「信じる心が世界を救う」少年ジャンプ化する世界

「信じる心が世界を救う」少年ジャンプ化する世界
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 ※ 今日は、こんな所で…。

『中国のX(旧Twitter)であるウェイボーというSNSで、今年に入ってからの中国株の爆下げで、多くの資産を失った中国人投資家達が、アメリカ大使館のアカウントのコメントに、大量の「助けて下さい!」投稿をして話題になっています。中には、一歩踏み込んで「アメリカ様が救済に動いてくれるなら、我々は中国共産党と習近平一味を打倒する為に戦うでしょう」なんて投稿もあります。もちろん、本気で書いているわけではなく、皮肉です。

なぜ、アメリカ大使館のアカウントにコメント投稿するかと言うと、さすがにアカウント・バンができないからです。大使館のアカウントなので、中国共産党と言えど、気に食わない書き込みが合っても、アカウント自体を削除できません。なので、「不適切投稿」という事で、管理権限を使って、手作業でコメントを削除しています。それを知っているから、ある種の憂さ晴らしで書き込んでいるわけです。少なくても数時間は、人目に触れるわけですし、アメリカ大使館のアカウントを見ている人間なんて、中国人の中でも経済に関する知識のある層が多いわけで、「小粉紅」と呼ばれる無条件愛国主義者みたいに感情だけで喚きちらす人間は少ないです。ただし、政府が雇って、一般人のフリをして、中国をヨイショする投稿をし、都合の悪い投稿に対して腐すコメントを付ける「五毛党」というネット監視部隊は見ていますが。ちなみに、「小粉紅」には「ピンクちゃん」というニックネームが付いています。日本のネトウヨみたいな感じですかねぇ。

ここ最近の中国の株価の下落は、凄まじい勢いで、一気に数十年分の時計の針を戻すものです。その為、相場で長いこと生きてきた個人投資家も、相当の損失を出しています。その中で、著名個人投資家として、情報発信していた中国人個人投資家が、数億円の損失を出して、おそらくヤケクソになったのでしょうが、「この不況の原因は、全て習近平のせいだ。彼が死ねば、経済は復活する」みたいな事を、自分のSNSに投稿して、無事に行方不明になりました。生きていると良いですが、簡単には出てこれないでしょう。2年くらい前に、習近平氏のポスターに黒いペンキをぶっかけて、速攻逮捕された女学生がいましたが、彼女が出てきた時には、薬漬けで人格が変わっていました。一日中、スマホいじる事にしか興味が無くなり、家族とも会話ができない、失語症のような状態です。どんな経験をしたのか、そら恐ろしいです。

その対策として、この間、国家隊と呼ばれる政府系ファンドを通じて、41兆円の資金を投入して市場介入しましたが、あっという間に効果が切れて、今は更に下落しています。実弾で効果が無かったので、次にやったのが、いわゆるプロバガンダです。「中国の景気は力強く回復している」と宣伝する一方で、悲観的な見解を出すあらゆる情報を遮断しています。この前、海外の格付け会社の中国支社に対して、風評の流布で多額の罰金まで課しました。ムーディーズは昨年の12月に、中国の格付けをAa1からA1に1段階引き下げ、見通しを「ネガティブ」に変えました。一般的に中国に対する評価は甘いのですが、その原因が、危害を加えられるレベルで報復があるからです。格付け情報の収集の為、現地にスタッフを常駐させる必要があるので、彼らを危険から守る為に、どうしても評価が甘くなるのですね。それが、判っているので、盛んに戦狼外交で外国を脅すわけですが、経済に関しては、脅してどうにかなるものではありません。それは、現実そのものだからです。

さらに、銀行に対して「政府公認のホワイトリスト」なるものを出して、「ここは、絶対確実な優良投資先だから、積極的に投資しなさい」という指導を始めました。殆どが国家主導のプロジェクトで、それを、そのまま信じるバカは、いません。本当に優良なら、党の幹部が情報を独占して、表に出さないはずです。つまり、「優良な投資先ではなく、共産党が資金を投入して欲しい投資先」という事です。普通の銀行なら、査定した後に投資を判断するのですが、共産党からの命令は逆らえないので、結局は融けると承知の上で資金を出す事になります。そこで空いた穴は、銀行の一般預金者の預金を、何とか理由をつけて横領する事で埋めます。この辺りの実例は、過去の記事で具体的に説明していた通りです。預金がいつの間にか口座から消えているのです。その為、中国共産党との付き合いの長い老人達は、預金を全額下ろして、タンス預金に替えています。ズバリ、預金封鎖を心配しているからです。今の資本主義化された中国しか知らない若者と違って、文化大革命や大躍進の時代を経験している老人は、共産党がいかに狂っているか知っているので、危険の臭いを感じたら、最初に動きます。

