ヘルソン地区の、大河の左岸にて、中共製のATVである「デザートクロス」を、…。
https://st2019.site/?p=21670
『2023-12-3記事「Destroyed Desertcross all-terrain vehicle」。
ヘルソン地区の、大河の左岸にて、中共製のATVである「デザートクロス」を、宇軍のマルチコプターが、RPG弾頭改造の投下爆撃によって、2台、森林内で、破壊した。
デザートクロスは、11月13日から前線に持ち出されている。』
ヘルソン地区の、大河の左岸にて、中共製のATVである「デザートクロス」を、…。
https://st2019.site/?p=21670
『2023-12-3記事「Destroyed Desertcross all-terrain vehicle」。
ヘルソン地区の、大河の左岸にて、中共製のATVである「デザートクロス」を、宇軍のマルチコプターが、RPG弾頭改造の投下爆撃によって、2台、森林内で、破壊した。
デザートクロスは、11月13日から前線に持ち出されている。』
ウクライナの前の大統領、ポロシェンコ(58)は、ハンガリーのオルバン首相と会うために…。
https://st2019.site/?p=21670
『APの2023-12-3記事「Ukraine ex-president barred from leaving country amid alleged plan to meet with Hungary’s Viktor Orban」。
ウクライナの前の大統領、ポロシェンコ(58)は、ハンガリーのオルバン首相と会うために出国しようとしたが、ウクライナ政府によって国境にて出国を阻止された。金曜日のこと。
ポロシェンコいわく、事前にウクライナ議会からの許可は得ていたという。
現在、18歳から60歳までのウクライナ国民が出国するには、特別な許可が必要である。
ポロシェンコは2019の大統領選挙でゼレンスキーに敗れ、下野した。
※ポーランド国境では、対ウクライナ支援に反対するポーランドの政党が、米国製のパトロールボートのウクライナへの搬入を阻止中であるという。ロシア外交部は総力を挙げて国外工作を展開中のようだ。』
政権批判を再開したキーウ市長、現在のウクライナは権威主義に向かっている
https://grandfleet.info/european-region/mayor-kiev-resumes-criticizing-the-government-current-ukraine-is-moving-towards-authoritarianism/
『キーウのクリチコ市長はドイツのSPIEGELに「ウクライナは1人の人間の気まぐれに全てが左右されるロシア(権威主義)との違いがなくなる」と、スイスの20minutesに「ゼレンスキー人気の低下に驚きはなく、犯した過ちの代償を支払っているに過ぎない」と述べた。
参考:Die Furcht der Ukrainer vor dem Patt an der Front
参考:Ukraine im Kriegswinter: Kämpfen und leben
参考:Кличко заявил, что Украина движется к авторитаризму
参考:Vitali Klitschko über Selenski, Sprichwörter, Korruption und Neid
もうゼレンスキー人気の陰りや政権批判は一部の意見だと見るには無理がある
SPIEGEL誌の取材に応じたウクライナ軍指揮官(偵察中隊の指揮官でコールサインはソム)はアウディーイウカ方面について「敵は10倍の装備を持っている。さらに30倍とまで言わないものの20倍以上の弾薬を持っており、今のより多くの兵力をしてくればアウディーイウカを敵に明け渡さざる得ないだろう」「かつて100人の兵士がいたが私の部隊も戦闘に15人しか送り出せない。戦死した人もいるし、負傷しているも人もいるし、戦いに疲れ果てている人もいる。ここで戦う部隊のほとんどは私の部隊と似た状況に置かれている」と明かした。
出典:Минобороны России
更に同誌の取材に応じたキーウのクリチコ市長は「大統領府が進める中央集権化にとって地方自治体の市長が邪魔だと考えている。ある時点で1人の人間の気まぐれに全てが左右されるロシアとの違いがなくなる」と語り、ウクライナの民主主義が深刻な脅威に晒されているのかという質問に「そうだ」と答えたが、同時に「ウクライナを無駄に権威主義へ変更する試みは不可能だ」とも指摘。
クリチコ市長は同タイミングで20minutesの取材にも応じており、この中で「大統領への野心があるのか」と問われると「そんなことを考えるのは愚かなことだ。現在もっとも重要なことはウクライナの存在を確かにすることで自由と独立のために戦っているが、この国の政治家らも選挙に向けた塹壕戦を始めている。本当に愚かなことで私が政治的野心を語るのは賢明でない」と回答している。
出典:左 PRESIDENT OF UKRAINE/右 Головнокомандувач ЗСУ
軍とは対照的にゼレンスキー人気が低下していることについて問われると「まったく驚きはない。人々は誰が有能で誰がそうでないかを見ている。ゼレンスキーは犯した過ちの代償を支払っているに過ぎない。人々は戦争への良い準備を政府が怠っていたことに疑問を感じており、なぜゼレンスキーは戦争に発展する可能性を最後まで否定したのか、なぜロシア軍は侵攻初期にあれほど早く前進してキーウに到達できたのか、目にしたことと耳にしたことの食い違いが多すぎた」と述べた。
ゼレンスキーとザルジニーの確執について尋ねられると「ザルジニーは真実を語っただけだ。人々は真実を聞きたくないときもあるが彼には說明責任がある。勿論、我々はパートナーに陶酔的な嘘をつくことができるが、それも永遠に続けることはできない。政治家の中にはザルジニーの明確な言葉を批判する者もいるが私は彼を支持する」と主張し、戦争終結まで大統領を支持するものの「全ての政治家は戦後に失敗の代償を支払うことになる」と付け加えている。
出典:Віталій Кличко
これまでもウクライナ国内の雰囲気を伝える記事を紹介してきたが、もう「ゼレンスキー人気の陰りや政権批判は一部の意見だ」と見るには無理があり、元から対立関係(侵攻後に1度もゼレンスキーとクリチコは会談も電話もしていないらしい)にあったクリチコ市長が堂々と大統領批判を再開したため、ウクライナ国内の政治的分裂=政治闘争の再開は隠すことができない事実だ。
果たしてゼレンスキー大統領は強まる政治的逆風の中で現在の立場を維持できるのだろうか?
出典:GoogleMap クレミンナ方面の状況(クリックで拡大可能)
追記:ウクライナ人が運営するDEEP STATEは2日「残念ながらクレミンナ方面のロシア軍は広範囲な土地を占領し、多くの陣地からウクライナ軍を追い出すことに成功した」と報告している。ただしDEEP STATEの主張を裏付ける視覚的証拠は登場していない。
関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、大統領は軍に失敗の責任を押し付けているだけ
関連記事:ウクライナの政治的分裂は反攻失敗が原因、ロシアに付け込まれる可能性
関連記事:権力闘争の真っ最中? ゼレンスキー大統領が軍上層部に政治に干渉するなと警告
関連記事:ウクライナメディア、ゼレンスキーとザルジニーの関係は冷え込んでいる
関連記事:米タイム誌、大統領の頑固さがウクライナの柔軟性や選択肢を狭めている
関連記事:ザルジニー総司令官が反攻作戦の評価に言及、私が間違っていた
関連記事:ウクライナ側が否定するTIME誌の記事、記者は現大統領顧問が情報源と示唆
関連記事:Economist紙、反攻作戦の失敗を認めないと同じ結果を繰り返すだけ
※アイキャッチ画像の出典:Віталій Кличко
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 60 』
ウクライナ人ジャーナリスト、大統領は軍に失敗の責任を押し付けているだけ
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-journalist-says-president-is-only-blaming-military-for-failures/
『ウクライナ人ジャーナリストのユーリイ・ブトゥソフ氏は「ゼレンスキー大統領や与党は選挙を想定して『反攻作戦の失敗』『南部防衛の失敗』『戦争準備の不備』の責任を軍に押し付けようとしている。困難な状況下で軍との信頼関係を破壊するのは狂気の沙汰だ」と批判した。
参考:Юрій Бутусов: “Наступний командувач ЗСУ заглядатиме в рота “слугам народу” Источник
もしゼレンスキーが組織的にザルジニーの信用を失墜させて司令官から解任すれば、新司令官は「国民の奉仕者」の顔色を伺うことになるだろう
ウクライナ人ジャーナリストのユーリイ・ブトゥソフ氏はRadio NVに出演して「もしゼレンスキーが組織的にザルジニーの信用を失墜させて司令官から解任すれば、新司令官は何らかの決定を下す度に国民の奉仕者の顔色を伺うことになるだろう。これがゼレンスキーと与党がザルジニーに仕掛けた戦争の問題点だ」と指摘し、2023年の戦い全般における問題にも興味深い視点を提供してくれた。
出典:Mariana Bezuhla ベズフラ副委員長
Radio NV:軍上層部の周囲で何が起こっているのか?政権に近い人間は軍上層部の行動についてどう思っているのか?国民の奉仕者のアラハミア代表や国防委員会のベズフラ副委員長は同じメッセージを発信しており、特にベズフラ副委員長はザルジニー総司令官の辞任を要求している。これらの行動をどのように理解すればいいのか?戦場での進展がみられない責任をなすりつける相手を見つけようしているのか?それもザルジニーを辞めさせたいだけなのか?
