中国の反知性主義政策が盤石らしい証拠
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『共産党政権と言えば、漏れなく付いて来るのが反知性主義政策です。面白い事に、共産革命を起こして、政権を取り、建国するのは、例外無く「裕福な家庭に産まれたインテリ」です。毛沢東は、その地方で富農と呼ばれていた家に産まれました。富農と地主は、ちょっと違っていて、自分で土地も所有しているのですが、主に金貸しや、農村の中での小売、卸売など、副業で財産を築いた者を指します。

レーニンの家庭は、富豪ではありませんでしたが、父親が中学校校長、国民学校視学官を努めた教育者の家の3番目の子供として産まれ、ペテルブルグ大学へ進学し、優秀な成績で国家検定試験にも合格しています。しかし、すでに、この頃から共産思想に染まって、自身の思想を本にして出版したり、学生運動にも参加していたので、在籍していたカザン大学を退学になり、後にシベリアへ追放されています。

スターリンは、靴職人の息子として産まれ、事業が成功していた時には、10人も職人を雇うくらい繁盛していました。しかし、その後、伝統的な靴に対する需要が減って、経済的には苦境に陥ります。後に、奨学金を得て神学校に進み、非常に成績は優秀でした。しかし、在学中に神学に対する興味を失い、禁書扱いされていたカール・マルクスの資本論を読む事で、共産思想に染まります。後に、自身は無神論者であると話しています。

カンボジアのポル・ポトは、僧侶になる為に寺に出され、私立の名門校に入学しています。奨学金を得て、当時のカンボジアの宗主国であるフランスのパリに留学しています。ここで、共産思想に触れて、感化されます。

貧富については、親ガチャな部分があるので、必ずしも富豪レベルではありませんが、学問に優れたインテリである点は共通しています。そして、これこそが、彼らが権力を握った時に、反知性主義である一つの理由です。

つまり、自分達が革命を成し遂げる事ができたのは、新しい思想に触れたり、考え出したりして、それまでの体制に反旗を翻したからです。もし、自分達の権力が打倒されるとしたならば、同じように、自分の頭で考える事ができるインテリの中から指導者が現れ、人々を率いて反旗を翻すはずだと考えます。その為、体制というものが絶対不可侵で、変化させる事ができないモノであると洗脳する必要があります。なので、「労働」を神聖視し、その他の事は考えさせない事が権力維持に不可欠と考えます。その為、自分達が高学歴のエリートであるにも関わらず、国民が本を読む事を嫌い、教育者を迫害の対象とするわけです。

特に、原始共産主義を唱えたポル・ポトは、都会から一切の国民を追い出し、強制的に僻地の開梱に従事させました。農業以外の労働を認めないという極端な政策で、国民の選択の自由を奪う事で国家体制を盤石にしようとしたのです。そして、子供を親から引き離し、国家が運営する施設で教育から全ての生活を管理し、「お前たちは、新しい人類である。旧弊な親達の存在を軽蔑しろ」と教え込みました。なので、ロクに医学の知識も無い子供が、医者として治療に当てられました。「新人類なら、このくらいできるはず」という理屈です。もちろん、デタラメな治療で、多くの人が死にました。

これは、権力を手に入れた側が、恐らく共通で到達する結論です。なので、習近平氏も父親が毛沢東に失脚させられて、自身も煮え湯を飲むような迫害を紅衛兵に受けたにも関わらず、個人崇拝を進める事で、権力基盤を固めようとしてきます。これは、何も共産国家に限った話ではありません。

例えば、ブッシュ大統領時代、金融系企業は、多額の献金をする事で、後にサブ・プライムローン問題の原因になる政策を引き出し、ペナルティーの無いデタラメな金融商品を売りまくり、世界経済を巻き込む破綻が起きるまで、我が世の春を謳歌していました。その時、ウォール街の大企業で言われていたのは、「今の政権がずっと続いてほしい。心配があるとすれば、選挙で政権が変化する事だ。なんとかして、国民から選挙権を取り上げる事はできないか」という相談でした。これ、証言が出ている信憑性の高い話です。つまり、当時の金融業界の上層は、ぬるま湯の金融政策が続くのに障害になる、民主主義の根幹でもある選挙を、自分達にとって害のあるものと考えていたのです。

