総選挙後のインド 権威主義化に一定の歯止め

総選挙後のインド 権威主義化に一定の歯止め
中溝和弥・京都大学教授
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD103L70Q4A610C2000000/

『2024年6月18日 5:00

ポイント

○若年層や農村部でモディ政権の支持減少
○政権の不安定化や宗教対立激化の恐れも
○権威主義化抑制なら世界との関係改善へ

インド総選挙は、与党インド人民党(BJP)の獲得議席が240議席と過半数(272議席)を大きく割り込み、与党連合も293議席にとどまった。対する野党連合は、インド国民会議派を中心に議席を伸ばし、234議席を獲得した。

今選挙の最大の意義は、インドの民主主義がまだ生きていたこと…

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『モディ首相は2014年の就任以来、様々な手段を用いて民主主義を切り崩してきた。野党有力指導者を汚職嫌疑などで逮捕し長期間拘禁する。政権に批判的なメディアをテロリストだとして逮捕する。そして何よりも雌牛保護団のような自警団の活動を黙認し、ムスリム(イスラム教徒)など宗教的少数派に対する暴力を放置してきた。

筆者はこれらを「権威主義革命」と指摘したが、今回の選挙では有権者がこれを拒絶した。』