ブトゥソフ氏:我々が目にしているのはザルジニーを解任したいという願望で、政治キャンペーンに向けた準備の光景だ。このことはゼレンスキー大統領がSun紙のインタビューに応じ、ベズフラ副委員長がザルジニーの批判を毎日書き始めたことからも分かる。これは個人が突発的に始めたものではなく計画的かつ組織的なキャンペーンであることは誰もが理解しているはずで、その背景にあるのはもちろん選挙だ。
ゼレンスキー大統領は将軍達による政治への干渉を非難しているが、これは選挙に向けた政治キャンペーンの準備に過ぎず、他にも侵攻直後の南部防衛に関する責任追求(国家捜査局による刑事訴訟)を準備中で、現地部隊の指揮官と司令部のみが責任追求が検討されている。つまりゼレンスキー大統領や与党は選挙を想定して「侵攻初期に発生した南部地域の防衛失敗」や「国を守る準備体制の不備」で自分達が責められないよう、この問題の責任をウクライナ軍に押し付けようとしているのだ。
出典:Головнокомандувач ЗСУ
Radio NV:公開、非公開をあわせて多くの調査結果が存在し、政権も市民もザルジニー総司令官に対する支持が高い(ゼレンスキーの2倍以上という数字もある)ことを知っているはずだ。それなのに「政権側の攻撃を肯定的に社会が受け止める」と想像するのは甘い見通しだ。誰かに責任を擦り付けたり、最高司令官を辞任させたりするのは一種の自殺行為ではないか?
ブトゥソフ氏:率直にいって私は政治的な扇動や人気に興味がない。戦争中の重要な時期という観点から言えば、ウクライナ軍に対する政権の政治的攻撃は絶対に容認できるものではない。ウクライナ軍への批判は現実的な問題に基づいたものでなければならず、本来なら批判の内容を専門的に分析して責任問題を検討すべきなのに、政権はザルジニーと司令部の信用を失墜させようとしている。これは本当に深刻な脅威だ。
最高司令官のゼレンスキー大統領がロシア軍との戦争中、この様な行為に出るのは状況を正しく理解しておらず、諸問題を正しく評価する能力がないと示唆している。ゼレンスキー大統領は戦争への勝利に関心がないのではないという疑念さえ湧いてくる。本当に大統領が部下の司令官を攻撃するのは馬鹿げているとしか言いようがない。
』
ロシア ショイグ国防相 “あらゆる方面で掌握地域を拡大”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231202/k10014275591000.html
『2023年12月2日 7時02分
ウクライナへの侵攻を続けるロシアのショイグ国防相は、「あらゆる方面で掌握地域を拡大している」と述べ、攻勢を強めていると強調しました。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は東部の前線などで防衛線を強化するために要塞を建設する必要があると訴えるなどロシア軍の攻撃への警戒を強めています。
ロシアのショイグ国防相は1日、国防省で開いた軍司令官との会議でウクライナ軍は6月以降の反転攻勢で、12万5千人以上の兵士を失い、失敗したと主張しました。
そのうえで「ロシア軍の兵士は巧みかつ果敢に行動し、あらゆる方面で掌握地域を拡大している」と述べ、攻勢を強めていると強調しました。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は11月30日の国民に向けた動画の演説で、ロシア軍の攻撃に対し、防衛線を強化するため要塞の建設を進める考えを示しました。
具体的にはロシア軍が攻勢を強める東部のドネツク州のアウディーイウカやハルキウ州のクピヤンシクの前線などをあげ「主要な全方面で建設を急ぐ必要がある」と訴えました。
またゼレンスキー大統領はAP通信のインタビューの中でウクライナ軍の反転攻勢について「早く結果を出したかったが残念ながら、望んだ結果が得られなかったことは事実だ」と述べました。
そして、「戦争の新たな局面を迎えている」と述べ、本格的な冬を迎え、ロシア軍が無人機などによる大規模な攻撃を繰り返しているとして警戒を強めています。』
北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:ロシアが対ドローン対策用のEWシステム、戦場へ供給か?
https://nappi11.livedoor.blog/archives/5484748.html



『ロシアは2023年8月に開催した「ARMY 2023」で対ドローン対策用のEWシステム「Volnorez ヴォルノレス」anti-drone jamming station:対無人機妨害ステーション を披露していたが、Volnorezが前線に届いていることを示す視覚的証拠がSNS上に登場、このシステムは装甲車輌をFPVの攻撃から保護する能力があるらしい。映像:ウクライナのドローン攻撃とその裏側
index hggf
ロシア人の専門家は「600m~1,000mの範囲でドローンの制御通信を妨害することが可能だ」と主張していたが、仮にVolnorezの効果が本物だったとしても量産できなければ意味がなく、披露したのは「プロパガンダの一種ではないか」と思われていた。
screenshotこの写真が「ウクライナの占領地」で撮影されているなら、ロシア軍はFPVの攻撃から戦車や装甲車輌を保護する手段を手に入れたことになり、ウクライナ軍にとって良くない知らせだ。
「ヴォルノレス」システムの具体的な技術的詳細はロシア側によって公表されていないが、ウクライナの通信専門家セルヒイ・フレッシュ氏はその能力についてある程度の光を当てている。
このシステムのアンテナは、900 MHz から最大 3000 MHz までの視覚放射特性を備えており、戦場で使用される FPV ドローンに効果的に対抗します。この周波数範囲は、現在使用されているほとんどのドローンの動作周波数と一致しています。 「Volnorez」システムが作動すると、ドローンと管制局との通信が中断され、ドローンがコースを外れて連絡が取れなくなります。これにより、ターゲットとなったホスト車両がドローンによる攻撃を回避できるようになります。
注目に値するのは、双方が使用する基本的な自家製FPV攻撃ドローンは、信号が失われると通常は地面に急降下し、操作不能になるということだ。
ただし、Mavic 3 のようなより高度な民間ドローンは、そのような状況でも空中に留まり、方向を変える可能性があります。、、、、
ウクライナの装置は、設置した周りに無線を遮断するドーム状のバリアを設けるものらしい。
戦場では、塹壕攻撃にもドローンが多用されており、効果は薄いだろう。映像:ウクライナの塹壕のロシア兵攻撃
7月下旬、「ミリタリー」紙の報道によると、ウクライナのボランティアもウクライナの装甲車両を保護するための同様の解決策の開発に取り組んでいる。
ボランティア主導の電子戦複合装置は、機器上に限定的な無線電子干渉の「電子ドーム」を生成し、最終飛行段階でドローン操縦者とドローン間の通信を効果的に遮断する。参照記事 』
現代陣地戦とそれに勝つ方法-Valerii Zaluzhnyi (athenalab.org)
https://milterm.com/archives/3445

『ロイターの11月2日8:31配信の記事「ウクライナ軍総司令官が危機感、戦局こう着でロシア軍再建の時間与える恐れ」で、“クライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官は11月1日、英誌エコノミストへの寄稿記事で、ロシアとの戦争が一進一退の消耗戦に移行しつつあり、このままではロシア側に兵力再建の時間を与えてしまうと危機感を表明した”と報道されている。
以下、英誌エコノミストへ寄稿されたと言われる論稿を紹介する。
この論稿については、11月29日の読売新聞でも「ウクライナ軍トップ発信…膠着打開へ『技術』を重視」として取り扱われているものである。
「機動戦」についての見解がウクライナでの戦争を通じて色々と議論される中で、当事者であるウクライナ軍のトップが何を感じているのかの一端を知る機会となればと考えるところである。(軍治)
現代陣地戦とそれに勝つ方法
MODERN POSITIONAL WARFARE AND HOW TO WIN IN IT
