中国の景気減速重荷に アジアで明暗、ADB成長見通し
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM10D150Q4A410C2000000/
『2024年4月11日 19:12
【マニラ=藤田祐樹】アジア開発銀行(ADB)は11日に公表したアジア新興国・地域の成長率見通しで、中国の景気減速を地域全体の懸念材料に挙げた。中国は不動産市況の低迷を受けて設備投資が伸び悩み、2025年にかけて成長率が鈍化する。消費が堅調な東南アジアやインドと明暗が分かれた。
ADBの分析対象とする「アジア新興国・地域」は中国やインドを含む46カ国・地域を指す。地域全体の国内総生産(GDP)の前…
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『地域全体の国内総生産(GDP)の前年比伸び率は24年と25年がともに4.9%と23年の5.0%からほぼ横ばいになると予測した。
地域全体の足を引っ張るのが中国だ。中国を除いた場合の成長率見通しは24年が5.0%、25年は5.3%に拡大すると試算した。
中国の23年の成長率は5.2%と22年の3.0%から上昇したものの、24年は4.8%、25年は4.5%に減速する。好調な個人消費や輸出の拡大を通じて7%台の高成長が続くと見込まれるインドとは対照的だ。東南アジアでもフィリピンやベトナムは6%台を維持する。
中国は物価の伸び悩みも際立つ。消費者物価指数(CPI)の上昇率の見通しも24年が前年比1.1%、25年も1.5%と、政府が目標とする3%前後には届かない。ADBは中国が輸出する製品価格の低下を通じて「デフレ懸念が貿易相手国に波及する恐れがある」と言及した。
不振の背景には底入れの兆しが見えない中国の不動産市況の低迷がある。中国国家統計局が3月に発表した1〜2月の新築住宅販売面積は前年同期を24.8%下回った。
ADBのチーフエコノミスト、アルバート・パーク氏は「地方の過剰投資の解消には数年以上の時間がかかるだろう」と指摘する。』