国連、UNRWAの調査団立ち上げ 中立性評価へ

国連、UNRWAの調査団立ち上げ 中立性評価へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN060990W4A200C2000000/

『【ニューヨーク=佐藤璃子】国連のグテレス事務総長は5日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の中立性を評価する独立調査団を立ち上げたと発表した。職員がイスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲に関与した疑いで組織の活動継続が危ぶまれるなか、調査に乗り出す。

フランスのコロナ元外相が主導し、スウェーデンとノルウェー、デンマークの研究機関と協力して14日から作業を始める。中立性を保つための仕組みや、違反に対する指摘などがあった際にどのように対応しているかを評価する。調査団は3月下旬にグテレス氏に中間報告書を提出し、4月下旬までに最終報告書をまとめて公表する予定だ。

UNRWAは1月26日、ハマスによる2023年10月のイスラエルへの奇襲攻撃に複数の職員が関与した疑いがあると発表した。その後、米英やドイツ、カナダなどが相次いで資金拠出の一時停止を表明。同機関のラザリニ事務局長は1日、X(旧ツイッター)で「拠出が止まったままであれば、2月末には業務停止に追い込まれる」と訴えた。

UNRWA職員がハマスに関与していた疑惑をめぐっては、国連の内部監査室(OIOS)が詳細な調査を進めている。今回グテレス氏が発表した調査団はこれとは別に組織の評価を実施する。』