国連総会、ガザ休戦の決議採択 120カ国賛成も日本棄権

国連総会、ガザ休戦の決議採択 120カ国賛成も日本棄権
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN27DRD0X21C23A0000000/

『【ニューヨーク=佐藤璃子】国連総会は27日、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突をめぐる緊急特別会合で、ヨルダンが提出した人道回廊の設置や休戦を求める決議案を、採択に必要な投票全体(賛否のみ)の3分の2以上にあたる120カ国の賛成で採択した。日本は棄権した。カナダが提案した、ハマスを名指しで非難する修正案は否決された。

同決議案はアラブ諸国が作成しヨルダンが提案した。休戦や人道回廊の設置に加え、イスラエルに「占領国」としてパレスチナ自治区ガザ北部の住民や国連職員などに対して出した避難命令の撤回を求める。

26日の会合開催に先立ち提出したヨルダンの最初の草案では即時停戦を求めていたが、27日の採決を前に「人道的な休戦求める」と変更した。ハマスがイスラエルから連れ去った人質の解放に関しては「即時に民間人を解放し、安全を確保することを求める」と要請していたが、「違法に拘束されている民間人を即時に解放し、安全を確保することを求める」と変更を加えた。

欧米諸国が重視するハマスを名指しで非難する文言を含んでいない。これを受けてカナダはハマスによる「テロ攻撃」と民間人誘拐の非難を求める修正案を提案したが、反映されなかった。

ヨルダンの決議案は中国、ロシア、フランスを含む120カ国が賛成した。反対は米国やイスラエルなど14カ国だけだった。日本、英国、カナダなど45カ国は棄権した。

7日のハマスによる攻撃で衝突が始まって以来、同議題をめぐる決議案は安全保障理事会でもすでに4回採決にかけられたが、米国やロシアといった常任理事国が拒否権を行使するなど、採択に至っていない。一致した対応をとれずにいることを受けて、アラブやアジアの国々主導で国連総会に議論の場を移した。

安保理とは異なり、総会の決議は法的拘束力がない。国際社会の意思を示す機会となるが、人道危機の直接的な解決に結びつく可能性は小さい。

国連のグテレス事務総長は27日に出した声明で「人道的な観点から戦闘を止めようとする声が世界的に強まっていることを歓迎する」とし、人道的停戦や人質の解放、人道回廊の設置を改めて呼びかけた。』