親中派統治の「最後のピース」 投票率急落、市民冷ややか―香港区議選
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023121100887&g=int
『【香港時事】香港で10日実施された区議会(地方議会)選挙は11日、開票の結果、親中派が計470議席をほぼ独占した。
香港政府は「愛国者による香港統治」を目指しており、今回の区議選を「パズルの最後のピース」(政府トップの李家超行政長官)と位置付けた。しかし、投票率は前回から急落。市民は冷ややかな視線を向けた。
親中派が議席独占 投票率は過去最低―香港区議選
香港の繁華街では投票日の10日も、候補者の関係者がビラを配るなど選挙運動を行ったが、多くの市民が素通りしていた。投票を棄権したという20代の会社員は「候補者が誰であれ、親中派に変わりはない。香港の民主主義は死んでおり、わざわざ投票に行く意味はない」と吐き捨てるように言った。
香港では2019年の大規模な反政府デモを受け、中国政府による統制を強化する国家安全維持法(国安法)が20年に施行された。
21年には「愛国者による香港統治」の実現に向けて選挙制度が大幅に変更され、立法会(議会)は既に親中派一色。「一国二制度」は形骸化が進んでいる。
今回の区議選の投票率は過去最低の27.5%にとどまった。抗議デモを追い風に民主派政党が8割超を獲得した19年の前回区議選は71.2%と、過去最高を記録しており、前回から約44ポイントも低下した。
区議会も7月に親中派有利の選挙制度に変更され、政府に批判的な民主派が排除される中、多くの民主派支持者が棄権したもようだ。投票率は急落しており、ある大学教授は「選挙制度変更が支持されているとは言い難い」と語る。
投票日には、制度変更への抗議デモを計画していた民主派組織「社会民主連線」の関係者3人が逮捕された。同組織は「投票日に政府が反対意見を阻害するのはおかしなことだ」と指摘。「香港人に真の選挙権と被選挙権を返すよう求める」と反発している。』