中国気球、台湾上空を横断 民進党「総統選への挑発」

中国気球、台湾上空を横断 民進党「総統選への挑発」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024010200236&g=int

『【北京時事】台湾国防部(国防省)は2日、中国大陸側から飛来した気球1機が1日夜、台湾本島上空を西から東へ横断したと発表した。台湾上空への気球の飛来が確認されるのは極めて異例で、台湾の与党・民進党は、13日の総統選をにらんだ「明らかな挑発だ」と中国を強く非難した。

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 台湾国防部はこのところ、中国の気球が台湾付近に飛来するケースについて発表を続けていた。1日も、台湾本島を横断した気球とは別の気球が、台湾北部沖の上空を西から東へ移動した。台湾周辺では、中国軍機や軍艦の活動も確認されており、台湾軍が警戒を続けている。

 1日午後には、総統選に向け副総統候補3人によるテレビ討論会が行われ、民進党の蕭美琴・前駐米代表(大使)らが舌戦を展開した。中国は蕭氏を「台湾独立派」として敵視しており、台湾では、蕭氏をけん制するため気球を台湾上空に飛ばしたとの見方も出ている。

 中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室も2日、宋濤・同弁公室主任(閣僚級)が雑誌「両岸関係」に台湾向けの新年のあいさつを寄せ、「(台湾)島内の愛国勢力を断固支持する」と表明したと発表した。中国は、民進党に対抗する最大野党・国民党を中心とする対中融和路線のグループを「愛国勢力」と位置付けている。 』