紅麹サプリ死者4人に 機能性表示食品、問われた安全
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE281KG0Y4A320C2000000/
※ 一般消費者からすれば、「サプリ」(食品扱い)も、「トクホ」も、「機能性表示食品」も、区別がつかんからな…。
※ みんな一緒くたにして、「お薬」という認識なのでは…。
※ 大体、「形状」からして、「サプリ」に寄せた「見た目」にしてるしな…。


『2024年3月28日 19:33 (2024年3月28日 21:34更新)
小林製薬が製造した「紅麹(こうじ)」原料の機能性表示食品による健康被害問題が深刻になっている。同社のサプリメント摂取後に死亡した消費者は4人に増えた。
機能性表示食品は規制緩和で導入され市場は急成長した。製造企業は安全管理の徹底と健康被害への迅速な対応が問われる。
小林製薬は28日、「紅麹コレステヘルプ」を摂取した2人が死亡していたと新たに発表した。いずれも腎臓の病気が疑われる症状があり、死亡例は…
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『機能性表示食品は2015年に導入された。有効性を示すデータなどを国に届け出れば、健康維持・増進効果を事業者の責任で表示して販売できる。
国が安全性や機能性を個別に審査して許可する特定保健用食品(トクホ)は専門家による検証が必要で、開発コストが高い。新たな分類は成長戦略の一環として、中小企業も参入しやすくし食品産業を活性化させる狙いがあった。』
『市場は急拡大している。富士経済(東京・中央)によると市場規模は20年にトクホを逆転し、23年は前年比19%増の6865億円(推計)に達した。商品数は約6700件に上りトクホ(23年12月時点で約1000件)の6倍を超える。』
『効果の表示がメーカーに任されるだけに安全管理に対する責任は重い。食品大手は自主的に自社製品の点検に動く。一部の商品を機能性表示食品として届けているカンロは「念のため原料供給元に(安全性などの)ヒアリングをする予定」という。』
『機能性表示食品で健康被害が明らかになるのは今回が初めて。原因物質や製造工程に不備があったかどうかは現時点で明らかになっていない。明白な問題点として指摘されているのは健康被害に関する報告の遅れだ。
消費者の腎疾患を診断した医師による最初の照会は1月15日だった。2月にも複数の症例について連絡があったが、消費者庁や所管の大阪市に報告したのは問題を公表した3月22日。注意喚起や回収開始まで2カ月超を要した。』
『食品衛生法上、製造側に食中毒の報告義務があるのは4種の指定成分を含む食品に限られ、紅麹は対象外だった。機能性表示食品に関する消費者庁のガイドラインは、健康被害が発生した場合には同庁へ「速やかに報告する」よう要請している。
組織統治に詳しい青山学院大の八田進二名誉教授は「機能性表示食品制度に安全面の大きな欠陥があるとはいえない」としたうえで、「予防の観点からも小林製薬は健康被害を疑う報告があった時点で情報を公表すべきだった」とみる。』
『過去には迅速な情報公開が奏功したケースもある。1982年に米ジョンソン・エンド・ジョンソンの鎮痛剤「タイレノール」に毒物が混入され7人が死亡した事件では、経営トップが即刻購入しないよう訴え回収した。シェアは1年で事件前に近い水準に回復した。
被害の全容が見えない事態に不安が広がっており、消費者団体からは「小林製薬は後手に回っている」(主婦連合会の河村真紀子会長)との批判が強まっている。メーカーは製造工程の監視とともに問題発生時の適切な説明が求められる。』
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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察 このサプリメントによる健康被害がここまで広がるとは予想もしなかった。
不気味なのは、どういう成分が腎機能を低下させ、被害をもたらしたかについて、いまだに解明されていないことである。
個人的にサプリメントを飲まないが、サプリメントを愛用する人が多いことを考えれば、ほかのサプリメントに影響する可能性もある。
昔、聞いた話では、漢方薬に副作用がないといわれていたが、ある医師は漢方薬には副作用のあるものもあるとはっきりいわれた。
コレステロールが高い人はやはり医者にみてもらったほうがいいのでは
2024年3月29日 7:53 』