デンマーク政府は、夏までに、ウクライナにF-16をくれてやるかどうかを、決めるという。
https://st2019.site/?p=21048
『Thomas Newdick 記者による2023-4-11記事「Ukraine Situation Report: Denmark To Decide By Summer On F-16s For Kyiv」。
デンマーク政府は、夏までに、ウクライナにF-16をくれてやるかどうかを、決めるという。
これはF-35Aの導入と連動する。』
デンマーク政府は、夏までに、ウクライナにF-16をくれてやるかどうかを、決めるという。
https://st2019.site/?p=21048
『Thomas Newdick 記者による2023-4-11記事「Ukraine Situation Report: Denmark To Decide By Summer On F-16s For Kyiv」。
デンマーク政府は、夏までに、ウクライナにF-16をくれてやるかどうかを、決めるという。
これはF-35Aの導入と連動する。』
3月に韓国は米陸軍に向けて155ミリ砲弾を50万発、非公開的に「貸す」、ローン契約を結んでいた。
https://st2019.site/?p=21048
『Defense Express の2023-4-12記事「Unusual Way to Provide Half a Million Shells Without Sending Them Directly, For a Country Reluctant to Send Weapons to Warzone」。
リーク文書であらたに判明したこと。3月に韓国は米陸軍に向けて155ミリ砲弾を50万発、非公開的に「貸す」、ローン契約を結んでいた。
これは2022-11に10万発をこっそり売ると決めた話とは、別口である。
3月時点で欧州が束になっても35万発の155ミリ砲弾しかウクライナ向けには用意できないと言っているときに、この50万発はでかいだろう。
※この50万発は、「利用権」だけが移管され、米本土への現物移送はしないのではないかと思う。
つまり対支戦が始まったときに米陸軍は、韓国にある弾薬庫から砲弾を50万発、自由に持ち出して消費できることになったのだろう。これは米本土から大量の砲弾を極東へ送る手間を省くので、米国にとっても助かる。
そして米本土にある在庫の砲弾は、キープせずにウクライナにくれてやっても、とりあえずよくなった。』
セルビアがウクライナに武器弾薬を供給する。
https://st2019.site/?p=21048
『Jonathan Landay and Aleksandar Vasovic 記者による2023-4-13記事「Exclusive: Leaked U.S. intel document claims Serbia agreed to arm Ukraine」。
セルビアがウクライナに武器弾薬を供給する。これもこのたびリークされたペンタゴン文書で分かった。 表向きは、セルビア政府はそれを否定するという黙契だ。
※かたやハンガリー政府は、ますますロシアに傾斜し、ロスアトムに建設したもらった原発をさらに拡張工事してもらう。それは隠さずに堂々とやっている。』
ウクライナの反攻作戦、ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない
https://grandfleet.info/us-related/ukrainian-counteroffensive-will-not-be-as-successful-as-kharkiv-and-kherson/#comment_headline

『ワシントン・ポスト紙は11日「流出した機密文書の内容とバイデン政権の発表が大きく食い違うため、戦争終結を求める評論家を勇気づけるだろう」と報じており、ウクライナは反攻作戦の結果次第で戦争継続が困難になるかもしれない。
参考:U.S. doubts Ukraine counteroffensive will yield big gains, leaked document says
もう誰が何を言っても検証不可能なので反攻作戦の結果で判断するしかない
流出した機密文書には機密性の高いヒューマン・インテリジェンス(HUMINT)やシグナル・インテリジェンス(SIGINT)の情報に基づいた文書も含まれており、米国の諜報機関はキーウの戦略について「占領された東部地域の奪還に加え、ウクライナ南部地域の兵站ルートに使用されている陸橋(恐らくヘルソン州とクリミアが陸続きで接続される部分のこと)を遮断するため南下する」と指摘し、この地域に用意された「強固な防衛陣地」と「ウクライナ軍の欠陥」が反攻作戦の進捗を妨げ「犠牲者の数を増加させるだろう」と予想している。
出典:GoogleMap ザポリージャ周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)
つまり諜報機関は「陸橋遮断には塹壕・防衛陣地・障害物・地雷が張り巡らされたザポリージャ州の前線を突破しなければならず、訓練された兵士や弾薬の供給面でも持続性に欠けるため、ささやかな領土の奪還しかもたらさない可能性がある」と警告しており、一部の議員に提供された機密資料の中でも「ハルキウやヘルソンほどの成功は見込めない」と指摘し、ウクライナ軍も米軍が提供した卓上演習で「様々な反攻シナリオ」や「大規模な反攻作戦が引き起こす戦力密度の低下」を検証したらしい。
米政府関係者は「卓上演習を通じてウクライナ軍も補給線が伸びすぎて奪還した領土を維持できない=限られた戦力で達成できる限界を理解し始め、この結果を反映した準備を進めているという感触を得た。陸橋を物理的に遮断するのは難しそうだが、ロシア軍の兵站ルートを脅かすことが出来るかもしれないと期待している」とワシントン・ポスト紙に明かしており、恐らく陸橋にHIMARSが届く位置までの前進なら可能かもしれないという意味だろう。
出典:Генеральний штаб ЗСУ
ウクライナ政府の高官も「部分的に流出した文書の中身は事実だが、大統領も国防相も弾薬不足を公の場で認めており、次の攻勢がウクライナ南部のメリトポリやベルジャンシクになるのは誰の目にも明らかなので、流出した文書が準備している反攻作戦を損なうことはない」と述べ、別の米当局者も「前線に投入される訓練不足の兵士問題はウクライナ軍の全体像を反映しているのではなく、意図的にバフムート防衛を含む戦いから練度の高い部隊を遠ざけている可能性が高い」と主張しており、もう誰が何を言っても検証不可能なので反攻作戦の結果で判断するしかない。
因みに欧米諸国はウクライナ軍の反攻作戦に何十億ドルもの資金をつぎ込んでいるため、ワシントン・ポスト紙は「機密文書が示唆する投資額に見合わない見通しはウクライナを支援する国の決意を弱め、キーウとモスクワの停戦交渉を求める声を後押しするかもしれない」と指摘している。
関連記事:韓国、ウクライナ支援として155mm砲弾33万発をポーランドに輸出か
関連記事:ウクライナ軍のA2ADが機能しなくなる?BukとS300の迎撃弾がまもなく枯渇か