Valerii Zaluzhnyi
Commander-in-Chief of the Armed Forces of Ukraine, Kyiv, Ukraine
2023.11.1
*************************************
ヴァレリー・ザルジニー(Valerii Zaluzhnyi)氏の経歴(ヴァレリー・ザルジニー – Wikipediaから)
ザルジニー氏は1989年7月8日、ソビエト連邦(現ウクライナ・ツヴィアヘル)のノヴォフラード・ヴォリンスキー生まれ。
1997年にオデッサ陸軍士官学校、2007年に国立国防アカデミーを卒業し、第24独立機械化旅団参謀長兼副司令官に任命される。
2009年から2012年まで第51独立機械化旅団長、2014年にウクライナ国防大学を卒業し、2017年に西部作戦管区参謀長兼副司令官、2018年にウクライナ統合軍事作戦司令部副司令官、2019年に北部作戦管区司令官に任命された。
2021年7月27日にウォロディミル・ゼレンスキー大統領からウクライナ軍総司令官に任命され、7月28日にウクライナ国家安全保障・国防会議メンバーに任命された。
ロシアによるウクライナ侵攻中の2022年3月4日、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領によって大将に昇進した。
2023年5月30日にはロシア内務省よりオレクサンドル・シルスキー陸軍司令官らとともに指名手配リストに加えられたことが発表された。
*************************************
2022年2月24日、ウクライナに対する大規模な武力侵略を開始したロシア連邦は、第二次世界大戦後最大の、前例のない世界的な安全保障危機の幕開けを引き起こした。
ロシアの大国主義的排外主義(great-power chauvinism)は、病的な帝国主義的野心(imperial ambitions)によって、欧州の中心部で始まった軍事衝突を、民主主義的政治体制(democratic political regime)と権威主義的政治体制(authoritarian political regimes)との間の武力対決(armed confrontation)へと徐々に変化させ、地政学的に似たようなモデルを持つ地球上の他の地域(イスラエルとガザ地区、韓国と北朝鮮、台湾と中国など)へと広がっていく。
国連や欧州安全保障協力機構(OSCE)を中心とする既存の国際政治的規制メカニズムの有効性が不十分であるため、ウクライナは、1991年に国際的に認められた国境内で大規模な武力侵略を受けた後、専らウクライナ軍が決定的な役割を果たす軍事部隊(military force)によって領土保全(territorial integrity)を回復するしかない。
多くの武器を持ち、動員力もはるかに高い、より強力な敵との戦争に突入したウクライナは、それを阻止することができただけでなく、2022年には反攻(counteroffensive)を成功させ、多くの軸で敵を食い止めることができた。
ウクライナの人々は、自由のために魂と肉体を捨てるという意思(willingness)を、言葉ではなく行動で示したのだ。
しかし、さまざまな主観的・客観的理由により、現段階の戦争は、歴史的に振り返ってみれば、軍隊(Armed Forces)と国家全体にとって常に困難な状況である陣地戦の形態(positional form)へと徐々に移行している。
同時に、戦争の長期化は、ほとんどの場合、紛争当事者の一方にとって有益である。
われわれの特殊なケースでいえば、それはロシア連邦であり、軍事力を再構築し増強する機会を与えているからである。
したがって、このような状況の原因を理解し、そこから脱出する可能な方法を見つけ、ウクライナに有利なようにこの戦争の本質と経過を変えるという問題は、現代の状況において特に重要である。
ウクライナ軍と国防軍の他の構成組織が置かれている現状を分析すると、戦いの陣地戦の形態(positional form)から脱却するためには、航空優勢を獲得すること、地雷障壁を縦深に突破すること、対砲兵の効果を高めること、必要な予備(reserves)を創設して訓練すること、電子戦(EW)能力を構築することが必要であることがわかる。
したがって、敵対行為が陣地戦の形態(positional form)に移行した原因の究明と、この状況を打開するための可能な方法の模索は、当然、これらの主要な構成要素に従って行われるべきである。
上記の構成要素は、ミサイルや弾薬、砲兵システム、ミサイル・システム、電子戦、パートナーから提供された他の種類の武器や装備の役割や位置を決して平準化するものではないことに留意すべきである。
それは、新たな技術的解決策や革新的なアプローチによって国防軍の能力を向上させ、接触線上の位置的危機を脱するという文脈においてのみ補完されるものである。これらの理由をもう少し詳しく考えてみよう。
敵対行為が陣地戦の形態に移行した理由:Reasons for the transition of hostilities to the positional form.
航空優勢の獲得について:As for gaining air superiority.
現代の兵法(art of war)には、大規模な地上作戦を成功させるために航空優勢を獲得することが含まれている。
これは、NATO軍のドクトリンにもロシア連邦軍の統治文書(governing documents)にも反映されている。
ウクライナ軍は120機の戦術機を保有して参戦したが、そのうち技術的に使用に適していたのは40機にすぎず、中・短距離対空ミサイル大隊は33個あったが、そのうち完全に使用可能な装備を持っていたのは18個にすぎなかった。
パートナー諸国の物資・兵站支援により、ウクライナは航空・防空システムを強化した。特に、戦闘機や攻撃機、ソビエト製ヘリコプターが供与された。
対空ミサイル・システムの数は、特に「マートレット(Martlet)」、「スターストリーク(Starstreak)」、「ジャベリン(Javelin)」、「ピオラン(Piorun)」、「ミストラル(Mistral)」、「スティンガー(Stinger)」「グロム(Grom)」の携行式防空システム、「ゲパルト(Gepard)」自走式高射砲、「スカイネックス(Skynex)」防空砲システム、「アベンジャー(Avenger)」、「ストーマー(Stormer)」、「パトリオット(Patriot)」、「ホーク(Hawk)」、「IRIS-T」、「NASAMS」、「SAMP-T」、「クロタール-NG(Crotale-NG)」の防空システムなどの西側製アセットによって大幅に増加した。
このため、大規模な武力侵略が始まって以来、ロシア連邦は航空軍1個分の航空機と、陸軍航空隊の約13連隊(旅団)に相当するヘリコプターを失った。
さらに、さまざまなタイプの敵の防空システムの損失は、すでに550個を超えている。
このような損失にもかかわらず、今日、敵は大幅な航空優勢を維持し続けている。これは、わが軍の前進を複雑にし、敵対行為の本質を陣地戦の形態(positional form)に変える重要な要因のひとつである。
さまざまな評価によると、2023年末には、敵は新たな攻撃航空隊を構築して航空機数を増強する可能性があり、この状況に特別な注意を払う必要がある。
しかし、航空・防空における敵の量的・質的優越にもかかわらず、わが軍の直接防空援護部隊の活躍により、敵の航空攻撃兵器の数を絶えず増加させているため、これを空中における完全な支配性(dominance)に変えることはできない。
このため、敵はウクライナの空で平穏を感じておらず、敵の航空部隊はわが国の対空防御網のキルゾーンに入ろうとせず、主に遠距離から航空アセットを利用している。
その代わりに、敵の無人航空機が最前線に登場し、空中偵察や空爆(air strikes)といった有人航空機のタスクのかなりの部分を引き継いでいる。
縦深にわたる地雷障壁の突破口形成について:As for mine barriers breaching in depth.
