トルコ、北欧のNATO加盟に異議 制裁緩和狙う

トルコ、北欧のNATO加盟に異議 制裁緩和狙う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR170100X10C22A5000000/

『【イスタンブール=木寺もも子】フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟にトルコが異議を唱えている。NATO入りにはトルコを含む全加盟30カ国の賛成が必要だ。トルコは武装勢力への対応やトルコ制裁で不満を募らせており、譲歩を引き出したい考えだ。

「我々を説得できると思っているのだろうか。無駄にトルコに来る必要はない」。エルドアン大統領は16日の記者会見で、政府高官のトルコ派遣を表明したフィンランド、スウェーデンをけん制した。

問題視するのは、クルド労働者党(PKK)への対応だ。トルコではPKKの反政府武装闘争で4万人が死亡したとされ、国民的な反感が強い。米欧はPKKをテロ組織に指定しつつ、トルコがPKKと同一視する人民防衛隊(YPG)などの関連組織に資金調達や政治活動を容認していると批判する。

北欧2カ国によるトルコへの武器輸出制限も尾を引く。2019年にトルコがPKKなどの掃討を理由にシリアに越境攻撃して国境沿いを占領した際、制裁として発動した。エルドアン氏は「トルコに制裁を科す国のNATO加盟は認められない」と明言した。

トルコの不満は米欧にも向く。米国はシリアでYPGなどと過激派組織「イスラム国」(IS)掃討で共闘。トルコがロシア製地対空ミサイルを導入すると最新鋭戦闘機F35の共同開発や売却から締め出した。欧州連合(EU)も領海問題などを巡り、トルコに制裁を科す。

トルコは北欧2カ国や米欧から譲歩を引き出すのが狙いとみられる。制裁緩和や戦闘機売却などで便宜を図ることなどが想定される。トルコはPKKメンバーの引き渡しも北欧に求めるが、応じるかどうかは不透明だ。』

北欧2カ国高官、トルコ訪問へ NATO加盟を説得

北欧2カ国高官、トルコ訪問へ NATO加盟を説得
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR16DGV0W2A510C2000000/

 ※ エルドアン氏は、「来る必要はない。」と言っているようだ…。

 ※ 記事後半は、マリウポリ投降に関するものだ…。

 ※ ちょっと、混ぜこぜになっている…。珍しいな…。

 ※ ロシア側の発表が、パリでなされたからか…。

『【パリ=白石透冴】スウェーデンとフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟にトルコが難色を示している問題で、両国の政府高官が近くトルコの首都アンカラを訪れ、加盟に反対しないよう説得することが分かった。スウェーデン政府が明らかにした。

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スウェーデンとフィンランドは中立を守る方針を取ってきたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて相次いで加盟申請する意向を発表した。安全保障を巡る状況が激変し、加盟が必須であることなどをトルコに説明する。

トルコのエルドアン大統領は16日「両国がトルコに来る必要はない。加盟は認めない」と語った。敵視するクルド系武装勢力やクルド労働者党(PKK)などとフィンランド、スウェーデンが近い関係にあるとみて反対している。

新規加盟には加盟国の全会一致が必要になる。フランス大統領府は16日、「2国の決定を支援する」との声明を発表した。米CNNによると、デンマーク、アイスランド、ノルウェーも2国による加盟の意向を共同声明で歓迎した。

一方ロシア国防省は16日、南東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で負傷したウクライナ兵をロシア支配下にある地域の病院に搬送することでウクライナ側と合意したと主張した。ロイター通信が報じた。製鉄所内には少なくとも数十人の負傷者がいるとみられ、ロシア軍の包囲により十分な治療が受けられていないもようだ。

ウクライナ国防省は「何が起きているかを言うことはできない」と地元テレビで語り、ロシア側の主張が正しいかどうかについて言及を避けた。

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松尾博文
日本経済新聞社 上級論説委員/編集委員
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ひとこと解説

米欧の集団安全保障の枠組みであるNATOにトルコが入っているのは、冷戦時代は反共の防波堤として米ソ対立の最前線だったから。

ウクライナ侵攻をきっかけに欧州の安全保障環境の変化があらわになったが、中東も冷戦時代の構図が通用しなくなっている。

米国が中東から退く一方、影響力を拡大するロシアにトルコが接近している。

ロシアとトルコの協調(と対立)の舞台となったのがシリア内戦だ。

東部の分離独立を求めるクルド人問題はトルコ内政最大のトゲ。

エルドアン大統領の発言は、NATO加盟を求める北欧諸国に領内のクルド組織の取り締まり強化を迫る条件闘争の側面以上に、トルコの地政学上の位置付けを巡る根深い問いを想起させる。

2022年5月17日 11:10 』

プーチン氏「対抗措置」 北欧2国にNATO軍事施設なら

プーチン氏「対抗措置」 北欧2国にNATO軍事施設なら
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1648O0W2A510C2000000/

『ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」は16日、モスクワで首脳会議を開催した。出席したプーチン大統領は、北大西洋条約機構(NATO)へのフィンランドとスウェーデンの加盟申請について「直接的な脅威にはならない」と述べたうえで、両国に軍事施設が設置されれば対抗措置を取る可能性を示唆した。

首脳会議では安全保障などに関する加盟6カ国の結束を確認し、共同声明を採択した。プーチン氏は「(CSTOの)影響力が高まることを期待している」と話した。ベラルーシのルカシェンコ大統領は「欧米は旧ソ連地域の不安定化を狙っている」と懸念を示した。

CSTOは1992年にロシアなど旧ソ連構成国の一部が条約に調印、2002年に機構が発足した。現在はロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6カ国が加盟する。首脳会議は調印から30年の節目となる。

ロシアはウクライナ東部の掌握を目指すが、ウクライナ軍の激しい抵抗で膠着状態に陥っている。ウクライナ軍は15日、ロシア側が約2500人の予備役を投入する準備をしていると発表した。

米シンクタンクの戦争研究所は「(予備役は)一部で最大20%を損耗したとされるロシア軍部隊を補充するのに十分とはいえない」と分析した。ロシア軍が東部ルガンスク州の制圧を優先するため「(東部で)ウクライナ軍部隊を大規模包囲する目標を断念したようだ」との見方を示した。

旧ソ連諸国でもロシアと距離を置く動きがある。ルカシェンコ氏は5月上旬のインタビューで侵攻が「(想定より)長引いている」などと指摘した。英国防省は16日の戦況分析で「ベラルーシ軍は今日まで紛争に直接関与していない」と指摘、軍内部の不満や西側の制裁などを避ける思惑があるとの見方を示した。

同機構は加盟国の国家安全保障と領土保全を目的としている。22年1月にカザフスタンで燃料高をきっかけに発生した抗議デモではCSTOの部隊派遣が国際的な注目を集めた。デモ隊の一部が暴徒化し、カザフスタンのトカエフ大統領はCSTOに治安維持に関する支援を要請。カザフスタンを除くCSTO加盟の5カ国は同月、ロシア軍を中心とする治安維持部隊を派遣した。

カザフスタンなど中央アジア諸国は日本などとの連携も模索している。林芳正外相は4月下旬にカザフスタンなどを訪問して国際社会での連携を促した。カザフスタンのトレウベルディ副首相兼外相はロシアに外交的努力をする用意があると応じた。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

プーチンの立場から対抗する姿勢を示さないといけない。

しかし、彼にとってなにか有効な手段があるか。

プーチンにとって心配しないといけないのは、いかに目の前の戦争を終わらせるか。もう一つは戦争のあと、ロシアをどう立て直すか。

国際社会での孤立はかなり長期化するだろう。戦争が終わっても、多国籍企業はロシアに戻らない。

プーチンはロシアに対抗するすべての国をネオナチと指定するだろうが、だれが彼の戯言を気にするか。偉大なるロシアを取り戻す初心はロシアをlittleにしてしまう

2022年5月17日 8:31』

スウェーデン首相「NATO加盟が最善」 会見で表明

スウェーデン首相「NATO加盟が最善」 会見で表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR154650V10C22A5000000/

『【ベルリン=竹内康雄】スウェーデンの政権与党、社会民主労働党は15日、同国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持すると表明した。同国首相でもあるアンデション党首は記者会見で「NATOに加わることがスウェーデンの安全保障にとって最善だ」と語った。

【関連記事】スウェーデンNATO加盟申請へ フィンランドは正式表明

16日に議会で意見集約したのち、政府としての意思を決定する方針だ。与党を含めて主要政党はNATO加盟を支持しており、同国の加盟申請はほぼ確実だ。

15日にはフィンランドもNATOに加盟申請する方針を発表した。アンデション氏はフィンランドとできるだけ足並みをそろえていきたいと語った。フィンランドのニーニスト大統領は17日からスウェーデンを訪れ、アンデション氏らと会談する。同時申請で一致する可能性がある。

