1からわかる習近平国家主席と中国(1)習近平氏ってどんな人?
2022年06月01日 (聞き手:梶原 龍 本間 遥 阿部翔太郎 )
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji108/
※ そう目新しいことは言ってないが、参考になる部分もある…。
※ 興味のある人は、自分で見て…。
※ 今日は、こんなところで…。






1からわかる習近平国家主席と中国(1)習近平氏ってどんな人?
2022年06月01日 (聞き手:梶原 龍 本間 遥 阿部翔太郎 )
https://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/jiji/jiji108/
※ そう目新しいことは言ってないが、参考になる部分もある…。
※ 興味のある人は、自分で見て…。
※ 今日は、こんなところで…。






中国人民大学、世界ランキング脱退 強まる内向き志向
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM1155P0R10C22A5000000/
『【北京=羽田野主】中国の名門大学、中国人民大学が世界の大学ランキングから脱退を決め、波紋を広げている。習近平(シー・ジンピン)国家主席は「中国の特色ある世界の一流大学をつくり上げよ」と号令をかけており、中国の大学の内向き志向が強まりそうだ。
人民大は北京市にあり、官界に数多くの人材を輩出する名門だ。中国を代表する北京大学や清華大学と比較して語られることも多い。習指導部では、習氏側近の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相がOBだ。日本でも知名度は高く、一橋大学との学術交流などに取り組んできた。
中国メディアによると脱退は習氏が4月下旬に人民大を視察したあとに決まったようだ。
習氏は大学内で「中国は独特な歴史や文化、国情を持っている」と強調。「単純に外国の大学を基準や見本とするわけにはいかない」と話し、大学も中国独自の道を歩むべきだと力説した。世界の大学ランキングは英タイムズや英QSが発表するものなど複数ある。
地方の名門大学である南京大や蘭州大も、4月にランキングからの脱退を決めていた。中国メディアによると、米国の著名な大学ランキングで人民大は525位、南京大は135位、蘭州大は559位だ。蘭州大は「自分たちの研究に専念でき、ランキングの影響を避けることができる」とコメントしている。
人民大のある男子学生は「大学入試の難易度や就職先からみても北京大などと遜色はないのに、世界の大学ランキングではるかに下に位置づけられている」と話した。
一方で海外から優秀な人材が集まりにくくなると心配する声もある。大学ランキングは中国内外の学生が進学や留学の参考指標とすることが多いためだ。
中国の大学ではすでに「習近平思想」の学習が始まっている。教員用の研修施設も相次ぎ設置されており、共産党の統制が強まっている。
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/China-s-Renmin-University-shuns-global-rankings-in-inward-turn?n_cid=DSBNNAR 』
中国の一人っ子政策「共産党支配を弱体化」
人口と世界 英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授 ケント・デン氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB1525R0V10C22A2000000/
『――人口減は中国の軍事力や共産党支配にどんな影響を与えますか。
英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授のケント・デン氏
「毛沢東はかつて、政治権力は銃口から生まれると言った。共産党から見れば、人民解放軍は中国の国家主権を守り、国内の安定統治を維持するための存在だ。だが軍への入隊が社会階層を高める手段でなくなっているいま、入隊を希望する若者は減っている。中国を統治しているのは共産党ではなく、軍だ。軍を弱体化させる変化はどんな変化であろうと、共産党支配をも弱体化させる」
「党と軍の関係を踏まえれば、徴兵制をすぐに導入するとは思えない。共産党は軍に絶対的な忠誠を誓ってほしいからだ。徴兵制を導入すれば人手不足は解決するかもしれないが、彼らが本当に党に忠義を尽くすかどうかは疑問が残る」
――中国の人口減は統計より深刻とされています。
「公式統計上の数字は正しくない。実際の出生率は公式統計ほど多くなく、死亡率をわずかに上回る程度とみている。地方政府の人口統計も実際より大きく見せようとするインセンティブが働くため実態と乖離(かいり)している。地方の人口が多ければ中央政府のプロジェクトを獲得でき、高速鉄道が自分の町に止まる。1人の国民が異なる省で2つ以上の身分証をもっていても誰も気にしない」
――中国は少子化を食い止められますか。
「人々の考え方を変える必要がある。今の若い世代は一人っ子であることの恩恵や利点を感じている。(1979年に導入した)一人っ子政策が2世代続いた後、人々の考え方やライフスタイル、家族構造はすっかり変わってしまった。最初は一人っ子が強制だったが、40年たち、強制されなくても子供は1人だけにしようと自然に思うようになっている。2人目の子供の学費を無償にするなどして、家計への重い負担をやわらげる必要がある」
