ゴーンベルサイユ宮殿披露宴事件の真相

ゴーンベルサイユ宮殿披露宴事件の真相
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『イユ宮殿披露宴事件の真相

1月 24, 2020

カルロス・ゴーン元ルノー日産会長のベルサイユ宮殿使用料(5万ユーロ=600万円)不正利用疑惑:フランス検察は裁判官に調査結果を手渡すが、場所を無償提供したベルサイユ宮殿側は、ゴーンの家族の祝は建前で、中身は会社の行事として行われた証拠はありますとゴーンを擁護

キャロル夫人との結婚披露宴をベルサイユ宮殿で行った際の、ベルサイユ宮殿の使用料金5万ユーロ(約600万円=日本の三流マスコミは何十億円もかかるようにデマ報道させてましたが、週刊新潮とか80億円とか書いてるらしいですね)を、ルノー会長のスポンサー特権で無償で利用したのは(ルノーとベルサイユ宮殿の、スポンサー特典会社使用枠の利用でゴーンのパーティが開かれたという意味)、会社の公式行事と私的なパーティーの区別をせずに職権濫用ではなかったかという疑惑について、フランス警察やフランス検察がルノーから指摘を受けて調査していましたが、

検察の調査は終了し、フランスの裁判所に捜査資料を手渡したそうです。

ただ、日本とは違い、裁判をするか否かは、フランスでは裁判所が決めることで、検察は起訴を決める最終的な権限はないので、裁判が開かれるかは未定です。

もともと、ゴーン在任時には問題にもされていなかったことを、退任してからいきなり問題視して検察に通報というあたり、会社の宣伝行事の一環と考えていたのが、ルノー役員が入れ替わると、ゴーン氏の影響力の排除のためにわざと私的流用だと検察に通報したという説も根強いので、裁判官がどういう判断を下すかです。

なお、ゴーン氏によれば、ベルサイユ宮殿の場所代以外の食事代や人件費(22万5千ユーロ=2500~2600万円前後)は、ゴーン氏が自分で支払っているそうです。

French investigators to move ahead with Ghosn prosecution over palace party(ゴーンの宮殿パーティー容疑のフランスの捜査は次の段階へ)
Simon Carraud, Elizabeth Pineau
Reuters Business News
January 24, 2020 / 3:42 AM / Updated 7 hours ago
https://www.reuters.com/article/us-nissan-ghosn-versailles/french-investigators-to-move-ahead-with-ghosn-prosecution-over-palace-party-idUSKBN1ZM2SY

“An official with the prosecutor’s office in Nanterre, near Paris, which has been handling the investigation, told Reuters a judge or judges would be assigned to pursue the case against Ghosn.
The judges have wider powers than prosecutors to pursue a criminal case. They can, in certain circumstances, order the detention of a suspect pending trial, or issue an international arrest warrant if the suspect is abroad.

“(上記Reuters記事引用)このケースを調査していた、パリに近くにあるナンテーレの検察庁の役人の一人が、ロイターに語ったところによれば、一人かあるいは複数の裁判官がゴーンに対する件に対して任命されるということだ。【フランスでは】事件に関しては、裁判官は検察官より広範囲の権力がある。彼らは裁判を待つ容疑者を拘束したり、容疑者が海外にいる場合は国際逮捕状を請求することも、いくつかの条件ではできる

と、逮捕などを含む刑事事件として裁判にするか、ただの和解や民事事件扱いにするかは、フランスでは裁判官が決めることで、【日本とは違い】検察庁は強引な起訴はできないということです。

ゴーンの弁護士の一人、Jean-Yves Le Borgneによれば、【ゴーンの家族パーティとはいっても、多数の取引先の客が来る商業の機会でもあるから、会社の宣伝行事としてルノーは会社の行事として了承するだろうと意味で解釈したという意味で】ベルサイユ宮殿と、ゴーンのパーティ行事請負会社の間で誤解が生じていたことから(ベルサイユ宮殿の好意での場所の無償提供であるという認識)、ルノーのベルサイユ宮殿使用枠からの支出が起きたことで、ゴーン氏側はもし司法の方などでの「これは公私混同だと」いう判断が出れば、ゴーン氏はベルサイユ宮殿の使用料金5万ユーロ(約600万円)をルノーに返金するとしています。

ベルサイユ宮殿側は、ゴーン氏の私的な家族祝の名目(キャロル夫人の50歳誕生祝と結婚披露宴=実際の結婚式はそれの数ヶ月前に別の場所で行われていた)での、実際は、取引先との商談を深める機会としての企業の行事であると理解していると公表 ゴーン氏はこの件で無罪と事実上の声明

なお、記事ではルノー会長の無償利用特権でのベルサイユ宮殿使用を認めたベルサイユ宮殿側の説明も載っており,

“… a spokeswoman for Versailles Palace said it was clear at the time the party took place that the event was presented as corporate in nature, … “There was nothing which would allow us to believe this dinner was anything other than a corporate event.”