関連記事:チェコ大統領、ウクライナ軍の大規模な反攻は1度きりで失敗すれば次はない
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
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投稿者: 航空万能論GF管理人 米国関連 コメント: 61 』
『 月虹
2023年 4月 12日
返信 引用
流出した機密資料によるウクライナ軍の編成は以下のとおり
第32機械化旅団(新設)
マックスプロ(MRAP)×90両、T-72×10両、戦車(機種は不明)×20両、D-30×12門
第82機械化旅団(新設)
ストライカー×90両、マルダー×40両、チャレンジャー2×14両、M119×24門
第37機械化旅団(新設)
ハスキーTSV×30両、ウルフハウンド×30両、セネターAPC×30両、AMX-10RC×14両、戦車(機種は不明)×16両、D-30×12門
第33独立機械化旅団
マックスプロ(MRAP)×90両、T-72×10両、レオパルト2A6×14両、レオパルト2A4×18両、M119×12門
第47独立機械化旅団
M2ブラッドレー×99両、T-55S×28両、M109×12両、D-30×12門
第116機械化旅団
BMP-1×90両、T-64×13両、戦車(機種は不明)×17両、AS-90×17両、2S1×10両
第21機械化旅団
CVRT(FV103、ストーマ―)×20両、セネターAPC×30両、ブルドッグ(FV430)×20両、ハスキーTSV×21両、M113×10両、T-64×30両、FH-70×10門
第118機械化旅団
M113×90両、T-72×28両、M109×6両、FH-70×8門
第117機械化旅団
バイキング(Bvs10)×28両、XA-185×20両、M113×10両、セネターAPC×10両、PT-91×31両、AS-90×8両、D-30×12門
ブラッドレーとT-55Sとの組み合わせやレオパルト2は同じ旅団で使うなどウクライナなりの工夫が見られる配置。意外と目立つのがイギリスとカナダが供与した装甲車類でイギリス連合のウクライナ支援に対する力の入れ様が分かります。牽引砲はウクライナ保有のD-30とアメリカ供与のM119、イタリア供与のFH-70の3種類(M777は前線で固定配置?)のみ。
9 』
『 ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
今回の機密情報の大量流出は、アメリカがウクライナの反攻失敗を予測し
ダメージコントロールをした、あるいは米軍の軍事備蓄を放出し続ける
バイデン政権に不満を持つ米軍上層部が、停戦を促進する為リークした
というところでしょう。バイデン政権に巣食うなんとしてでもロシアを
滅ぼしたい狂信者ブリンケン・ヌーランド(とその夫ロバートケーガン)
などのネオコンと、米軍上層部の意向が乖離している可能性があります。
バイデン政権が続く限り、かつロシアの目標であるドンバスの完全制圧と
ウクライナ軍の軍事的無力化が達成されなければ、停戦はありえません。
習近平・マクロンは停戦に動いていますが無理でしょう。
前にも書いた通り航空戦力の援護がないのに、ロシアの防御陣地突破を
できるのか?です。泥濘期が終わる5月以降にはっきりするでしょうが。
杜撰な作戦をダラダラ続け、スカスカのハルキウを大軍で攻略された
昨年とは状況が全く違います。反攻作戦が失敗すればウクライナは
後がないわけですが、、まあプロパガンダでなんとかするんでしょうね。
それでごまかしても、再来年まで持ち堪えられるか?という話です。
16
K(大文字)
2023年 4月 12日
返信 引用
情報流出の背景ですとか、反抗作戦の見通しについては色々見方があるでしょうからさておいて。
>バイデン政権に巣食うなんとしてでもロシアを
滅ぼしたい狂信者ブリンケン・ヌーランド(とその夫ロバートケーガン)などのネオコン
これは、流石に偏り過ぎでは?ロシアの言い分そのままみたいに見えますよ。
だいたい、モスクワまで攻め入ってロシアの本土を蹂躙しようなんて勢力は世界のどこにも居ませんよ。そんな事は不可能ですから。
「ウクライナを屈服させなければ、ロシアは滅亡する」というのはロシアの勝手な思い込み・被害妄想です。
ウクライナ征服とロシアの存亡を結びつける唯一それっぽい理屈としては「NATOの東方拡大」がありましたが、それとてフィンランドのNATO加入にロシアが大した対抗措置を打たなかった時点で詭弁だとバレている。
彼ら自身、自分の大義を大して信じていないのですよ。なのに日本人がロシアの存亡・生存闘争をことさら言い立ててもなぁ、って感じです。
34
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
もしフィンランドがアメリカの言うままに核配備を言い出せば、ロシア
の対応は変わりますよ。ロシアの対応は「核配備」に一貫してフォーカス
が当てられています。ウクライナの「軍事的無力化」も結局はそこです。
プーチンはNATO申請をクリントンに打診しましたが、無視されました。
NATOの拡大は最近はジョージア加盟?まで広がっています。モスクワまで
陸上戦力で侵略は不可能ですが、核攻撃で首都を焦土にされる可能性を
これ以上高めたくないと考えるのは、ロシアからして当然です。
ネオコンと呼ばれる集団は、そのルーツからロシア(というかソ連)に深い
憎悪を抱いています。それは論理で割り切れることではないのでしょうが
彼らの行動と発言を検証すれば、その思想が浮かびあがってきます。
6
み
2023年 4月 12日
返信 引用
ロシアがNATOに入ることで恒久的な平和が訪れるというのは錯覚です。
2つの国連が組織されても戦争が無くならないように、NATOが形骸化されるだけです。
平和は軍事的な均衡によってしか訪れないわけですからロシアのNATO入りを無視するのは至極当然です。
ルーツや憎悪に執着すると陰謀論に足を取られますよ。
13
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
少なくともソ連崩壊時、アメリカからすれば大敵が
消滅したわけで、この時点で戦略の変換は必要でした。
アメリカがその後とった戦略は傍若無人としか言えない
行動で、それらはグローバルサウスの「静かな離反」を
招き、今回公然とロシアがアメリカに反攻したことで、
Bricsと南米中東アフリカ諸国(東南アジアは様子見)は
アメリカ一極支配を明確に拒否しています。
大規模な地政学的変動が起きていますが、我が国でいくら
言っても理解されないのでしょう。スパイ扱いされるの
ですから。
6
STIH
2023年 4月 12日
返信 引用
>NATOの拡大は最近はジョージア加盟?まで広がっています。
そこまでNATO加盟国が広がるに至ったロシアの行動は無視ですか、そうですか。
11
コリャーク作戦
2023年 4月 12日
返信 引用
日本人ではなく、KGBの対日工作の可能性。
『コリャーク作戦』というらしいですよ。
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
KGBとかあなたは冷戦時代に生きているのですか?
