クピャンスク方面の防衛ラインに穴が開く、ロシア軍がキスリブカを占領https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/a-hole-opens-in-the-defense-line-towards-kupyansk-russian-forces-occupy-kisrivka/
『DEEP STATEはクピャンスク方面について「ロシア軍がキスリブカを占領した」と報告、1年以上も敵の前進を阻んできたキスリブカ方向の防衛ラインは破られた格好で、アウディーイウカ方面でもノヴォポクロフケ方向やペルヴォマイズケ方向でロシア軍が前進した。
参考:Мапу оновлено! 参考:Кацапи провели штурмові дії східніше Стельмахівки 参考:Хроника специальной военной операции за 5 мая 2024 года
DEEP STATEとRYBARは「スバトボ方面ステルマキフカ方向」について言及し始めている
ウクライナ人が運営するDEEP STATEはクピャンスク方面について30日「キスリブカで活発な戦闘が続いている」「ロシア軍は予備戦力を投入しているものの、敵の成功は明らかに期待値を下回っている」と、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARは「ロシア軍はキスリブカの半分を支配している」「包囲を危惧したウクライナ軍がコトリャリフカから除々に撤退を始めた」と報告。
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この方面についてDEEP STATEは5日「ロシア軍がコトリャリフカを占領した」と報告していたが、視覚的にもロシア軍がコトリャリフカ集落の端=Ⓐに到達したこと、コトリャリフカ集落内で国旗を掲げたと主張する映像(撮影位置が不明)が登場し、DEEP STATEは6日「ロシア軍がキスリブカを占領した」と報告した。
まだRYBARは「キスリブカ占領」を報告していないものの、1年以上もロシア軍の前進を阻んできたキスリブカ方向の防衛ラインは破られてしまい、アウディーイウカ方面オチュレティネ方向と同じように線路沿いを進んでくるかもしれない。
出典:管理人作成(クリックで拡大可能)
DEEP STATEはアウディーイウカ方面についても「ロシア軍がノヴォポクロフケ方向に支配地域を拡大させた」「ロシア軍がペルヴォマイズケの北で前進した」「ペルヴォマイズケの南でロシア軍支配地域とグレーゾーンが広がった」と報告。
さらにDEEP STATEとRYBARは「スバトボ方面ステルマキフカ方向」について言及し始めているが、まだ目立った変化は観測されていない。
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投稿者: 航空万能論GF管理人 ウクライナ戦況 コメント: 145 』
『 ポンポコ 2024年 5月 06日
ウクライナ軍は、クピャンシク方面から焦点のアウデイーイウカ西北方面に旅団を転用しています。しかし、そうすると今度はクピャンシク方面が薄くなったのでしょう。
ウクライナ軍は予備戦力が不足してきたのです。例えば、第47旅団も本来は下がって補充再編が必要なのに、アウデイーイウカ西北の重要な戦力せざる得なくなっています。
しかし、アウデイーイウカ方面でも、第47旅団や第3突撃旅団はある程度の補充兵は来ている感じです。しかし、第110旅団とか第56旅団とかは補充されていない感じです。たぶん、補充のルートが違うのでしようね。 分担している正面の範囲からも、中隊程度の戦力しかない名前だけの旅団もあるように感じます。昨年末から兵士の供給がへった影響でしょうか。さらに砲弾がないようですね。そのような旅団は士気も下がっていますね。
第47旅団や第3突撃旅団のような特殊な旅団との違いだけでなく、普通の旅団どおしでも補充の度合いが違いうようです。2桁の番号の旅団なら充実していて、3桁の番号の旅団は戦力がないということでもないようです。ウクライナ軍は複雑になっていますね。
ただ、もともとウクライナ軍は兵士の数は多く、今のところロシア軍は無人の野を快進撃というより、戦いながら慎重に進んでいますね。 26
2024年 5月 06日
返信 引用
これと全く同じ流れを去年も見た気がするゾ。(デジャビュ
当時はウクライナの劣勢を発言すれば即ロシア側のプロパガンダだと非難されていたけど、
結局ウクライナ側のプロパガンダだったんやなって。
39
たむごん
2024年 5月 06日
返信 引用
部隊の充足情報、ありがとうございます。
