中国製造業の景況感指数 景気判断の節目「50」2か月ぶり下回る
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231031/k10014242831000.html

『2023年10月31日 12時21分
中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、不動産市場の低迷を受けた国内需要の回復の鈍化などで、景気判断の節目となる「50」を2か月ぶりに下回りました。
中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査した今月の製造業PMI=購買担当者景況感指数は、先月から0.7ポイント悪化して49.5となりました。
景気のよしあしを判断する節目となる「50」を下回ったのは2か月ぶりです。
指数は、先月、6か月ぶりに「50」を上回りましたが、再び節目を下回り、改善傾向は続きませんでした。
これは、不動産業の低迷や雇用への不安などを背景に、国内需要の回復が鈍いことや、輸出向けの受注が低下していることが主な要因です。
企業の規模別でみますと、大企業は50.7と節目を上回った一方、中規模な企業が48.7、小規模な企業が47.9と、規模の小さい企業の景況感は節目の「50」を下回っています。
一方、サービス業などの非製造業の景況感指数は50.6と「50」を上回りました。
中国政府は、ことし発行する新規の国債を1兆人民元、日本円で20兆円余り増やし、インフラ投資などを通じて景気を下支えする方針を打ち出しましたが、不動産関連企業の経営悪化で、景気の先行きには不透明感が広がっていて、こうした対策がどこまで効果を発揮するかが焦点となります。』