いいかげん頭を更新しないと日本は周回遅れになるばかりです。
いくら言っても理解できない人にはしょうがない、、と
諦めつつこうやって書いてしまう自分に自問自答する日々です。
3
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
NATOが東方に拡大せざるを得なかった事情は合理的に説明
できますか?冷戦崩壊後、ロシアは困窮し兵士の給与も
支払えない状況でもNATOは拡大し続けていたわけですが。
ソ連崩壊時、東方にNATOは拡大しないと欧米が言及していた
(公式文書に明文化されてないからオッケー👌という意見は
アホ過ぎるので無視)にもかかわらずNATOが膨張し続けたのは
事実です。一体何の為に?
3
K(大文字)
2023年 4月 12日
返信 引用
>NATOが膨張し続けたのは事実です。一体何の為に?
何のためにと言いますか、冷たい言い方になりますが、単にロシアが嫌われているだけでは?
別にNATOが旧WTO諸国の首根っこ引っ掴んで無理矢理加盟させた訳でもないでしょうに。
それでは、なぜロシアがこうも嫌われるのか?
それは歴史的経緯もさることながら、何でもかんでもアメリカ/NATO/西側の悪巧みに回収して、相手の主体性を無視するところでしょうな。
「小国ごときに自我があるわけがない、これはNATOに唆されたに違いない」ってな具合にね。実際、今回のウクライナ侵略もこの思考の延長上でしょう。そりゃ、愛想尽かされますよ。
9
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
合理的な説明になっていませんよ。
「ロシアが嫌われているから」って、、、笑
それはネオコンが「私的な感情」でロシアに攻撃的な
政策をとっているというロシアの「被害妄想」も
妄想ではなく、現実である可能性がありますが?
私はアメリカが世界中で嫌われていると考えている、
あなたはロシアが世界中で嫌われていると考えている、
これはどちらも「真」として成り立ちますがそれで
いいですかね。
1
K(大文字)
2023年 4月 13日
返信 引用
>これはどちらも「真」として成り立ちますがそれでいいですかね
構いませんよ。
私には東欧における反露感情の存在ーとりわけ、宇露開戦後のポーランドやバルト三国が発するロシアの脅威を訴えるメッセージは悲壮ですらありますーを「不合理」と言下に切って捨ててみせる理路も、「アメリカだって嫌われている」と反駁することの意味も、よく分かりませんが。
まぁ双方嫌われているらしいアメリカとロシア、数年後には結果が出ているのではないですか。
ため息
2023年 4月 13日
返信 引用
あなたが納得しているなら構いません。
ただ一点、フィンランドやポーランドやバルト3国
と、ロシアとの数百年に渡る歴史は私は寡聞ながら
承知しています。
同様に、アメリカが無慈悲に破壊してきたリビア
イラク・シリア(現在進行形)他無数の国々にも
目を向けるべき歴史があるということです。
自分たちがやってきたことに対して何の反省も
せず、正義のヒーローのように振る舞う姿勢に
憤りを感じているのです。
お前たちに正義を語る資格はあるのか?あるとして
も、もっとやりようがあるのではないのか?
と思ってしまうのですよ、、、。
感情論になってきたのでこれで終わりにします。
付き合っていただきありがとうございます。
匿名さん
2023年 4月 12日
返信 引用
>いいかげん頭を更新しないと日本は周回遅れになるばかりです。
>いくら言っても理解できない人にはしょうがない、、と
>諦めつつこうやって書いてしまう自分に自問自答する日々です。
今現在もウクライナ戦争を毎日チェックするのは、
ウクライナを応援する気持ちが動機になっているでしょうから、
そりゃ反発されるのは、仕方がないでしょうね。
色々な思想があり、どういう思想を持つのも自由ですから、
私は、一部の過激な思想に傾いている人にしか、コメしないようになりました。
アメリカに変わって欲しいのは山々でしょうけど、
これがアメリカの覇権主義なことは、あなたもよく理解されていると思います。
そして、すでに後戻りできない冷戦期に入ったと感じますから、
どの道、日本の立ち位置はグローバルサウスではなく、アメリカ側になるので、
(過激でない)ウクライナ擁護の姿勢は、マイナスにはならないと割り切ってますね。
蛇足を承知で付け加えるなら、
アメリカが覇権を手に入れられたのは、WW2で欧州とアジアが荒廃したことが大きい。
そして、その覇権が危うくなってきている訳です。
もしかすると、アメリカは覇権を維持するために、ウクライナと台湾に片足を突っ込んで、
この再現をしようとしているのかもしれません。
ため息
2023年 4月 12日
返信 引用
???
