中国実質GDP成長率、23年5.2%増 8年ぶり「名実逆転」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM05A4W0V00C24A1000000/
『【北京=川手伊織】中国国家統計局が17日発表した2023年の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年比5.2%増えた。政府目標の「5%前後」は達成したが、「ゼロコロナ」政策で景気が低迷した22年からの反動増もある。不動産不況など内需は不足し、GDP増減率は8年ぶりに名目が実質を下回った。デフレ圧力の強さを示した。
実質GDPの伸びは22年の3.0%から拡大した。対照的に、生活実感に…
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『多様な観点からニュースを考える
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木村幹
神戸大学大学院国際協力研究科 教授
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別の視点
新型コロナ以降、中国経済の減速が顕著になっています。
そして、この世界第二位のGDPを誇る大国の経済的低迷は、当然の様に他国にも影響を与える事になります。例えば、韓国では10年前、中国経済が好調であった頃には「これからは中国の時代」という言説が溢れ、当時の政権も中国への接近を進めていました。しかしながら、新型コロナ流行から既に4年になろうとしている今、中国への期待は薄れ、韓国政府も企業も中国との距離を取ろうとするようになっています。
当然の事ながら同様の状況は東南アジア諸国等にも見られ、周辺国の離反は今度は中国側の「焦り」を生む事になります。中国経済の低迷は、国際政治にも大きな影響を与えそうです。
2024年1月17日 11:45いいね
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滝田洋一
日本経済新聞社 特任編集委員
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ひとこと解説
①5.2%は李強首相が前日、ダボス会議で披露した数字と同じ。目標の5.0%の達成をアピールしたかったのでしょうが、統計機関による正式発表前のリークは、先進国なら大問題になっているはず。
②それが何の話題にもならないとしたら、中国のGDPが経済指標ではなく政治指標であることが周知の事実だからでしょう。名目GDPが4.6%しか伸びないのに、デフレーターをいじり実質をかさ上げしているのでは。疑問は拭えません。
③マーケットはすべてお見通しのようで、香港ハンセン指数は今日もつるべ落とし。化粧の上に厚化粧を重ねる中国の経済運営は危ういかな。そんなメッセージでしょう。
2024年1月17日 11:45 』