フィンランドが加盟に動くなか、アンデション氏はスウェーデンが加盟しなければ「バルト海沿岸で非常に脆弱な立場になる」と説明した。バルト3国に加え、北欧ではデンマークとノルウェーはNATO加盟国だ。

スウェーデンは約200年にわたって軍事的な中立を維持し、戦争に主体的に関与してこなかった。社会民主労働党も伝統的にNATO加盟に反対の立場をとってきた。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、方針を転換した。

15日までベルリンで開かれたNATO外相会合では、多くの国がフィンランドとスウェーデンの加盟方針を歓迎。申請され次第、加盟手続きを迅速に進める見通しだ。

【関連記事】
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・NATO、北欧2カ国加盟へ加速 トルコ説得焦点 』

ロシア会談「穏やかで冷静」 フィンランド大統領

ロシア会談「穏やかで冷静」 フィンランド大統領
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1600J0W2A510C2000000/

『【ワシントン=共同】フィンランドのニーニスト大統領は15日、米CNNテレビのインタビューで、ロシアのプーチン大統領に米欧の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)加盟申請の意思を伝えた14日の電話会談は「穏やかで冷静だった」と述べた。

同時に、ロシアがフィンランドを攻撃すると必ずしも心配していないとの考えを示した。
NATOのメンバー国トルコが、フィンランドとスウェーデンの加盟に難色を示していることについては「それほど心配していない」とした。加盟にはトルコを含む全加盟国の合意が必要になる。』

米国務長官「NATO、日豪などと地域超え防衛協力」北欧2カ国の新規加盟「合意を確信」 トルコが難色

米国務長官「NATO、日豪などと地域超え防衛協力」
北欧2カ国の新規加盟「合意を確信」 トルコが難色
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN154B30V10C22A5000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】ブリンケン米国務長官は15日、米欧の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)について「地域を超えた防衛協力を強化する」と述べた。「たとえばオーストラリア、日本、韓国、ニュージーランドなどとの関係だ」と表明した。

6月末にスペインで開くNATO首脳会議に4カ国の参加を呼びかけており、連携を話し合う。訪問先のベルリンでの記者会見で語った。

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・スウェーデン首相「NATO加盟が最善」 会見で表明

14~15日にベルリンで開いたNATO外相会合では、NATO加盟をめざすフィンランドとスウェーデンの動きを歓迎する声が相次いだ。ブリンケン氏は記者会見で「加盟を強く支持する」と強調した。「我々は長くNATOの門戸開放政策、すべての国が自らの将来や政策を決める権利を支持してきた」と指摘した。

トルコはフィンランドやスウェーデンの加盟に難色を示している。ブリンケン氏は現地でトルコのチャブシオール外相と会談したと明かしたうえで「(NATOが2カ国の加盟で)合意できると確信している」と訴えた。NATO加盟には30カ国すべての加盟国の承認が必要になる。

NATOに加盟しているトルコはテロ組織として敵視するクルド系武装勢力、クルド労働者党(PKK)などとフィンランド、スウェーデンが近い関係にあることなどを問題視する。チャブシオール氏は「テロを支援する国は加盟すべきではない」と話した。

今回のNATO外相会合は6月末にスペインの首都マドリードで開く首脳会合の地ならしの位置づけになる。ブリンケン氏は「NATOの構想の中心にあるのは、防衛と抑止という概念だ」と説明。「それにはロシアからの侵略抑止、防衛も含む。NATOの同盟がロシアとの関係をどう考えているかは首脳会議に委ねたい」と唱えた。

ブリンケン氏は15日、ベルリンでウクライナのクレバ外相と会談した。外相会合を踏まえてNATOがウクライナへの防衛支援などを継続すると伝えた。ロシアによるウクライナ侵攻で同国の穀物が輸出できない状況になっていることへの対応も協議。ブリンケン氏は解決に向けた支援を約束した。

【関連記事】
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スウェーデンNATO加盟申請へ フィンランドは正式表明

スウェーデンNATO加盟申請へ フィンランドは正式表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR13DRG0T10C22A5000000/

※ こうなってくると、「カリーニングラード州(ロシアの飛び地)」の防衛も、危うくなってくる…。

『【ベルリン=竹内康雄】スウェーデンの政権与党、社会民主労働党は15日、同国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持すると表明した。与党の態度表明により、同国の加盟申請はほぼ確実となった。フィンランドは同日、正式に加盟申請すると発表した。NATOは北欧2カ国が申請すれば迅速に手続きを進める構えだ。

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・スウェーデン首相「NATO加盟が最善」 会見で表明
・米国務長官「NATO、日豪などと地域超え防衛協力」

14~15日にベルリンで開かれたNATO外相会合では、北欧2カ国による加盟の流れを歓迎する声が相次いだ。NATOのストルテンベルグ事務総長は閉幕後の記者会見で「可能な限り批准手続きを早める」と主張。ブリンケン米国務長官は、北欧2カ国が正式に申請すれば「加盟国になると確信している」と話した。会合にはフィンランドとスウェーデンの外相も出席した。

スウェーデンはアンデション首相が属する社会民主労働党(中道左派)による少数政権。一院制の議会は定数349で同党は100議席をもつ。地元メディアによると、左翼党と緑の党(両党あわせて40議席強)を除く主要政党はNATO加盟を支持しており、社会民主労働党の対応が焦点となっていた。同党は「スウェーデンのNATO加盟に向けて取り組むことを決めた」との声明を出した。

スウェーデンは約200年にわたって軍事的な中立を維持し、戦争に主体的に関与してこなかった。社会民主労働党も伝統的にNATO加盟に反対の立場をとってきた。だが侵攻前は2割程度の支持だった世論が4月には6割近くに急増。ロシアのウクライナ侵攻が長引く中、同党は安全保障政策の見直しを進めていた。

フィンランドではニーニスト大統領とマリン首相が15日に共同で記者会見し、NATOに加盟申請すると表明した。ニーニスト氏は「歴史的な日だ。新しい時代が開かれる」と述べた。ハービスト外相は地元紙に18日に申請する可能性が高いと語った。

ニーニスト氏は17日からスウェーデンを訪れ、アンデション氏らと会談する。同時申請で一致する可能性がある。

【関連記事】

・フィンランド大統領、プーチン氏にNATO加盟意思伝達
・米、トルコの方針把握急ぐ 北欧のNATO加盟巡り
・バイデン氏、北欧2カ国首脳と電話 防衛協力を強化 』

(時時刻刻)NATO拡大、ロシア誤算 「中立」フィンランド、加盟支持急伸
https://www.asahi.com/articles/DA3S15292167.html

米、トルコの方針把握急ぐ 北欧のNATO加盟巡り

米、トルコの方針把握急ぐ 北欧のNATO加盟巡り
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1406X0U2A510C2000000/

『【ワシントン=中村亮】トルコがフィンランドやスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟に難色を示したことをめぐり、米国のサキ大統領報道官は13日の記者会見で「トルコの立場を明確に知るために取り組んでいる」と述べた。トルコが反対に回れば北欧2カ国の加盟手続きが迅速に進まない可能性がある。

サキ氏は北欧2カ国の加盟について「NATO加盟国から幅広い支持があることに疑いの余地はない」と強調した。フィンランドが加盟申請した場合に米国や英国、フランス、ドイツは歓迎する意向を示している。

トルコのエルドアン大統領は13日、イスタンブールで記者団に対し、フィンランドやスウェーデンの加盟について「前向きに考えていない」と述べた。北欧諸国についてトルコがテロ組織として敵視するクルド系武装勢力などに近いことなどを理由にあげた。トルコはNATOに加盟している。』

トルコのエルドアン大統領「フィンランド、スウェーデンのNATO加盟は不快」

 ※ 『エルドアンは嘗てクーデターを寸前のところで脱出し、その機密情報をもたらしてくれたのがロシアの諜報筋であった。』…。

 ※ これは、初耳。

 ※ 『背後に米国に亡命したギュラン師の暗躍があった』…。
 
   これは、よく言われている話し…。(それで、「背後で、米国が糸を引いていたのでは…。」との疑惑があるわけだ。折から、トルコがロシア製のS400を導入する、という話しがあったしな…)。

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和四年(2022)5月15日(日曜日)
        通巻第7333号  <前日発行>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『  トルコのエルドアン大統領「フィンランド、スウェーデンのNATO加盟は不快」
   「欧米は聞く耳がない、両国のNATO加盟は誤った判断だ」
****************************************

 西側のすべてが前向きではない。5月13日、トルコのエルドアン大統領は発言した。
「フィンランド、スウェーデンのNATO加盟は不快」、「欧米は聞く耳を持たないようだが、両国のNATO加盟は誤った判断だ」。