――結婚したがらない若者も増えています。
「中国には2億6000万人の成人独身者がいる。ビジネスはあらゆる努力をして彼らの生活を快適にする。独身のままでも十分幸せだと思える環境が整っている。雇用主も独身者を採用したがる。朝9時から夜9時まで週6日働く『996』という過酷な働き方では家族はもてないからだ」
「最近は『寝そべり族』が話題になった。若者は成功を追い求めない。自分一人の稼ぎで足る範囲で人生を楽しもう、なぜ結婚して子供を持たなければならないのか、と考えているようだ」
――人口減を補うため、移民受け入れも選択肢になりますか。
「中国が大量の移民を受け入れるとは考えにくい。移民が共産党統治に忠実である保証がないからだ。中国は漢民族の絶対的な優位性を維持する必要があり、これは共産党支配にとって非常に重要だ。移民受け入れはこの優位性を希薄にしてしまう」
(聞き手は今橋瑠璃華)
Kent Deng 経済史が専門で、中国の人口問題などに詳しい。豪ラ・トローブ大博士、東京大客員研究員などを経て現職。
【人口と世界「衰退が招く危機」記事一覧】
・プーチン氏と「ロシアの十字架」 出生数減、野心の原点
・縮む中国「子ども不要」25% 脱少子化、強権も及ばず
【識者インタビュー】
・ロシア・中国に「衰退する大国のわな」
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多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
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川島真
東京大学大学院総合文化研究科 教授
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別の視点
中国は、二人目以降の子ども関連の優遇政策も不十分で、また外国人移民受入にも消極的だ。
子どもが増えない背景には、ここで挙げられているもののほか、不動産価格の高騰、教育費の高さもある。
また、このタイミングで「二人目もOK」へと転換したために、特定の世代にその負荷がかかることになり、不動産購入や教育費の優遇措置などもない中で結婚適齢期世代から強い反発を産んだ。
他方、人口減少に伴う経済失速への懸念も共産党の正当性維持の上で重要だ。
中国としては人口増政策が結果を出せない中で、単純労働の無人化、自動化を進めるべく、5Gなどのデジタルインフラの強化を進めるが、それには莫大な投資が必要となる。
2022年6月2日 2:47
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説
政治が絶対にやってはいけない、タブーの一つは政治の必要性から人口動態を変えること。
中央集権の計画経済は経済を計画的にコントロールするだけでなく、人口も計画的にコントロールしようと、実に愚かだった。
出産は基本的に人権。
毛は経済発展を実現するため、出産奨励を呼び掛け、当時の合計出生率は4を超えていた。今からは想像できないほどの高水準。
のちに食糧不足になり就職難もあって、一人っ子政策が決定され、下部組織の幹部は政治指導者への忠誠を誓って出産制限を徹底した。
合計出生率は1に近づいていった。今度は少子高齢化の弊害が認識され、生産年齢人口も減少しているため、出産制限が緩和されたが、万事休す
2022年6月2日 7:09 』
北京の奥の院、「異変」の兆しあり
『~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)6月1日(水曜日)
通巻第7354号
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北京の奥の院、「異変」の兆しあり
?国勲、応勇、遼寧ら習近平側近がつぎつぎと落馬
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4月27日、廖国勲・天津市長が自殺した。59歳。
廖は習近平側近として知られ、栗戦書・全国人民代表大会常務委員長の部下だった。2020年、天津市長に就いて僅か二年。死後、2ケ月、市長は空位である。
応勇・湖北省書記(その前は天津市市長)は20年三月に就任したばかり、22年三月に退任におい込まれた。応勇は習派である。
劉寧・広西チワン自治区書記は21年に任命されたが、前職は遼寧省々長、元青海省々長で、陳希・共産党組織部長に抜擢された。
この劉寧に批判が集中した。これは習近平の人脈拡大に、亀裂が入ったことを示唆する。というのも、劉は意気軒昂に、あるいは無邪気に『習近平思想』なる冊子をつくり、あたかも『毛沢東語録』のように配布したところ、批判が巻き起こり、冊子配布を取りやめた経緯がある。
新彊ウイグル自治区で「弾圧」の先頭にたっていた陳全国は閑職に追いやられ、馬興瑞に交代した。馬は李克強首相が率いる共青団系の大物、王洋派である(ちなみに現在、奥の院で展開されている権力闘争が激化した場合、『リリーフ』として王洋副主席が習近平と交代する可能性もある、と筆者は『夕刊フジ』(5月27日号)で指摘しておいた)。