また、この手の話は、左翼系の思想家が良く使うレトリックですよね。「無知な大衆に選挙権など与えても社会は良くならない。そもそも、我々が政権につけない時点で、選挙という制度の欠点は明らかだ。超法規的手段で政権を奪取するしか社会を救えない。つまり、革命だ」単なる、独りよがりの思い込みなのですが、自分達が権力を取れない事をもって、民主主義や選挙を欠陥のある制度と決めつけて、暴力革命で世の中のルールをひっくり返そうという論理です。それで、実際に社会が改善された例を、私は知らないのですがね。

まぁ、こういうロジックは、自分で汗をかくことなく、結果だけ欲しがる輩に良く見られる行動です。今、環境活動家が、美術館の名画に塗料をぶっかけたり、観光名所の噴水に黒い液体を流し込んだり、両手を接着剤で道路に固定して、交通妨害をしたりという手段で、意味の無い抗議活動をしていますが、ようは無名の人物として埋もれる事に我慢できない人間が、ごくごくニッチな部分に狭窄した価値観を見出して、とにかく周りに認知される事を目的に奇行を行うという、パーフォーマンス以外の何者でも無い愚行です。それ自体は、迷惑なだけで、彼らの言う主張に対して、何の貢献もしていません。

で、今の時代に中国がシタタカに大衆操作をしている事を、証明する社会現象が出てきています。一つは、宝くじの大ブームです。不況になると流行ると言われている宝クジですが、胴元である政府に献金しているようなものです。実際、「不満が出ない税金」と呼んでいます。還元率が発行元の匙加減で決まっているので、胴元は絶対に利益が出て、少数の当選者以外は、損をするように設計されているのが宝くじです。なので、自ら進んで払ってくれる税金のようなものです。

これ、裏を返せば、個人の努力や工夫で、経済的にどうにもならないから、運まかせで豊かになろうという思考の現れですよね。つまり、宝くじが流行する裏には、「現体制は絶対に変わらない」という強固な思い込みがあるという事です。すなわち、そう洗脳した共産党の勝利とも言えます。反抗したり改革しようするより、天運に任せるという思考は、共産党的には願ったり叶ったりです。

そうして、もう一つの流行は、寺へのお参りブームです。特に若い世代に顕著です。自分の叶えたい願望を、神頼みで成就しようと、大勢の参拝客が寺に押しかけています。全国的に有名な寺なら、入場料だけで、年間で60億円とか稼ぐ勢いです。更に、寺の中では、開運グッズとか縁起モノとか売っていますので、恐らく年間の利益は100億は下らないでしょう。で、この大部分は共産党が召し上げます。聞いた話だと7割は、持っていくそうです。その代わり、宗教が天敵と考えている共産党が、寺の存在に目をつぶるという関係性です。共産党の集金マシーンになっている限り、寺の存在を許してやるからショバ代を払えという事です。

かつては、紅衛兵が暴れ回って、経典を焼き、仏像を破壊された寺が、これだけのブームになるというのは、願いを叶える為には、社会を改革するのではなく、神に願うしかないと、案外本気で若い世代まで考えている結果です。人々が、こう考えている限り、共産党は安泰なので、これは大衆操作が、とても成功している証拠になります。しかも、結果として、共産党の政策で酷い目にあわされているのに、共産党が潤っています。

こうして観察すると、引いた目線では愚かに見える中国政府も、国民の大衆操作という意味では、実に成功している事が判ります。これは、バカじゃできないのですね。やはり、幹部辺りまで行くと、それなりに頭の切れる連中が揃っている事が判ります。

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