現在の敵対行為の本質を陣地戦の形態(positional form)に変える次の前提条件は、敵軍とわが軍の双方による地雷障壁の普及である。このような障壁をわが軍が突破できる状況を考えてみよう。
2022年2月24日現在、ウクライナ軍には地雷障壁を突破するための限られた能力しかない。技術的に時代遅れの装備品が使用されていた。
敵対行為の過程で西側諸国との提携により、「M58 MICLIC、Wicent 1、NM189 工兵装甲車(Ingeniorpanservogn)」などのアセットを使用して、工兵部隊(エレメント)の突破能力をわずかに増強することができたが、これらの障壁の前例のない規模を考慮すると、そのような能力でさえ客観的に不足している。
今日、特に重要な軸線に沿った敵の地雷障壁は密度が高く、縦深は15~20kmに達する。
その援護は偵察UAVによって行われ、UAVは我々の障害物除去分遣隊(チーム)を効果的に探知し、彼らにターゲット射撃を行う。
地雷障壁の突破に成功した場合、敵は「ゼムレデリエ(Zemledeliye)」のような遠隔地雷敷設工兵システムによって、これらの地域の地雷原を迅速に修復する。
同時に、ウクライナ軍も地雷除去のための地雷障壁や偵察・射撃施設を利用して、敵の工兵用装備を探知・破壊することでは、決して劣らない。
このような状況は、両軍の攻撃作戦が大きな困難を伴い、資材と人員の大きな損失を伴うという事実につながっている。
対砲兵について:As for counter-battery.
ロシア・ウクライナ戦争では、過去の戦争と同様、火力におけるミサイル部隊と砲兵隊の役割は依然として非常に大きく、条件、作戦軸、作戦地域によって、実行されるタスクの総量の60~80%に及ぶ。
部隊の作戦の成否は、打撃と火力の効果に直接依存するため、敵の射撃を「狩る(hunt)」ことは双方にとって優先事項である。
対砲兵戦は、武力対決(armed confrontation)の重要な要素になりつつある。
また、いわゆる「軍事アナリスト(military analysts)」と呼ばれる人々の発言や、ロシアのメディアを含むさまざまな出版物が、ロシアが徐々に弱体化しているにもかかわらず、ロシアの兵器、ISR(インテリジェンス、監視、偵察)、対抗措置の重要性と能力、侵略国の軍産複合体が軍隊に旧式と最新式の両方の兵器や装備を相当数供給する能力を軽視する権利はない。脅威を現実的に評価し、経験を分析し、結論を出さなければならない。
西側のミサイルや砲兵兵器を受領した直後から、ウクライナ軍は対砲兵で重大な優越と大きな成功を獲得した。
こうして、「エクスカリバー(Excalibur)」(155ミリ砲弾)などの精密誘導弾は、自走砲や対砲兵レーダーとの闘いで極めて有効であることが証明された。
しかし、(GPSを使った)ターゲッティング・システムが敵の電子戦の影響を非常に受けやすいため、弾薬の精度が落ちてしまうのだ。
敵はすぐに新しい戦術の適用を学んだ。
(砲による)分散、最大射程からの射撃、新しい電子戦アセット(「ポール21(Pole 21)」電子対策システム)の使用などである。
また、敵はターゲットを「照明(illumination)」する「ランセット(Lancet)」徘徊弾薬や、「オルラン(Orlan)」、「ザラ(Zala)」UAVなどを対砲兵に広く効果的に使い始めたが、これらに対抗するのはかなり難しい。
「決闘の優越(duel superiority)」を維持・拡大するため、ロシア軍は旧式の砲兵システム(D-1、D-20など)を使用することで、砲兵密度と通常弾薬を大量に使用する能力を大幅に高めた。
敵はまた、地上の観測所から測距儀でターゲットを照明によってターゲットにする122ミリのクラスノポル(Krasnopol)精密誘導弾の生産と使用強度を高めている。
敵への対抗措置として、我々は敵の野戦砲を打ち負かすために「HIMARS」などのロケット砲システムを利用せざるを得なかった。
しかし、既存のミサイルのかなりの部分が、これらのターゲット(野戦砲、MLRSなど)を撃つために利用された。
現在、我々は、より質の高い(正確な)火力の数が少ないため、数的に優勢な敵の砲兵と想定上の同等を達成することに成功している。
必要な予備の創設と準備について:As for creation and preparation of the necessary reserves.
ウクライナに比べ、ロシア連邦の動員人的資源はほぼ3倍である。戦争初期に成功できなかった敵は、2022年9月に平時の軍隊構成による部分的な動員を開始し、それは現在も続いている。
しかし、ウクライナと直接闘っているタスク部隊の戦闘力(combat strength)に大きな優越を創造するために、人的資源の動員の優位性を得ることには失敗している。
このような状態になった主な理由は、政治的、組織的、動機的なものである。
大統領選挙の前夜、ロシア連邦のプーチン大統領は、国家内の社会的緊張が高まり、政治的危機に発展する危険性に関連して、総動員を行うことを恐れている。
敵は、動員された市民を訓練し、必要な武器や装備を提供する能力が限られている。ロシア連邦の一般市民は、多大な人員損失のため、徴兵や敵対行為への参加を回避しようとしている。
同時に、ウクライナ軍司令部が予備(reserves)の創設・準備手順の改善に絶えず取り組んでいるにもかかわらず、いくつかの問題が残っていることも考慮しなければならない。
特に、敵が訓練センターや訓練場にミサイルや空爆(air strikes)を仕掛ける能力を持っているため、自国の領土で予備を訓練する能力は限られている。
戦争の長期化、接触線上における兵士のローテーションの限られた機会、動員を合法的に免れるかのような法律の隙間は、国民の兵役への意欲を著しく低下させている。
我々はこうした問題を認識しており、解決策を見いだし、常に取り組んでいる。そのため、予備(reserves)の数を増やすことで敵に対する優越を獲得するウクライナの能力が欠如している。
電子戦について:As for electronic warfare.