組織部長とは人事権を握る権力中枢。部長の陳希は清華大学科学部で習近平と学生寮が同室だった。異例の出世は習との学友関係であり、陝西省党委員会書記の胡和平は陳希の下で清華大学党委員会副書記や副校長。陳希の後任として大學党委員会書記である。また北京市長の陳吉寧は陳希の下で清華大学の副校長、校長。つまり習近平派系の学者の登用も目立った。
陳希が組織部長として何をしたかと言えば、胡錦濤や李源潮(元中央組織部長)が推進した幹部選抜の競争制度を方向転換し、習近平の権力強化に寄与する仕組みに変えたことであり、非主流派からは敵視されてきた。
▲習近平派が後退、李克強派が伸張
陳希が組織部長に就任してから、学者の同僚、後輩等が地方幹部に抜擢され、前述の胡和平や陳吉寧のほか天津市党委員会副書記の陰和俊、海南省党組織部長の彭金輝は雲南民族大学や昆明理工大学で校長だった。遼寧省副省長の盧柯。広東省副省長の張光軍は中国工程物理研究院に勤めていたことがり、陳希人脈である。
四月頃から党機関誌などが李克強を褒めあげる記事が出始めた。人民日報は、李克強論文を長々と掲げた。ネットでは遠回しに習近平の上海都市封鎖、ウクライナ戦争対応の不手際などを露骨に批判する文書がネット上に出回るようになった。
上海封鎖の陣頭指揮を執った李強・上海特別市書記は、本来なら習のゼロコロナ政策を忠実に実行したのだから、大出世だろう。ところが政治の風向きが変わってきた。李強は、むしろスケープゴートにされる可能性がある。
そして李克強首相派の石泰峰(内蒙古自治区書記)は社会科学院長に出世したほか、李派の数名が昇進した。共青団は「次期のホープ」=胡春華を温存している。胡春華は王洋の後釜として広東省書記を務め、現在は副首相。習近平が徹底的に冷遇してきたが、雰囲気が変わっている。
秋の党大会前、夏に長老があつまる北戴河会議で基本的な人事が内定する流れとなっている。
□◎○☆み○◎☆○や○☆△○ざ☆○◎◎き◎△☆□ 』
「習近平失脚」というデマの正体と真相
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220530-00298521
『なにやら習近平が失墜し李克強が格上げされているというデマが横行している。そもそも中国の政治体制を知らない人たちの願望でしかないが、いかにして中共中央総書記が選出されるかを解説したい。
◆習近平失脚への願望
なにやらアメリカ発の習近平失脚願望がデマを流し、日本の一部の「中国研究者」がそれに飛びついた。
今回のデマの出元は海外在住の「老灯(Lao-deng)」という中国人で、彼はツイッターでさまざまな反中反共情報を流している。特に5月5日に流した「習下李上(習近平が下馬し、李克強が上位に立つ」は一部のネットユーザーを喜ばせて、「習下李上」という言葉がもてはやされている。
少し前まで、この役割を果たして人気を得ていたのがアメリカに逃亡した郭文貴という中国人で、彼は偽情報を創りあげては「これは中国の国家安全関係者から得た情報だ」と宣伝し、「金づる」を求めていた。
そこに飛びついたのがトランプ政権時代初期に主席戦略官を務めたことがあるスティーヴン・バノンで(7ヶ月間で解任)、筆者はバノン氏から何度か取材を受けたりした関係から、バノン氏には「郭文貴とつながるのは危険だ」と伝えたが、二人とも別々の理由で逮捕されたりして、郭文貴は消えた。
すると、次の郭文貴になりたいという海外(特にアメリカ)在住の華人華僑が現れる。自分は中国政府のインサイダー情報を持っているとして、大衆が喜びそうなデマを流して金を稼ぐのである。
◆李克強は習近平以上にガチガチの中国共産党員
そういった情報に飛びついて「尾ひれ」を付けたがるのが、日本の一部の「中国研究者」であり、日本メディアだ。これは「中国庶民の不満の表れだ」とか「背後には反習近平勢力」とか「権力闘争」だとか、言いたい放題だ。
しかし、勘違いしてはいけない。
李克強はれっきとした「中国共産党員」で、しかも「ガチガチ」である。「がり勉さん」なので、融通が利かない。
習近平が下馬すれば、中国大陸の八大民主党派の「中国国民党革命委員会」とか「台湾民主自治同盟」などの党首が、習近平に取って代わるわけではない。中国は中国共産党が統治する一党支配体制であることに変わりはないので、何も喜ばしいことはないのである。
日本人は李克強がまるで個人の意思で何か発言していると勘違いして「習近平が失墜して李克強の人気が上昇している」とか「李克強が習近平をガン無視」といった類のことを書いては喜んでいるが、李克強はあくまでもチャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員会委員7名)の合意の結果の一つを発表する役割をしているだけで、そこには寸分たりとも「個人の意思」はない!
「個人の言葉」は皆無なのである。
「分工」と言って、チャイナ・セブンの中で決めたことを、誰がどのような形で発表し実行していくかという「職掌」に沿って動いているだけである。
おまけに李克強はすでに今年の全人代閉幕後の記者会見で「これが最後となる」と、自ら「退官」の意思を表明した。
これも、そのようなことを公表して良いか否かは、事前にチャイナ・セブンで決めてから意思表明しているのだ。
加えて、李克強は軍事委員会において、現在はいかなる職位も持っていない。
したがって、あらゆる側面から見て、習近平に代わって李克強が今年秋に開催される党大会で「中国共産党中央委員会(中共中央)総書記」に選ばれる可能性はゼロである。
◆中共中央総書記は如何にして選ばれるのか?
