中国政局の奇妙な静寂、人事先送りと民間経済巡る対立
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD161DU0W5A310C2000000/
『2025年3月19日 0:00 [会員限定記事]
ひとまず重要人事は全て先送りするしかない――。これが中国・習近平(シー・ジンピン)政権が置かれた現状だ。3月に開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、長く注目されていた重要な人事案件の発表がただの一つもなかった。
この奇妙な静寂は、ちょっとした驚きである。極めて慎重。別の言い方をすれば、守りを優先した思考の停止にも見える。内部が見えにくい中国共産党の政治を観察する際、唯一の手掛かりが…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。』