2014年の事件以前から、ロシア連邦の軍部と政治指導部は電子戦の発展にかなりの注意を払っていた。
その一例として、2009年にロシア連邦軍に電子戦部隊という独立した部門が創設されたことが挙げられる。さらに、ロシア軍の一部として、電子戦の強力な航空部門が創設され、部隊(兵力)と高精度兵器の効果的な運用が確保されている。
敵は、より優れた特性、高い移動性、セキュリティの向上、短いセットアップと撤収時間、新しい技術的解決策の導入、自動化ツール、特殊なソフトウェアなどを備えた約60種類の近代的な電子戦機器を採用した。旧式化した機器のほぼ全数が更新された。
ロシアの電子戦装備の主な優位性には、いわゆる「塹壕電子戦(trench electronic warfare)」(「シロック(Silok)」、「ピトン(Piton)」、「ハープーン(Harpoon)」、「ピロード(Piroed)」、「ストライジ(Strizh)」、「リソチョク(Lisochok)」)の連続生産の確立も含まれる。
大規模な武力侵略が始まって以来、敵はこの装備のかなりの部分を失ったにもかかわらず、今日、敵は電子戦の優越を維持し続けている。
クピャンスク(Kupyansk)とバフムト(Bakhmut)の両軸に沿って、敵は実際に重層的な電子戦システムを構築した。
ウクライナ軍に関しては、2022年までに、「ブコベルAD(Bukovel-AD)」、「エンクレイブ(Enclave)」、「クマラ(Khmara)」、「ノータ(Nota)」といったUAVを搭載した近代的な電子戦アセットが採用され、後に戦闘でその威力を発揮した。
しかし、それにもかかわらず、開戦当初、ウクライナ軍の部隊(エレメント)にある妨害局の種類の約65%は旧ソビエト連邦製であり、新しいものは25台しかなかった。
国内の防衛産業複合体の能力が限られていることから、電子戦(EW)能力の増強は、国際的な軍事物資と兵站支援を犠牲にして、UAVに対する探知と電子戦のシステム(アセット)、対ドローン砲、戦術的な移動式方向探知システム、レーダー局搭載の電子戦(EW)システムなどを入手することによって行われた。
現在までに、敵の高精度兵器(誘導ミサイル、UAV)に対抗する能力は、衛星電波航法分野(「なりすまし(spoofing)」)を置き換える可能性のある「ポクロヴァ(Pokrova)」全国電子戦(EW)システムを配備し、接触線全体とウクライナの大部分で衛星電波航法を抑制することによって高められている。
状況認識システムの要素を指揮・統制プロセスに導入するための開発・導入も進んでいる:「グラファイト(Graphite)」-小型UAVの飛行に関するデータの自動送信と表示用、「クォーツ(Quartz)」-データの収集、処理、表示、無線電子アセットの管理用。
現時点では、電子戦(EW)のタスクの性能において実質的に同等を達成しており、ロシア連邦とウクライナの両軍が武器や兵力全般において優越に立つ可能性を著しく複雑にしている。
このように、軍事、経済、人的、天然資源、科学的潜在力における戦略的優越と、その実行のための比較的適切な条件に依存して、占領軍はロシア参謀本部の計画を完全に実行することはまだできない。
同時に、このような状況にもかかわらず、侵略国家による軍事的・政治的目標達成への対抗措置は、ウクライナとウクライナ軍にとって高い犠牲を伴うものであることにも留意すべきである。特に、夏から秋にかけての反攻行動においては、その傾向が顕著である。
したがって、事実上、ウクライナ軍をはじめとする安全保障・国防軍の各部門は、事実上、当事国間の全接触線上およびロシア連邦との国境地帯で、武力侵略の撃退に関与しており、軍事的均衡(military parity)問題を克服する必要性に直面していた。
まず第一に、航空戦、地雷原、対砲兵戦、電子戦、予備(reserves)の創設など、均衡(parity)に関する理由によって、その存在が規定されている。
敵対行為の陣地戦の本質を克服する方法:Ways to overcome the positional nature of hostilities.
1914年から1918年にかけての「塹壕戦争(trench war)」のような敵対行為の陣地戦の形態(positional form)への移行を回避する必要性から、敵との軍事的均衡(military parity)を破るための、自明ではない新たなアプローチを模索する必要がある。現在の状況を打開するための主要なアイデアは、図解で示すことができる。
2023年夏、接触線上で顕在化し始めた敵対行為の陣地戦の本質を克服する主な方法は、以下のように考えられる。
航空優勢の獲得について:As for gaining air superiority
敵の防空システムに過負荷をかけ、空襲における実際のターゲットの数について敵を欺き、敵の防空システムの要素を暴露するために、安価な無人航空機ターゲット・シミュレーターと攻撃用UAVを単一の戦闘隊形で同時に大量に使用する。
神風ドローン(kamikaze drones)による戦場での資材や人員の破壊的脅威を直接排除するために、トラップネットを搭載した独自のハンター・ドローンの助けを借りて敵のUAVを狩る。
中距離対空ミサイル・システムの放射線シミュレーターを使用し、接触線に近接した照明所をターゲットにする。これは、攻撃態勢をとる際に、わが軍に対する滑空誘導弾の使用効果を低下させ(空母機が可能な最大射程距離から誘導弾を発射するため)、パイロットが出撃を拒否することによる有人航空強度を低下させるためである。
赤外線画像装置を搭載したUAVを使用して、夜間の軍隊(武器や装備品)の位置への攻撃を複雑化(防止)するために、夜間にストロボスコープでターゲッティングする赤外線画像偵察機器とUAVの盲目化。
敵のUAVからの地上部隊の防御を強化するため、敵のUAVに対抗するために、当事者の接触線に沿って電子戦アセット(小型で携帯可能な妨害送信機、対ドローン砲など)を大量に使用する。
対砲兵戦について:As for counter-battery
精密誘導弾のナビゲーション・ツールの運用を向上させるため、ローカルGPSフィールドを構築する。
神風ドローン(kamikaze drones)に基づく偵察と複合火力によって解決される対砲兵のタスクの割合を増やす。
敵を欺く手段と組み合わせた対砲兵アセットの使用。
国際的な物資・兵站支援の枠組みの中で提供される砲兵偵察装備の能力を、非標準的な設定の使用を通じて高める。
縦深にわたる地雷障壁の突破口形成について:As for mine barriers breaching in depth
「ライダー(LiDAR)」スキャニング・センサーの使用による地上での突破に関する状況情報の取得、敵のISRや火力から障害物除去分遣隊(チーム)の活動を隠すための「ロージー(Rosy)」防煙システム、(乗員を伴わない)損傷した装備の使用、機動能力(manoeuvre capabilities)の保持。
退役した航空機のジェット・エンジン、ウォーター・モニター(水鉄砲)または工業用ウォーター・モニター、地中に掘らずに設置された地雷障壁を破壊するためのクラスター砲弾の使用。
ドリル付きミニ・トンネル掘削機、急速掘削ロボット(RBR)、気体または液体爆薬注入用空ホース、地雷障壁突破用燃料空気爆薬付きミサイルの使用。
敵の偵察用UAVに対抗するために対ドローン砲を使用し、地雷障壁を突破しながら障害物除去分遣隊(チーム)の隠蔽度を高める。
自軍の予備(reserves)を創設し敵の予備と戦闘することについて:As for creating own reserves and combating enemy ones
指揮・統制機関の活動に、徴兵者、兵役義務者、予備者の「オベリハ(Oberih)」統一国家登録簿を導入する。
より多くのウクライナ国民を軍事予備(military reserve)に引き込む。
自動統制システムの構築と、ウクライナ国民の兵役と国家抵抗のための訓練に関する会計。
兵役と国家抵抗の訓練を受けるウクライナ国民のカテゴリーを拡大する。
戦闘インターンシップの実践の導入
電子戦について:As for electronic warfare
「ポクロヴァ(Pokrova)」、「グラファイト(Graphite)」、「クォーツ(Quartz)」状況認識システムの要素を指揮・統制プロセスに導入し、国防軍のISRアセット(システム)から得たデータ交換を行う。
パートナー諸国の能力を活用し、戦闘作戦地域の電子状況を監視する能力を高める。特に、シグナル・インテリジェンスの空・海・宇宙アセットからのデータへのアクセス拡大の可能性を提供する必要がある。
諸兵科連合要素部隊(combined arms elements)による突撃作戦中に、UAVから電子戦を行う能力を高める。
敵の電子放射線源を探知、認識、隔離、撃破するための対電子戦(EW)対策の組織化と実施。
ウクライナ国内外において、UAV「ブコベルAD(Bukovel-AD)」による電子戦システムの生産を拡大する機会を模索する。
自軍のUAVが制圧されるケース(「友軍火力(friendly fire)」)を排除するため、ボランティア組織から部隊にもたらされる「塹壕電子戦(trench electronic warfare)」の使用を合理化する。
より広い周波数範囲(γ線からテラヘルツ線まで)をカバーする「電磁スペクトラム(electromagnetic spectrum)」全体で「電磁戦(electromagnetic warfare)」を実施する見通しを考慮に入れて、既存の国産電子戦(EW)システムの改良と新しい電子戦(EW)システムの開発を行う。
指揮・統制:Command and control.
