景気てこ入れに減税拡大か 財政政策を強化―中国

景気てこ入れに減税拡大か 財政政策を強化―中国
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023123100170&g=int

『2024年01月03日08時09分

人けのない郊外住宅群=2023年3月31日、中国・瀋陽(AFP時事)

 【北京時事】景気低迷が長期化する中、中国政府は財政・金融政策を強化しており、この流れは2024年も続く見通し。人口減も進んでおり、景気のてこ入れに向け、減税の拡大などを検討しているもようだ。

中国、民間経済が失速 強まる政府の統制

 「積極的な財政政策を適度に強化する」。共産党と政府は23年12月中旬に開いた「中央経済工作会議」で、24年の経済政策について、こう言及した。政府は23年秋に景気対策として1兆元(約20兆円)の国債増発に踏み切っており、市場では再び「大胆な財政出動が実行される」との見方もくすぶる。金融政策は政策金利の引き下げを含む緩和路線が続く見通しだ。

 23年の経済成長率は政府が目標に掲げる「5%前後」をぎりぎりで達成できそうだ。ただ、当初は「ゼロコロナ」政策の終了に伴う反動増でかさ上げされ、6%を超えるとする強気の観測も出ていた。市場関係者は「政府の見込みを大きく下回っているはずだ」と分析した。

 想定外だったのは消費回復の鈍さだ。国内総生産(GDP)の3割を占めるとされる不動産関連市場の低迷が響き、家計や企業は財布のひもを緩めなかった。

 英調査会社オックスフォード・エコノミクスは24年の中国成長率について、4.5%前後が有力との見方を示した。ただ、そのためには「意味のある財政政策を織り込む必要がある」と強調。政府目標については、3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で明らかになる見通しだ。

ゼロコロナ 国際 コメントをする 

関連記事

NY円、142円近辺
中国軍で大粛清か 習主席の行動にも異変【中国ウオッチ】
中国軍による防衛機密ハッキング 人的スパイの可能性も(山田敏弘) 』