Microsoft、生成AI特化のパソコン開発 翻訳も瞬時に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN193RK0Z10C24A5000000/
『2024年5月21日 4:25
【シアトル=渡辺直樹】米マイクロソフトは20日、生成AI(人工知能)に特化したパソコンを開発したと発表した。端末に搭載した高性能半導体を使ってAIの処理性能を従来より最大20倍高め、瞬時に翻訳するほか画像生成ソフトが高速で動く。通信がつながらなくても一部機能が使える。生成AIの活用で端末が大きく進化しそうだ。
パソコンの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」向けの新しいAI機能「コパイロット+PC(…
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『マイクロソフトは対話型AI「Chat(チャット)GPT」を開発した米オープンAIと提携し、AIが自動で文書の要約やメールの下書きをする「コパイロット」の機能を提供してきた。
今まではクラウド上のサービスだったが、今回の製品から端末上でも動くAIや専用半導体を組み合わせ、AIをより高速でスムーズに使えるようにした。』
『自社製品としてまずキーボード付きタブレット端末の「サーフェスプロ」とノートパソコンの「サーフェス・ラップトップ」を用意した。価格は999ドルからで、6月18日から順次発売する。』
『ハードの面で大きく変わったのは半導体だ。英アームの設計技術を用いた米クアルコムの「スナップドラゴンX」シリーズを搭載した。これまでウィンドウズパソコンは米インテル製が主流だったが、大きな戦略転換となる。』
『通信がなくても端末上でAIを動かす技術は「エッジAI」と呼ばれ、スマートフォンやパソコンの新たなトレンドとして注目を集めている。チャットGPTの最新版のような高性能なAIは動作が重かったが、性能を絞り込んだAIを端末上でスムーズに動かすのが特長だ。
エッジAIは今回のサーフェスに加え、サムスンが新型のスマホに技術を搭載した。米アップルもAI機能の強化を図っており、タブレット型のiPadにAIの処理性能を高めた自社製の最新半導体を搭載した。今後生成AI技術と新型半導体をiPhoneなどの各端末に搭載を進めている。』