指揮・統制の有効性を向上させることは、提案されている陣地戦(positional warfare)からの脱却方法を実施する過程で不可欠である。これは、指揮・統制システムにおける近代的情報技術の広範な利用によって可能であり、これにより、単一の情報環境の形成、情報優越のための条件の創出、下位部隊(軍)の活動の効果的な調整が保証される。
その結果、これにより、状況認識の問題で敵に先んじ、より迅速に決定を下すことができ、一般的に、陣地戦(positional warfare)の観点から作戦の到達目標を確実に達成することができる。状況認識における優越の達成に影響を与える重要な要素は、通信、インテリジェンス、監視、偵察を組織するプロセスである。
兵站支援:Logistics Support.
戦争の本質を変え、到達目標を達成するために提案された方法の実行の成功に大きく影響する決定要因のひとつは、国防軍に対する兵站支援の合理的な組織化である。
敵の全面的な武力侵略を撃退し、防衛・反攻作戦を実施するには、人的、動員的、財政的、物資的など、膨大な数の資源が必要である。
同時に、ロシア・ウクライナ戦争の経験は、たとえばミサイルや弾薬の備蓄、その他の兵站アセットの蓄積など、ほとんど忘れられていたコンセプトが現実化したことを証言している。
冷戦の終結後、ソビエト連邦とワルシャワ条約機構諸国の崩壊後、このコンセプトは関連性を失ったが、今日では敵とわが国(ウクライナ)の両方にとって重要になっている。
ロシア軍は大量のミサイルと弾薬を費やしているが、戦争の準備がある程度なされていたことを認識すべきである。
そのため、現時点のロシアは、世界の主要国による侵略国家に対する前例のない制裁措置(unprecedented sanctions)の導入にもかかわらず、兵器・装備、ミサイル、弾薬における優越を保持し、かなりの期間維持することができる。
ウクライナ軍は、パートナー諸国から広範な物資・兵站支援を受けているが、1日平均のミサイル・弾薬消費の激しさを考えると、大規模な軍隊が展開されているため、これらの資金を必要な量だけ蓄積することは不可能であり、物資・兵站支援の枠内で提供されるすべての兵站アセットは、優先原則に従って部隊に分配される。
パートナー国やNATO加盟国は現在、武器・弾薬の生産能力を劇的に増強しているが、このプロセスはかなり長い。さまざまな評価によれば、武器・装備品、ミサイル・弾薬、その他の兵站アセットの大規模生産の展開には少なくとも1年、種類によっては2年かかる。
敵の倉庫を効果的に破壊し続け、サプライ・チェーンを混乱させ、弾薬やその他の兵站アセットのトラック輸送距離を伸ばすためには、ウクライナ軍は射程距離を伸ばしたミサイルを、できれば自国生産で採用する必要がある。
兵站支援の効率を向上させる主な方法は、ウクライナの防衛産業の発展と能力開発、ウクライナにおける非対称兵器・装備の創設と開発、新兵器の創設・生産・配備である。同時に、兵站支援を計画・編成する際には、部隊(軍)の兵站支援アセットの移動・固定部品に対する敵の射撃効果を考慮する必要がある。
重要なポイント:Key takeaways.
陣地戦の形態(positional form)への戦争の移行は、長期化につながり、ウクライナ軍と国家全体にとって重大なリスクを伴う。加えて、あらゆる手段で軍事力を再編成・増強しようとしている敵にとっても好都合である。
戦いの現段階において陣地戦の形態(positional form)から脱却するためには、まず航空優勢を獲得すること、機雷障壁を縦深に突破すること、対砲兵戦と電子戦の効果を高めること、必要な予備(reserves)を創設し準備することが必要である。
軍事における情報技術の普及と兵站支援の合理的な組織化が、戦いの陣地戦の形態(positional form)から脱却する道を見出す上で重要な役割を果たしていることを考慮に入れるべきである。陣地戦の形態(positional form)から機動戦の形態(manoeuvrable form)への移行を回避する必要性から、敵との軍事的均衡(military parity)を破るための自明でない新たなアプローチを模索する必要がある。
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26日目に突入したウクライナ国境の封鎖、スロバキア人も12月1日から封鎖に合流
https://grandfleet.info/european-region/ukraine-border-closure-enters-26th-day-slovakians-join-the-blockade-from-december-1st/








※ こういう「地形図」を、ちゃんと見ておかないと、何も分かりはしない…。
『2023.11.30
ポーランドの運送業者による国境封鎖は26日目に突入、ウクライナの経済損失は4億ユーロを突破して人道援助や燃料の輸送にも影響を及ぼしている。今のところ解決の目処は立っておらず、スロバキアの運送業者も12月1日から検問所を封鎖する予定で、ポーランドのモラヴィエツキ首相も運送業者の訴えを支持している。
参考:На границе Украины и Словакии завтра заблокируют один из пунктов пропуска
参考:Kryzys na granicy. Premier chce powrotu do starego systemu. “Działał dobrze”
スロバキアの運送業者も12月1日から国境封鎖に合流、ポーランドのモラヴィエツキ首相は運送業者の訴えを支持
EUはウクライナ支援の一環として「道路による貨物輸送の自由化協定」を昨年6月に締結、これによりウクライナの運送業者は「EU域内でのトラック輸送」に許可を取得する必要がなくなり、国境を越える取り扱い貨物量も2021年と比較して53%も増加、この結果を受けてEUとウクライナは今年3月に「自由化協定の1年延長」で合意したのだが、ポーランドの運送業者は「自由化協定」の影響で自分達のビジネスが不利益を被ったと主張。
出典:Serhiy Derkach
ポーランドの運送業者と東欧諸国のドライバー達は「自由化協定の取り消し」と「ウクライナ運送業者に対する許可取得の復活」をEUに訴えるため、ポーランドとウクライナの国境にあるクラコヴェッツ検問所、ヤゴディン検問所、ラーヴァ・ルーシカ検問所を今月3日から封鎖、両国の国境付近では約2万台のトラックが立ち往生しており、Bloombergは「気温の低下と降雪の影響で立ち往生しているドライバー達は厳しい状況に直面しているが、この抗議活動にポーランド人農民も合流する動きを見せている」と報じている。
抗議者は「人道援助物資、燃料、危険物、生鮮食品を輸送するトラックの通過は妨害しない」と主張していたものの、人道援助物資や燃料を積んだトラックも検問所に向かうトラックの長い車列に巻き込まれて立ち往生しており、ウクライナのカチカ経済副大臣も「国境封鎖によってLNG、ガソリン、軽油の輸送、ポーランドを経由するバルト三国からの輸入が影響を受けて危機的状況だ」と訴えてウクライナ、ポーランド、EUによる三者協議の開催を呼びかけているが事態は悪化するばかりだ。
出典:GoogleMap
ポーランドの運送業者は抗議活動に合流した農民達とシェギーニ検問所も封鎖、これで7.5トン以上のトラックが通過可能な検問所は全て封鎖されたことになり、この活動を影から支援しているポーランドの極右政党「同盟」は「活動の延長申請を提出して受理された。国境封鎖の活動は2024年2月1日まで延長された」と報告、これが事実なら燃料輸送にも影響を及ぼす国境封鎖の期間は「予想されるロシア軍のエネルギーインフラ攻撃」と重なる。
スロバキアの運送業者も21日に両国の国境にあるウジホロド検問所(両国の検問所は5ヶ所あるものの車輌の通行が許可されているのは2ヶ所だけ)を1日だけ封鎖したが、12日1日から同検問所を再び封鎖する予定で、封鎖が前回と同じ1日だけで終わるのか分かっていない。
出典:Serwis Rzeczypospolitej Polskiej
極めつけはポーランドのモラヴィエツキ首相が「許可取得の復活が抗議の緩和に役立つ」と述べて運送業者の訴えを支持、ウクライナは「自由化協定の取り消しには応じられない」と主張しているため、この問題は短期的に解決するのが難しくなっている。
関連記事:ポーランド運送業者によるウクライナ国境の封鎖、2024年2月1日まで延長
関連記事:ウクライナ国境の封鎖は19日目に突入、人道援助、LNG、ガソリンの輸送に支障
関連記事:ポーランド人によるウクライナ国境封鎖は15日目に突入、トラック輸送が停滞
関連記事:ポーランド新政権の行方、ドゥダ大統領は法と正義に政権樹立を命じる