中国では特殊な政治制度の下で中国共産党による一党支配制度が実施されており、西側諸国のような普通選挙が行われているのではない。
したがって、日本でよく「ゼロコロナに失敗したら、習近平の三期目に影響するので習近平は党大会が終わるまでは変えることができない」といった種類のことを大手メディアまでが言っているが、これは西側諸国の感覚が生む「幻想」に近い勘違いだ。
誰を中共中央総書記に選ぶのかに関しては、14億の中国人の内、「約200名」の中共中央委員会委員にしか投票資格がないのである。
このことを知らないために、「中国人民」が「中共中央総書記の選挙結果」に影響を与えるような「大きな錯覚」を持ち、大手メディアまでが「習近平三期目に大きな影響を与えるので・・・」といった類の解説をするのは罪作りなことである。
では、どのようにして、「中共中央総書記」が選ばれるのか、その基本的プロセスをご説明する。
中国には14億の人民がいるが、そのうち約1億人(正確には2021年6月5日の統計で9514.8万人)の中国共産党員がいる。
この内の「約3000人」が全国代表として全国津々浦々の行政区分地区から選ばれた「全国代表」として、5年に一回開催される党大会に参加する。
この3000人の中から「中共中央委員会委員約200人」を選ぶのだが、その選び方は基本的に党大会の全国代表を選ぶ選出母体が、割り当てられた「候補者」をノミネートする。
ノミネートされた者が適切であるか否かは、現任の総書記をトップとした「中央組織」が再審査監督をするので、結局は、現在で言うならば、「習近平・中共中央総書記」が最終判断をすることになる。
かくして厳選された「中共中央委員会委員候補者リスト」が党大会で配布され、一人一人に対して「賛成」、「反対」、「棄権」の3つのボタンの内のどれか一つを押して「投票」をする。
候補者リストは「差額選挙」と称して、もし委員200人を選ぶとすると、110%ほどの名前をノミネートするので、10%の人は落選することになっている。差額の数値は、その時々で違ってくるが、10%前後の超過人数分をノミネートするのが通例だ。これを以て「党内民主」と称し、「民主的な選挙」が行われていると中国共産党は胸を張っている。
党大会が閉幕すると同時に一中全会(中共中央委員会第一次全体会議)を開催して、そこで中央委員会委員が投票して中共中央総書記を決める。
翌年の3月に開催される全人代(全国人民代表大会)で国家主席に選出され全過程が終わる。
忠腰痛王委員会委員の任期や選出方法に関して、たとえば「中国共産党中央委員会工作条例(2020年9月28日、中共中央政治局会議批准、2020年9月30日中共中央発布)のようなものがあり、党規約にも書いてあるが、筆者が本コラムで書いたような具体的な選出方法は明らかにしていない。
ここで重要なのは、今年秋の党大会で「次期中共中央総書記」に関して投票する資格を持っているのは、習近平の「指導」の下で選ばれた中共中央委員会委員候補者で、その中から選ばれた中共中央委員会委員であることを考えると、習近平が継続して総書記になることに反対する者が、その候補者リストの中に入っているということはほぼ「あり得ない」ということである。
◆習近平の「紅いDNA」には誰も及ばない
中華人民共和国誕生に当たって、習近平の父親・習仲勲が果たした役割は、実際上、毛沢東を越えると言っても過言ではないほど大きい。習近平は革命第一世代のほぼ唯一の、現在も活躍している直系の生き残りだ。彼以上に「紅いDNA」を持った男は、いま中国にはいないと言っていいだろう。
1934年から36年にかけて毛沢東が蒋介石率いる国民党軍に追われて北西方向に逃げていったとき(すなわち、長征のとき)、全中国に設立していた革命根拠地は延安がある陝甘革命根拠地(のちの西北革命根拠地)しか残っていなかった。それを建設したのは習仲勲たちである。あの西北革命根拠地がなかったら、共産党軍(紅軍)は完全に国民党軍に殲滅され、毛沢東は生き残っていなかっただろう。
ということは、中華人民共和国が建国されることもなかったということになる。
だから毛沢東はこの上なく習仲勲を大切にし、後継者の一人に考えていた。
そのことに激しい嫉妬と不安を抱いて警戒したのが鄧小平だ。
鄧小平は、さまざまな陰謀をめぐらして習仲勲を1962年に冤罪で失脚させてしまう。16年間に及ぶ監獄・軟禁生活を終えて、華国鋒と葉剣英の力を得て1978年に広東省に派遣され習仲勲が対外開放路線を実施したところ、その功績は全て鄧小平が自分の功労として持っていき、1990年に再び習仲勲を失脚させた。
この事実を正視することなく、習近平がなぜ第三期目を狙っているかを理解することは不可能であると断言できる(詳細は拙著『習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』)。
なお、朱鎔基が習近平三期目就任に反対するという声明(朱九条)をネットで公開したという情報が流れたが、これは捏造である可能性が大きい。朱鎔基と江沢民の仲がどれだけ悪かったかを知っている人なら、ここに江沢民の大番頭である曽慶紅の名前が(高く評価すべき人物として)出てくること自体が荒唐無稽であり、習近平を江沢民に推薦したのは、ほかならぬ曽慶紅である。他の内容から見ても、史実を知らない最近の若者が捏造したものとしか思えない。
遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略 世界はどう変わるのか』(4月16日出版、PHP)、『裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』、『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『卡子 中国建国の残火』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など多数。』