 エルドアンは「二番目の過ち」と指摘し、NATO総会では反対すると明言した。最初の誤断はギリシアの加盟で、トルコが猛烈に反対したが、ほかのNATO加盟国はエルドアンの反対に耳を傾けなかった。

 フィンランド、スウェーデンのNATO加盟への動きに衝撃を受けたロシアは露骨に反対した。実現するとしても一年後だが、トルコの反対理由はロシアとは異なり、「北欧はテロリストの温床であり、PKKとDHKP─Cの『ゲストハウス』のようだ」とする。
PKK(クルド労働者党(旧『民族解放軍』)はイラク北部に拠点がある。DHKP─C(革命人民解放戦線)はクルド族主体の過激テロリスト組織で、過去にエルドアン大統領暗殺未遂を試みた。各地でテロ行為を展開してきた。

エルドアンは嘗てクーデターを寸前のところで脱出し、その機密情報をもたらしてくれたのがロシアの諜報筋であった。背後に米国に亡命したギュラン師の暗躍があったとし、トルコは米国にギュランの身柄引き渡しを要求したがなしのつぶて、トルコは米国につむじを曲げているのである。

 □○◎○☆み○◎○や○☆△○ざ☆○◎☆◎き◎△☆□    』

欧州で地下シェルターの需要急増 高まる市民の防衛意識

欧州で地下シェルターの需要急増 高まる市民の防衛意識
ウィーン支局 細川倫太郎
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR21DVZ0R20C22A4000000/

『ロシア軍のウクライナ侵攻を契機に、欧州の市民の防衛意識が高まり始めた。フランスやイタリアでは有事の際に人命を守る地下シェルターのメーカーへの問い合わせが殺到している。連日、多くの市民の犠牲が伝えられ、核戦争の脅威も現実味を帯びる。対岸の火事ではないという危機感が人々を駆り立てる。

「侵攻が始まって1カ月強で1200件の問い合わせが寄せられた。その前までは月1回あるかないかだったんだが」。パリの地下シェルター企業アルテミス・プロテクションの創業者、セランヌ氏は目を丸くした。これまでは1人で営んできたが、急きょスタッフを5人ほど雇った。

地下シェルターは一般的に暗いというイメージがあるが、同社のは明るく、デザイン性が高いのが特徴だ。注文に応じてキッチンやソファ、ロフトなども設置でき、緊急時だけでなく日常生活でも使えるようにしている。広さは長期滞在を想定したタイプだと約20平方メートルで、価格は平均30万ユーロ(約4100万円)程度だ。

セランヌ氏はもともとは個人向けの法務アドバイザーだったが、2021年に現在の会社を設立した。フランスでは原子力発電所への依存度が高い。老朽化している施設も目立ち、事故リスクもある。それにもかかわらず、国内には地下シェルターがほとんどないと感じていたのが起業したきっかけだ。

同社の地下シェルターは最低1平方メートルあたり10トンの重さに耐えられ、仮に核爆弾が落下してもそこから2.5キロメートル以上離れていれば壊れない。フランスだけでなく海外からも問い合わせがあるといい、15件程度の売買交渉が進行中だ。セランヌ氏は「ウクライナでの戦闘やチェルノブイリ原発への攻撃を見て、人々がどう自分の身を守るかを真剣に考えるようになったためだろう」とみる。

ロシア軍が一時制圧したウクライナ北部のチェルノブイリ原発は、放射性物質が拡散する懸念が強まった(4月)=AP

住宅新築時に設置する人も

ロシアのプーチン大統領は侵攻の直後、核戦力を運用するロシア軍に対し、任務遂行のための高度な警戒態勢に入るよう命じた。国連のグテレス事務総長は3月14日、「かつては考えられなかった核戦争が今では起こり得る。背筋が凍りつく展開だ」と強い危機感を示した。国際社会は身構え、市民にも動揺が広がった。

イタリア北部の企業ミヌス・エネルジエは地下シェルターの施工を始めて今年で22年になる。これまでに新規施工や改修を合わせて約50件受注したが、この2カ月間で受けた問い合わせは約1000件にのぼる。

カビッキオーリ社長は「プーチン氏が核攻撃を示唆した直後から電話がひっきりなしに鳴り、メールにもすべて返答できなかった。特に女性からの連絡が多い」と話す。当初は「どうすれば退避できるか」など不安に駆られた市民からの感情的な問い合わせが多かったが、現在は少し落ち着いてきた。同氏によると、最近は住宅を新築する際に地下シェルターも設置する事例が目立ち始めた。

ウクライナ侵攻から2カ月半が経過したが、停戦に向けた道筋は見えてこない。ロシア軍はウクライナ東部や南部への攻撃を続け、戦闘は長期化する懸念が強まっている。ジョンソン英首相は23年末まで続く可能性もあると指摘する。

ここにきて高まってきたのは「国境を越えて戦火が広がるのでは」との不安だ。ロシア軍幹部は4月22日、ウクライナ南部を制圧すれば、隣国モルドバ東部の親ロシア派支配地域へのルートを確保できると主張。モルドバへの介入を示唆した。

複数の報道によると、4月25日には同地域の中心都市で複数の爆発があったほか、26日も別の村で爆発があり通信塔が壊れた。「ロシア軍のウクライナ侵攻は始まりにすぎす、ロシアは他の国も占領しようとしている」。ウクライナのゼレンスキー大統領はこう強調し、各国に警鐘を鳴らす。

志願制の防衛組織にも申し込みが急増

自己防衛意識の高まりは地下シェルター以外でも表面化している。
ポーランドのPMシューターが運営する射撃訓練場は侵攻後に顧客が一気に増えた

ポーランドの首都ワルシャワなどで射撃訓練場を運営するPMシューターでは、顧客が侵攻前に比べ約4倍に増えた。銃を扱うのは初めてで、軍隊に入るために使い方を学びたいという人もいる。共同経営者のミオドフスキ氏は「個人だけでなく、社員に訓練させたいという企業もある」と話す。

緊急事態に陥った際にはいかに冷静に行動できるかが重要になる。

「各家庭で水や食料を準備し、情報入手手段を確保しておくことが重要です」「脆弱者を支援することが期待されます」――。スウェーデンでは侵攻前から民間緊急事態庁が「もし危機や戦争が起こったら」というパンフレットを市民に配布している。全20ページの冊子には想定される事態や備蓄品のチェックリスト、警報システムの説明などが掲載され、有事になるべく冷静に対応できるよう支援している。

スウェーデンは伝統的に中立政策を堅持しており、軍事同盟には加盟していない。だが、侵攻で市民の意識が急速に変化した。最近の世論調査では、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を「支持する」が初めて半数を超えた。同国では9月の総選挙でNATO加盟が争点の中心になるとみられている。

エストニアでは「防衛連盟」への参加申し込みも増えている=ロイター

バルト3国の1つ、人口約130万人の小国エストニアはロシア系住民を抱え、ロシアの侵攻に対する潜在的な恐怖がある。エストニアの志願制の「防衛連盟」には女性や青年を含め約2万5000人が参加していたが、ウクライナ侵攻が始まると、約1カ月半で新規の加入申し込みが2000件以上あったと報じられている。

武器の使い方や手入れ、爆発物の扱いなどあらゆる「サバイバルスキル」を習得する。徴兵された経験はないが、参加を決めた起業家のマーティンさんは地元メディアの取材にこう強調した。「危機の際に頼れるのは自分だけだ」

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・チェルノブイリ原発、ウクライナ管理下に IAEA 』

戦勝記念日を前にメッセージロ大統領「ナチズム復活許すな」

戦勝記念日を前にメッセージ
ロ大統領「ナチズム復活許すな」
https://nordot.app/896009546641473536

 ※ 国内向け、旧ソ連諸国向けには、あくまで「ネオナチ・ファイター」という論理で、押し通すようだな…。

『ロシアのプーチン大統領は8日、第2次大戦で当時のソ連がナチス・ドイツの侵略に打ち勝ったことを祝う9日の対ドイツ戦勝記念日を前に旧ソ連諸国の首脳や国民にメッセージを送り、「人々に戦争の災禍をもたらしたナチズムの復活を許さないことが共通の義務だ」と強調した。ロシア大統領府が発表した。

 2月にウクライナ侵攻に踏み切ったロシアは、ゼレンスキー政権を「反ロシアのネオナチ政権」と非難し、東部の親ロ派実効支配地域の住民保護が侵攻の目的としている。戦勝記念日を機会にナチズム再興阻止を訴えることで、軍事作戦を正当化する狙いもあるとみられる。』

核搭載可能ミサイル、模擬発射 ロシア飛び地カリーニングラード―ウクライナ支援の欧米けん制

核搭載可能ミサイル、模擬発射 ロシア飛び地カリーニングラード―ウクライナ支援の欧米けん制
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022050500344&g=int