関連記事:ポーランド総選挙でPiSが過半数を失う、POは野党連合による新政権を樹立を主張
※アイキャッチ画像の出典:pixabay
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 27 』
ウクライナの敗北を隠しきれなくなり、大統領を軍の最高司令官にすげかえる動き | 《櫻井ジャーナル》 – 楽天ブログ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312010000/
『ウクライナのテレビ局「1+1」は先日、自国軍の戦死者と行方不明者の合計を112万6652人だと画面に表示、話題になった。局はすぐに間違いだと訂正したが、隠していた本当のデータを流してしまったと推測する人もいる。現在、ウクライナでは政権に批判的なメディアは活動できないので、このテレビ局も政権に従属しているとウォロディミル・ゼレンスキー大統領は判断していたのだろう。
イギリスのベン・ウォレス前国防相は10月1日、テレグラフ紙に寄稿した記事の中でウクライナ兵の平均年齢は40歳を超えていると指摘、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求している。「学徒動員」や「少年兵」を前線へ送り出せというわけだ。前線では妊婦のウクライナ兵も見つかっている。それだけ戦死者が多いということだ。
アメリカのバラク・オバマ政権は2013年11月から14年2月にかけてウクライナでネオ・ナチを使ったクーデターを実行、ビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒したが、ヤヌコビッチの支持基盤だった東部や南部では住民がクーデター政権を拒否、クリミアはロシアの保護下に入り、ドンバス(ドネツクやルガンスク)では内戦が始まった。
ところが、ウクライナの軍や治安機関では約7割がネオ・ナチ体制を嫌って離反、その一部はドンバス軍へ合流したと言われている。そこでアメリカ/NATOはCIAやFBIのメンバーのほか傭兵を送り込み、内務省の下にはネオ・ナチを主体とする親衛隊を創設、それと並行して武器を供給、兵士を訓練している。
また、ソレダルには全長200キロメートルという岩塩の採掘場を利用した地下要塞を建設、アゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)が拠点にしていたマリウポリにも地下要塞を整備し、要塞線を築いた。
2022年3月にはガザと同じようにドンバスを破壊、住民を虐殺してロシアを挑発、ロシア軍を要塞線の内側に誘い込んだうえでクリミアを別働隊に攻撃させる計画をアメリカ/NATOは立てていたとも言われているが、その直前にロシア軍がドンバス周辺に集まっていたウクライナ軍を壊滅させ、航空基地、レーダー施設、あるいは生物兵器の研究開発施設を攻撃したとされている。
つまり、この段階でウクライナの敗北は決定的。そこでイスラエルの首相だったナフタリ・ベネットを仲介役として停戦交渉を開始、双方とも妥協して停戦は実現しそうだった。
ベネットは2022年3月5日にモスクワへ飛び、プーチンと数時間にわたって話し合い、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつける。その足でベネットはドイツへ向かい、シュルツと会うのだが、その3月5日、ウクライナの治安機関SBUがキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺している。クーデター以降、SBUはCIAの下部機関になったとされている。
停戦交渉はトルコ政府の仲介でも行われた。アフリカ各国のリーダーで構成される代表団がロシアのサンクトペテルブルクを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と6月17日に会談しているが、その際、プーチン大統領は「ウクライナの永世中立性と安全保障に関する条約」と題する草案を示している。その文書にはウクライナ代表団の署名があった。つまりウクライナ政府も停戦に合意していたのだ。こうした停戦合意を壊す上で重要な意味を持つ出来事がブチャでの虐殺問題。
停戦交渉の進展でロシア軍はウクライナ政府との約束通りにキエフ周辺から撤退を開始、3月30日にはブチャから撤退を完了した。31日にはブチャのアナトリー・フェドルク市長がフェイスブックで喜びを伝えているが、虐殺の話は出ていない。
ロシア軍が撤退した後、ウクライナの親衛隊が現地に入るが、その後に西側の有力メディアはロシア軍が住民を虐殺したとする宣伝を始めて停戦交渉を壊した。
その間、4月9日にイギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込んで停戦交渉の中止と戦争の継続を命令、4月21日にはウクライナ南部のミコライフ州のビタリー・キム知事が「ウクライナ24テレビ」の番組で「全ての裏切り者を処刑する」と国民を脅し、4月30日になるとナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪問、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めた。
この情報を裏付ける証言を「1+1」が11月24日に放送している。与党の有力議員でトルコを仲介役とした停戦交渉でウクライナ側の中心にいたデビッド・アラカミア議員は、ボリス・ジョンソンが停戦交渉を挫折させる上で重要な役割を果たしたと語っているのだ。
ジョンソンが首相を務めていたイギリスの支配層はゼレンスキーに見切りをつけ、情報機関MI6が動き始めていると言われている。来年3月に大統領選挙が行われればゼレンスキーは破れる可能性が高いが、本人は選挙を実施するつもりがないようだ。裏で画策するか、場合によってはクーデターが実行される可能性もある。
イギリスが後釜として考えているのはバレリー・ザルジニー最高司令官だと見られている。イギリスの有力誌エコノミストは11月1日付けでザルジニーの意見を掲載している。キエフではゼレンスキー派とザルジニー派が対立している。2014年のクーデター直後、ネオ・ナチでNATOと緊密な関係にあるドミトロ・ヤロシュがウクライナ軍最高司令官の顧問に就任、軍をコントロールしていたが、その仕組みが崩れているかもしれない。
そのザルジニー最高司令官の補佐官を務めていたゲンナジー・チェスチャコフ少佐が11月6日に自宅で死亡した。「贈り物の箱」に入っていた手榴弾が爆発したと言われている。この事件の真相は不明だが、黒幕と噂されているひとりがキリロ・ブダノフ情報長官。その妻、マリアナ・ブダノワが何者かに毒を盛られたと伝えられている。毒物は「ヒ素と水銀」だとする証言もある。状況が明確でなく、本当に殺害を目的としていたのかどうかも不明だ。
キエフで権力闘争が始まり、その背後には米英の支配層がいることは間違いないだろう。イギリスはゼレンスキーに見切りをつけたが、アメリカではイギリスに同調している勢力とゼレンスキーをあくまでも支えようとしている勢力がいるようだ。
そうした抗争が始まった原因はウクライナの戦闘でアメリカ/NATOが傀儡として使ってきたゼレンスキー政権の軍隊の敗北が隠せなくなってきたことにある。アメリカ/NATOはウクライナに「総玉砕」攻撃を命令、ロシアを少しでも疲弊させようとしたが、失敗に終わった。膠着状態にあるわけではない。
最終更新日 2023.12.01 00:00:16 』
ウクライナ危機を生んだのは誰か?PartⅢ 2009-2015 台湾有事を招くNEDの正体を知るため
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/0f2f8e301f9d2fa90789f3be589b4525d2b427f3




『少なからぬ日本人は、プーチン大統領がウクライナを武力攻撃したように、独裁体制の中では、トップにいる独裁者が武力攻撃すると決断しさえすれば一方的に攻撃を始めるので、台湾の場合も「習近平国家主席が決断すれば一方的に台湾を武力攻撃し始める。だから台湾有事の有無は習近平の意思一つにかかっている」と思っているのではないかと思う。
もしそうだとすれば、日本人自らが、知らず知らずの内に台湾有事を招くような事態に陥るだろう。それを避けるために、バイデン大統領が副大統領時代から、いかに激しくウクライナの内政に関わってきたか、そしてバイデン率いるNED(全米民主主義基金)がいかに強力に親ロシア政権を倒すために暗躍したかを、NEDの年次報告書に基づいて分析する必要が出て来る。
