「例外的に強い米経済が全てを左右」 エラリアン氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR27CBR0X21C24A2000000/
『2025年1月6日 4:00 [会員限定記事]
2025年の金融市場が幕を開けた。24年に続いて米国1強の状況が続くのか。ケンブリッジ大学クイーンズカレッジの学長で、独保険大手アリアンツの首席経済アドバイザーも務める著名エコノミストのモハメド・エラリアン氏に展望を聞いた。
――24年の市場から学んだ教訓は。
「かつては実現しないと思われていたような地政学的・政治的出来事が現実となった。中東地域での悲惨な紛争が激化し、多くの罪のない人々が命を落…
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『――24年の市場から学んだ教訓は。
「かつては実現しないと思われていたような地政学的・政治的出来事が現実となった。中東地域での悲惨な紛争が激化し、多くの罪のない人々が命を落とした。フランスとドイツの政権の体制が崩れたり、韓国で戒厳令が出されたりするなど多くの出来事があった」
「経済面ではドイツとフランスが政治的リーダーシップを喪失し、欧州の経済停滞が深刻化していった。一方、中国は大規模な景気刺激策を取るか、成長と発展のエンジンを再活性化するために必要な構造改革を進めるかで迷い、政策的に混迷を続けている」
「こうした状況にも関わらず世界の多くの市場は堅調なリターンを記録した。『アメリカ経済の例外性(Exceptionalism)』と呼ばれる現象が、不安定な地政学、グローバルなマクロ経済の不安に対する効果的な盾として機能し続けたからだ」』