『ロシア軍は4日、バルト海沿岸の飛び地カリーニングラード州で、核兵器を搭載可能な地上発射型ミサイルシステム「イスカンデル」の模擬発射を実施したと発表した。インタファクス通信が伝えた。短距離弾道ミサイルか巡航ミサイルかには触れていない。

忍び寄る先制核使用の恐怖 プーチン大統領は本気なのか

 ロシアのプーチン大統領は最近、核兵器の使用を示唆する発言をしている。欧米は、ウクライナ東部などでこう着状態が続く侵攻の局面打開のために使われる可能性も排除できないとして、強く警戒している。

 ロシアは2月の侵攻直前、イスカンデルを含むミサイル演習を実施。4月20日には、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」の発射実験も行った。

 カリーニングラード州は北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドとリトアニアの間に位置する。欧米はウクライナへの軍事支援を強化しており、ロシアの一連のミサイル演習には、これを強くけん制する狙いもありそうだ。』

NATO拡大が招いた不安定化 米高官、四半世紀前に警鐘

NATO拡大が招いた不安定化 米高官、四半世紀前に警鐘
ワシントン支局 坂口幸裕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN183JX0Y2A410C2000000/

『ロシアによるウクライナ侵攻は北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大を巡る対立が一つのきっかけになった。ベルリンの壁崩壊から30年あまりを経て、冷戦期にもなかった激しい戦闘が欧州で続く。NATO拡大は冷戦後の米国の政策で最も致命的な誤り――。米外交官ジョージ・ケナン氏による四半世紀前の警鐘がいま重く響く。

「メルケル氏とサルコジ氏は(多数の民間人殺害が判明した)首都キーフ(キエフ)近郊ブチャを訪れ、ロシアへの譲歩政策がもたらした結果を見てほしい」。ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、ドイツのメルケル前首相とフランスのサルコジ元大統領を名指しする異例の批判を展開した。

念頭にあったのは2008年にルーマニアの首都ブカレストで開かれたNATO首脳会議だ。

当時、ブッシュ米大統領(第43代)がウクライナとジョージアの加盟を主張したのに対し、独仏の首脳だったメルケル氏、サルコジ氏がロシアに配慮して阻止に動いた。その結果、今回の侵攻につながったとの思いがゼレンスキー氏にはある。

NATO首脳会議が採択した「ブカレスト宣言」では、クロアチアなどとの間で加盟に向けた手続きを開始することを明記。ウクライナとジョージアについては、具体性を持たせない形で「将来加盟させることで合意した」との文言を盛った。

これをもって、当時のウクライナはNATO加盟に道が開けたと解釈する一方、米国の専門家の間ではその宣言を起点にロシアのプーチン大統領がNATO不信を増幅させたとの見方が多い。

額面通りに受け止めたプーチン氏

NATOは北大西洋条約10条に基づき新規加盟への「門戸開放」政策をとる。全加盟国の同意を前提に「いかなる欧州の国」も招き入れることができると定める。ブカレスト宣言では、原則論を維持しつつ、米欧の双方が都合よく解釈できる表現で折り合った。

米ジョンズ・ホプキンス大のメアリー・サロッティ教授(国際関係史)は米公共ラジオ放送NPRで、ブカレスト宣言を巡り「できあがった妥協案が最悪の結果を招いた」と話した。「遠い将来の話で当面は実行に移さない」という不作為の合意だったにもかかわらず「プーチン氏は額面通りに受け止めた」とみる。

米欧の軍事同盟であるNATOが発足したのは1949年。東西冷戦が89年に終結した後は、ソ連など旧共産圏の脅威に対抗するという創設当時の目的は薄れた。西側陣営に対峙した旧ソ連を中心とする軍事同盟「ワルシャワ条約機構」に参加していた国も次々とNATO入りした。

99年に東側の一員だったチェコ、ハンガリー、ポーランドが、2004年には旧ソ連から独立したバルト3国を含む7カ国がNATOに加わった。冷戦終結時に16カ国だった加盟国は30カ国に膨らんだ。冷戦後の存在意義を模索していたNATOを使い、民主主義を欧州全体に根付かせようとする米政権の思惑も働いた。

「(NATO拡大の決定は)冷戦時代の雰囲気に戻り、ロシア外交を我々の好まない方向に向かわせるかもしれない」。元ソ連大使で旧ソ連への封じ込め政策を立案したケナン氏は97年2月、米紙に「致命的な誤り」と題する論文を寄稿した。米政府内には同じ懸念を抱く高官もいたが、NATO拡大は止まらなかった。

アジアでも対ロシアで温度差

NATOの根幹である北大西洋条約の第5条は「締約国への武力攻撃を全締約国への攻撃とみなすことに同意する」と定める。一つの加盟国への攻撃を全体への攻撃と捉え、加盟国は攻撃された国の防衛義務を負う。

そこに旧ソ連地域の「裏庭」として影響下に置きたいウクライナを加入させることはプーチン氏にとって「レッドライン(越えてはならない一線)」になった。

2月24日から続くウクライナ攻撃とそれに伴う対ロシア制裁で、米欧や日本などとロシアの対立は決定的になった。ロシアと中国が結びつきを深めるのを前提に、西側諸国がアジアや中東などの国と関係を構築する努力が一段と重要になる。

例えば、東南アジア諸国連合(ASEAN)。加盟10カ国のうち、対ロ制裁で米欧と足並みをそろえるのはシンガポールのみだ。ロシアの国連人権理事会の理事国資格を停止した決議にはベトナム、ラオスが反対し、インドネシアやマレーシア、タイのほか、シンガポールも棄権に回った。

ある西側の国連外交筋は「(バイデン政権が重んじる)人権や民主主義にこだわりすぎると、中間派の中には同調できない国もある。開発や気候変動など協力できる分野で接点をつくっていくべきだ」と話す。

足元では戦後の国際秩序に挑戦する動きがやまない。イデオロギーの垣根を越えた仲間づくりを意識しなければ、権威主義国家に付け入る隙を与えかねない。

【関連記事】
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・ウクライナ危機で3シナリオ 東西再分裂・ロシア政変… 』

愛国者プーチンが全方面に仕掛ける外交戦

愛国者プーチンが全方面に仕掛ける外交戦
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/28046740.html

『ロシアの大統領プーチン氏を評価する時、何を基準にするかで変わるでしょうが、「国が繁栄する為ならば、何をしても良い」と考える点で、一点の曇りもない愛国者と呼べるかも知れません。まぁ、言葉尻だけ見ると、とんでもない言い草に聞こえるかも知れませんが、少なくてもスターリンや毛沢東の独裁と、プーチンの独裁は、種類が違うと考えています。

スターリンも毛沢東も、レーニンの示した革命のビジョンに、少なくても最初のうちは感化されて、そういう社会を目指した夢想家的な革命家でした。共産社会というビジョンがあって、国の仕組みを、それを実現する為に作り直し、壮大な社会実験の末、最終的には権力欲の権化みたいになって、国家に対して多大な害を成しました。

プーチン氏が活躍した時代は、既に共産主義の制度疲労が見えていた為、ゴルバチョフ議長が推進を始めたペレストロイカの時代です。この時、KGBの職員として働きながら政治的にもサンプトペテルブルグ副市長として働いていました。守旧派とKGBなどの旧権力側が、ゴルバチョフ氏に反抗して起こした国会議事堂占拠事件の時、あっさりと時代錯誤なKGBを退職しています。

この時、後に大統領になるエリツィン氏の活躍で、軟禁状態だったゴルバチョフ氏が救出され、実権がエリツィン氏へ移ります。エリツィン氏の初期の執政は、色々と評価できるのですが、体調を崩してからは、家族による政治の私物化や、贈収賄による黒い金の横行が進み、当時、新興勢力として力をつけてきた新財閥集団オリガルヒが、政治を操ろうとしていました。

そのエリツィン氏の片腕として、新KGBとも言える組織をバックに順調に出世していたのが、プーチン氏です。国家の保安組織を握っていた為、プーチン氏には、色々な武器が手元に揃っていました。まず、自身の権力のバックであるエリツィン氏に対しては、不正を行ってでも徹底的に守りました。この当時のプーチン氏は、周りからは忠実な飼い犬に見えていたと思います。なにせ、エリツィン氏とその取り巻きの家族の不正を摘発しようとしていた検察のトップを、恐らくは偽造したセックス・スキャンダルをネタにして、懲戒免職にさせています。

この功績を認められ、病床のエリツィンから後継者指名を受け、政界に手を伸ばしていたオリガルヒからも、「自分達の都合に合わせて動いてくれる駒」として、大統領選挙の支持を取り付けるのに成功しました。まぁ、これがとんでもない勘違いだったんですけどね。