それを知れば、『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』に書いたように、台湾有事を必死になって創り出そうとしているのは「第二のCAI」と呼ばれるNEDであることが見えてくるにちがいない。
なお本稿は10月4日のコラム<ウクライナ危機を生んだのは誰か? 露ウに民主化運動を仕掛け続けた全米民主主義基金NED PartⅠ>(以下、PartⅠ)と10月9日のコラム<ウクライナ危機を生んだのは誰か?PartⅡ2000-2008 台湾有事を招くNEDの正体を知るために>(以下、PartⅡ)に続くシリーズの3回目で【2009年から2015年まで】をPartⅢとして分析する。10月7日にガザ問題が起き、台湾総統選では藍白合作(野党一本化)などの緊迫した情勢が続いたので中断した(お詫びしたい)。
大きな流れとしてはアメリカがソ連を崩壊させた1992年前から始まるので、興味のある方は8月21日のコラム<遂につかんだ! ベルリンの壁崩壊もソ連崩壊も、背後にNED(全米民主主義基金)が!>をご覧いただきたい。
◆NED年次報告書から見るロシアとウクライナにおけるNEDの活躍
前掲の10月4日のコラムPartⅠに、NEDの支援金額とその推移のグラフがあるので、ここでは、その金額に基づいた2009年から2015年までの間の、NEDの活動内容を見てみよう。
図表1:NEDが露ウで行った民主化運動のための活動(2009-2015)
NEDの年次報告書に基づき筆者作成
図表1から明確に見て取れるのは、NEDは徹底してウクライナに入り込み親露政権打倒のためのあらゆる画策を行って、マイダン革命を起こさせ、遂に親露のヤヌコーヴィチ政権を倒すことに成功したということだ。
拙著『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』でも詳述したように、NEDの常套手段は選挙を利用して非親米的な政権を転覆させ、親米政権を打ち建てることにある。東欧革命やアラブの春などと同様に、NEDが起こした一連の革命を「カラー革命」と呼んでいる。
注目すべきはロシアにまで入り込んで、あたかも市民運動が主体となって反プーチン政権のデモを起こしているかのように見せかけ、その実、市民団体をNEDが助成金まで出して支援しているということが、NEDの年次報告書で明らかになった。
だから、台湾有事を創り出すために「第二のCIA」と呼ばれているNEDが大活躍しているのは当然のことで、そのデータは『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』で明示した。
◆バイデンによるウクライナ内政干渉と打倒ロシアのための政治情勢推移
それでは次に、2009年から2015年にかけてのロシアとウクライナおよび関連諸国の政治外交情勢を時系列的に図表2で示したので、それに基づいて考察を試みる。
前掲の10月9日のコラムPartⅡに書いたようにブッシュ政権によって中露が強大化し、NEDの理事でアメリカ外交戦略の最高ブレインでもあったズビグネフ・ブレジンスキー(1928年-2017年)の「ユーラシア大陸を押さえろ」という戦略は失敗に終わった。そこでブレジンスキーは徹底してバラク・オバマを支援し、次の標的である「ウクライナ」に戦略の軸を移すべく2009年1月に誕生したオバマ政権と、その副大統領であるジョー・バイデンを操った。
図表2:露ウおよび関連諸国の政治外交情勢の時系列(2009年~2015年)
筆者作成
図表2において赤文字で示したのはオバマ政権やバイデン副大統領あるいはその統率下にあるNEDの活動だが、この赤文字部分を見ただけでも、如何にアメリカがウクライナをコントロールし、ロシアのプーチン政権を潰すべく暗躍したかが一目瞭然だろう。
オバマ政権は2009年1月に誕生しているが、早くも半年後の7月にはバイデンは副大統領としてウクライナを訪問し「ウクライナのNATO加盟を強く支持する」と発言。PartⅠで書いたように、ソ連崩壊前は「NATOを1センチたりとも東方に拡大しない」とアメリカは誓ったのに、ソ連が崩壊すると早々に旧ソ連構成国家を次々とNATOに加盟させる戦略を実行してきた。
ブレジンスキーの操り人形だったクリントン政権は、NATO拡大を堂々とやってのけたが、同じくブレジンスキーのバックアップで大統領に当選したオバマも、同じように、というか、それよりも激しくブレジンスキー路線に沿って動いた。
中でもバイデンの積極性は尋常ではなく、息子ハンターのエネルギー資源における利権とも重なり、マイダン革命勃発と親露政権打倒に向けて全力を投じている。
NED設立の母体になっているアメリカのネオコン(新保守主義)の根城を形成しているヌーランド国務次官補(当時)もバイデンとペアでマイダン革命勃発と親米(ポロシェンコ)政権誕生に没頭した。
こんなことをされたためにプーチンはクリミア半島を地元住民の選挙を通して併合したわけだが、ここまでアメリカがウクライナの内政干渉をしたことは、日本のメディアでは、ほぼスルーするようになっている。
そこの真実は、都合が悪いので、見たくないのだ。
NHKでさえ、クリミア半島という言葉の枕言葉に、必ず「ロシアが一方的に併合した」という接頭語を付けないで「クリミア半島」という言葉を使ったことがない。驚くほどの徹底ぶりだ。
◆中国はどう見ているのか?
では中国は、クリミア半島合併をどう見ているのかというと、たとえば2014年3月17日の中国共産党機関紙「人民日報」電子版「人民網」は<クリミア半島併合(に関する国連での議決に) 中国は棄権>という見出しで中立の態度を示した。そこには以下のように書いてある。
――中国の「棄権」は一種の明確な意思表明である。各国の主権と領土一体性を尊重するという中国政府の一貫した立場を反映するもので、クリミア問題に関しても「すべての出来事には原因がある」という中国の見解を改めて表明する内容も含まれている。クリミア問題は白か黒かで決まるものではなく、西側諸国によるこれまでのウクライナ介入により、この地区一帯は既に非常に混乱させられており、ロシアの反発も早くから予想されていたものだ。問題は、西側とロシアが対立を激化させ続けるのではなく、いかに解決していくべきかにある。
欧米は今や、その脅威の声を高め、経済制裁という杖を振りかざすことさえしているが、ワシントンとその同盟国は、そうすればプーチンが言うことを聞くとでも思っているのだろうか。(中略)西側諸国をパニックに陥れたソ連は激しく崩壊し、東欧のほぼ全域が一気にNATOと欧州連合の手に落ち、旧ソ連の多くの共和国がNATOに加盟した。欧米の過ちは、モスクワの立場に立ったことは一度もなく、モスクワの危険をほくそ笑み、利用し、モスクワだけがその苦痛を受け止め耐えていることを少しも考えてないということだ。
先月ウクライナで起こったことを、ロシア人は容易に「カラー革命」と定義するだろう。(中略)今般のクリミア危機は、第一に、キエフの「カラー革命」(マイダン革命)に対する反発であり、「ロシアの領土拡大」とは違う。(中略)欧米のダブル・スタンダードを許してはならない。なぜなら、国際法を重んぜよとする欧米が、「ワシントンにとって良いことは、世界が従うべきだ」という西側世界の暗黙のルールで動いているのだから。クリミア危機を契機に、世界全体、特に西側諸国が率先してこの問題を明らかにすべきだ。この危機の最終結果は、欧米の権益の優位性を新たに実現することであってはならない。(引用は以上)
これはまるで、その後に起きたウクライナ戦争を予期するような言葉だ。
中国が常に「カラー革命」という言葉を使ってNEDの動きを警戒しながら外交戦略を練っていることは『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』で詳述したが、「カラー革命」とはNEDが「民主の輸出」として世界各地で起こした来た非親米政権の転覆で、常に「市民運動の衣」を着てやってくる。
NEDが創り出す「台湾有事」は、正にその象徴のようなものであることに、日本人は一刻も早く気づくべきではないだろうか。
記事に関する報告
遠藤誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。日本文藝家協会会員。著書に『習近平が狙う「米一極から多極化へ」 台湾有事を創り出すのはCIAだ!』、『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』、『もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』、『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』、『 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。』