。
【関連記事】
・ザポロジエ原発に損傷、放射性物質拡散の兆候なし IAEA
・IAEA「ザポロジエ原発に安全地帯を」 ロシアは拒否
・ザポロジエ原発、外部電源から遮断 砲撃で送電線が損傷 』
8月米サービス業景況感、改善続く 景気底堅くドル高に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06D4M0W2A900C2000000/

『【ニューヨーク=斉藤雄太】米サプライマネジメント協会(ISM)が6日発表した8月の非製造業(サービス業)景況感指数は56.9と前月から0.2ポイント上昇した。小幅ながら2カ月連続の上昇になり、低下を見込んだ市場予想も上回った。新規受注が拡大し、供給制約にも改善の兆しが出ている。世界経済の減速懸念が強まるなかで米景気の底堅さが目立ち、米金利上昇やドル高を誘っている。
ISMの景況感指数は50を境目に経済活動の拡大・縮小を評価している。サービス業は新型コロナウイルス禍からの回復局面に入った2020年6月以降、2年3カ月連続で50を上回った。コロナの感染再拡大やインフレの加速、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和から引き締め方向への政策転換が重なり、21年末から22年6月にかけて同指数は低下基調にあったが、現在は小康状態にある。
ISMの製造業の景況感指数も8月は市場予想に反して下げ止まった。FRBが利上げに積極的な姿勢を保ち、米景気の後退懸念はなおくすぶるものの、足元では粘り腰をみせている。
サービス業の指数を項目別にみると、企業の活動状況を示す指数は60.9と1ポイント上昇した。新規受注は61.8と1.9ポイント上がり、小売業や教育サービス、金融・保険など幅広い業種で上向いた。雇用は50.2と1.1ポイント上がった。ゴールドマン・サックスは各項目の上昇を踏まえ「(米景気の)基調の強さを示した」と指摘した。数値が高いほど遅れを示すサプライヤーの納期に関する指数は54.5と3.3ポイント下がり、サプライチェーン(供給網)の混乱がやや和らいでいる様子も浮かんだ。
一方、6日発表のJPモルガンとS&Pグローバルが算出する世界の企業の景況感を示す総合指数(購買担当者景気指数=PMI)は8月に49.3と前月から1.5ポイント下がり、20年6月以来の低水準になった。好不況の分かれ目になる50も下回った。ISMの調査とは対象が異なるため、米国のPMIも低下傾向にあるが、ドイツや英国、日本などの主要国も落ち込んでいる。
景気の先行きを巡っては、特にエネルギーの調達不安を抱える欧州で急減速懸念が強まっている。前週末にはロシア国営の天然ガス会社ガスプロムが欧州向けガスパイプライン「ノルドストリーム」の再開を当面延期すると発表し、天然ガス価格が高騰した。インフレ加速を踏まえ、欧州中央銀行(ECB)は8日の理事会で通常の2倍の0.5%か、3倍の0.75%の利上げに動くと市場はみている。大幅利上げは通貨安や輸入インフレの圧力を和らげうる半面、景気への負荷も重くなる。
6日の米市場ではISMのサービス業指数の公表後、米金利上昇を手がかりにドル買いが進んだ。主要通貨に対するドルの強さを示す米インターコンチネンタル取引所(ICE)算出のドル指数は110台半ばまで上昇し、20年ぶりの高水準を更新する場面があった。対ドルの円相場は一時1ドル=143円台まで下がり、24年ぶりの円安・ドル高水準になった。米景気の相対的な底堅さや「安全通貨」としての需要拡大によるドル高が加速し、どこで歯止めがかかるか見通しにくくなっている。
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上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説
米国のサービス業の景況を示す代表的指数が、FRBが利上げを加速する中でも、2か月連続で上昇した。0.2ポイントというわずかな幅ではあるが、「利上げ→リセッション(景気後退局面)入り」のシナリオを想定している市場関係者(筆者を含む)にとって、強い逆風である。ワイオミング州ジャクソンホールで8月下旬に行った講演でパウエルFRB議長は、インフレ抑制に向けた強い決意表明を行った。利上げをさらに大幅に実施し、政策金利を高い水準に長くとどまらせて金融引き締め効果を十分に浸透させる作戦(higher for longer)が、従来の想定を超えて実施される可能性を、債券市場は意識。米長期金利は大幅に上昇した。
2022年9月7日 7:38 』