中国水力発電「三峡集団」、蓄電事業に参入の思惑
https://toyokeizai.net/articles/-/591502

『中国の国有発電大手の中国長江三峡集団(三峡集団)が、主力事業の大規模水力発電所(の建設・運営)以外の成長機会を模索している。その有力候補の1つが(リチウムイオン電池を用いた)蓄電事業の展開だ。
三峡集団の子会社の三峡水利電力は5月12日、リチウム大手の贛鋒鋰業(ガンフォンリチウム)、水力発電大手の中国長江電力、投資ファンドの長江緑色発展基金と共同で総額20億元(約380億円)を出資し、蓄電事業と電池リサイクルを手がける新会社を設立すると発表した。
出資者のうち贛鋒鋰業を除く3社は、いずれも三峡集団の傘下企業だ。出資額は贛鋒鋰業が6億元(約114億円)、残る3社が合計14億元(約266億円)。将来的には資本金を50億元(約949億7000万円)に引き上げることも検討している。
大規模水力発電所の新設難しく
現時点では、蓄電事業で利益を上げることはまだ難しい。蓄電システムの導入コストが非常に高いことに加え、市場メカニズムが有効に機能するビジネスモデルが確立していないためだ。三峡集団による今回の新会社設立は、将来を見据えた先行投資と言える。
「中国国内では、発電設備容量1000万キロワット級の水力発電所の建設候補地が枯渇に近づいている。今後の開発はますます難しくなり、コストも上昇するだろう」
三峡集団の雷鳴山董事長(会長に相当)は、2021年6月にメディアの取材に対してそう語り、今後の経営戦略について次のように述べた。
「わが社の総力を挙げて再生可能エネルギー事業を発展させ、主力事業(の1つ)に育てたい」
本記事は「財新」の提供記事です
しかし、再生可能エネルギーは(天候などに左右されて)出力の変動が大きいという弱点がある。それを補完し、(需要に応じた)フレキシブルな電力供給を実現する切り札として期待されているのが、大規模な蓄電設備なのである。
言い換えれば、電力供給企業は再生可能エネルギーと蓄電設備を組み合わせることで初めて、需要家の様々な要望に対応した高効率のサービスを提供できる。三峡集団の長期的な狙いはそこにあると言えそうだ。
(財新記者:蘆羽桐、陳雪婉)
※原文の配信は5月14日 』
縮む中国「子ども不要」25% 脱少子化、強権も及ばず
人口と世界 衰退が招く危機(下)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM3026U0Q2A330C2000000/



『1871年に誕生したドイツ帝国。急速な工業化で、成立から半世紀弱の間に人口を約6割多い6700万人に増やし、世界の大国に成長した。だが急速な台頭を警戒する英仏やロシアに包囲網を築かれ、資源封じ込めなどで孤立していく。追い詰められた独は第1次世界大戦に突入し、敗戦とともに崩壊した――。
【前回記事】プーチン氏と「ロシアの十字架」 出生数減、野心の原点
「衰退に向かう大国は攻撃性を強める」。米ジョンズ・ホプキンス大のハル・ブランズ教授はドイツ帝国や戦前の日本を例に、そんな教訓を導く。同じ道をたどると懸念するのが中国だ。
人口14億人の市場で世界をひき付けてきた規模のメリットは徐々に失われる。2021年の出生数は1062万人と、1949年の建国以来最少となった。死亡者数を差し引いた人口の自然増加率は0.03%と増加はほぼ止まった。今年から公式統計でも人口減少に突入する公算が大きい。
急速な少子高齢化に焦る習近平(シー・ジンピン)指導部は21年、第3子の出産を認めた。ただ効果は乏しい。エコノミストの任沢平氏が5万人にアンケート調査したところ、9割が「3人目を望まない」と答えた。「子どもはいらない」との回答も25%に達した。
手薄な育児支援、GDPのわずか0.2%
子育てへの財政支援が弱いことが一因だ。国際労働機関(ILO)によると、中国の子ども向け社会保障支出は国内総生産(GDP)の0.2%で、世界平均の1.1%を大きく下回る。1月から3歳未満の子を育てる父母の個人所得税を軽減したが、直接給付はごく一部の都市に限られる。
子育てが重い負担になる社会は衰退を避けられない。「14億人いる総人口は100年後に4億人まで減る」(北京大の張俊妮副教授)
働き手の減少は成長に直接響く。人口学が専門の米ウィスコンシン大の易富賢研究員は、15~64歳の生産年齢人口は50年に7億5600万人となり、30年間で2億人減ると試算する。日本経済研究センターは中国の名目GDPが33年に米国を上回るものの、50年に再逆転を許すとはじく。
医療・社会保障支出、10%から30%に膨張
65歳以上の人口は同じ期間に2倍近くに膨れ上がる。GDPに対する医療・社会保障支出の割合は足元の10%から50年には30%まで高まるとの予測もある。社会保障費の膨張は成長に向けた投資ばかりか、共産党支配を支えてきた国防費や治安維持費の抑制も迫る。
少子化を放置すればいつか年金などへの不安は臨界点に達する。国内の危機に直面した指導者は外に敵を作り国民の不満をそらす――。歴史上、何度も見られた現象だ。
ブランズ氏は軍事的な対中包囲網が「20年代後半~30年代初頭にも実を結ぶ」として「(それ以前の)軍事バランスが有利なうちに習氏が動く選択肢が浮上する」と警告する。人口減への焦りが募れば、台湾の武力統一など強硬手段に出る時期は早まりかねない。