私ウクライナの応援全くしてません
私の嫌いな国を端的に表すと、
アメリカ>イギリス>>>>>>>>>>>>>>>>>>
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
ウクライナ>中国>>>EU=韓国=ロシアです
匿名さん
2023年 4月 13日
返信 引用
いや、あなたのことではなく、ここに見に来ている大多数の人のことです。
2
』
ウクライナ軍の反攻時期、シュミハリ首相が春ではなく夏になると発言
https://grandfleet.info/european-region/ukrainian-military-counteroffensive-prime-minister-shmyhal-says-summer-not-spring/
『ウクライナの反攻作戦は3月~5月=春に開始されると予想されていたのだが、米メディアの取材に応じたウクライナのシュミハリ首相は「夏頃(6月~)になる可能性がある」と述べて注目を集めている。
参考:Ukrainian prime minister arrives in DC at make-or-break moment
凍えそうな冬を乗り越えてきたウクライナ国民にはそろそろ「希望」が必要だ
ウクライナのポドリャク大統領府顧問は3月上旬「急いでいないものの2ヶ月以内に(新たな部隊の)再編成が完了するだろう」と、シルスキー陸軍司令官も3月下旬「バフムートで貴重な戦力を失った敵は力尽きようとしている。我々はキーウ、ハウキル、バラクレヤ、クピャンスクでやったように、まもなくこの機会を利用することになるだろう」と指摘して反撃を示唆したため、西側のメディアもアナリストもウクライナの反攻作戦を「春攻勢」と表現することも少なくない。
出典:Сухопутні війська ЗС України
つまり3月~5月の間に「ウクライナ軍が反攻作戦を開始する」と期待しているのだが、ワシントンでHill紙の取材に応じたシュミハリ首相は「反攻作戦の開始が夏頃になる可能性がある」と述べて注目を集めている。
シュミハリ首相は「反攻に転じるには100%、、、いや、それ以上の準備が必要だと友人もパートナーも明確に理解しているので、反攻作戦の開始時期に友人やパートナーからの圧力を受けているとは感じていない」と述べ、機密流出が反攻作戦に与える影響についても「我々は自分たちの土地を解放するだけで、それが可能だと何も証明してきた。友人やパートナーにはさらなる戦車、弾薬、航空機、装甲車輌といった軍事支援を要求したい」と語った。
出典:PRESIDENT OF UKRAINE
ゼレンスキー大統領は反攻作戦の開始時期について「パートナーから到着する弾薬を待っている」と3月下旬に述べ、流出したウクライナ軍の訓練計画も「海外で訓練を受けている9個旅団(反攻作戦向けの基盤戦力)の準備が整うは4月末」と、流出した155mm砲弾輸送計画=ROK 155 Delivery Timeline(330K)も「韓国(33万発)とイスラエル(10万発以上)から155mm砲弾を欧州に輸送するには72日間かかる」と示唆しており、シュミハリ首相の言及を加味すると「約束された装備や弾薬の到着が遅れている=反攻準備が整うは5月以降になる」という意味だ。
Hill紙は「反攻作戦が失敗した際のリスクは重大で、バイデン大統領はウクライナが必要とする限り支援を続けると言っているが、戦争疲れは米国の市民間、ウクライナと同盟国間、さらにはウクライナ国民間の連帯を脅かす」と指摘し、シュミハリ首相も「反攻作戦の開始時期について最も強い圧力は国内から来ている」と述べているのが興味深い。
出典:Денис Шмигаль Прем‘єр-міністр України
ウクライナは今後の戦局を左右する「作戦準備」を我慢強く進めなければならないが、当初見込みより反攻開始が遅れるという問題は「ウクライナ軍の能力に対する信頼感」や「作戦に対する期待感」を損なうなため、D-dayを決断するゼレンスキー大統領にとっては厳しい状況が続くことになる。
因みに春攻勢が夏攻勢に変わるとバフムートでロシア軍を拘束しなければならない期間(4月末→5月末)も伸びるため、仮にシュミハリ首相の言及が「反攻作戦の開始時期を誤魔化す偽情報」だったとしてもネガティブな印象が強く、凍えそうな冬を乗り越えてきたウクライナ国民にはそろそろ「希望」が必要だ。
関連記事:韓国、ウクライナ支援として155mm砲弾33万発をポーランドに輸出か
関連記事:ウクライナ軍司令官が反撃を示唆、敵が力尽きようとしているので利用する
関連記事:チェコ大統領、ウクライナ軍の大規模な反攻は1度きりで失敗すれば次はない
関連記事:ウクライナ軍がバフムートに踏みとどまる理由、2ヶ月以内に反攻開始か
関連記事:ゼレンスキー大統領、ウクライナ軍の反攻時期は弾薬の到着に左右される
※アイキャッチ画像の出典:Mil.gov.ua/CC BY 4.0
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投稿者: 航空万能論GF管理人 欧州関連 コメント: 24 』
デンマーク軍は、宇軍将兵に対し、カエサル自走砲の操作法を訓練しているところである。
https://st2019.site/?p=21046
『Defense Express の2023-4-11記事「Danish Caesar Howitzers Have an Important Distinction From French Version, and Ukrainians Will Be the First to Compare on Battlefield」。
デンマーク軍は、宇軍将兵に対し、カエサル自走砲の操作法を訓練しているところである。訓練がおわったところで、その自走砲ごと、ウクライナへ行かせる。5月を予定している。
実は、デンマークから寄贈される19両のカエサルは、仏軍用のとは車体が異なっている。
オリジナルはルノーの「シェルパ5」という6×6だが、デンマーク軍のシャシは、タトラ製の「815-7」という8×8トラックのシャシなのだ。
車体が大きい分、携行弾量も多い。仏軍のは即応18発。タトラは30発積める。
そのかわり、全重も10トン以上増えている。
この19両は2017年に発注された。
装填装置にも違いがあって、デンマーク軍仕様のは、弾丸と装薬をトレイに置けば、あとは機械力で装填がなされる。砲弾1発は40kgだという。
FCSは同じである。
