テスラ、10〜12月47%営業減益 値下げで採算悪化続く

テスラ、10〜12月47%営業減益 値下げで採算悪化続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2403Q0U4A120C2000000/

『【ニューヨーク=堀田隆文】電気自動車(EV)大手の米テスラが24日発表した2023年10〜12月期決算は営業利益が20億6400万ドル(約3000億円)で、前年同期と比べ47%減った。値下げによる採算の悪化に歯止めがかからず、新型車「サイバートラック」の量産に難航していることも収益改善に向けた重荷になっている。

23年10〜12月期は4四半期連続の営業減益となった。一時的な税関連利益の計上により…

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『窪田真之のアバター
窪田真之
楽天証券 チーフ・ストラテジスト
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分析・考察 テスラがようやく普通の自動車メーカーになってきた、と解釈できる。EVの量産で先行したメリットから、高額の販売で高い利益率を得てきたが、競合が量産してくると値下げ攻勢にさらされる。

テスラEVはこれまで価格が高くて、富裕層しか手が届かなかったが、EVが大衆化する過程では、当然、価格の大幅引き下げが必要になる。「量産が進むと価格が下がる」日本の製造業が苦しんできた問題に直面している。サイバートラックの収益化も、製造業として試練が続く可能性がある。

2024年1月25日 7:43 (2024年1月25日 7:45更新)
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深尾三四郎
伊藤忠総研 上席主任研究員
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ひとこと解説 EVのコストリーダーへの変貌。

昨日のニデックの下方修正でも確認されたように、中国発の予想以上に熾烈な価格競争が続く中、テスラは値下げしつつも弛まぬコスト削減で利益とキャッシュフローを創出し続けていることに着目したい。

第3四半期決算にて初めて車1台あたりのコストを開示し、前年比で約2千ドルものコスト削減を実現したが、第4四半期は約3千ドルも減らしたことに驚く。

決算説明でテスラは「我が社は現在、2つの大きな成長の波の間にある」とコメント。2025年と予想される次世代プラットフォーム車の上市に向けて愚直にコスト削減を進める姿は、むしろライバルの伝統的車メーカーにはより一層の脅威に映ったと思われる。

2024年1月25日 7:48 (2024年1月25日 8:07更新)』