新型コロナウイルスのまん延や新疆ウイグル自治区での人権問題など、力ずくでことごとく封じてきた中国。だが、どんな強権をもってしても少子化の潮流は止められない。世界は縮小する覇権主義国家の暴発リスクと向き合うことになる。
川合智之、川手伊織、松尾洋平、小川知世、竹内弘文、今橋瑠璃華、松田崇、中島惇、勝野杏美、桑山昌代が担当しました。
【「人口と世界」まとめ読み】
・人口と世界・第1部「成長神話の先に」まとめ読み
・人口と世界・第2部「新常識の足音」まとめ読み
人口と世界特集ページはこちら https://www.nikkei.com/theme/?dw=21060800
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
中村奈都子のアバター
中村奈都子
日本経済新聞社 編集委員
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別の視点
少子化による人口減少で大変だという記事はしばしば目にしますが、人口が増えれば食糧問題などが深刻化します。
日々の暮らしでも、卒業した小学校が廃校になれば残念な気がする一方、少人数学級になって一人ひとりの子どもに目が向くようになったというメリットもあります。
どのくらいが適正なのか、本当に人口が増えることで幸せになれるのか、そのあたりの納得感がないから少子化対策も中途半端が続いているように感じます。
2022年5月31日 8:42
柯 隆のアバター
柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説
出産を制限することができるが、出産を強制することができない。どんな強権政治でもできないことがある。
ただ強権政治の指導者は権力を独占していることから、できないことがないと勘違いしがちである。
中国の政治は厳しくコントロールされている専制政治だが、社会と人々の意識はすでに変化している。
若者は政府の要請に応じて出産するというような時代でなくなった。子育てのコストも上昇しており、老後の生活を心配して、子供を産まない若者が一定の割合で存在する。
ポリシーメーカーは政策を決めるときに、社会の変化に直面すべきである
2022年5月31日 7:16 』
上海の市民生活、徐々に正常化 感染はピーク比99%減
外出禁止規制、段階的に緩和
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM280JR0Y2A520C2000000/



『【上海=土居倫之】6月の都市封鎖(ロックダウン)解除を前に中国・上海市で市民生活が徐々に正常化してきた。新型コロナウイルスの新規感染者がピークと比べて99%減り、市政府が外出禁止などを段階的に緩和しているためだ。郊外だけでなく市中心部でも、外出を認められる市民が増えている。6月1日からは企業活動再開に必要だった認可を不要とする。
「新型コロナの感染状況は好転している」。上海市衛生健康委員会副主任の趙丹丹氏は28日、こう話した。同日の市中の新規感染者(無症状含む)は122人で、ピークだった4月13日(2万7719人)の1%未満に減った。北京市も新規感染が減り、29日から商業施設の営業を認めるなどコロナ対策を緩和した。
上海市は6月1日から中下旬にかけてロックダウンを解除する方針を示している。具体的なスケジュールは未公表だが、封鎖の全面解除に先行して規制緩和が進み、市民生活は徐々に落ち着きを取り戻してきた。
住宅地では住民を管理する行政組織、居民委員会が臨時の外出許可証を発行し、1回当たり2~3時間以内などの条件付きでの外出を解禁。スーパーマーケットなどに買い物に行ける市民が増えた。市郊外の奉賢区では27日に外出許可証制度を廃止し、区民が自由に外出できるようになった。
店舗側も対応を急ぐ。市内で小売店や食品会社を営む光明食品集団は「グループ139社、1万人近くが職場に復帰した」(徐子瑛総裁)。宅配員の職場復帰が進み、物流網の回復も進む。飲食店では主要チェーンの9148店のうち2737店が、出前や持ち帰り販売で営業を再開した。
企業活動では6月1日から業務再開の制限をなくす。これまでは政府から再開認可を取得する必要があり、正常化が遅れる要因だった。従業員がオフィスに出勤できず、売掛金の回収や給与の支払いに支障を来している企業が少なくなかった。
上海市の4月の工業生産は前年同月比61.6%減少した。経済への打撃を軽減するため、市政府は約3千億元(約5兆7千億円)相当の支援策を実施する。個人の電気自動車(EV)購入に1万元を補助するほか、飲食業など一部業種には雇用補助金を支給し、社会保険料の支払いも猶予する。』
習近平氏に明王朝の落とし穴 ゼロコロナ破綻が招く嵐
本社コメンテーター 秋田浩之
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD267770W2A520C2000000/




『中国の「ゼロコロナ」政策が続いている。上海市では都市封鎖(ロックダウン)が講じられ、北京市でもさまざまな地区で住居や店、地下鉄駅が閉じられた。中国政府は不要不急の出国を厳しく制限することも決めた。上海市の都市封鎖は6月に解かれる方向だが、同政策が止まる兆しはない。
米欧の衛生専門家の間では、中国のやり方は新型コロナウイルスを封じ込めるどころか、感染の大爆発を招きかねないとの声が強まってきた。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5月10日、中国のゼロコロナ政策は「持続可能ではない」と批判した。他の主要国のようにある程度、コロナと共存しながら、感染を抑えていく道を選ぶべきだという趣旨だ。