※デンマーク政府は100両の「レオパルト1」を夏までにウクライナに供与すると明言した。』
エジプトのシシ大統領がさいきん、部下に対して、4万発のロケット弾をこっそりと…。
※ 「民主主義陣営」「有志連合」などと言ったところで、一皮剥けば、こんなもの…。
『Evan Hill 記者による2023-4-10記事「Egypt secretly planned to supply rockets to Russia, leaked U.S. document says」。
エジプトのシシ大統領がさいきん、部下に対して、4万発のロケット弾をこっそりとロシアに届けろ、と命じたことを、米国の諜報機関が盗聴して把握していた。そんなことも、2月~3月に「ディスコード」にUpされたリーク文書には、書かれている。
件の米政府作成の秘密報告書は日付が2月17日である。
そのほかにもシシは、野砲の砲弾と装薬もロシアにひそかに供給するよう、軍に命じていた。
おおやけに知られると西側との悶着になるから、隠れてやれ、と。
WP紙が検分したところでは、こんかいのリーク文書で、米国の同盟国に関したものとしては、韓国、英国、カナダ、イスラエルが含まれている。また米国の敵陣営としては、イランと北鮮も。
ロシアは、エジプトの軍需工業大臣サラアルディンに、「何でも買うぞ」と伝えたという。
エジプトは、ロシアに鉄道工場を建設してもらう件について、今年合意している。また昨年には、国営ロスアトム社が、エジプトの初の原発の建設を開始している。エジプトはいろいろ恩義を感じている。
今次戦争でエジプトは、ウクライナ産の小麦を輸入できなくなり、社会不安が起きていた。その穴を埋めるのはロシア小麦だと期待されている。小麦が国内に供給されないと、すぐに暴動に発展する国柄なのだ。
シシが製造しろと命じたのは122ミリの「サクル45」という地対地ロケット弾。これはロシア軍の「グラド」多連装発射器にそのまま適合する。
もしこの供給が実行されたなら、まちがいなく米政府はエジプトに経済制裁を加えることになったであろう。
シシ大統領は、軍需工業を育成することに情熱を傾けている。2020年には、小火器およびミサイル弾薬の工場を立ち上げさせた。これを拡大して輸出しまくろうというのがシシの野心である。』
一連のリークねたの中には、3月9日の日付と「ロシアとUAEは…。
https://st2019.site/?p=21046
『NOMAAN MERCHANT, ELLEN KNICKMEYER AND JON GAMBRELL 記者による2023-4-11記事「Leaked US intel: Russia operatives claimed new ties with UAE」。
一連のリークねたの中には、3月9日の日付と「ロシアとUAEはインテリジェンス上の関係を深めている」とのタイトルがついた文書もあり。
その文書いわく。FSBとUAEの公安当局は、米国および英国の諜報機関に対する通信傍受を協働して行なうことについて1月なかばに相談した。
米財務省は3月に公的に指弾している。UAEはロシアのための半導体等の密輸出を手伝っており、その規模は500万ドル以上だと。
さらにさかのぼると2020年に米国防省は、UAEがワグネルのスポンサーになって資金援助していると指摘している。
ロシアの金持ちたちは、ドバイの不動産に投資するなどして、UAE内に資産を隠そうとする動きがある。
UAEとモスクワとの間には今も毎日、民航機の直航便が往き来している。制裁に参加していないのである。
UAEは、トランプ政権時代にイスラエルを国家承認してやったのに、その見返りに期待していたF-35を、バイデン政権が売ろうとしないので、怒っている。おまけに今のネタニヤフの強硬路線だ。』
フランス・マクロン大統領 台湾問題についてアメリカ追随を否定し、「われわれの危機ではない」 – 孤帆の遠影碧空に尽き
https://blog.goo.ne.jp/azianokaze/e/4a522e909cdc14f2f703a62cadadb381
『(7日、中国・広州の公園を散策する習近平国家主席とマクロン仏大統領=AP【4月8日 読売】
習近平主席としては「二日連続の異例のおもてなし」とも)
【台湾をめぐる緊張高まりに「われわれのものではない危機にとらわれれば、ワナに陥る」】
フランス人は英語が理解できても、英語の質問には答えない、フランス語でしか話さない・・・と昔から言われるように独自性の主張が強い国民性とも評されます。
国際政治においても、「ドゴール主義」と言われる、NATOにも加盟せず、アメリカとは一線を画する独自路線を主張した時代もありました。
マクロン大統領が中国を訪問して、台湾問題について「EUは米国の政策に追随すべきでない」、「われわれの危機ではない」と言い放ったことは、そうしたフランスのアメリカ追随を良しとしない自己主張の強さ改めて思い起こさせました。マクロン大統領のときに「傲慢」とも批判されるような、周囲の空気をものともしないプライドの高さも。
マクロン発言には欧州内において批判も高まっています。
****仏大統領の台湾発言が波紋 「我々の危機ではない」****
フランスのマクロン大統領が5?7日の訪中時、米欧メディアと行ったインタビューで台湾をめぐり、欧州連合(EU)は米国の政策に追随すべきでないと主張し、「われわれの危機ではない」と位置付けたことが波紋を広げている。欧州の対中強硬派から、批判が相次いだ。
インタビューは移動の機中で行われ、仏紙レゼコー(電子版)などが9日に掲載した。マクロン氏はEUは米中対立と距離を置き、「第三極」を目指すべきだと主張。
「台湾での(緊張の)高まりに、われわれの利害はあるか。答えはノンだ。最悪なのは、米国のペースや中国の過剰反応に追随せねばならないと考えること」と訴えた。「われわれのものではない危機にとらわれれば、ワナに陥る」とも述べた。
ドイツでは、連立与党から批判が出た。ショルツ首相の社会民主党(SPD)で外交問題を担当するハクベルディ下院議員は独紙で、「中国に対し、西側が分裂するのは誤り」と強調。ロシアのウクライナ侵攻を教訓に、「強権国家におもねるべきではない」と対米連携を訴えた。
欧州各国の議員で作る「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)は声明で、「台湾海峡の平和を維持するための国際社会の努力を損なった」とマクロン氏の発言を批判した。声明には英仏独のほか、スウェーデンやオランダなどの国会議員が名前を連ねた。【4月11日 産経】