そもそも、はっきり言ってしまえば、人民共和国を建国した時と同じように、人民の財産を強制的に接収して、負債を精算しない限り、経済の問題は解決できないところまで来ています。正確な数字は、中国政府すら把握していないのですが、地方・民間・政府の合計の負債は、1京円を超えているという話もあり、数十兆円程度の資金をいじったところで、どうにもならないのです。なので、政府の指示も混乱を極めています。

・不動産バブル抑制の為に、資金の貸し出し基準を厳格化。
・大手がディフォルト危機になると、一転して緩和。
・景気浮揚の為、貸付をしろと、安全の為に銀行が義務として確保する資金の額を減らす。
・かと思えば、債務を増やさない為、公共事業で進捗が50%未満のプロジェクトの停止、もしくは計画の縮小を指示。

財政を緩和したいのか、緊縮したいのか、まったく意味が不明です。その原因は、日本が沈没しかかっても成し遂げた、「負債の精算処理」を、やる気が無いからです。実質的に実行できない程巨額だという事もありますが、メンツで失敗を認める事ができないというのもあります。何しろ、中国の経済官僚は、「バブルの日本の失敗を見ているから、我々は同じ轍は踏まない」と言っていましたからね。その数百倍の規模で、バブル経済になっていたとは、とても認める事ができません。

そして、共産主義者特有の思考なのですが、思想が宗教になっていて、「命じれば現実が変わる」と考えているフシがあるんですよね。やたら、共産主義者は「戦う」のが好きで、水利工事も農地耕作も、「自然との闘争」と表現して、「勝利」がスローガンになるのですよ。自然と戦って勝てる人間がいないのは、中国で毎年のように起こるダムを原因にした洪水で明らかです。「戦う」と言いつつ、貯水量が危険になると、一切の警告無しに放水を始めて、下流の街を水没させますからね。で、これは、「不可抗力の災害」と人災とは認めないわけです。それが、経済にも通用すると考えているように見えるのですね。

残念ながら、取引している相手がいる以上、経済に誤魔化しは効きません。なので、中国は「脅して奪う」事で帳尻を合わせようとします。中国が拡張主義で、支配下の国家を増やそうと、自国の人民が飢えても援助や進出をするのも、最終的に自国で解決できない問題を、他国の資産を奪う事で帳尻を合わせるつもりだからです。ルールがあるから解決が難しいなら、ルールを壊して帳尻を合わせようといのが、彼らの思考です。この辺りは、欧州と同じです。彼らも、勝ち目が無くなると、ルールを変える事で、自分たちを有利な立場に置こうとします。植民地時代には、自分達が好き勝手にルールを決めて、他国の富を収奪していたからです。それゆえ、自国でムチャを重ねても、国の財政が世紀単位で維持できたわけで、その時の旨味を今でも忘れていません。

で、この辺りの思想至上主義って、共産主義者特有の嗜好ではなくて、いわゆる過激なポリコレや、環境テロリストの皆様にも共通しているのではないかと思うのですね。国家運営という点で、世界中で失敗をして、成功例を出せなかった共産思想が、社会のルールを変えるという形で露出しているのが、こういう運動じゃないかと思うのですよ。じゃないと、「人権」とか言っている人が、反対意見を出す人に向かって、「死ね」とか「殺す」とかいう言葉を、SNSのコメントで、実にナチュラルに吐けないと思うのですね。

アメリカの大作映画というと、最近ではスーパーヒーロー物のバーゲンセール状態ですが、圧倒的な力を持った主人公が、力ずくで物事を解決する話ばっかりですよね。現実の問題が、一つも解決しないから、創作物語の世界に逃げているようにも見えます。まさに、少年ジャンプのスローガンのように、「信じる心が世界を救う」話ですよ。つまり、絶望しているのは、何も共産主義者に限った話ではなく、豊かなはずの資本主義社会の最前線でも、多くの問題があり、何かを信じる事で解決しようとしているように見えます。宗教と思想が紙一重というのは、こういうところからも見えます。

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