She said that Versailles had documents demonstrating the parties were presented as corporate events, and said that Versailles was ready to share them with investigators.”

(上記Reuters記事引用)… ベルサイユ宮殿のスポークスマンは、パーティーが行われたときそのイベントは会社行事の性格のものなのは明白ですと述べた。この夕食会は会社行事以外の何か【ゴーンのただの私的パーティー】だったと信じるものは、なにもないですよ。彼女はベルサイユ宮殿はパーティは会社のイベントとして行われるという書類があるといい、調査官たちに見せる準備はできてますと語った。

とベルサイユ宮殿側は、「ゴーンの結婚披露宴は、建前ではそうですが、中身は会社のパーティでしか無いと承知してますので、今でもルノーと日産の会社行事ということで了解しています」と述べています。

ロイターの記事だと、ゴーンはベルサイユ宮殿に、会社の行事だからとねじ込んでいたかのようにも読者が考えられる構成になっていますが、ゴーンは場所代金以外の、食事や人件費の支払いは、会社名義ではなく、自分で行っているとフランスの雑誌で述べており、もう少しく双方の説明がないと、いろんなことを妄想できちゃう構成になってますね。

ロイターの記事だけだと、背景がわかりにくいので、以下の記事には、ゴーン夫妻に、当時ベルサイユ宮殿が出した場所代金以外の請求書のコピーが載せられています。

Carlos Ghosn, si Versailles était compté (カルロス・ゴーン:もしベルサイユ宮殿の会計したら)
Paris Match | Publié le 18/01/2020 à 08h30
https://www.parismatch.com/Actu/Economie/Carlos-Ghosn-si-Versailles-etait-compte-1669576

“Le 8 octobre 2016 est organisée au Grand Trianon, à Versailles, la soirée d’anniversaire des 50 ans de Carole Ghosn, l’épouse de Carlos, quelques mois après leur mariage civil. Sur la facture présentée au couple (document ci-dessous), sont détaillées les différentes prestations. Carlos Ghosn affirme avoir réglé environ 225 000 euros de sa poche, par virements de son compte HSBC. Il a considéré la mention « salle offerte par Versailles »

“(上記Paris Match記事より引用)彼らの結婚式の数ヶ月後の、2016年10月8日、ベルサイユ宮殿の大トリアノン広間で、カルロスの妻である、キャロル・ゴーンの50歳の誕生祝いが行われた。夫妻に提示された請求書(下記参照【元記事には請求書のコピーが提示されている】)によれば、異なるサービスの詳細がある。カルロス・ゴーンは、225000ユーロ【日本円で2600万円前後】彼のポケットから、彼のHSBC銀行の口座からの振り込み送金で、支払ったと確認している。彼は、「ベルサイユは部屋を【スポンサー企業の会長であるゴーンに無償で】提供したと考えていた」

  • soirée パーティー * facture 請求書 * prestations サービス * réglé 支払った * virements 送金 * salle 部屋 ゴーン氏側が、「ルノーがそう言うなら、会長の立場を私的に使ってベルサイユ宮殿を使ったとの見方もできる」と話しているのとは逆に、ベルサイユ宮殿側は「名目は私的ですが、中身の実態はルノー日産の会社の行事として行われたものですので、ルノーには宮殿使用はスポンサー特典ビジネス行事としての処置をしました」との間には差がありますのでややこしい。

どちらにせよ、ベルサイユ宮殿側が、建前はゴーン会長家族祝福でも、中身はそれにかこつけて商業上のつながりを強くしたり商談の機会にする、ルノー会社のビジネス行事以外のものではなかったと判断していたと語り、捜査機関にも実態を明らかにする証拠を提示する用意があると語り、ルノーが損失を被っていることはないので、刑事裁判までいったら、逆にお笑いになる話です。

万が一ゴーンのほうが公私混同の行いと判定されても、ゴーンが提供された場所レンタル代を、自費で5万ユーロを決済・弁償・返金すればいいだけの話です。

会社が社員や役員などの結婚式を利用して、ついでにそのときに集まる客などとの商談の機会にしたいなら、別に会社の行事あつかいにして、会社が全部、あるいは一部の費用、あるいは使える施設提供などの特典を出しても構わない(常識的な額の祝い金の場合は、会社の厚生福利に定めがあれば、当然問題にならない)。

日本の税法でも、会社の行事として役員などの結婚式を会社の負担でするのは、商談の機会の提供する格好の場所でもあり、一向にかまわないという見解です。だが、費用の税金計算の会計の仕方は、常識的な祝い金の額を超えた場合の費用は、経費としてではなく、結婚式を挙げる本人へのボーナスや給与所得の支払いで会計しないといけない。フランスはどうだか知りませんが。

カルロス・ゴーン自身の日本からの大逃走事件の成功と、日本で東京オリンピックが開催間近ということの関連を示唆した発言「本音では、ゴーンは出国してくれたほうが日本にはありがたかった」説について微妙な発言を、フランスの雑誌のインタビューで述べる