むろん、ゼロコロナ政策は弊害ばかりではない。死者が100万人を超えた米国などに比べ、中国の感染者数や死者数ははるかに少ない。もろい医療体制が崩れるのを防ぎ、人々の命を救っていることは評価に値する。
しかし、感染力が強いオミクロン型が2021年秋に現れて以来、力ずくでウイルスを封じ込めるのは極めて難しくなった。ゼロコロナ政策に固執すれば、かえって悲惨な結末を招きかねない。
共産党体制を脅かす敵
人口に占める感染者が極めて少ないのは、免疫を持たない国民の比率も高いということだ。英国の感染症専門家は「中国は事実上、誰もコロナに感染していない19年に近い状態にある。新たな変異型に極めて脆弱だ」と指摘。変異型に効く米欧のワクチンも使いつつ、「ウィズコロナ」への移行を探るべきだと話す。
ところが、習近平(シー・ジンピン)国家主席はゼロコロナ政策を改めるどころか、意地でも続けようとしている。
WHOに批判される直前の5月5日、習氏は党政治局常務委員会で「わが国の防疫方針を疑い、否定する言動とは断固戦う」と号令をかけた。会議では指導部の総意として、こうも確認した。「我々は武漢市での防衛戦に成功した。より大きな上海でも必ず勝利できる」
習氏がゼロコロナに固執するのは、防疫だけが理由ではない。ウイルスは共産党体制を脅かす敵であり、この「戦争」に勝たなければならないと信じているのだ。
コロナが湖北省武漢市から広がった20年、中国は都市封鎖で感染を抑え込んだ。対応にてこずる米欧を横目に、共産党統治のほうが民主主義体制よりも優れていると宣伝した。いまコロナ封じ込めを諦めたら、西側との政治戦争に負けたことになる。
習氏がゼロコロナ政策にこだわる真意をさらに深掘りすると、特殊な歴史観にいきつく。
「ゼロペスト」から学ぶ面
習氏は国家統治のモデルとして、明王朝を参考にしているふしがある。漢民族が打ち立て、1368年から約300年にわたって続いた王朝だ。実は発足の直前は、黒死病(ペスト)が猛威を振るい、中国にも大きな災いをもたらしているさなかだった。
中国史を研究する岡本隆司・京都府立大教授によると、当時、明王朝がとったのも「ゼロペスト」のような政策だった。その成功を足がかりに、明王朝は統制型の巨大帝国を築いていく。岡本氏はこの史実が、習氏の統治スタイルにも影響していると分析する。
「明王朝は発足時、不景気や感染症に対処するため、移動、交易を制限するなどゼロペスト的な政策をとった。感染が収束し、世界経済が再び動き出しても、明王朝は強い中央統制型の統治を続け、鎖国に近い政策をとった。習氏はこの路線から学んでいる面があるのではないか」
だが、このままゼロコロナ政策を続ければ、感染爆発のリスクが高まるだけでなく、統治の安定を損なう恐れもある。5月後半、北京の大学では厳しい行動制限に怒り、学生が抗議デモに走る騒ぎが相次いだ。経済への打撃も大きく、4月は生産、小売り、雇用が軒並み悪化した。
政策の誤り膨らむ恐れ
民主主義国家では民意が働き、指導部の政策の誤りは政権交代などで改められていく。だが、共産党では指導者の方針は簡単に変えられない。トップに褒められたい側近らの忖度(そんたく)により、政策の誤りを膨らませてしまう恐れもある。中国専門家の川島真・東大教授は話す。
「習氏はウィズコロナを否定し、ゼロコロナといったが、実態として何が何でもコロナをゼロまで撲滅せよ、とまで言ったわけではないだろう。ところが彼の意図を忖度した側近や政府・党幹部らが各地でゼロにすべく競い合っている。トップが決定した方針を柔軟に修正できず、矛盾を増幅させてしまう。そんな共産党体制の欠点が映し出されている」
明王朝をモデルにしているのであれば、習氏はその失敗からも学んだほうがいい。極めて厳しい中央統制は皇帝の権力を強めるのに役立ったが、当然ながら反動も生んだ。自由を制限される民間の反発や不満が高まり、王朝の基盤を崩すマグマになっていった。
岡本教授は「習氏が10年間続けてきた強権路線は、似たような混乱を招くリスクを高めかねない」とみる。仮に、ゼロコロナ政策によって習政権がウイルスに勝てたとしても、過剰な締め付けが人々の怒りに火をつけ、社会の安定が揺らいでしまったら元も子もない。明朝の末路は、そんな危険を暗示している。
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池上彰
ジャーナリスト・東京工業大学特命教授
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ひとこと解説
習近平国家主席が明王朝をモデルにしていることは、南シナ海や「一帯一路政策」からも見てとれます。
習主席が「南シナ海は中国のもの」と主張する根拠は、明王朝時代、世界の大航海時代に先立って鄭和による大船団が南シナ海を開拓したことです。
鄭和の大船団は、インド洋を通ってアフリカ大陸に到達。ムスリムだった鄭和はメッカ巡礼を果たしています。この海路が、まさに「一帯一路」の原型なのです。習主席は、まるで明王朝の皇帝のような存在に自らを擬しているかのように見えます。
2022年5月30日 12:41
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竹内薫
サイエンスライター
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別の視点
「中国は事実上、誰もコロナに感染していない19年に近い状態にある。新たな変異型に極めて脆弱だ」。
欧米からのワクチン受け入れをしたくないメンツもあるのかと思われますが、オミクロン以降は「ゼロ感染」政策は、科学的・医学的に無理ですね。ウイルスにはイデオロギーや根性では勝てません。
