中国首相「米中は敵対せず相互尊重を」 米財務長官と会談

中国首相「米中は敵対せず相互尊重を」 米財務長官と会談
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『2024年4月7日 12:11 (2024年4月7日 20:15更新)

【北京=田島如生、ワシントン=高見浩輔】中国の李強(リー・チャン)首相は7日、訪中しているイエレン米財務長官と北京で会談した。中国外務省によると、李氏は米中両国が「互いに尊重する必要がある。敵対関係ではなくパートナーであるべきだ」と述べた。

米財務省は会談が「率直で、生産的だった」と説明した。イエレン氏は中国に進出している米企業が不当な扱いを受けているという問題意識を念頭に「企業の公平な競争条件…

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『太陽光パネルや電気自動車(EV)など「工業生産能力の過剰」も問題視した。中国が最大の貸し手となっている途上国の債務問題に対する協力を引き続き要求した。

李氏は生産能力の問題を巡り「市場の観点や経済ルールから客観的に見なければならない」と唱えた。「米国が中国と協力して公正な競争を堅持し、経済・貿易問題を政治や安全保障の問題にしないよう望む」と強調した。

イエレン氏は米中関係に関し「まだやるべきことはあるが、この1年でより安定した基盤をつくれた」と評価した。「複雑な関係を責任をもって管理し、差し迫ったグローバルな課題に対処するために協力し、指導力を発揮する義務がある」と力説した。

イエレン氏は5〜6日、中国の経済・金融分野を担当する何立峰(ハァ・リーファン)副首相と会談した。米中で均衡ある経済成長などを協議すると合意した。会談後、イエレン氏はEVなどを念頭に中国の過剰生産能力を議論する意向を示した。

中国国営新華社は6日、これに反発する論評を掲載した。

米国は「中国脅威論」を吹聴し、保護主義的だと批判した。「中国のEVや太陽光パネルの急成長に危機感を抱いている。時代遅れの『過剰生産能力』のレトリックを蒸し返し、高関税を課すと脅している」と主張した。

米中は関係安定に向けた対話を重ねている。バイデン米大統領と習国家主席は2日、電話で1時間45分ほど協議した。対話の継続を確かめたが、台湾問題や半導体の対中規制といった懸案に進展はなかった。

両政府は3〜4日、ハワイ州ホノルルで海軍が中心となって海洋安全保障を話し合う協議(MMCA)を開いた。ブリンケン米国務長官が数週間以内に訪中するほか、両国防相が近く電話協議する見込みだ。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察 昨秋サンフランシスコでの米中首脳会談以降、互いに関係改善を模索されているようだ。世界にとって米中が対立するよりも、対話したほうが世界の平和に寄与する。しかし、これで米中関係が大きく改善されるとは期待できない。なぜならば、相互信頼が崩れているからである。双方は対話する目的として、これ以上関係が悪化しないようにブレーキをかけるためであろう。問題はバイデン政権が約束したことをトランプ政権になった場合、守られるかどうかがわからない。
2024年4月8日 7:36 』