BYD世界販売6割増の302万台 23年、中国市場好調

BYD世界販売6割増の302万台 23年、中国市場好調
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC011UC0R00C24A1000000/

『【広州=田辺静】中国自動車大手、比亜迪(BYD)は1日、2023年の世界販売台数が前年比62%増の302万台だったと発表した。低価格の電気自動車(EV)やセダンタイプなどを投入し、目標としていた300万台を達成した。

BYDはEVとプラグインハイブリッド車(PHV)のみを販売する。主力の乗用車では、EVが73%増の157万台、PHVが52%増の143万台だった。全体ではスズキの22年の販売台数(296万台)に並ぶ規模まで拡大した。

主力の中国市場はEVなどの「新エネルギー車」の需要が拡大している。BYDは23年に低価格の小型EV「海鴎(シーガル)」やEV・PHVのセダン「海豹(シール)」などを投入した。

タイなど東南アジアや欧州への輸出も増やし、22年7月実績から公表を始めた海外販売は24万台超、海外販売比率は8%となった。日本でも多目的スポーツ車(SUV)のEV「ATTO3(アット3)」や小型EV「海豚(ドルフィン)」を販売している。

中国汽車工業協会は24年の中国新車販売(輸出含む)を23年比3%増の約3100万台との予測を公表している。中国市場は伸び悩みが予想され、輸出が15%増の約550万台となる見込み。BYDの成長維持には海外販売をどれだけ伸ばせるかが重要となりそうだ。

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