トランプ政権がウクライナ戦争に対する方針を発表、全て欧州が負担すべき
https://grandfleet.info/us-related/trump-administration-announces-policy-on-ukraine-war-europe-should-pay-for-it-all/
『2025.02.13
米国のヘグセス国防長官は12日のラムシュタイン会議で「ウクライナが国境を取り戻すのは非現実的」「今後の支援は欧州主体」「NATO加盟は戦争終結に結びつかない」「欧州が安全保障を提供すべき」「米国は平和維持軍に参加しない」「平和維持軍は第5条の適用外」と述べて欧州に激震をもたらした。
参考:Hegseth sets out hard line on European defence and Nato
参考:Les États-Unis tracent les grandes lignes de leur plan de paix pour l’Ukraine
参考:USA halten Nato-Mitgliedschaft der Ukraine und Rückkehr zu alten Grenzen für „unrealistisch“
参考:Hegseth calls NATO membership for Ukraine unrealistic
参考:Зеленский считает, что Украине нужно будет удвоить свою армию, если ее не возьмут в НАТО
参考:Умеров после заявлений из Пентагона: Украина хочет и будет страной НАТО
参考:Трамп считает непрактичным членство Украины в НАТО: помощь будет, но есть условие
参考:Trump announces first meeting with Putin to take place in Saudi Arabia
トランプ政権の方針が公式の場で示された以上「従来の方針を叫び続けるだけ」では何も変わらないだろう
バイデン政権はウクライナ支援を協議するラムシュタイン会議を主導してきたものの、トランプ政権はウクライナ支援に対する米国の立場を変更し「欧州主体で行うべきだ」と主張、これを反映して12日のラムシュタイン会議は英国主導で、議長も米国防長官ではなくNATO事務総長のルッテ氏が務め、トランプ政権が「今後のウクライナ支援」や「戦争終結に向けた立場」について何を表明するのかに注目が集まったが、ヘグセス国防長官が示した方針は欧州に激震をもたらした。
出典:DoD photo by U.S. Navy Petty Officer 1st Class Alexander C. Kubitza
ヘグセス国防長官は演説の中で「支援国は2014年以前の国境に復帰させるという幻想的な目標を捨てるべきで、この目標を追求すれば戦争の苦しみを長引かせるだけ」
「ウクライナの恒久的な平和は強力な安全保障に基づく必要があるものの、米国はウクライナのNATO加盟が交渉による戦争終結に結びつくとは考えていない」
「ウクライナに与えられる安全保障は欧州軍及び非欧州軍によって支えられるべきで、これらの部隊が平和維持軍としてウクライナに派遣されることになっても非NATOの任務として派遣すべきで、第5条は適用されるべきではない」
「米国はウクライナには軍を派遣しない」と言及。
さらにウクライナ支援についても
「今後の支援は欧州主体で行うべき」
「米国に依存する不均衡な関係をこれ以上容認しない」
「欧州が自らの安全保障に責任を持てるようにすることを優先させる」と主張し、
BBCは「米国が本戦争に対する立場の大転換を示唆した」と、Le Figaroも「米国は平和維持軍参加やウクライナのNATO加盟を否定し、欧州は今後の支援の大部分を負担しなければならなくなった」と、Die Weltも「2014年以前の国境復帰を非現実的と主張し、援助も欧州負担が増える」と、DefenseNewsも「同盟国の中にはウクライナに不利な条件でロシアとの合意が成立するのでないかと懸念する者がいる」と報じている。
出典:The White House
要するにトランプ政権は「ロシアとの和平交渉を主導しても、ウクライナ支援、ウクライナを交渉テーブルに着けるため提供する安全保障、戦後に派遣されるかもしれない平和維持軍は全て欧州がやれ」と要求し、さらに「欧州主体の平和維持軍がウクライナでロシアと衝突しても第5条は適用されない」と述べ、もはや「米国はウクライナに安全保障を与えない」と言っていると同義で、ゼレンスキー大統領はNATOに加盟できない場合について「ロシアに対抗出来るよう軍事力を倍増させる必要がある」と述べたが、その財源がどこからやって来るのかは謎だ。
ラムシュタイン会議に参加したウメロフ国防相はヘグセス国防長官の発言について
「ウクライナの立場に変更はない。我々はNATO加盟を望んでいるし、きっと加盟できるだろう」と述べ、ひとまずポジショントークで会議を切り抜けたが、
トランプ政権の方針が公式の場で示された以上「従来の方針を叫び続けるだけ」では何も変わらないだろう。
出典:DoD photo by U.S. Navy Petty Officer 1st Class Alexander C. Kubitza
因みにヘグセス国防長官はラムシュタイン会議恒例の「新たなウクライナへの武器支援」を発表せず、さらにNATO加盟国には「国防支出をGDP比5.0%まで増やせ」と要求したが、
米国が国防支出を5.0%まで増やすとは約束せず「バイデン政権時代よりも国防支出を増やすべき」「国防支出が3%を下回らないようにすべき(現在は3.3%)」と述べ、NATO加盟国は6月の首脳会議で新たな支出目標について合意を目指すらしい。
追記:CBC NEWSの記者は「トランプ大統領はウクライナのNATO加盟問題を議題から外すことについて『現実的でないのでそれで構わない』と述べた」
「ウクライナへの支援は継続する」「我々はウクライナが安全であることを望んでいる」と報じ、
これを取り上げたRBC-Ukraineは「今後も米国の支援は継続されるものの支援の内容は変化するだろう」と報じている。
追記:トランプ大統領はプーチン大統領と電話会談を行い「戦争終結に向けた交渉を即時開始する」と表明していたが、両者の直接会談はサウジアラビアで開催されるらしい。
関連記事:トランプ陣営の戦争終結アプローチ、ウクライナは中立と引き換えに独立維持
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※アイキャッチ画像の出典:DoD photo by U.S. Navy Petty Officer 1st Class Alexander C. Kubitza』
『ななし
2025年 2月 13日
返信 引用
アメリカ得意の伝統的お家芸ですな
散々政治工作を仕掛け、軍事支援を行い「世界最強の吾輩が
面倒をみるから存分に戦いたまえ!」と煽り、引くに引けない
ところまで来てから華麗な梯子外しという鬼畜ムーブ
例えウクライナ国体が存続しようとも、めぼしい利権は全て
欧米とロシアに分割されもはや絞りカスしか残っていない
その絞りカスも戦後に借金返済の為、根こそぎ収奪されます
甘言に踊らされた哀れなウクライナは、ボロ雑巾になるまで
使われてゴミ箱に投げ捨てられたも同然ですよね
13 』