【地震 被害状況 3日】 石川県で64人死亡確認 倒壊家屋も多数
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240103/k10014307331000.html
『2024年1月3日 12時25分
石川県や輪島市によりますと3日午前11時の時点で今回の地震による死者が石川県内であわせて64人確認されたということです。
また、輪島市や珠洲市、能登町では倒壊した家屋が多数確認されていて、全体状況は確認できていない状況だということで、各自治体が被害状況の把握を急いでいます。
各地の被害について、随時更新してお伝えしています。
目次
《石川県》
注目
石川県内で64人死亡確認(3日午前11時時点)
【被害はどこで? 能登半島地震 NHKの取材映像から】
【被害まとめ 2日】
《石川県》
石川県 避難所情報など
注目
石川県内で64人死亡確認(3日午前11時時点)
石川県や輪島市によりますと3日午前11時の時点で今回の地震による死者が石川県内であわせて64人確認されたということです。
市町村別では輪島市で31人、珠洲市で22人、七尾市で5人、穴水町と能登町でそれぞれ2人、羽咋市と志賀町でそれぞれ1人となっています。
また、石川県内の各地で行方不明者がいるということで、安否の確認が進められています。
石川県内のけが人は重軽傷者をあわせて304人にのぼっています。
輪島市 珠洲市 能登町で倒壊家屋多数 全体状況確認できず
石川県によりますと、県内では住宅が全壊または半壊した被害がこれまでに合わせて182棟に上っています。
一方、輪島市や珠洲市、能登町では倒壊した家屋が多数確認されているものの、全体状況は把握できていないとしています。
石川県によりますと3日午前8時までに県内で確認された住宅の被害は、
▽金沢市で全壊が4棟、
▽七尾市で全壊が102棟、
▽羽咋市で全壊が15棟、
▽志賀町で全壊が8棟、半壊が15棟、一部破損が16棟、床上浸水が6棟、床下浸水が5棟、
▽宝達志水町では全壊が1棟、
▽中能登町では全壊が16棟、半壊が5棟、一部破損が12棟、
▽穴水町で全壊または半壊が16棟となっています。
このほか輪島市と珠洲市、能登町では倒壊した家屋が多数確認されているものの、被害の全体状況は把握できていないということです。
七尾市 穴水町 能登町でおよそ60人が孤立状態
石川県によりますと、県内の少なくとも3つの自治体の5つの地区でおよそ60人が孤立状態になっているということです。
道路が通れなくなるなどして孤立状態になっているのは、
▽七尾市の中島町河内地区で5世帯およそ10人、
▽穴水町の北七海地区で1世帯1人、麦ケ浦地区で20人、丸山地区で10人、
▽能登町北河内地区で16世帯20人です。
このほか輪島市と珠洲市の状況は把握できていないということで、自治体などが調査を進めています。
輪島市中心部にある河井町 懸命な救出活動が続く
被災地では懸命な救出活動が続いています。
輪島市中心部にある河井町では、多数の家屋などが倒壊しています。瓦屋根の住宅が数軒、折り重なるように倒れている現場では、近所の人から「高齢の女性が取り残されている可能性がある」との通報が寄せられたということで、10人ほどの消防隊員が、柱や壁、瓦などを少しずつ取り除きながら慎重に捜索を続けていました。
注目
ビル倒壊現場で女性1人見つかる 呼びかけに反応なし
消防によりますと7階建てとみられるビルが倒壊した石川県輪島市河井町の現場では、3日午前、女性1人が木材に挟まれた状態で見つかり、救出活動が続けられています。
消防によりますと、隊員の呼びかけに対し、反応はないということです。倒壊したビルに押しつぶされた住宅にいた可能性があるということです。
輪島市「朝市通り」200棟以上焼けたか 発生から約40時間も白い煙
石川県輪島市では、観光名所として知られる「朝市通り」周辺の店舗や住宅など200棟以上が焼けたとみられ、火災の発生から40時間ほどがたっても白い煙が立ち込め、焦げ臭いにおいが辺り一面に広がっていました。
3日朝も近くに住む人たちが現場を訪れていて見つめていました。近くに住む84歳の女性は「朝市通りが焼けていると聞いていたが、これまでは来ることができなかったのできょう初めて来ました。『こんなことが起きるのか』という思いで胸がいっぱいです。まるで戦争が終わった後の焼け野原のようでことばも出ません」と話していました。
《富山県》
富山県 避難所情報など
富山県 37人けが 3人重傷
富山県では、7つの市であわせて37人がけがをして、このうち3人が重傷だということです。
市町村別では、▽富山市で16人、▽氷見市で6人▽黒部市で5人、▽高岡市と魚津市で3人、▽小矢部市と射水市で2人です。
《新潟県》
新潟県 避難所情報など
新潟県 けがなど計21人
新潟県では、あわせて21人がけがなどをしているということです。
このうち見附市では、1日に60代の男性が自宅で転倒し、足を骨折する重いけがをしたということです。
また、▽上越市で5人、▽長岡市と糸魚川市でそれぞれ4人、▽新潟市で3人、▽柏崎市で2人、▽三条市と五泉市でそれぞれ1人が軽いけがをしたということです。
住宅の被害も57棟確認されています。このうち、全壊と半壊が新潟市でそれぞれ1棟ずつ確認されています。調査が進めば、被害がさらに増える可能性もあります。
糸魚川市の住宅地 擁壁が崩れたり住宅が傾く被害
1日の地震で震度5強の揺れを観測した新潟県糸魚川市の住宅地では擁壁が崩れたり住宅が傾いたりする被害が出ていて、市が状況を調べています。
糸魚川市の中心部に近い京ヶ峰地区では今回の地震でコンクリートなどで作られた擁壁が崩れたり、ブロック塀が倒れたりする被害が相次ぎました。
住宅の擁壁が崩れたという男性は「地震が起きたときは家の中にいて気付きませんでしたが、外に出て初めて気付き驚きました。1日も早く直したいですがどのように復旧させれば良いか分かりません」と話していました。
また、この地域では住宅そのものが傾く被害も出ています。
80代の女性が1人で暮らす住宅では、地震のあと、引き戸が勝手に閉まるようになったほか、逆に、閉まらない扉もあるということです。
また、玄関先には数センチの隙間ができていました。
女性は「だんだんと傾きが大きくなっているように感じていて本当に怖いです。ずっとこの家で暮らしてきましたが、家族からも出たほうが良いと勧められたのでどこかに避難するつもりです」と話していました。
糸魚川市は建物の危険性を判定する「応急危険度判定」を行い、被害が大きい世帯に自主的な避難を呼びかけていて、今後、宿泊施設などを避難場所にすることも検討しています。
《福井県》
福井県では、少なくとも6人がけがなどをしたということです。
《岐阜県》
岐阜県では、大垣市内で屋内にいた50代の女性が揺れの影響で転倒して頭に軽いけがをし、市内の医療機関に搬送されたということです。
《長野県》
長野市では、60代の女性1人が地震の影響と見られる過呼吸で病院に搬送され軽症です。』