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【思惑が一致したマクロン大統領と習近平主席】
そもそも、フランスは周知のように受給年齢引き揚げを伴う年金制度改正問題で大きく揺れており、議会採決を経ずに改正法案を強行採択したマクロン大統領の姿勢に反発が更に高まっています。
そんな大変な時期にどうして訪中? という疑問もありますが、そんな大変な時期だからこそ、大きな成果が欲しいのだろう・・・という指摘も。
****「苦労するフランス大統領」を印象付けるマクロン大統領の訪中****
外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が4月7日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。4月6日に北京で行われたフランスと中国の首脳会談について解説した。
フランスと中国が首脳会談
中国を訪問したフランスのマクロン大統領は4月6日、北京で習近平国家主席と会談した。マクロン大統領はロシアによるウクライナへの軍事侵略について、「ロシアに理性を取り戻させ、すべての関係者を交渉のテーブルに戻すために、あなたの役割に期待している」と呼びかけた。(中略)
国内では年金改革反対デモが激化 ?だからこそ中国に行かざるを得ない部分も
宮家)そもそも「マクロンさんにはそんな暇があるのか? いまパリはどうなっているのだ?」と思いますね。フランスは労働組合が強いですから、年金の支給開始年齢を62歳から64歳に引き上げるという年金制度改革に対して、大規模なデモが10日以上も続いているわけです。(中略)
国内がこれだけ荒れているのですから、「まずはそっちをやりなさい」と言いたいところですが、実はそういう状況だからこそ、中国に言われたら行かざるを得ない。中国はエアバスを買うなど、経済的にいろいろなベネフィットがあるからです。
飯田)50人くらいの企業経営者が同行しているという話です。
「マクロン大統領が苦労している」ことを印象付ける今回の訪中
宮家)気持ちはわかります。国内が荒れているのもフランス経済がよくないからであり、ここで中国に行き、「大きな商談を決めてアピールして帰りたい」という気持ちはわからないでもない。しかし、それにしてはあまり上手くないなと思います。(中略)
仲介するのはいいですよ。でも、マクロン大統領自身がウクライナとロシアを仲介しようとしたけれど、成果がないではないですか。中国と組んでも、一緒に仲介者になれるわけがない。今回の訪中からは、マクロンさんも苦労しているなという印象を強く受けました。
自国の国益を最大化するため
飯田)こういう動きをすると、ロシアに「西側は足並みが乱れているのではないか」と取られませんか?
宮家)いい意味で、みんな自分の国益を最大化するために動いているのですから、それは当然ですけれどね。
飯田)自国の国益を最大化するために。
宮家)ロシアに近い東欧の国と、そうではないフランスやドイツのような西欧の国は微妙に考え方が違うし、ロシアや中国との関係でも、アメリカとも一味違う。そこにフランスやドイツの存在価値、もしくは国益を最大化するためのさまざまなアイデアが眠っているのではないでしょうか。(中略)
そういう意味でマクロンさんの動きは、フランスの大統領としては当然なのかも知れません。
しかし、本当に中国とロシアがこれから上手く連携して、ウクライナだけではなくインド太平洋地域においてもどこかを侵攻するような状況になったら、「フランスは本当に役割を果たしているのか?」と思います。
「ただ単に漁夫の利を得ようとしているのではないか?」とまでは言いたくはありませんので、マクロンさんにはそうならないようにして欲しいですね。(後略)【4月9日 ニッポン放送NEWS ONLINE】
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「北京詣で」はマクロン大統領だけでなく、昨年11月にはショルツ独首相、今年3月末にはスペインのサンチェス首相が訪中して習近平主席と相次いで会談しています。「自国の国益を最大化するために」各国首脳が活発に動いているというところでしょう。
そうした中で、アメリカが策動するような中国経済とのデカップリングを否定して、中国との経済関係の成果を得たい、また、アメリカのように軍事的勝利にこだわらず、ロシアとの「より厳しい対話」で欧州の長期的和平確立を主導したい・・・マクロン大統領のそうした思いと、アメリカ主導の「対中包囲網」が狭まる中、欧州と経済関係を強化し、米欧の結束にくさびを打ち込みたい習近平主席の思いが合致した両者の会談でもありました。
習近平主席は北京での会談後、マクロン大統領の広東省広州訪問にも対応する「二日連続のおもてなし」という極めて異例の厚遇で、フランスを重視する中国の姿勢が改めて鮮明になりました。
****マクロン氏と習近平氏、ノーネクタイで公園散策…異例の厚遇で米欧連携に「くさび」****
フランスのマクロン大統領は7日、中国南部の広東省広州を訪問した。6日に北京で会談したばかりの習近平シージンピン国家主席も広州に赴き、非公式首脳会談と夕食会に臨んだ。マクロン氏への異例の厚遇を通じ、米欧、欧州のいずれの連携にもくさびを打ち込む狙いがあるようだ。
中国中央テレビによると、両首脳は7日午後、通訳だけを伴い、ノーネクタイで市内の公園を散策しながら意見を交わした。マクロン氏は地元大学生との交流会を行ったほか、投資家、芸術家らと面会した。
中国共産党機関紙傘下の環球時報は7日、前日に会談した習氏とマクロン氏、欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長がそろって、米国主導のデカップリング(切り離し)に「反対した」と報じた。完全な経済切り離しは難しいとするマクロン、フォンデアライエン両氏の立場を、対中包囲網をけん制するために利用した形だ。
習氏は3期目政権発足以降、相次いで欧州首脳らを招待している。人権問題などで冷え込んだ関係の改善に加え、経済立て直しへ投資を呼び込む狙いがある。ウクライナ侵略を続けるロシア寄りのスタンスを取る習氏への警戒感を和らげる狙いもあるようだ。
「米国との違いを強調すれば、米欧の離間を目指す中国の思うつぼになる」
仏戦略研究財団のアントワーヌ・ボンダズ研究員は、マクロン氏の今回の訪中にこう警鐘を鳴らしていた。
一方、今回の訪中では、EUとマクロン氏との間の安全保障問題などを巡る温度差も浮き彫りとなった。
