米国・イスラエル、高官協議へ ラファ侵攻巡り溝

米国・イスラエル、高官協議へ ラファ侵攻巡り溝
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2103D0R20C24A3000000/

『2024年3月21日 16:13 (2024年3月21日 18:46更新)

【ワシントン=坂口幸裕、カイロ=久門武史】イスラエルのネタニヤフ首相が明言するパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの地上侵攻を巡る米国との意見対立が先鋭化している。今週末から複数の枠組みで高官同士が協議し、落としどころを探る。

サウジアラビアを訪問したブリンケン米国務長官は20日、地元メディアのインタビューで「バイデン大統領も表明しているように、ラファでの大規模な軍事作戦は支持できない」と語った。…

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『一方、イスラエルとハマスの戦闘休止に向けた交渉は18日、仲介国のカタールで再開した。6週間の戦闘休止案が浮上しており、ハマスがガザで拘束中の人質のうち女性や子どもらを解放する見返りにイスラエルが収監中のパレスチナ人を釈放する内容とされる。

イスラエルのメディアは同国高官の話として、今回はハマスのガザ地区トップのシンワール氏との連絡手段があり、協議が少なくとも2週間かかるとの見通しを伝えた。ハマスはイスラエル軍のガザ撤退を主張しており、隔たりは大きい。』

『ブリンケン氏は21日、サウジに続いてエジプトを訪れ、アラブ諸国の外相らと協議する。20日には「人質解放と結びつけた即時停戦」を求める国連安全保障理事会決議案を用意していると明らかにし「強いシグナルになる」と述べた。これまで米国はガザの停戦を求める安保理決議案に拒否権を行使してきた。

ネタニヤフ氏はラファへの地上侵攻について20日、避難民ら民間人の避難計画を「近く承認する」と述べた。作戦の準備に「時間がかかる」とも説明した。』