当時からオリガルヒを、国家を蝕む癌だと見ていたプーチンは、大統領に当選すると、徹底的に組織の破壊に動きました。この時に権勢を誇っていた、ガス会社・メディア・石油会社のCEOが逮捕されたり、国外逃亡した者は、なぜか自宅で不審死して発見されたりして、あっという間にプーチンに楯突く人間はいなくなりました。この時、プーチン氏は、「オルガリヒの諸君。君たちは選ぶ人間を間違えた」と言ったとされています。

財閥連合を崩壊させると、エネルギー産業を子飼いの部下の制御化におき、旧ソ連時代に積み上がった外債を5年で返済しています。また、莫大な蓄財を国庫に貯めました。この貯金が、後にロシアを襲う経済危機の時に、ロシアの産業を救う事になります。どこの企業を救うかは、決済権を持っているプーチン氏の裁量で決まるので、そのリストは「プーチンのリスト」と呼ばれて、産業界は完全にプーチン氏に掌握される事になります。

外交でも、当初は協調路線をとり、ヨーロッパとの関係修復、日本との北方領土問題の解決に向けて、今までになかった方向性を示しました。しかし、アメリカは、これをプーチン氏がロシアが復権を目指していると警戒し、ソ連崩壊の時に分離独立した周辺国をNATOに組み入れる事で、対ロシア包囲網を構築しようとします。現在、ウクライナやカザフスタンで、揉めているロシア軍とNATOの対立は、この頃から継続しているのです。

2008年のグルジアで起きた南オセチア紛争が起こると、すぐさま軍事介入。アメリカは、猛批判しましたが、結局軍隊の投入はしませんでした。つまり、東ヨーロッパの紛争に及び腰である事を見きったわけです。これで、2014年のクリミア併合、2015年のシリア内戦では、軍事介入したアメリカと敵対する組織に武器支援。泥沼の戦争に引きずり込む事で、国力の弱体化を狙います。そして、中国とアメリカが対立を始めると、中国の支援を始めます。ただし、これは中国の経済的な国力が予想を上回る発展を遂げた為、右手で握手して左手にナイフを持つ関係が続いていて、必ずしもうまくいきませんでした。

そして、まさに現在進行系で、中国を利用して経済にテコ入れを目論んでいます。中国がAIIBという途上国向けの開発銀行を主催しているのはご存知かと思います。中国と国境を接するカザフスタンで、エネルギー価格の高騰を直接の原因とする市民暴動が起きて、これをロシアの軍事力を背景して政府が鎮圧しました。つまり、カザフスタンにロシアは大きな貸しを作った事になります。カザフスタンは、中国の一帯一路政策でも、核になる地域で、ここが親ロシアになると、色々と中国には都合が悪いわけです。

カザフスタンへの影響力を確保した状態で、ロシアはAIIBへ高速道路建設の為の資金、1兆3千億円余りの融資を申し込んでいます。この道路は、どこを指すのか具体的に報道されていないのですが、恐らくは、カザフスタン国内を縦断してロシアへ達する道路かと思います。つまり、ロシアへの流通を確保する為にカザフスタンに建設する縦断道路の建設資金を、中国に出させようとしています。一種の脅しを背景にした、資金の無心です。

このように、プーチン氏は、超現実主義者で、強大な権力を振るいますが、蓄財や私欲の為というよりは、やはり国家の為に行っているのです。その手段は、時に横暴ですが、そういう態度でないと、治まらないのがロシアという広大な国土なのでしょう。』

北欧フィンランド、スウェーデン NATO加盟の議論表面化

北欧フィンランド、スウェーデン NATO加盟の議論表面化 自らの首を締めるプーチン大統領
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/7cfde429b1670fa105f32b6dc47c53ae

『【揺らぐ「北欧バランス」】

ロシア・プーチン大統領がウクライナに軍事的圧力をかけているのはウクライナ東部をロシア領にしたいという話ではなく、その最大の目的は東方拡大を進めてロシア国境に迫るアメリカ主導のNATOの動きを止めたいということにあるように思われます。

ロシアはアメリカに文書でNATOが東方拡大を止め、ウクライナのNATO加盟がないことを確約するように迫り、アメリカ、NATOが文書回答でこれを拒否するという形で現在綱引きが行われています。

NATO加盟は当事国の主権の問題であり、加盟させる・させない云々をロシアに確約するというのは、原則論からして応じられない話です。

ただアメリカ・NATOも、ロシアとの火種を抱えるウクライナの現時点でのNATO加盟を望んでいる訳でもありませんので、表向きの「拒否回答」とは別に、水面下で付随する様々な事柄に関する交渉が行われていると推測されます。

一方、北欧に目を転じると、“北欧には、NATO加盟国であるノルウェー、中立のスウェーデン、ソ連に近い国であるフィンランドが存在するという、「北欧バランス」といわれた安全保障体制というべきものが形成されてきた。”【1月28日 WEDGE】という状況でしたが、近年の、そして今回のロシアの露骨に軍事力を振りかざす姿勢によって、この「北欧バランズ」が崩れ始めています。それも、ロシアが避けたいと考えている方向へ。

【フィンランド 「NATO加盟を申請する選択肢を保持している」】

ウクライナのNATO加盟云々に引きずられるように表面化しているのがフィンランドのNATO加盟問題。

フィンランドでは、マリン首相が昨年12月31日に、ニーニスト大統領が1月1日に、それぞれ、フィンランドにはNATO加盟の選択肢がある旨、明言しています。

****フィンランド NATO加盟の権利主張 欧露間で緊張も****

北欧フィンランドが北大西洋条約機構(NATO)への加盟を阻む隣国ロシアの意向に反し、「加盟する権利」を声高に訴えている。

ロシアによるウクライナ侵攻が警戒される中、フィンランドの安全保障政策にまで介入する姿勢を見せるロシアに対し、自国の政策を決める権利を主張した形だ。

ウクライナ情勢をめぐりロシアが今月、NATOや米国と協議するのを前に、欧露間で一段と緊張が高まる恐れがある。

フィンランドのニーニスト大統領は1日、年頭の声明で「フィンランドの戦略と選択の自由には、NATOへの加盟申請の可能性が含まれる」と述べた。マリン首相も昨年12月31日の声明で「自国の安全保障政策を決める権利」を主張。「(フィンランドは)NATO加盟を申請する選択肢を保持している」とした。

首脳陣が相次いでNATO加盟に言及する発端となったのが、ロシア側が12月下旬に発した警告だ。

露外務省のザハロワ報道官は同月24日の記者会見で、NATOに加盟していないフィンランドとスウェーデンが「NATOの大規模な演習にますます積極的に参加するようになっている」と非難。両国の非加盟が「北欧の重要な安定要因」とした上で、両国がNATOに加盟した場合は「軍事的、政治的に深刻な結果をもたらし、ロシア側に適切な対応が求められるだろう」と強調した。

この発言は「安全保障政策への介入」(フィンランドの外交問題専門家)と受け止められ、同国でロシアへの警戒が高まった。

欧州連合(EU)加盟国のフィンランドは大戦が勃発した1939年に旧ソ連の侵略を受けたが、独立を保った歴史がある。大戦後は「中立」を看板とし、西側の国としては唯一、旧ソ連と友好協力相互援助条約を結んだ。

一方、ソ連解体後も約1300キロメートルにわたり国境を接するロシアの軍事的脅威に対する警戒を続けた。2014年のロシアによるクリミア併合などを受け、NATOとの連携を強化してきたが、中立政策を掲げる立場からNATOに加盟していなかった。加盟に反対する国民も多く、申請の可能性は低いとみられる。

そうした中で、首脳陣がNATO加盟の申請について踏み込んだ発言をした背景には、ウクライナ情勢を緊張緩和に導く狙いもあるとされる。

フィンランド政府は、同じロシアの隣国であるウクライナの情勢が「フィンランドの安全保障にも関わる」(ニーニスト氏)として、ロシアの脅威の抑制が急務とみている。

エストニア外交政策研究所のレイク所長は現地メディアに「フィンランドはNATO加盟の申請をロシアとの(交渉の)カードに使った」と分析。ロシアが侵攻を止めなければ「(ロシアが懸念する)加盟を申請すると迫るメッセージをロシア側に送った」との見解を示した。

一方、フィンランドの対応は、北欧のEU加盟国、スウェーデンにも波及する可能性がある。英紙テレグラフなどによると、スウェーデンは今月1日、ロシアなどを念頭に情報操作やプロパガンダ(政治宣伝)、心理戦への対策を講じる新たな政府機関を設立した。

両国の強硬姿勢を受け「ロシアが反発を強める」(スウェーデンの外交問題専門家)事態が予想される。【1月6日 産経】

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アメリカ・バイデン大統領も、このフィンランド首脳のNATO加盟への言及に応じる形で、ロシアを牽制しています。