マクロン、フォンデアライエン両氏は、中国との対話や交流を維持しつつ、戦略物資の調達などの依存は避けるという方針では一致する。
だが、6日の習氏との会談で、フォンデアライエン氏が台湾問題を提起したのに対し、マクロン氏は台湾に触れなかったばかりか、持論である米国とは一線を画す政策「欧州の戦略的自立」を繰り返した。
米中対立の場となる国連で、中仏はともに安全保障理事会常任理事国を務める。習氏は会談したマクロン氏に「中仏は世界の多極化の推進者だ」と呼びかけた。(後略)【4月8日 読売】
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冒頭の「我々の危機ではない」というマクロン発言は、上記のように“米国とは一線を画す政策「欧州の戦略的自立」”というマクロン大統領の持論をストレートに表現したものです。
【欧州でも強まる批判】
マクロン大統領のこうした主張への批判は冒頭記事にもありますが、下記のようにも。
****台湾巡る仏大統領の発言、中国に配慮し過ぎ 欧米議員批判***
マクロン仏大統領は仏紙とのインタビューで、欧州は台湾を巡る対立を激化させることに関心がなく、米中両政府から独立した「第3の極」になるべきだと述べた。これを受けて、中国に配慮し過ぎた発言だとして欧米各国の議員から批判が出た。
マクロン氏は先週訪中した際に仏紙レゼコーとポリティコとのインタビューに応じ「最悪の事態は、この(台湾を巡る)話題でわれわれ欧州が追随者となり、米国のリズムや中国の過剰反応に合わせなければならないと考えることだ」と述べた。
ドイツ連邦議会外務委員会のレトゲン議員はツイッターに、マクロン氏は「中国訪問を習近平氏のPRクーデターと欧州の外交政策の惨状に変えることに成功した」と指摘。仏大統領は「欧州で一段と孤立している」と批判した。
米上院のルビオ議員(共和党)もツイッター投稿動画で、もし欧州が「台湾を巡り米国と中国のどちら側にもつかないのであれば、われわれも(ウクライナに関して)どちらの味方もすべきでない」と指摘した。【4月11日 ロイター】
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****EU内でフランスが孤立する可能性も 仏マクロン大統領「ヨーロッパは米中に追従すべきでない」と主張****
地政学・戦略学者の奥山真司が4月11日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国訪問中に仏マクロン大統領が語った台湾有事に関する発言について解説した。
(中略)
中国に警戒心が強まっているなかでのマクロン大統領の今回の発言 ?EU内でフランスが孤立する懸念も
奥山)EU内で「台湾有事などがあった場合には中国に厳しく当たる」というコンセンサスがあったはずなのですが、空気が読めていない発言をしてしまったというか、EU内でフランスが孤立するのではないかという懸念が少しあります。
飯田)あのような映像を見ていると、イギリスのキャメロン政権時代に、思い切りパンダをハグしたというような感じの……。
奥山)当時のイギリスは「黄金時代」と言っていました。そのあと、2016年前後から中国が浸透工作を仕掛けていることが、メディアの方にも徐々に発覚していきました。警戒感が強まったなかで、逆にマクロンさんが中国へ寄っていったのは、我々自由主義陣営としては「余計なことをしてくれたな」という印象です。
王毅氏による「地ならし」が功を奏している ?ドゴール政権時代にもアメリカと違う独自のスタンスを取ったフランス
飯田)伏線のようなものはあったのですか?
奥山)前に外交部長を務めていた王毅さんがヨーロッパを訪問し、地ならしを行っていたところがありました。それが成功したということでしょうか。(中略)
今回、フランスが「台湾有事は我々とは関係ない」というようなスタンスを取ったおかげで、アメリカ側、特に保守派が激怒しています。アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙は保守的な意見を書くことで有名ですが、「最悪のタイミングで、ドゴール主義的な閃き」と書いています。(中略)
ドゴールさんは、かつてNATOに入らなかったことがありました。50年代?60年代、ソ連に対抗しなければならないときに、「我々はアメリカとは別のスタンスで独自に行きます」と足並みを揃えなかった過去があります。(中略)
そのときと同じで、「フランスはアメリカとは別のスタンスでいきます」と示し、それに対してアメリカのメディアが怒っているという状況です。
また、「マクロン氏が対ロシア戦争でアメリカ国民の支持を減らしたいと思っているなら、これ以上の上手い発言はなかっただろう」と皮肉っぽい記事も出ていました。(後略)【4月11日 ニッポン放送NEWS ONLINE】
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日本国内にも、欧州におけるウクライナ戦争に対し、「所詮ロシアとウクライナの喧嘩であり、アメリカの尻馬に乗って深入りする必要はない」といった主張もありますが、似たようなものかも。
地理的に遠いフランスにあっては中国の軍事的脅威とか、民主主義や人権に対する脅威といったものは、やや現実感のないものにもなってしまうのかも。
【台湾への軍事的圧力を継続する中国】
台湾・蔡英文総統の訪米、マッカーシー米下院議長との会談に反発して、台湾を包囲するような軍事演習を行っていた中国ですが、演習終了後も台湾に圧力をかけ続けているようです。
****中国軍機が演習終了後も台湾海峡中間線越え 軍事的圧力常態化狙いか****
台湾国防部(国防省)は11日、同日午前6?11時に延べ26機の中国軍機が台湾周辺で活動し、うち延べ14機が台湾海峡の中間線を越えたり、台湾の防空識別圏に入ったりしたと発表した。
中国は蔡英文総統とマッカーシー米下院議長の5日の会談に反発して8?10日に台湾周辺の海空域で軍事演習を行った。演習終了後も台湾に対する軍事的圧力を常態化させることを狙っているとみられる。
蔡氏は11日、動画で談話を発表し、台湾総統が友好国訪問や米国への立ち寄りで要人と交流することは以前から行ってきたことであり、「これを口実に中国が軍事演習を実施し、台湾海峡を不安定にすることは、地域の大国の責任ある態度とは言えない」と批判した。