2022年5月30日 11:25』
[FT]中国の地方政府、企業の労働法違反を黙認 景気優先
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB271SD0X20C22A5000000/
※ 『南京の仲裁人、デーブ・リュウ氏は、担当地域で賃金支給の遅れをめぐる裁判のうち労働者が勝訴したのはここ数カ月10%前後にとどまると述べた。勝訴率が100%近かった2021年から状況が一転した格好だ。
リュウ氏は「法の文言は変わっていないが、法の運用は雇用主寄りに傾いている」と指摘する』…。
※ 『上海市と隣接する中国東部の経済・輸出拠点、江蘇省では4月、人力資源社会保障庁が16の「軽微な」罪を企業に科すのを控えると発表した。罰則が免除されるのは、離職を防ぐために労働者の身分証を没収することや、求職者からの応募手数料を徴収することなどだ。』…。
※ オイオイ…、という話しだ…。
※ 賃金の支払いは、「遅配」になり、「労働者の身分証(中国では、農村戸籍の人が都市部で働くためには、「身分証」が必要)は没収」され、「求職のためには、応募手数料が徴収」されるんだと…。
※ 「農民と労働者のための国家」じゃなかったのか、「鎌とハンマー」が泣いてるぞ…。
※ ああ、国旗は「五星紅旗」だったか…。「鎌とハンマー」は、中国共産党の党旗だったな…。
『中国全土の地方政府が労働法令の違反を一部黙認する姿勢を示している。経営不振の企業を支援し経済成長を促進する狙いがある。
中国経済は「ゼロコロナ」政策を目指すロックダウンの影響で大きな打撃を受けている(26日、上海)=ロイター
数十に及ぶ市・州政府は先ごろ、労働法令の「軽い」違反に対する罰則免除を発表した。危険を伴うほどの長時間労働の強制や、採用過程における性別や人種による差別などが対象となる。
習近平(シー・ジンピン)国家主席が推進し議論の的になっているゼロコロナ政策が世界第2の経済大国である中国経済に重くのしかかる中、地方政府は雇用主への罰則免除で事業環境の「改善」と「バランスの取れた規制制度」の構築を目指すとしている。
しかし、罰則免除は習氏が社会的格差を縮小するために力を入れている重要政策「共同富裕(共に豊かになる)」より企業支援に重点を置いているようにみえる。
上海や北京の街はたいてい閑散としている。上海は2カ月に及ぶロックダウン(都市封鎖)を徐々に緩和している最中で、首都・北京は新規感染を防ぐために行動制限を強化している。
企業には融資や減税措置
州政府による実質的な責任免除に合わせて、中央政府は企業への融資や減税措置を拡大しつつある。中国国務院(政府)は23日、その最新策を発表した。
銀行関係者や企業オーナーによると、ロックダウン実施中の地域では融資需要が低迷している。一方の税金の還付措置は財政難にあえぐ地方政府によって設定された条件が厳しく、申請するのが難しい。
上海市と隣接する中国東部の経済・輸出拠点、江蘇省では4月、人力資源社会保障庁が16の「軽微な」罪を企業に科すのを控えると発表した。罰則が免除されるのは、離職を防ぐために労働者の身分証を没収することや、求職者からの応募手数料を徴収することなどだ。
江蘇省人力資源社会保障庁の発表によると、この措置で「起業の促進、法の運用改善、安定的で公正かつ予測可能な事業環境の構築」を支援するという。一方で習氏はこの1年間、「資本の無秩序な拡大」を戒める発言を繰り返してきた。
江蘇省の省都・南京をはじめとする地域の弁護士や企業オーナーらは、従来はおおむね労働者寄りの裁定を下していた裁判官や仲裁人が今や雇用者側を支持する可能性が高いとみている。
労働者側の勝訴わずかに
南京の仲裁人、デーブ・リュウ氏は、担当地域で賃金支給の遅れをめぐる裁判のうち労働者が勝訴したのはここ数カ月10%前後にとどまると述べた。勝訴率が100%近かった2021年から状況が一転した格好だ。
リュウ氏は「法の文言は変わっていないが、法の運用は雇用主寄りに傾いている」と指摘する。
同氏はさらに、苦しい時期には労働者が「大義のために小さな犠牲」を払わなければならないこともあると続けた。
「過剰規制のために企業が倒産すれば、誰もが損をする。従業員の利益を守る最善の方法は、企業の存続を図ることだ」と言う。
3期目狙う習氏には不確定要因
湖北省武漢市のマーケティングアシスタント、ワン・リーナさんは当局が残業強制の罰則を雇用主に科さないと発表して以降、残業を強制する上司を訴えることが難しくなったという。「不況の影響をまともに受けているのは上司ではなく、一般の労働者たちだ」とワンさんは窮状を訴えた。
中国南東部、福建省漳州市で食品工場を所有するマーティン・リンさんは現在の従業員の労災に対する補償が21年の水準の数分の1になったと語った。「かつて新規採用者が手を負傷した際には、20万元(約380万円)以上の支払いを義務付けられた」と話す。
地方政府が労働者を犠牲にして雇用者を支援しているため、今秋の共産党大会で総書記として異例の3期目を狙う習氏が重視する社会の安定が脅かされる可能性があると警鐘を鳴らす専門家もいる。
中国の労働問題に詳しい米ミシガン大学のメアリー・ギャラガー教授は「景気回復を目指す中国の政策は企業を支える一方、労働者を守れない傾向がある。経済が上向き始めれば、労働争議を招きかねない」との考えを示した。
By Sun Yu and Emma Zhou
(2022年5月26日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)
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