中国、台湾漁船を拿捕「違法操業で漁業資源破壊」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0386B0T00C24A7000000/

『2024年7月3日 18:40

【北京=田島如生、台北=龍元秀明】中国海警局は3日、南東部福建省の泉州市沖で2日に台湾籍の漁船を違法操業の疑いで検査し、拿捕（だほ）したと発表した。同漁船が休漁に関する規定に違反し「海洋漁業資源と生態環境を破壊した」と説明した。

台湾の海巡署（海上保安庁に相当）は2日、福建省に近い台湾の離島・金門島付近で同日夜、台湾漁船が中国海警局に拿捕されたと公表していた。

中国海警局は3日、臨検の理由につい…

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『中国海警局は3日、臨検の理由について台湾漁船が禁漁区域内で底引き網を使用していたなどと説明した。「正常な法執行を妨害しようとした関連する台湾船舶に警告を与え、追い払った」とも強調した。

台湾海巡署は3日の記者会見で中国側に「事件を政治的に処理せず、速やかに理由を説明し、船員を釈放するよう求める」と呼びかけた。

台湾の海巡署は3日の記者会見で乗組員の釈放を要求した（台北市内）=AP

海巡署の説明によると、漁船が検査を受けた海域は台湾が管轄する水域の外側で、中国の領海内にあたる。中国は同海域を5月から休漁期間としていた。

漁船には台湾人2人とインドネシア人3人が乗っていた。海巡署によると、台湾の漁船が休漁違反を理由に検査を受けた例が過去に3件あり、いずれも2日以内に釈放されたという。
台湾の行政院（内閣）の報道官は3日、休漁規定に違反しないよう漁業者に注意喚起したうえで、中国に対し「一刻も早く船員を釈放するよう望む」とコメントした。　』