蔡氏は演習期間中に誤った情報を故意に拡散する動きがあったとした上で、「軍民が一致して、誤情報に惑わされることなく、民主主義の台湾を守ることが最も大事だ」と述べた。【台4月11日 毎日】
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ロシアが米半導体輸入1000億円 制裁に穴、中国経由7割
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE272GG0X20C23A3000000/
※ これだからな…。
※ それこそ、「AI」活用して、「疑わしきは、調査入れて、回答を要求する。」とか、「企業名を晒す」とかくらい、できんのか…。
※ 「正直者は、バカを見る」体制じゃ、話しにならんだろ…。



『【この記事のポイント】
・米国の半導体が制裁を回避してロシアに流れている
・日経新聞の独自分析で、約1000億円分が判明した
・香港を含む中国経由での流入が約7割を占める
米国メーカーの半導体が米制裁を回避してロシアに流れている。ロシアのウクライナ侵攻以降の輸入データを日本経済新聞が分析したところ、インテルなど米社名が記された半導体の高額取引が2300件以上あり、少なくとも7.4億ドル(約1000億円)…
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『インテルなど米社名が記された半導体の高額取引が2300件以上あり、少なくとも7.4億ドル(約1000億円)分が流入していた。輸出元の4分の3は香港を含む中国だった。半導体の輸出規制はロシアの武器製造に歯止めをかける重要施策で、抜け穴をふさぐ追加の手立てが必要だ。
ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月、米国は米半導体のロシアへの輸出を人道目的などを除いて禁じた。違反すれば第三国の企業も米企業との取引禁止などの制裁を受ける。半導体はミサイルや軍用機の基幹部品で、高機能品は米メーカーが高いシェアを持つ。流通網の遮断でロシアの戦力低下を狙った。
しかし、米国の半導体は迂回ルートでロシアに流れ続けていた。
取引規模は侵攻前の3倍に
日経と英字媒体「Nikkei Asia」はインドの調査会社エクスポートジーニアスからロシアの通関データを23年1月27日に入手し、22年2月24日?同12月31日の半導体輸入記録を調べた。1回10万ドル以上の高額取引は3292件あり、約7割の2358件に製造元として米社名が記されていた。米半導体の輸入額は7.4億ドル以上で、侵攻前(約2.7億ドル)の3倍近くに増えた。
流通経路で際立ったのは香港を含む中国だ。米半導体取引の75%の1774件、5.7億ドル分が輸出されていた。取引業者の多くは中小企業で、侵攻後に設立された新興企業もあった。
前年同期間の中国からの米半導体高額輸出は230件(米半導体取引の21%)。取引額は5123万ドルで、侵攻後、10倍以上に膨らんだ。世界約400の金融機関などが加盟する国際金融協会(IIF)はロシアの22年1?9月の半導体・電子回路の輸入額が前年同期比36%増えたと指摘する。
新興企業などが取引に関与
別の調査会社のデータによると、22年4月設立の香港企業は9?12月にロシア企業と計1874万ドル分の取引をしていた。1個1万ドル超の製品も扱っていた。12月までに少なくとも13回にわたり計1万個以上の米半導体を輸出した別の香港企業はロシア人が設立。取引相手はロシアの富豪が所有する企業だった。
インテルや米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)のマイクロプロセッサー、米ザイリンクスのFPGA(書き換え可能な集積回路)などが高額取引の対象だった。防衛技術に詳しい未来工学研究所の西山淳一研究参与は「ミサイルなどの制御には演算処理能力の高い半導体が大量に必要となる」と話す。
インテルは日経の取材に「ロシアの顧客への出荷はすべて停止している。当社は輸出規制と制裁を順守し、人権侵害に使われることは容認しない」と答えた。ザイリンクスの親会社でもあるAMDは「正規販売業者には世界のすべての輸出規制の順守を求めている。(日経が挙げた企業はいずれも)正規販売代理店ではない」とした。
米半導体メーカー「不正に転売」「容認せず」
米アナログ・デバイセズ、米テキサス・インスツルメンツ(TI)の半導体も流入していた。アナログ・デバイセズは「(ロシアへの出荷は)当社のポリシーに対する直接的な違反で不正に転売または転用されたものだ」と指摘。TIは「当社製品が設計外の用途で使用されることは容認しない。(不正販売や転売は)半導体業界全体が直面する課題だ」とコメントを寄せた。
米国はロシアの侵攻を受け、香港の電子部品商社シノエレクトロニクスなどに「ロシア軍を支援した」などとして制裁を科した。ただ、日経調査で米半導体の取引が判明した企業のほとんどは米国の制裁リストに入っていない。米商務省は日経に対し「すでに500社以上を制裁しており、他国と連携して今後も監視を続ける」と述べた。
米国は中国への半導体輸出規制も強化しているが、輸出管理に詳しいベルギーのフランドル平和研究所のディデリック・コップス主任研究員は「サプライチェーン(供給網)が世界中に広がる半導体の最終的な行き先を把握するのは難しく、十分に監督できていない」と指摘する。
半導体の入手に苦労するロシアは「兵器にも汎用の半導体を使っている」(台湾の安全保障アナリスト)。汎用品は転売市場に流れやすく監視が効きにくい。元米通商代表部職員で香港の弁護士のベンジャミン・コスジェバ氏は「香港などの小さな商社は制裁を受けても新しい名前の会社をつくって事業を続ける」と言う。
抜け穴をふさぐのは容易ではないが「官民連携で輸出先企業の調査を徹底し、その情報がグローバルで共有されなければならない」とコップス氏は強調する。軍事向けに転用される可能性の高い半導体を追跡できるようにするなど技術面での対応も重要となる。
(長尾里穂、野元翔平、小西雄介、関優子、香港=周衛、ロンドン=鄭?方、台北=黎子荷)
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説 そもそもサプライチェーンは複雑化しており、ロシアに対する輸出を禁止するといっても、ロシアは直接輸入できなくても、間接的に輸入する抜け道はいくらでもある。お金の決済はSWIFTからロシアを排除できるが、もののチップの輸出を完全に禁止することはほとんど不可能である
2023年4月12日 8:02』