日航機、着陸許可を認識か=管制官とのやりとり解明へ

日航機、着陸許可を認識か=管制官とのやりとり解明へ―羽田空港の衝突事故
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『羽田空港(東京都大田区)で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日本航空は3日、日航機は管制官の着陸許可を認識した上で復唱し、着陸操作を実施したと明らかにした。着陸しようとした際、海保機は既に滑走路に入っていたとみられ、運輸安全委員会と警視庁は、管制官と両機のやりとりを詳しく調べ、原因究明を急ぐ。

運輸安全委は航空事故調査官6人を現場に派遣し調査を開始した。警視庁も3日、東京空港署に捜査本部を設置し、現場検証を実施。業務上過失致死傷容疑で捜査を始め、関係者への聴取を本格化する。

事故は2日午後5時50分ごろ、羽田空港C滑走路で発生した。日本航空516便(乗客乗員379人)が着陸時、第3管区海上保安本部羽田航空基地所属の航空機(乗員6人)と衝突し、炎上した。

国交省と海保は2日の記者会見で、日航機はC滑走路の南側から着陸しようとしたと説明。「海保の機体が(滑走路に)あり、そのまま衝突した」と明らかにした。海保機は事前に決められた誘導路を走行していたといい、両機とも事前の整備点検で異常が見つかったとの報告はなかった。

同省などは管制官と両機のやりとりについて、「詳細を確認中」と繰り返し、具体的な内容は明らかにしなかった。

一方、日本航空は3日未明、乗員への聞き取りを行った上で「管制からの着陸許可を認識し、復唱した後、進入・着陸操作を実施した」と発表した。脱出時、機内アナウンスのシステムが作動せず、客室乗務員がメガホンと肉声で乗客を誘導し、安全に脱出できると判断した3カ所の非常口を使用したという。

海上保安庁の航空機と衝突した日本航空機=3日午前、東京・羽田空港海上保安庁の航空機と衝突した日本航空機=3日午前、東京・羽田空港

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