両国の情報戦は理解できますが、日本は第三国なのに『同調圧力』は異常だと感じると時がありました(今は通常の範囲内になってきた気がします)。
日本が貧乏になる中で、仰るようなプロパガンダで世論が傾く事があれば、情報判断を誤ったり・国民生活に不利益が発生してきたのでしょうね。
>我々の失敗した動員(恐らく不正や動員回避のこと)は現実的な問題を引き起こしており、各旅団は人員の共食いで運用されている。どの旅団の部隊も他の部隊から人員を盗んでいる状態で…
(2023.12.10 動員失敗でウクライナ軍部隊は人員の共食状態、動員システムにも課題が 航空万能論)
(2024年2月22日 焦点:消耗するウクライナ軍、兵力も弾薬も不足 ロシア軍の優位鮮明に ロイター)
8 』
『 Whiskey Dick 2024年 5月 06日
アメリカとイラクほどの戦力差がないとイラク戦争の様な鮮やかな戦いができないとなると、中国ロシアどころかイランを相手にアメリカ軍は戦えるのだろうか。
イランは低品質とはいえドローンや弾道ミサイルを自前で生産し、ロシアから手に入れた近代兵器も存在する。彼らが開発した各種ミサイルはピックアップトラックから発射可能で、完全に破壊し尽くすことは困難になっている。
文谷氏によればアメリカとイランが戦争になった場合、アメリカは万単位の死者を覚悟しなければならないみたい。自力でライバルを潰せないのなら、ウクライナ戦争を参考にして(アメリカが直接参戦しない)代理戦争に持ち込むだろう。 17 』
『 2024年 5月 06日
イラクみたいに一気に制圧するとスリーパセルを残したままなので後の治安対策に手を焼くが、ウクライナのようにジリジリ進む戦争ではそれは起らない。 10
異教徒の外国人であるアメリカが攻めてきたイラクと違って5人に1人が民族的ロシア人であるウクライナとは占領地の統治の難易度はまったく違う。
特に東部はロシア人の割合が高い。しかも反ロシア的な人はロシア占領地からほとんど脱出する。 17
>ウクライナと戦いつつ占領地の治安もするとなると単に兵力も足りなだろうね
ロシア軍の兵站拠点となったマリウポリでも街中で武装した兵士が大量に配置され警備しているという状況でもない。ロシア本土の基地の街とそれほど変わらない。
復興事業に従事する中央アジアからの出稼ぎ労働者の軽犯罪が問題にはなってはいるが、軍事力でなく警察が対処する次元のこと。 14 』
『 hogehoge 2024年 5月 06日
その後のスレのやり取りを見て考えた、現状、考えられる最悪のシナリオ。
・人的資源枯渇しない →人的資源の浪費。手遅れ的な不足。
・ロシアの戦力半減→ロシアは攻勢してこない。攻撃力は大したことない。 →防衛の甘さ。まさかロシアが攻勢を仕掛けてくるとは・・・
・ロシア経済はもうじき破綻する →ロシアの戦争継続能力の甘い見積もり→ ウクライナ側、西側の長期的戦略の欠如。または短期的な無理による資源の浪費。
現状、ウクライナ:ロシアの戦力を比を1:2とする。仮に西側の支援が来て、2:2に出来たとしても、戦線の維持であり、人的資源の差を埋めることを意味しない。
仮に押されたとしても、南部は既に構築されている防衛ラインの後ろに下がれば良いだけだ。ウクライナ軍から見れば、仮に押し返しても、次の一手がない。 8
たむごん
2024年 5月 06日
返信 引用
仰る通りですね。
シナリオを、色々見直す必要があると思います。
停戦放棄により、休戦後も戦場になり続けるとは…と言う事にならない事を願っています。
ウクライナが、シリア・レバノンのように、ボロボロになり続けるリスクが高まっている気がするんですよね…
人的資源の補充、禁じ手みたいな事を、やりつつありますし。
(2024年4月26日 ポーランドとリトアニア、徴兵対象年齢ウクライナ人の帰国を支援する用意 AFP)
6
マダコ
2024年 5月 06日
返信 引用
ここまでの様子を見て言おうか言うまいか迷っていたのですが(スルーが最善と思ったため)、ニュースを見ないのか?という意見も多く、そうなると旧日本軍が流しているようなニュースも、出所が太いので大丈夫だとなる。何せ大新聞社様が言われているのだから。
しかしながら、テレビやニュースや専門家が言ってきたことと現実が乖離しているから、ここのようなサイトが色々と参考になるわけです。
戦史を知らないと他人を見下している事からも、戦史にお詳しいのであれば、色々と見えておられると思いますので、今の先の先を見ながら、心を落ち着かせてくださいという感じで見ておりました。
実際は、その戦史というのも、自己都合で編集すれば随分と勇ましいもんのになるとは思うのですが、現代となると、それを見越したうえでとなるので、その自己都合ばかりの情報を疑わざるをえないわけです。それが出来ないのであれば、最近の記事にもありましたが、同じ過ちを繰り返すことになりますし。 13 』