****NATO加盟申請「権利ある」 米大統領、フィンランドに保証****

バイデン米大統領は18日、フィンランドのニーニスト大統領とウクライナ情勢について電話協議した。ホワイトハウスによると、バイデン氏は「欧州各国は安全保障体制を独自に決める権利を持っている」と強調。ロシアの隣国フィンランドが、北大西洋条約機構(NATO)に加盟申請する権利を「保証」した。(後略)【1月19日 毎日】

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ただ、フィンランドとしても自国の加盟問題が過度に焦点となるのは好まないところでしょうから、マリン首相は一定に議論をコントロールする姿勢も見せています。

****フィンランド、NATO加盟計画せず 対ロ制裁なら協調へ****

フィンランドのマリン首相は19日、同国が近い将来に北大西洋条約機構(NATO)に加盟する計画はないが、ロシアがウクライナを攻撃した場合は欧州の同盟国と米国に歩調を合わせて厳しい制裁を発動すると述べた。

首相はロイターとのインタビューで、「制裁はかなり実質的な影響をもたらし、極めて厳しいものとなる」と述べた。

一方、自身の任期中にフィンランドがNATO加盟を申請する公算は非常に小さいと述べた。(後略)【1月20日 ロイター】

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【スウェーデン 「ロシアの脅威」に対し軍事力を強化】

スウェーデンでは、中道左派の社民党政権がNATO加盟に懐疑的な態度を取り続けていますが、右派の野党はNATO加盟に積極的です。

そうした政治状況のなかで、近年の「ロシアの脅威」に対し、軍事力を強化する方向に舵を切っています。

****ロシアの脅威に北欧スウェーデンが選んだ軍拡の道****

10月19日付の英Economist誌が「スウェーデンは、数十年間で最大の軍事力増強に着手した。理由はロシアである」との解説記事を掲載している。

スウェーデンでは、10月14日に新国防法案が提出され、過去70年間で最大の軍拡を予定している。理由は、暗殺から侵略まで、ヨーロッパにおけるロシアの脅威が増し、スウェーデン人の対露警戒心が高まっているからである。
 
近年、スウェーデンは、ロシアが領空と領海を頻繁に侵犯したとして非難してきた。それでスウェーデンは、NATO(北大西洋条約機構、注:スウェーデンは非加盟国)や、米国、他の北欧諸国と、軍事的関係を深めてきた。 
 
新国防法案が成立すれば、国防予算を2021年~2025年の間に275億スウェーデン・クローネ(約31億ドル)増加することになる。これは、軍隊の50%増も賄う。軍隊は、正規兵の他、徴兵兵士、地元の予備役を含め9万人になる見通しである。
 
冷戦終結後、徴兵制は10年前に廃止されたが、ロシアの脅威の高まりによって2017年に男女ともに復活した。スウェーデンの議会や国民から大きな反対はなかった。18歳以上の男女が年間8千人、徴兵される。また、上陸部隊がスカンジナビア最大の港、ゴーテンブルグに再び置かれることになる。
 
民間防衛では、サイバーセキュリティ、電力網、および保健の分野のために、より多くの資金が投じられるだろう。
 
スウェーデンは中立国であるが、ロシアの脅威を強く認識するに至り、軍拡路線にかじを切ったという興味深いエコノミスト誌の解説記事である。国際情勢全般に与える影響は大きくないが、ご紹介する。
 
北欧は、ノルウェーがNATOの加盟国、フィンランドが親ロシア、そしてスウェーデンが中立国ということで微妙なバランスを保ちつつ、平和を維持してきた。

が、ロシアの最近の動きがスウェーデンを刺激し、スウェーデンが脅威に対応する必要を感じ、軍拡しているということである。国防費を一挙に40%増にするのは予算に飛躍はないという中でかなり強い対応である。スイス、スウェーデンは武装中立国であるが、周辺の国に脅威を与えることはほぼない。
 
ロシアは何の意図でスウェーデンの領海、領空を侵犯し、スウェーデンのような国の警戒心を高めているのか、理解できない。北方領土に軍を配備し、演習をして、日本から抗議されているのと同じような愚行ではないかと思われる。
 
ロシアの経済は、いまやIMF(国際通貨基金)のGDP統計で韓国以下であり、かつ石油価格は新型コロナ・ウィルス、温暖化対策等で今後回復しそうにもない。

プーチン大統領は国際的に大国として大きな役割を果たしているロシアを演出するために、シリアやリビアに進出し、ベネズエラに傭兵を出すなど、やりすぎている。こういうことは、ロシアの衰退につながると思われる。【2020年11月18日 WEDGE Infinity】

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【プーチン大統領 自らの言動でNATO拡大を招く】

ロシア・プーチン大統領が“こわもて”ぶりを発揮して、軍事大国として存在感を見せつけ、かつて世界を二分したソ連の残影を追い求めるほどに、周辺国はロシアの脅威を感じ取り、その脅威に備える方向に向かいます。

プーチン大統領はNATOの東方拡大を強く批判していますが、自らの言動がそうした事態を招き、助長していると言わざるを得ません。

****スウェーデン、フィンランドのNATO加盟論が再燃****

ウクライナをめぐる危機においてロシアのプーチン大統領は、北大西洋条約機構(NATO)はロシアの国境に向かって侵入するのをやめなければならないと主張している。だが、そのプーチン氏の要求が欧州大陸の北端で意図せぬ事態を招いている。フィンランド、スウェーデンのNATO加盟の是非をめぐる議論の再燃だ。

ウクライナ国境付近でのロシア軍の兵力増強に世界が注目するなか、北欧2国では政治指導者が党派の違いを超えて、いつでもNATO加盟申請という選択肢があると強調するようになっている。

「前例のない活発な議論だ。色々なことが起きている。次に起きることによって大きく左右される」と話すのは、フィンランドの野党第1党でNATO加盟を唱える中道右派「国民連合」の外交政策・欧州連合(EU)顧問、ヘンリ・バンハネン氏だ。

スウェーデン、フィンランドの両国外相は24日、ブリュッセルでNATOのストルテンベルグ事務総長と会談した。フィンランドのニーニスト大統領が米国、ロシアの両大統領と協議するなど、このところの一連の外交対話のさらなる進展だ。

「NATOの扉は開かれたまま」

「NATOの扉は開かれたままだ。スウェーデンとフィンランドは我々の最も緊密なパートナーだ」とストルテンベルグ氏は会談後に語った。

フィンランドのハービスト外相は「フィンランドはNATO加盟国ではないが、行動の余地と選択の自由を維持することはフィンランドの外交、安全保障、防衛政策の不可欠な一部分だ」と述べた。

EU加盟とその相互防衛条項のために長年の中立政策を放棄した両国は近年、NATOへの接近を強め、危機発生時や演習においてNATO軍部隊が領内を通過することを認めている。

ロシアは、バルト海沿岸の両国を含めてNATOがさらに拡大すれば、厳しい対応を取ると威嚇している。ロシア外務省は2021年12月、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟は「ロシア側の十分な対応を必要とする重大な軍事的、政治的結果を招く」と表明した。

米シンクタンク、アトランティック・カウンシルのアンナ・ウィースランダー北欧部長は、ロシア自身の行動がスウェーデンとフィンランドをロシアにとって望ましくない出方の検討に動かしていると指摘する。

「私たちがスウェーデンで問題のない状態にあれば、私たちを安全保障政策の変更に動かす大きな力は生まれない。他にもっと重要な問題がある。外からの脅威という力が必要なのだが、それはロシアにとって逆効果となる」

スウェーデンのリンデ外相は、ロシアのウクライナに対する意図と「攻撃的な言辞」について「深く懸念」していると述べ、フィンランドとともにNATOと話し合ったのは重要だと強調した。

スウェーデンとフィンランドは最近、相互の防衛協力を強化。NATO加盟に関しては以前から、いかなる動きにおいても両国は足並みをそろえるものとみなされている。

識者は、NATO加盟をめぐる議論はフィンランドのほうが深いとみている。理由として、スウェーデンが徴兵制を廃止して軍を大幅に縮小したことがあるのに対し、フィンランドは防衛を緩めることなく大規模な国防支出と多数の予備役を維持していることが関係しているはずだという。

スウェーデンでは2010年代初頭、防衛力は国を1週間守れるだけで、首都ストックホルム爆撃を想定した軍事演習をロシアが行った際、ジェット戦闘機を緊急発進させられなかったことを国防軍司令官が認めた。このどん底の時期の後、スウェーデンは軍事支出を拡大して徴兵制を復活させた。

NATO加盟について、スウェーデンはフィンランドよりも政治的に分裂しているようだ。中道左派の与党・社会民主労働党がNATO加盟に強硬に反対する一方、中道右派の野党勢力は加盟推進で結束している。

フィンランドでは中道左派のマリン首相が先週、自身の在任中にフィンランドがNATO加盟を申請する「可能性は極めて低い」と語り、波紋を広げた。フィンランドは選択の余地を残しておくべきだとする野党の痛烈な批判を浴びた首相は、発言が「過剰に解釈された」と釈明した。

