夫婦別姓「旧姓使用拡大」では拭えぬ渡航リスク 自民議論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA090BO0Z00C25A2000000/
『2025年2月12日 5:00 (2025年2月12日 7:49更新) [会員限定記事]
think!
多様な観点からニュースを考える
中北浩爾さん他1名の投稿
中北浩爾村上芽
自民党は12日、選択的夫婦別姓を巡る議論を再開する。党内は推進派と、旧姓を通称として使う範囲を拡大するのにとどめるなどの慎重派で隔たりが大きい。通称使用の拡大案は手続きが煩雑だったり、海外渡航時のトラブルとなったりするリスクが拭えない。
自民党の氏制度のあり方に関する検討ワーキングチーム(逢沢一郎座長)が12日、党本部で全体会合を開く。3月末まで週1回ほどのペースで会合を持ち、春ごろの意見集約を…
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
多様な観点からニュースを考える
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
中北浩爾のアバター
中北浩爾
中央大学法学部 教授
分析・考察 通称使用の拡大であっても、婚姻の前後で名前(姓・氏)が変わること、婚姻中に本名と通称の2つの名前を使い分けなければならないことは、煩雑であり、本人の同一性を外部から確認することを難しくします。仕事などの面で社会的な不利益を受けかず、実際、そうなっています。また、本人のアイデンティティ(自己同一性の認識)も傷つけかねません。
現実に名前を変えているのは、約95%が女性です。これは日本社会で女性活躍が実質的に妨げられていることを意味します。日本の国力を損なっています。「選択的」な夫婦別姓制度にすら反対する保守派は、日本の前向きな変化を妨げ、国力を落とそうとしているのでしょうか。愚かなことです。
選択的夫婦別姓 』