信用を失う中国の銀行。金融の動脈が信用できなくて、経済回復なぞできない。

信用を失う中国の銀行。金融の動脈が信用できなくて、経済回復なぞできない。
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/32960723.html

『過去に何回か、このブログで取り上げた話題ですが、中国の銀行が苦し紛れの資金調達で、顧客の預金を横領する事例が表面化して、草の根の金融地盤が揺らいでいます。そもそも、共同幻想にしか過ぎない通貨を扱う金融という世界では、「信用」が全ての価値の裏付けになります。その信用は、数十年、数百年という年月の取引を通じて築かれるものです。銀行という看板は、国が威信をかけて、その信用を守らせる事を、ある意味保障した金融の大動脈です。資金の出入り口である銀行の運営が信用できないのであれば、その国に投資しようなどという国内外の投資家は現れません。なので、強力な国家の監督・指導の下で、その運営がチェックされて、適合しない組織は、意図的に破綻させられたりします。その組織の内部的な問題ではなく、外部からの監査で息の根を止められる業種というのは、そう多くありません。

中国の銀行も、「最終的には、共産党が保障するだろう」という人々の認識の下で、堅実な預金の保護を15年間余り続ける事で、信用を築いてきていました。しかし、まず、共産党の信用が揺らいでいる事、資金を確保する為に銀行が預金者に無断で、預金を横領する事件が発覚し、かつ裁判所が被害者の訴えを退ける判決を出している事で、急激に信用を失っています。ちなみに、裁判所と言っても、共産党の出先機関なので、党の方針に逆らった判決を出す事はありません。裁判官の首が危ないからです。

詳しい個々の事例は、貼付した動画に詳しいです。信じられないでしょうが、預金者が預金すると、勝手に銀行員が金融商品を買ってしまったりするのです。少し前までは、預金契約書の目立たない片隅に預金の金融商品購入への転用の同意みたいな条項があって、預金者が見逃して、明確に拒否しないと、契約書に基づいて預金を流用するみたいな姑息な手段を取っていたのですが、今では、それすら行いません。勝手に銀行が預金者の口座から資金を抜いて、発覚すると「行員が勝手にやった事で、銀行の知るところではありません」で済ましてしまいます。そして、これが裁判で認められるのが中国です。中国の銀行に、行員の監督責任というのは存在しません。もちろん、指示してやらせたのは、銀行側であり、行員が個人の意思でやった例は少数です。

この原因は、中国の銀行が金融市場で損害を出した埋め合わせの資金を必要としている事・共産党の指示で正当な融資判断を超えて貸付を行わされた案件が、大量に破綻し始めている事・気まぐれな金融緩和策を乱発する一方で、大量の債権で資金調達をして、危機的状況の不動産産業に焼け石に水の資金注入をしていて、そもそも銀行が資金不足に陥っている事などによります。判りやすく言うと、「銀行の資金がメチャクチャな金融政策で干上がっているのに、根性で市場に資金を融通しろ。党に対する忠誠を示せ」と無茶な要求をしている為、銀行が預金者の口座の資金に手を付け始めたのです。裁判所の全面的なバックアップが付いているので、いくら横領しても無罪です。つまり、共産党が銀行という間を挟んで、人民の預金を横領していると言って良いです。直接、口座に手を突っ込んでないだけです。

前段で言ったように、銀行と名が付く限り、その国が管理・運用に責任を持つ事が前提になっている金融の動脈になります。それ以外に、自分の資金を預ける程の信用を担保するものがありません。そこが、ここまでデタラメを、やり始めると、そもそも資金の流れが滞ります。動脈に血栓が出来て、いつ破裂するか判らない状態で、まともな経済が成り立つはずもありません。背に腹が代えられない状態で、堂々と違法行為で顧客の預金を銀行が盗んでいる状態で、経済のV字回復など起こるはずがないのです。この事からも、中国共産党の広報している「中国経済の復活」が虚構である事が判ります。』