それでもフィンランドの首都ヘルシンキでは、NATO加盟まではあと「サウナ1回」だと冗談半分にささやかれている。サウナの中かどうかは別にして、状況次第で各政党の指導者と首相がすぐに加盟申請を決められるという意味だ。

手の内は明かさず

「フィンランドがNATO加盟について真剣に検討している場合、この時点で私たちがそれを知ることはないはずだ。事前に手の内を明かすのは賢明ではない」と国民連合顧問のバンハネン氏は言う。

同氏はさらに、フィンランドは戦略と計画を曖昧にしたまま公式発表を微妙な内容にすることで、NATO加盟の選択肢を外交政策上の「抑止力」として使っていると説明した。フィンランドは最近、軍の即応態勢を高めたが、詳細は明かしていない。

これに対し、スウェーデンは高速道路と貨客フェリーを使って軍用車両をゴットランド島に送り込んだ。同島はバルト海上の空母になぞらえられている。周辺海域を航行するロシア船舶の目に付く対応だ。

アトランティック・カウンシルのウィースランダー氏は「以前は、北欧最大の国であるスウェーデンが主導しなければならないだろうと思っていた。しかし、今の力学を踏まえると、ストックホルムよりヘルシンキのほうが早く動き始める可能性が高いと思う」と話す。

議論の焦点は、純粋にスウェーデンとフィンランドにとってNATO加盟は何を意味するかだけではない。欧州北部の戦略的要衝に位置する両国がNATOに何をもたらしうるのか、という点も絡んでいる。

バルト3国の一つ、エストニアのカラス首相はフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、これはスウェーデンとフィンランドだけの決断であるとする一方、「両国がそうすると決めた場合、私たちはNATO内で両国を強く支援する」と語った。

カラス氏は、両国は強い軍事能力をもたらして「NATOの版図で半島のような」バルト3国を助けることになると指摘した。「間違いなく、この地の安全保障を高めることになる」
(2022年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)【1月26日 日経】

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プーチン大統領は「強いロシア」を復活させたということで国内的な支持を得てきましたが、個人的には誤った評価だと考えています。

プーチン大統領の「強いロシア」志向は周辺国の警戒心を強め、ロシアに対抗するNATO勢力を拡大させ、ロシアの孤立化・経済の低迷を招いています。ロシアは軍事力と資源だけが頼りの国家になろうとしています。

ウクライナに侵攻するのかどうか・・・そこは知りませんが、仮に侵攻した場合、軍事的にいくらかの得るものがあったにしても、ロシアは今の誤った道をこれまで以上のスピードで転げ落ちることにもなるでしょう。

後世の歴史家からは「プーチンがロシアを滅ぼした」と評されることにも。』

ウクライナ進攻と盧溝橋

ウクライナ進攻と盧溝橋
https://kotobukibune.at.webry.info/202201/article_289.html

『1.ロシアの要求に文書で回答

1月26日、アメリカのバイデン政権は、緊迫するウクライナ問題について、ロシアのプーチン大統領が要求している北大西洋条約機構(NATO)の東方不拡大などの要求に対し、アメリカの立場を文書で回答したことを明らかにしました。

文書による回答は、21日にジュネーブで行われた米露外相会談で取り決められたもので、サリバン駐露米大使がロシア側へ手渡し、NATOも同じく26日にロシアに回答文書を送付しました。

プーチン大統領は昨年12月にNATOをこれ以上東方に拡大しないとの確約や、アメリカがNATO非加盟の旧ソ連構成国と軍事協力をびうことの禁止およぼ東欧からのNATO兵力の撤収などを柱とする条約・協定案をアメリカとNATOに提示。バイデン政権は、これらの要求に応じることはないとする半面、米露双方の安全保障上の懸念軽減に向けて軍事演習や軍備管理のあり方などに関しては協議の準備があるしており、今回の回答でも同様の立場を示したとみられています。

ブリンケン国務長官はこの日の記者会見で「NATO加盟を望む国々に門戸を開くとの原則に変わりはない」と強調し、ロシアが対話かウクライナ侵攻のどちらを選んだ場合でも「準備はできている」と述べました。

ただ、ブリンケン国務長官は「文書の公開はしない」とした上で、「ボールはいまロシア側にある」と述べ、プーチン大統領が緊張緩和に向けた対話に前向きな姿勢をみせることに期待感を示しました。

2.ロシアがウクライナ侵攻を目論む理由

日本のマスコミは、ロシアによるウクライナ進攻が近いのではないかと報じていますけれども、欧米ビジネス政治経済研究所代表理事の林大吾氏は、ロシアがウクライナ侵攻を目論む狙いには、表面上の目的と真の目的の2つがあると指摘しています。

林氏によると、表面的な目的は、既に明らかになっている「NATOの東方拡大の阻止を法的に保証させること」なのですけれども、これまでのロシアの自身たっぷりの動きから、EUの分断や、EUとアメリカの分断、つまり「アメリカの欧州からの排除」を一気呵成に狙っているのではないかと述べています。

そして、真の目的には、「ウクライナの民主化阻止」があり、具体的には「親ロシア政権の樹立」なのだと指摘しています。

実際、22日にはイギリス外務省が新首相候補の実名まで挙げて「ウクライナの政権転覆を狙うロシアの活動が明るみに出た」と機密情報を報道していますけれども、実際、ロシアの諜報機関の工作によって議員の半分近くが親ロシア派で固められたと見られていて、ロシア主導で親ロシア政権樹立の可能性が高まっているとの見方もあります。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、元はコメディアンでした。2015年に平凡な高校教師が政治腐敗に異を唱え、大統領にまで上り詰めるテレビドラマ「国民のしもべ」の主役を演じて人気を博し、2019年には、ドラマと同じように大統領選に立候補し当選しました。
けれども、ゼレンスキー大統領本人は、政治の素人であることに変わりなく、ロシアとの間で緊張を高める結果となりました。

林氏は、今後、プーチン大統領には3つの選択肢があるとして次を挙げています。

1)軍事侵攻をすると見せかけてこのまま脅し続け、実際は軍事行動を起こさずに西側諸国の譲歩を取り付ける

2)ウクライナの一地域、例えば東部ドンバス地方に小規模に侵攻し、一部を占拠して実効支配をする

3)大規模な地上戦を行い、ウクライナ全域を支配する。

林氏は、真の目的が親ロシア政権の樹立であるならば、西側諸国の力の無さと乱れぶりからすると、一つ目の、脅しのみで西側の譲歩を取り付けかつ同時並行的に親ロシア政権を樹立することは十分に可能であり、3つ目の選択肢を取り、大規模な地上戦を行い、キエフ占領まで見据えても、アメリカの決断力の無さからすれば大した抵抗も無く最大の結果を得られると、プーチン大統領には見えているだろうと推測しています。

3.ロシアのウクライナ侵攻はあり得ない理由

その一方、ロシアのウクライナ侵攻はあり得ないとする見方もあります。

環日本海経済研究所共同研究員の杉浦敏広氏は、ウクライナ問題におけるロシアの政治的意思は「ウクライナのNATO加盟阻止」であり、アメリカのそれは「ロシア軍のウクライナ侵攻阻止」であるとした上で、ロシア軍がウクライナに侵攻すれば、アメリカはウクライナのNATO加盟を認めることになり、ロシアは自国の政治的意思を実現できず、一方、アメリカがウクライナのNATO加盟を認めればロシア軍のウクライナ侵攻を正当化することになり、アメリカは自国の政治的意思を実現できないことになると指摘。これらから米露両国の政治的意思を実現する手段は戦争ではないと述べています。

杉浦氏は、ロシアは自身のレッドラインとして「ウクライナのNATO加盟決定」を表明し、アメリカは「ロシア軍のウクライナ侵攻」をレッドラインと定めていますけれども、それらを意図的に公表することで戦争勃発を避けようとしていると指摘しています。

先日、アメリカは、ウクライナに武器供与を発表し1月22日に武器弾薬90トンがウクライナに到着したと報じられていますけれども、杉浦氏はこの発表を受けロシアは「第2次キューバ危機」を演出するだろうと予測しています。

杉浦氏は、この「第2次キューバ危機」ではロシアはキューバやベネズエラにロシア製ミサイルを配備すると脅して、ロシア製ミサイルを積んだ輸送船をキューバやベネズエラに向かわせ、アメリカがその船を拿捕することで、1962年のキューバ危機の再来になると述べています。

第1次キューバ危機はケネディーとフルシチョフの協議により、ソ連は輸送船を帰国させ、アメリカ軍はトルコから撤収しましたけれども、今回の第2次キューバ危機は、プーチン大統領がミサイル運搬輸送船を帰国させ、バイデン大統領はウクライナの加盟阻止を密約することで解決するだろうと述べています。

