天井張り付き状態の中国経済
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/32454303.html
※ やっと、「フォレスト・シティ」の話しが出て来てるな…。
※ 「碧桂園」行き詰まりの話題で、なんでこれが出てこないのか、不思議だった…。
※ しかし、「フォレスト・シティ」ポシャリなんてのは、3~4年も前の話しじゃなかったか…。
『カードローンで、天井張り付きという状態があります。貸出限度額の一杯まで借り入れて、返済する金額が金利分にしかならず、借金の元本が減らない状態です。この状態になると、一生でも借金の返済のみで過ごす事になります。この状態を作り易くしたのが、リボ払いという仕組みで、特に意識しなくても、天井張り付きになるように工夫されています。極力、カードを使用する時に、積み上がる金利を意識しなくて良いように設計されていますが、リボ払いの金利は高く設定されていて(18%とか)、しかも返済を遅延すると罰金も徴収されます。なので、リボ払いで破産する人は多いです。
これが、アメリカ辺りになると、30%とかの金利を取られます。そもそも、借金を負わせて金利を徴収する側からすると、計画通り綺麗に返済する顧客というのは、上客じゃないんですね。何度も返済を遅延しながら、金利だけ払い続け、できるなら生涯の大部分を借金の返済だけに費やし、元本の3倍くらいの金額を払って死んでくれる人が「上客」「太客」です。実際、そういう人に比べると、キチンと返済をする人から見込める利益は、微微たるものです。なので、高利貸し並の金利を合法的にかけられて、顧客が返済するのをむしろ妨害するようなリボ払いの仕組みは、銀行にとって大きなドル箱になっています。
で、中国の不動産開発会社が、現在、この状態になっています。現在、中国最大の不動産開発会社になっているカントリーガーデン(碧桂園)ですが、期限ギリギリで外債に関しては借金を返済しました。外債の返済は、返済期限になったら即ディフォルトするわけではなく、1ヶ月程度の猶予期間が設定されています。海外からの借り入れの場合、資金があっても手続きで返済日が遅れる事が多々あるので、その為の調整期間が予め設けられています。とはいえ、そんな事は判り切っている事なので、そもそもの返済日に遅延が発生すると、著しく信用を落とす事になります。
カントリーガーデンの外債は、今回のは一部に過ぎないので、同じように次々と返済期限が到来します。その支払が間に合わなくなった時が、最後です。と同時に、国内の元建ての借り入れに対して、3年間の返済期限延長の合意を債権者との間でしています。これは、債権者が納得して期限延長に応じたというよりは、明らかに中国共産党が命令して債権者に条件を飲ませたという事です。多くは社債と思われますが、3年も延ばしたら、その資金が手元にあったら、運用した金利で財産が築けてしまう期間です。そんな条件をまともな投資家が飲むはずがありません。つまり、飲まされたのです。
これは、外債に関しては不履行を起こすと、国際的な信用が落ちる上、潜在リスクと判断されて、外資が逃げてしまうので、国内の債権者を強権で黙らせて、かき集めた現金を、外債の返済にのみ使ったという事です。しかも、今回の返済は、元本を含まない金利の返済ですので、借金の総額は減っていません。つまり、中国最大の不動産開発会社が天井張り付き状態になっているという事です。
もし、この企業を破綻させたくなければ、中国共産党か、その命令によって、どこかが資金注入する必要がありますが、おそらく、そのお金は利払いで、外国の投資家に吸い上げられます。つまり、いくら資金を突っ込んでも、そのまま外国に吸い上げられて、借金が減らないという事です。カントリーガーデンが潰れない限り、海外の投資家にとって、もっとも美味しい状態です。そして、中国共産党としては、潰すわけにはいかない企業の一つです。
また、カントリーガーデンは、海外にも開発プロジェクトを抱えていて、それは現地の法律で処分できる資産です。もし、破綻しても、その国の裁判所の命令で、資産の差し押さえができます。一番目立つのが、マレーシアに人工島を作って建設した「フォレストシティー」です。最終的に70万人が生活できる都市として計画されたプロジェクトですが、政治的な圧力と、習近平氏の緊縮財政政策に巻き込まれて、資金がショートし、中途で止まっています。これを、借金の方として買い叩いて取り上げるべく、外資の熱い視線が注がれています。
恐らく中国国内の投資も入って築かれた、こうした資産が差し押さえられると、返済が後回しにされている国内投資家の資金が、どんどん危険に晒される事になります。つまり、海外投資家が優先して返済の対象になるので、最終的に残った絞りカスのような資産を、大勢の国内投資家で分ける事になるからです。もちろん、満額返済なんて事はなく、その時点で損が確定する負けゲームです。それを、無理矢理、中国国内の投資家は、中国共産党に飲まされたという事です。
天井張り付きの状態から、事業が復活する可能性は、そうなったカードローンを抱えた顧客が個人破産するように、ほぼありません。つまり、これからの中国経済は、借金しまくりで延ばしてきた数字を、タコが自分の足を食うように貪りながら、縮小していくしか無いという事です。状態として、日本のバブル崩壊後の失われた30年と同じなのですが、恐らく規模が数百倍です。この処理が可能かどうかは、人類史に残る社会実験になるでしょうね。 』