なるほど興味深いシナリオだと思います。

4.盧溝橋を演出するゼレンスキー

また、地政学者の奥山真司氏はベテランのロシア経済の専門家であるポール・グレゴリー氏が「それでもロシアはウクライナに侵攻しない」というインタビュー記事を自身のブログで紹介しています。

それによると、プーチン大統領の過去の戦争に関する意思決定のパターンとして「ロシアの犠牲者がほとんど出ないような小規模で低コストの戦争を好んでいる」ことと、「軍備を増強し、紛争に備えながら、民衆の支持を得るために国家主義的なアピールをする」という特徴があり、今回のウクライナ問題がこれらのモデルに合致しないことから、プーチン大統領がウクライナと戦争を始めるとは思えない、というのですね。

ウクライナに進攻すれば、プーチン大統領は大量の死傷者を秘密にしておくことはできず、戦争に負ければ自分の首が危うくなる。1979年のアフガン侵攻がもたらした経済的、政治的ダメージは、その10年後のソビエト連邦崩壊の条件の一つとなったのだと指摘しています。

その一方で、グレゴリー氏は、現在のロシア軍のウクライナ国境への駐留が、偶発的な武力衝突を引き起こす可能性があることを懸念しています。

実は、先に紹介した環日本海経済研究所共同研究員の杉浦敏広氏も、ウクライナ問題で心配すべきなのは、ウクライナのゼレンスキー大統領だと述べています。

なぜなら、米露協議が進展して情勢が正常化すれば、ウクライナ国民の目はゼレンスキー大統領の無能政策を批判するようになる公算が高いからです。ゼレンスキー大統領は、その批判をかわすために、”ウクライナの盧溝橋”を演出する可能性があるというのですね。
実際、2024年にはウクライナの大統領選挙があり、既に野党の新露派であるP.ポロシェンコ氏が帰国して、大統領選挙に出馬する予定となっています。

こうしたことから杉浦氏は、ロシア軍の軍事侵攻はあり得ないものの、ウクライナ軍が盧溝橋を仕掛ける可能性があると警鐘を鳴らしています。

盧溝橋を演出したとしても、見た目は”偶発的な武力衝突”ですから、この点でグレゴリー氏の懸念と杉浦氏の警告は一致することになります。

筆者としては、ロシアのウクライナ進攻よりも、演出か偶然かは別として、国境近辺での小規模な武力衝突の方が可能性が高井のではないかと思います。要警戒です。』

米、ロシアの侵攻「十分ある」ウクライナと認識不一致か

米、ロシアの侵攻「十分ある」
ウクライナと認識不一致か
https://nordot.app/859599254013280256?c=39546741839462401

『【ワシントン、キエフ共同】バイデン米大統領は27日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談した。米高官によると、バイデン氏は2月にロシアがウクライナに侵攻する可能性は「十分ある」と警告した。一方、CNNテレビによると、両首脳は侵攻に関する危機認識に不一致があったといい、ウクライナ高官は会談が「うまくいかなかった」と述べた。

 米英などが在ウクライナ大使館の職員家族らの国外退避を決める中、ウクライナ側は沈静化に躍起となっている。ロシアのプーチン大統領による次の一手を読めず、米欧とウクライナの足並みの乱れが垣間見える。』

ウクライナ大使館縮小へ 外務省

ウクライナ大使館縮小へ 外務省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022012801291&g=pol

『外務省は28日、在ウクライナ日本大使館の体制を縮小する方向で調整に入った。業務継続に必要な人員を除いて出国させる。大使館員の家族は出国を始めた。ロシアの軍事圧力で情勢が緊迫していることを受けた措置。同省幹部が明らかにした。 』

米EU首脳、欧州向けガス調達へ協力 ロシア産停止に備え

米EU首脳、欧州向けガス調達へ協力 ロシア産停止に備え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28EG90Y2A120C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領と欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は28日、エネルギー安全保障の協力に関する共同声明を発表した。欧州がロシアに依存する天然ガスが不足するのを避けるため、世界の生産国から調達を増やすよう共同で取り組むとの声明を発表した。

【関連記事】
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米欧はロシアが再侵攻すれば大規模な金融・経済制裁に踏み切る準備をしている。ロシアが対抗措置として欧州向けの天然ガスを停止する事態に備え、米欧が供給不足と価格高騰を回避する対策を急ぐ。天然ガス消費量の3割をロシア産に依存する欧州の不安を軽減し、対ロ制裁に慎重論が残る欧州の国に足並みをそろえるよう促す狙いもある。

28日の声明では「安定供給のための戦略的なエネルギー協力を強化する。欧州や周辺国の市民や企業が信頼し、入手しやすい価格でエネルギーを提供できるように連携する」と記した。米国はすでにEUにとって最大の液化天然ガス(LNG)供給国だと指摘し「追加供給へ各国政府や取引業者と協力している」と訴えた。

エネルギー生産国に安定供給への協力を呼びかけた。2月7日には米国と欧州によるエネルギー関連会合を開き、今後の対応を話し合う予定だ。

米政府はすでに欧州向けの天然ガスを賄うため複数国と協議を始めた。中東、北アフリカ、アジア、米国のガスと石油の関連企業が対象で「天然ガスの生産量を一時的に急増させる能力と意思を把握し、欧州に割り当てる検討をしている」(サキ大統領報道官)。バイデン氏は31日にカタールのタミム首長と会談し、協力を求める方針だ。

英BPの統計によると、欧州は2021年、ロシアからパイプラインで1677億立方メートルのガスを輸入した。LNGに換算すると約1億2300万トン規模となり、全世界のLNG年間取引量の4分の1程度にあたる。

米政府はウクライナを経由する天然ガスに加え「ロシアが(ウクライナを通らない)欧州の他のルートからの供給を遮断するシナリオを和らげる準備も進めている」(高官)。ただ、長期にわたりすべてを別の産地のガスで代替するのは難しい。

【関連記事】欧州へLNG船、脱ロシア依存へ7割増 衛星データ分析 』

Eliot A. Cohen 記者による2022-1-27記事「Putin’s No Chess Master」

Eliot A. Cohen 記者による2022-1-27記事「Putin’s No Chess Master」
https://st2019.site/?p=18471

『※記者は元国務省顧問で、近著には《ソフトパワーなんて無力。巨棒だけが意味がある》というものあり。

 プーチンが恐れているのはウクライナがNATOに加盟することではない。ソ連から切り離されて30年にして、民主主義化の流れが定着しようとしている、そんな見本にウクライナがなっていることなのだ。この見本を破壊してやりたいのである。その口実は何でもアリなのである。

 アゼルバイジャンのような、他の「旧ソ連諸邦」もウクライナの道を支持している。プーチンは知っているのだ。ソ連はもう再建できない。

 これと似ているのは、1956年にエジプトに侵攻した英仏政府。とっくに「帝国主義」の時代は終わっているのに、それにあらがって、世界じゅうから袋だたきされ、何も得る物がなかった。

 プーチンはNATOにすごい贈り物をくれた。ソ連崩壊後に軍事同盟は必要なのかという庶民の疑念に、あまりにも明白な答えが投げ込まれてきた。ロシアある限り、それは必要なのである。いまやスウェーデンとフィンランドも、NATO加盟を真剣に考慮中だ。

 今のロシア軍は赤軍当時から「三つの基本」が改善されていない。すなわち、装備のメンテナンス、兵隊の士気、そして指揮官のイニシアチヴだ。

 世界のどの国においても、陸軍は、その国家国民の姿をそのままに反映する。ロシアの場合は、陋劣な保健衛生、天然資源の輸出で外貨を稼ぐという経済構造の原始性、腐敗し私益を追い求める指導者層……。

 サイバー戦線に関しては、西側が遠慮して攻撃を控えていたから、ロシアがプレイヤーとして目立ったのだが、もしサイバー反撃を受ければ、ロシアこそがひとたまりもない。

 1864年5月、ロバート・E・リーは、南軍の最後の力をふりしぼり、北部に反撃しようとしていた。北軍の司令官ユリシーズ・グラントは、しかしこの「ウィルダネスの戦い」で南部の力が尽きることを知っていた。

 ところがグラントの帷幕外の将官たちときたら誰も彼も、「私はリーをよく知っています。リーは全力で我が軍の左翼(もしくは右翼、もしくは後方、もしくは中央)に、とつぜん現れて我々を孤立化させ、撃砕するでしょう。危機です!」と、うろたえまくった注進ばかりするので、グラントはうんざりしてしまった。

 今、「プーチンはリスペクトを欲している」などと得々と精神分析している論筆家たちの蔟生と、グラントほどの総合判断力をもっていなかった南北戦争当時の凡庸な将官たちの姿は、重なって見えるのである。』